家賃を滞納するとどうなる?不動産屋の裏話

困ったな

私は不動産屋に勤めていまして、月初になると、家賃督促という仕事をしています。その月の家賃を支払っていない人たち(いわゆる滞納の方々)に電話をかけて、家賃を払うように促すという、簡単なお仕事です。

毎月、全体の5~8%くらいの人々が滞納をしてしまいます。そのうち半分くらいは、ついうっかりやってしまった、という人。もう半分は、毎回滞納を繰り返している、おなじみの人たちです。

今回は、そんな滞納者の皆さんと私のやり取りや、家賃滞納するとその後どうなるのか、といったことをお話ししてみたいと思います。

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家賃を払わない人たちのパターン4つ

家賃滞納をしてしまう皆さんに電話をかけると、そのときに返ってくる反応はいくつかのパターンに類型化することができます。

どういう反応をしてくるかで、こちらの対応も色々です。易しいケースから順に、タチ悪いケースまで見て行きましょう!

うっかり忘れました!パターン

うっかり天使

特に悪気が無い人でも、忙しくて支払うのを忘れてしまったり、家賃の自動引落用口座のお金が知らないうちに残高不足になっていることがあります。

こういうのは、誰でもありうることなので、こちらも特に気にはしません。電話でのやり取りも、軽いもんです。

「家賃をお支払いになっていないようですが…」
「あ!本当ですか!? すみません!うっかりしてました、すぐ払いますので…」
「はい、では、お手数ですが●日の●時までに、お願いしますね♪」

人間、誰でも間違いはあります。それを温かい目で見つめる仏のような私。このパターンは平和です。

お金の都合がつかなくて!パターン

すっとぼけ

次のパターンは、お金が無くて支払いが遅れることが自分で分かっているのに、自分からは何の連絡もよこしてこない人です。

人には色々な事情がありますから、お金が無くなってしまうことだって時にはあるでしょう。でも、家賃が払えないことが予め分かっているのなら、前もって不動産屋に連絡しておいてほしいものです。電話でのやり取りはこんな感じ。

「家賃をお支払いになっていないようですが…」
「あ~ですよね!すみません!ちょっと今月お金が足りなくて!」
「…。ではいつ頃お支払いいただけますか?」
「あ~ ●日までには!」
「では、それでお願いします。あと、遅れるときは前もって電話をください。」

こちらだって鬼じゃないので、どうしても支払えないときは、前もって言ってもらえれば支払時期の相談に乗るなど、何らかの対応をしますし、そういう対応をとりやすくなります。

それに、前もって連絡してもらったほうが、心証がいいですよね。心証なんて関係あるの?と思われるかもしれませんが、ものすごく大事なことなんです。なぜなら、部屋を貸す・借りるという行為は、貸す側・借りる側の信頼関係があってこそ成立するからです。

始めから支払えないのが分かっているのに、何も言ってこないとすれば、あわよくば踏み倒そうとしているのかとも思えますし、信頼していいのかどうか、今後は大丈夫なのか等、疑問に思えます。

家賃が払えないときは、自ら進んで正直に話して、きちんと相談しましょう。

払ってないけどそれが何?パターン

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家賃の支払いが遅れているのに、詫びの言葉も何も無い人。払えばいいんでしょ?という態度の人。

信じられないかもしれませんが、家賃の支払いが遅れる人には、こういう人が結構います。

「家賃をお支払いになっていないようですが…」
「あ、そう」
「いつまでにお支払いいただけますか?」
「ていうか逆にいつまでに払えばいいわけ?」
「では、明日の3時までに、お願いします」
「仕事があるから銀行いけないし、普通に無理」
「ではいつなら支払えますか?」
「あさってならいいけど?」

自分のせいで人に迷惑をかけているという意識が無く、態度が極めて悪い。困ったちゃんですね。

家賃を期日までに支払うのは、契約で取り決めた民事上の義務です。それを守っていないのに、何の非も無いかのように振る舞うとしたら、信頼関係は破綻する一歩手前です。こちらとしても、その後は厳しい措置をとることに躊躇しなくなるでしょう。

あと、もし大家さんから問い合わせがあったら、「入居者は滞納したことに対して悪いと思っていないようです」と報告せざるをえません。

家賃の支払いが遅れたら、素直にそれを認めて謝罪しましょう。日本文化の中では当たり前のことです。

激怒パターン

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これは驚きを通り越してあきれます。なぜかキレる人。

「家賃をお支払いになっていないようですが…」
「あ? テメー! 数日遅れたくらいで催促してくんじゃねえよ!」
「…いつ頃お支払いいただけますか?」
「何だと!? 俺は●●っていう仕事やってるけど、客からちょっとくらい支払いが遅れたくらいでこんなクソみてーな電話はしねえぞ! ふざけんな!」
「…。いつ支払えるのかをお尋ねしているのですが」
「あ!? テメーじゃ話にならねえな! 上司出せコラ!」

こういうおかしな人とはコミュニケーションとれません。信頼関係? もちろん完全に破壊されますよね。

こういう電話は、詳しくは書きませんが何らかの形で記録をとるなどして、後々活用させてもらうことになります。

家賃を払わないとどうなるのか?

家賃を払わずに面倒くさい反応をする人がいると分かったところで、次は「家賃の支払いの遅れがあると、最終的にどうなるのか?」ということをお話しします。

結論としては、家賃の遅れを何度も繰り返すのは、他人に迷惑をかけるばかりか、自分のためにもならないので、家賃は期日通りに払いましょ、っていう教訓につながっていきます。

保証会社の関与

保証会社のイメージ(なんとなく)

最近は入居時に「家賃保証会社」に加入してもらうことが多いですよね。ジャックス、日本賃貸保証、ジェイリース、全保連、4cs、日本セーフティ、セブン保証、Casa、等々。皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

これ、よく理解せずに加入している人もいるようですが、要するに、「家賃保証会社」にお金を払って連帯保証人になってもらっているんです。

連帯保証人には、家賃を支払う義務があります。なので、借主本人が払えないとすれば、不動産屋としては家賃保証会社に請求することになります。

保証会社は家賃を保証するのが仕事ですから、請求にはすぐに応じます。むしろ請求に応じるスピードがウリになるくらいです。

支払総額は増える

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保証会社が家賃を払ってくれるなら、それでいいじゃん、ということにはなりません。不動産屋としては一旦それでいいかもしれませんが、部屋の借り手のほうはそれで済みません。

なぜなら、家賃保証会社の支払いは、基本的に「立替払い」だからです。

つまり、家賃保証会社は家賃を借主に代わって一時的に支払っているだけなんです。なので、家賃保証会社はすぐに借主本人への請求を開始します。これは求償権といって、民法でも認められている正当な権利です。

結局、部屋の借り手は家賃相当額の支払いからは逃れられません。

しかも!保証会社からの請求には、手数料が上乗せされることがよくあります。当然ですよね。人様の手をわずらわせて、立替払いまでしてもらっているんだから、手数料は支払わなければなりません。(金額等の詳細は、加入時の保証委託契約書に書かれていることでしょう。)

結局、滞納をした人は、家賃+手数料を支払うことになりますので、ちゃんと払ったときに比べて出費が増えます。

滞納は自分の首を絞めるだけ

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さて、こちらからの度重なる督促にも懲りず、説得にも応じず、何度も滞納を繰り返す人がいます。

こういう人は、たいていの場合、督促してくる不動産屋に対して敵意を持ってしまうので、もうどうしようもありません。こちらとしては、督促に応じなければ粛々と保証会社への請求を行うのみです。

さて、この困った人が、そこに住む理由が無くなって引越しをしたくなったとします。そのとき、家賃の滞納を繰り返したことを激しく後悔することになるでしょう。

何故か?

近年、保証会社への加入が必須な賃貸物件は、近年急速に増えています。しかしながら、滞納を繰り返した人がそのような物件を契約したくて保証会社に加入をしようとしても、保証会社から断られてしまうからです。

同じ保証会社なら当然のこと、違う会社でもそういうことは起こり得ます。保証会社は、会社間で互いに一定の情報をやり取りしています。そして、何度も滞納に陥って不動産会社から請求が上がってくるような人に関しても、共有情報を持っています。

だから、保証会社に加入したいと思っても、「ブラックリスト」入りしてしまっている人の保証は受け付けてもらえないのです。クレジットカードで債務不履行を起こした人が後々クレジットカードを作れなくなるのと同じ理屈です。

その結果、滞納を繰り返していた人は、保証会社から「お断り」されます。それで部屋を借りることができなくなって、困り果ててしまいます。

滞納を繰り返す方は、結局自分で自分の首を絞めているだけのことなんです。

皆さんも家賃の支払いが遅れないよう、用心してくださいね。

おわりに

支払おう 税金 年金 部屋の家賃。

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