QC検定の過去問・合格率まとめ!おすすめテキストと電卓は?

QC検定(品質管理検定)の関連情報まとめです!

合格するための勉強方法とおすすめ参考書の情報を中心に、試験日程、合格率や難易度、出題基準・出題形式、過去問の閲覧が可能なサイト、解答速報、Twitter・2ch・YouTube検索用リンク、就職・転職支援情報等をまとめています。

試験前後に気になる情報ばかりを集めました。この記事をシェアもしくはブックマークしていただけると、今後、同じ情報を検索する手間が省けますので効率的です。

合格を手にするその時まで、ふるってご活用ください!

(トピックが多いため、この後に出てくる「目次」を使用し、必要な情報をとっていただければと思います!)

このページの作成にあたり、QC検定1級合格者の S. Y. さん、2級合格者の Y. Y. さん、3級・4級合格者のシライシさんより情報をご提供いただきました。ありがとうございます!

スポンサーリンク

目次

QC検定の概要と公式サイト

「企業がモノをつくる」そんなシーンを想像してみましょう。製造業においては、品質管理が必ず実施され、徹底されています。品質管理とは、製品が備えるべき一定の基準(品質要求事項)を設定し、それが保たれるように生産工程を維持・管理したり、実際の品質の状況を検査したり、統計的方法によって調査・把握したりすることを言います。

より身近で具体的な例で考えてみます。あなたがコンビニに行ったときのことを思い浮かべてください。店頭にはおにぎり・お菓子といった飲食物、ボールペンなどの文房具、ティッシュなどの日用品が数多くならんでいます。それらはどれも日本または海外のどこかにある工場で生産されたものです。

私たちはそれらの商品を購入する際、「同じ種類のものであれば、そこに並んでいるどれを買っても質は同じである」と当然のように考えています。しかし、品質の均一性は何が保証してくれているのでしょうか?

その背景にあるのが、生産工場での高水準の品質管理です。工場では日々、製造物に対して厳格な品質チェックを実施しています。時には異物混入等の不具合が起きることもありますが、その際には原因を追及し、再発防止のための取り組みを行います。品質管理が徹底されているからこそ、消費者は安心して商品を買い、生活することができるのです。

QC検定は、品質管理に関する知識の程度を判定する民間の検定試験です。試験開始年度は2005年と、比較的新しい検定試験としても知られています。この試験に合格すると、あなたの品質管理に関する意識の高さ・知識の深さを客観的に証明することができます。キャリアアップや就職にも有利な資格だと言われており、受験者数は毎年5~6万人(全級合計)にのぼる人気資格です。

試験は1級・2級・3級・4級に分かれています。各級には合格者の「人材像」が設定されており、「受験者自身が目指すべき知識レベル・技能レベル」と検定級との対応がとられています。

1級
部門横断の品質問題解決をリードできるスタッフ、品質問題解決の指導的立場の品質技術者
2級
自部門の品質問題解決をリードできるスタッフ、品質にかかわる部署(品質管理、品質保証、研究・開発、生産、技術)の管理職・スタッフ
3級
業種・業態にかかわらず自分たちの職場の問題解決を行う全社員(事務、営業、サービス、生産、技術を含むすべての方々)、品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生
4級
初めて品質管理を学ぶ人や新入社員、社員外従業員、初めて品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生

公式サイト「QC検定合格基準」より引用)

人材像からは次のことが読み取れます。1級・2級は企業で活躍するハイレベルの人材を目指すものですが、3級・4級は品質管理に関心のある人を広く対象にしており、そこには高校生・大学生も含まれます。QC検定は、品質管理に関わりがある幅広い層を対象とした「品質管理の総合試験」として位置づけを持っているのです。

QC検定は日本規格協会日科技連(日本科学技術連盟)が主催しています。日本規格協会は、日本工業規格(JIS)の規格票発行等を行う一般財団法人です。日科技連は、科学技術に関する調査・研究を行っている一般財団法人です。

日本規格協会による試験の公式サイトはこちら。

試験地や試験科目、受験資格、受験手続の方法、問い合せ先等の正確な情報は、上記公式サイトで再確認することをおすすめします。

QC検定取得のメリット

QC検定は、比較的歴史が浅い検定試験であるためか、世間一般の認知度はあまり高くはありません。「QC」と聞いて品質管理のことだと分かるのは、やや大きめの製造業の会社に勤めている人くらいではないでしょうか。

とは言っても、QC検定を受験して合格するメリットは、実のところかなり大きいです。それは次の3点にまとめることができます。

  1. 就職・転職のきっかけになる
  2. 昇進の助けになる
  3. 知識が豊かになり、「人生の品質」についても考えるようになる

1点目と2点目は職業に関わることですが、その背景にあるのは日本社会の近代化・工業化です。戦後の日本は急速に近代化が進みました。国を挙げて工業化を推し進め、モノが溢れる社会へと変わっていったのです。一方で、物質的な豊さに慣れきった消費者は、企業が製造するモノに対して常に最高の品質を求めるようになっており、企業もそれに応えようと取り組みを続けています。

高度に組織化された生産を支えるには、やはり高度な水準の品質管理が不可欠です。その品質管理を何が支えているのかといえば、もちろん検出器や測定器等のテクノロジーの進化という側面もありますが、最終的には「品質管理の知識を備えた人」に行きつきます。結局は、QC七つ道具や統計、数学、開発、安全性確保や人材育成等、広い範囲の基礎と応用を学んだ人材が必要とされているのです。

以上のような背景から、特にメーカー(電気電子、自動車、建築、食品等)や販売店等、モノづくりとその流通に関わる企業では、QC検定を重視する向きが強まっています。

近年、大手自動車メーカーの燃費試験データ改ざん、大手製鋼所の品質データ改ざんといった日本の製造業への信頼を揺るがす事件が頻発しています。このことから、今後はいっそう、QC検定合格者のような品質管理への理解と規範意識を持った人材が重視される方向に動いていくと考えられます。

参考 【日本経済新聞】三菱自動車が燃費データ不正 遠のく信頼回復

参考 【Newsweek】神戸製鋼所、底なしのデータ改ざん 「モノづくり日本」に傷

QC検定必須の求人こそまだ少ないものの、QC検定合格者を採用選考上で有利に取り扱う例が増えています。特に面接の場面では、QC検定の2級や3級を履歴書に記載していると、面接官に必ずと言って良いほど言及されます。

これは絶好のアピールチャンスです。なぜ・どのようなきっかけで検定を受験したのか、検定の勉強で得た知識を、仕事のどんな場面で役立てたのかといった体験を予めまとめておき、面接の場でスラスラと話せるように練習しておきましょう。面接官のあなたへの印象が格段に良いものに変わります。(検定に合格しているから有利になるというものではなく、その検定合格のアピールをすることで有利になるのだと考えてください。)

また、生産工場を抱えているような企業では、品質管理・品質保証がその企業自体の質をも左右する重大な意味をもっています。そのため、昇進・昇格のためにはQC検定の2級や3級の合格を必須としているケースがよくあります。

メーカー勤務の方は、早いうちからQC検定の対策を進め、こっそりと(?)合格しておくことで、同僚よりひと足早くチャンスをものにできるのです。(そしてもちろん、あなたの周りに賢い同僚がいるのなら、その人はあなたより先にQC検定の受験勉強を開始しているのかもしれません・・・!)

[合格後の就職・転職支援情報]

以上のように、QC検定の合格は就職・転職やキャリア形成の面で大きな意義があると言えます。その他に、「QC検定の学習が人生を豊かにする」という声も聞こえてきます。これはどういう意味なのでしょうか。

簡単に言えば、QC検定に合格している人は、自分の生き方や日々の生活を品質管理の観点から見直す、ということを自然とするようになるのです。たとえば、皆が好きな「宝くじ」は、買わなければ当たらないと言いますが、買って当たるものなのでしょうか? 私たちは、様々な任意保険に本当に入るべきなのでしょうか? 株式投資をするとしたら、どの程度のリターンとリスクを見積もっておくべきなのでしょうか?

こういった問いを熟考し、正しい判断をするために、QC検定で学習した統計の知識が多いに役にたちます。QC検定の学習内容を日常的な問題の解決に活かし、「生き方の品質」を向上する。これも、QC検定合格の大きなメリットの1つなんです。

試験日程

QC検定は年2回、例年3月と9月に実施されています。

今後実施される予定のQC検定の関連スケジュールを以下にまとめます。

第25回試験(2018年春)

実施内容実施日
本試験2018年3月18日(日)
公式解答の掲載2018年3月20日(火)
WEB合格発表2018年4月20日(金)

第26回試験(2018年夏)

実施内容実施日
本試験2018年9月2日(日)予定
WEB合格発表試験の約1ヶ月後

第27回試験(2019年春)

実施内容実施日
本試験2019年3月24日(日)予定
WEB合格発表試験の約1ヶ月後

詳細はこちらから。

合格率と難易度

前述のように、QC検定は「1級・2級」が企業で品質管理担当者として活躍する人向けの試験です。他方、「3級・4級」は高校生や大学生も含めた品質管理の初級者向けの試験です。

このように「1級・2級」「3級・4級」でおおまかなレベル分けがあるのですが、そのことは合格率にも反映されています。つまり、「1級・2級」と「3級・4級」では相当な開きがあるのです。以下で、QC検定の合格率の推移を詳しく紹介します。

1級

1級の合格率は、おおまかに言って10%程度です。

実施回合格率
第19回13.28%
第20回14.62%
第21回7.65%
第22回6.04%
第23回12.19%
第24回2.64%

1級合格者に求められる水準は、製造工程・製造管理上で生じる複雑な問題を、自分自身で解決に導けるというハイレベルなものです。

2級合格後に学習を続けることによってのみ、合格を手にすることができます。1級をめざそうという人は、まずは2級・3級を高得点で合格することを目標にしてください。

2級

2級の合格率は、20~25%程度となっています。

実施回合格率
第19回25.09%
第20回26.79%
第21回21.23%
第22回19.64%
第23回21.05%
第24回36.38%

2級の合格者として想定されている人物像は、品質管理の部門において、リーダーとまではいかなくとも、有用な専門知識をもとに品質管理を実践できる人材です。

そのため、3級に比べればずっと高度な知識が要求されます。合格率も3割を切ることが珍しくなく、かなり難易度の高い試験であると言えます。

綿密に学習の計画をたて、十分な実力をつけた上で挑戦してください。

[2級の勉強方法とおすすめテキスト・問題集]

3級

3級の合格率は、40~60%程度です。やや低下傾向があるものの、2人に1人程度が合格すると考えてください。

実施回合格率
第19回50.24%
第20回62.66%
第21回55.98%
第22回49.67%
第23回42.02%
第24回41.14%

3級は、品質管理のスペシャリストを目指す人の最初の一歩です。QC七つ道具などの基本的な考え方を学びます。学習する項目は多くありますが、「工場でのモノづくり」のシーンを何となくイメージできる人であれば、合格することは可能です。

市販のテキスト・問題集を利用し、状況を理解する力(インプット力)と問題を解決する力(アウトプット力)を着実に高めてください。

[3級の勉強方法とおすすめテキスト・問題集]

4級

実施回合格率
第19回85.15%
第20回91.58%
第21回84.97%
第22回85.46%
第23回84.74%
第24回85.19%

4級の合格率は、例年80%を上回っています。受験者のほとんどが合格しますので、難易度でいえばかなりやさしめの検定試験です。

品質管理なんて、見たことも聞いたこともなかった!という新入社員の方や学生さんは、まずはこの級から受験してみると良いでしょう。

4級に関して言えば、公式サイトで無料のテキストが配布されています。テキストを一読し、問題集を1冊やれば十分合格可能です。

[4級の勉強方法とおすすめテキスト・問題集]

合格率の数値の出典は、下記ページのPDFファイル内「級別合格率」です。

出題基準・出題形式

QC検定の問題は基本的には多肢選択式であり、各級ともマークシート方式での実施です。

試験問題は、手法分野実践分野に大別されます。手法分野は、公式や統計量・各種指数など、計算が必要になる出題が多いです。実践分野は、品質管理に関する事例を読み、QC的な思考能力や基本用語の理解を問うタイプの出題が多いです。

なお、1級試験でのみ論述試験があります。

さらに詳細な出題例としては、後述の出題例・過去問サイトアプリにて確認してみてください。

QC検定の各級の出題分野は以下の通りとなっています。

(注:上位級の出題分野は、下位の出題分野を含みます。

1級

【品質管理の実践】

  • QC的もの見方・考え方
  • 品質の概念
  • 品質保証:新製品開発
  • 品質保証:プロセス保証
  • 品質経営の要素:方針管理
  • 品質経営の要素:機能別管理
  • 品質経営の要素:日常管理
  • 品質経営の要素:標準化
  • 品質経営の要素:人材育成
  • 品質経営の要素:診断・監査
  • 品質経営の要素:品質マネジメントシステム
  • 倫理・社会的責任
  • 品質管理周辺の実践活動

【品質管理の手法】

  • データの取り方とまとめ方
  • 新QC七つ道具
  • 統計的方法の基礎
  • 軽量値データに基づく検定と推定
  • 計数値データに基づく検定と推定
  • 管理図
  • 工程能力指数
  • 抜取検査
  • 実験計画法
  • ノンパラメトリック法
  • 感性品質と官能評価手法
  • 相関分析
  • 単回帰分析
  • 重回帰分析
  • 多変量解析法
  • 信頼性工学
  • ロバストパラメータ設計

2級

【品質管理の実践】

  • QC的もの見方・考え方
  • 品質の概念
  • 管理の方法
  • 品質保証:新製品開発
  • 品質保証:プロセス保証
  • 品質経営の要素:方針管理
  • 品質経営の要素:機能別管理
  • 品質経営の要素:日常管理
  • 品質経営の要素:標準化
  • 品質経営の要素:小集団活動
  • 品質経営の要素:人材育成
  • 品質経営の要素:診断・監査
  • 品質経営の要素:品質マネジメントシステム
  • 倫理・社会的責任
  • 品質管理周辺の実践活動

【品質管理の手法】

  • データの取り方とまとめ方
  • 新QC七つ道具
  • 統計的方法の基礎
  • 軽量値データに基づく検定と推定
  • 計数値データに基づく検定と推定
  • 管理図
  • 抜取検査
  • 実験計画法
  • 相関分析
  • 単回帰分析
  • 信頼性工学

3級

【品質管理の実践】

  • QC的もの見方・考え方
  • 品質の概念
  • 管理の方法
  • 品質保証:新製品開発
  • 品質保証:プロセス保証
  • 品質経営の要素:方針管理
  • 品質経営の要素:日常管理
  • 品質経営の要素:標準化
  • 品質経営の要素:小集団活動
  • 品質経営の要素:人材育成
  • 品質経営の要素:品質マネジメントシステム

【品質管理の手法】

  • データの取り方・まとめ方
  • QC七つ道具
  • 新QC七つ道具
  • 統計的手法の基礎
  • 管理図
  • 工程能力指数
  • 相関分析

4級

【品質管理の実践】

  • 品質管理
  • 管理
  • 改善
  • 工程(プロセス)
  • 検査
  • 標準・標準化

【品質管理の手法】

  • 事実に基づく判断
  • データの活用と見方

【企業活動の基本】

  • 製品とサービス
  • その他

各級の出題範囲の詳細な内容は、公式サイトで確認できます。

合格基準(ボーダー)

QC検定の合格基準は明確に定められています。公式サイトから各級の合格基準を引用していきます。

1級

  • 一次試験(手法分野、実践分野):各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、二次試験の得点により総合得点(手法分野+実践分野+論述)が70%以上となる可能性があること。
  • 二次試験(論述):得点が概ね50%以上。
  • 総合得点(一次・二次試験の合計点)が概ね70%以上。

2級

  • 出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野概ね50%以上
  • 総合得点概ね70%以上

3級

  • 出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野概ね50%以上
  • 総合得点概ね70%以上

4級

総合得点概ね70%以上

詳細はこちら。

出題例・過去問サイト・アプリ

各級の問題例が公式サイトにて公表されています。目を通してみてください。

QC検定の過去問は、3級のみですが、次のサイトに掲載されています。

また、過去問とは限らないのですが、QC検定の練習問題を解くことができるアプリがいくつか出ています。

上記よりも詳細な過去問を入手したい場合は、市販の過去問集や模擬問題集を入手すると良いです。この後で勉強法と合わせて紹介していますので、参考にしてみてください。

【1級】勉強法とおすすめテキスト・問題集

QC検定の1級試験は、本当に難しいです。受験する人の多くが2級に合格した人々であり、それにも関わらず合格率は10%を切ることも珍しくありません。この数字は1級の高い難易度を物語っています。

ですが、企業である程度経験を積んでいる人が地道に学習を続けることができれば、全く乗り切れないほどの難しさでもないのです。実際、多くの人が独学で半年ほどかけて学習し、合格しています。ここは前向きに「自分にもきっとできる」と考えて、一歩を踏み出しましょう。

以下を読んである程度勉強の流れを把握したら、できるだけ早く取り組みを開始してください。

ステップ1
1次試験対策(目安時間:40時間)
ステップ2
論述試験対策(目安時間:5時間)
ステップ3
過去問・模擬問題集を繰り返す(100時間)

トータルの学習時間は、150時間程度で計画するとちょうど良いです。

基本方針として、ステップ1とステップ2は、あまりじっくりとは取り組みません。ひとまず、試験範囲・内容をざっくりおさえるのが目的だからです。学習の本番はステップ3に入ってから。過去問・模擬問題集をひたすら回し、アウトプットします。ここに70%くらいの時間をつぎ込むつもりで進めます。

ステップ1:1次試験対策

1次試験の対策のためには、まずは日科技連の公式テキスト『QC検定受検テキスト1級』を一読します。

日科技連出版ホームページのトップページ中段に正誤表が出ているので、必ず利用してください。)

実践分野についてはひとまず上記のテキストでよしとします。後で過去問を解いていると、テキストに掲載の無い事項も出題されていることに気が付きますが、その都度ネットや書籍で調べて、知識を拡充していきます。

手法分野は、実際に計算をすることではじめて理解できるケースが多いです。そのため、以下の問題集を並行して使用します。

テキストと演習問題で基礎力がついたところで、次に過去問を、、、と言いたいところですが、過去問に着手すると膨大な時間をとられてしまいます。

ここで足踏みをするのは得策ではありません。思い切って過去問は後回しにして、次に進みます。

ステップ2:論述試験対策

論述試験は1級に特有の試験です。通例、実践分野の問題が2問、手法分野の問題が2問程度出題され、その中から1問を選択して解答します。

手法分野の問題を選択して解答できるのは、相当高度な統計知識を持った人に限られると思うので、以下では実践分野問題を選択することを前提にします。

対策を始めるにあたりまず理解しておかないといけないことは、論述試験には明確な採点基準があるということです。採点基準は、毎回次のような内容となっています(原則、試験前には非公開で、試験後に公開されます)。

  1. プロセス・ストーリー・方策が過不足なくまとめられている
  2. プロセス・ストーリー・方策に誤りがない
  3. 効果・特徴や問題点の考察が妥当である
  4. 十分な経験に基づく記述であることがわかる
  5. 記述に特別な工夫が見られる
  6. 当たり前でないアイデアが見られる

前半の3点は論述として最低限のレベルです。過不足・誤りの無い妥当な考察を書くというのは、1級を受けようという人の多くが問題無く実行可能な範囲だと思います。それができても半分程度しか基準を満たせないので、より重視すべきは後半の3点です。

後半3点から分かることは、採点者が見ているのは「オリジナリティ」であるということです。すなわち、受験者の実体験の記述と、独創的で具体的な解決策が書けていれば、高得点をもらえるのです。キャリアが浅い人にとっては難しい部分もありますが、これまでに自分が見聞きした全てが論述の良い材料になるのだと思ってください。

採点基準を理解したら、いよいよ実質的な対策に入ります。『QC検定1級模擬問題集』を必ず入手してください。

「過去問より先に模擬問題集?」と不審に思うかもしれませんが、実はこの問題集、論述試験の解答例が掲載されているという点でとても貴重な資料となっています(他にそういう対策本が無い為)。

なので、まずは論述模擬問題の出題と解答例(文章)に目を通しましょう。特に解答例は注意深く読み込んで、書くべき分量や、論述の雰囲気をつかむようにします。

その後は、模擬問題集に掲載されている問題に対して、自分ならどんな解答を書くか?ということを、メモ程度で良いので書き出しておくようにします。

ここまでが終わったら、1次試験・論述試験の試験範囲の全体像が見えてきていると思います。次のステップで、いよいよ過去問・模擬問題集を本格的に解いていきます。

ステップ3:過去問・模擬問題集を繰り返す

まずは過去問に取り掛かります。『過去問題で学ぶQC検定1級』を使用します。

本番と同じ制限時間で解くため、スマホでタイマーを設定すると良いです。本番では120分の時間があるので、後半30分を論述試験にあてることにします。そうすると、1次のほうをなんとしても90分以内に回答することになります。

見直しまで含めて90分なので、それほど余裕はありません。1回分の1次試験がどの程度時間がかかるものなのか、体で覚えることを意識します。

論述試験を解くときは、10分で問題を理解し、選択し、構成を頭の中に描くところまで行います。そして残りの20分で書き上げる、というのが時間配分の目安です。A4用紙1枚(およそ1,000字)程度の小論文を書けばよいので、慣れればそんなに難しいわけではありません。ただ、慣れることは必須で、合格に絶対欠かせません。

(1,000字の小論を書く訓練は、PCを持っている人は Word を使うと文字数を数える手間が省けます。Word の左下付近には、現在の文字数が常に表示されているからです。)

論述のパターンとしては、状況設定・問題の指摘・解決方法の提示という3段構成が望ましいと思います。「状況設定」では書き手がどのような企業のどのような立場で書くのかを説明し、「問題の指摘」では現場で起こった問題点を簡潔に記載し、「解決方法の提示」では実践した方法とその効果、今後の課題についての考察を行います。

過去問は、収録されている回をそれぞれ最低3回ずつ解くようにします。そこまで完了したら、模擬問題集に移行します。過去問同様に、収録されている問題を最低3回ずつ解きます。

以上の作業は、文字にすると簡単そうですが、実際にやってみるととても多くの時間と体力を使います。ですがその分、実力は飛躍的に高まります。

過去問・模擬問題集でみっちり学習した後は、テキスト・問題集の解説だけでは理解できなかった部分を関連書籍で補うようにします。試験当日まで、不明点を極力なくすことに全力を注ぎます。やれるだけのことをやったら、前日は早めに休んで、脳をリフレッシュしてから本試験に臨んでください。100%の力を出せれば、合格は目の前です。

【2級】勉強法とおすすめテキスト・問題集

QC検定2級の難易度はそこそこ高めです。前述のように、企業で品質管理のスペシャリストとして活躍できる人が2級の人材像なので、生半可な勉強では合格はできないものと心がけてください。

学習時間の目安は、「学習開始の段階で統計学をどの程度理解しているか」によって大きく変わってきます。2級では統計学の基礎と応用が幅広く問われるためです。

大学等で一定期間統計を学んだ等の経験が無い場合、統計入門から始めるべきです。その段階を加味して考えると、次のようなステップを踏んで学習していくことになります。

ステップ0
統計入門(目安時間:30時間)
ステップ1
テキスト学習(目安時間:20時間)
ステップ2
過去問演習(目安時間:40時間)
ステップ3
模擬問題演習(目安時間:20時間)

だいたいのイメージとしては、まず統計の予備知識をつける必要のある人は、前段階として20~30時間を確保し入門書を1~2冊読破しておきます。これだけで後の2級の学習がはかどるかそうでないかが決まります。

メインの学習であるテキスト・過去問・模擬問題集は、合計で80~100時間くらいかけると合格にかなり近づけます。

以下、ステップごとに詳しく説明します。

ステップ0:統計入門

繰り返しになりますが、QC検定2級は、統計の基礎知識を持っていなければスムーズにテキストを読み進めていくことができません。そのため、前提知識を補う意味で、統計の入門書1~2冊程度に目を通します。

統計学は意外と人気のある学問で、入門書も多彩なものが出版されています。ここでは『完全独習 統計学入門』を読んでみることをお勧めします。

本書のタイトル通り、統計学を独習したい人向けの超入門書です。度数分布や平均値といった簡単な話題からはじめて、分散・標準偏差・区間推定までを学習します。

この本の良いところは二つあって、ひとつは母集団や正規分布といった基礎概念を直観的にとらえられるよう、具体例を添え、噛み砕いて説明をしていること。もう一つは、自分で実際に手を動かして計算しながら学べる構成になっていることです。

本書で紹介されている通りに簡単な計算をしながら読み進めていくと、あやふやに理解していた統計量もいわば「体感」することができるようになります。

「統計ってこんなものなんだ」という感覚が芽生えてきたら、テキスト学習に進みます。

ステップ1:テキスト学習

テキストは1回で全てを理解しようと思うのではなく、2回読むつもりで目を通していきます。

1回目は全体像の把握のために、最初から最後までを素早く読みます。

2回目は理解できているところは読み流す程度にして、理解が十分でないと感じる部分を重点的に読みます。

注意したいのは、1冊のテキストにQC検定の合格に必要な全てのことが書いてあるというわけではないという点です。

どのテキストでも、紙幅には限りがあります。品質管理の考え方をイチから説明することなどできません。不明な点があれば、その都度ネットで検索して情報を入手するようにし、テキストの余白に書き込みます。自分で調べた内容は後々も忘れにくいので、「調べながら勉強する」スタイルの勉強を習慣づけるようにしてください。

テキストは公式のものと一般のものとがありますが、こだわりが無ければ、公式テキストを利用するのが絶対オススメです。

公式テキストなので当然といえば当然ですが、2級の出題範囲をおおむねカバーしています。記述内容も信頼できます。

ただし、実践分野(穴埋め)問題の学習はこれ1冊で十分と思えるものの、手法分野(計算問題)については不足している部分があります。

計算問題については、次の過去問演習で補うつもりでいると良いと思います。

ステップ2:過去問演習

QC検定2級の攻略で最も重要なのは、過去問を解くことです。直近5~6回分くらいの試験問題を2周ほど解くと、実践分野・手法分野ともに問題を解く力がついてきます。ダメ押しでもう1周しておくと、本番で同じような問題が出たときに必ず解けるようになります。

過去問を解いているうちに、「分散と標準偏差はどこがどう違うんだっけ?」「実験計画法のところがまだ理解不十分かも?」という具合に、不十分なところがどの部分なのかを、改めて意識できるようになります。

その際はテキストに戻って、自分なりのまとめをノートに書きつけていくのがおすすめです。理解が深まって、知識の定着を促進することができます。

2級合格者の多くの人が、日本規格協会の公式過去問題集を利用しています。

3級合格の方には既にお馴染みの内容ですが、直近6回分の試験問題を収録し、解答はもちろん、品質管理の実務者による充実した解説が載っています。

解説が難解だという声もありますが、「難しい」と思える箇所マークして、ネットで調べるという使い方に切り替えるべきです。調べた回数だけ、自分の知識も質も高くなっていくのですから、「難解さ」を利用しない手はありません。

ステップ3:模擬問題演習

以上見たように、公式テキストを使用して学習する場合、「テキストでは実践分野の学習」「過去問で手法分野の学習」を強化していくという側面があります。

過去問をいわば練習問題のように使用していくわけなので、その後は本番に近い形式の解き方(時間を測る等)で模擬問題集を解き、実践力を高めておくのが良いです。

QC検定2級の模擬問題集といえば、『【新レベル表対応版】QC検定2級模擬問題集』が最も良く知られています。

この模擬問題集も日科技連が出版しているので、公式という位置づけだと考えて良いと思います。過去に実際に出題された問題をもとに、傾向を洗い出しています。その結果をもとに、本試験と同じ形式で新しい問題を作成し、解答・解説をつけたのがこの本です。

QC検定2級学習の総仕上げとして、問題をガンガン解いて解説を読み込み、他の受験者と差をつけることを意識します。2級は、3級や4級と比較して合格率がグッと下がるため、他の人よりも積極的に学習し、それができない人を追い抜いてやるという意識、つまり「他の人と差をつける」という考え方が、結構大事なんです。

【3級】勉強法とおすすめテキスト・問題集

QC検定3級の学習を始めるにあたり、まず大事なのは検定試験というものものしい雰囲気にのまれないこと。

「これから品質管理のことを体系的に学んでいくんだ」「新しい知識を得ることは楽しいこと」「今後の人生でもきっと役に立つ!」というマインドで学習に臨むようにします。そうすると不思議と学習も継続します。

QC検定3級の学習は、次の3ステップで進めるのが効率的です。

ステップ1
テキストを流し読みする(目安時間:15時間)
ステップ2
過去問を繰り返し解く(目安時間:20時間)
ステップ3
模擬問題を解く(目安時間:15時間)

難易度のイメージとしては、「品質管理についてあまりなじみがないという人でも、50時間ほどかけて学習すれば合格できる」というくらいです。

以下、勉強方法と教材を詳しく見ていきます。

ステップ1:テキスト学習

3級の学習では、テキストの流し読みからスタートします。

できるだけ内容を理解しながら読んでいくのが良いのですが、部分的に理解できなくてもあまり気にしないでOKです。まずは最後まで読み終わることが大事。

QC検定の試験範囲は意外と広いので、その全体像をなんとなくおさえるのが「テキストの流し読み」の目的です。

テキスト学習のポイントは、3つです。平均や標準偏差などの「計算式」、特性要因図やパレート図などの「QC7つ道具」、親和図法や連関図法などの「新QC7つ道具」

これら3つの領域をマスターすることを意識してください。計算式と新旧7つ道具は、2級や1級でも繰り返し取り上げられることになります。品質検定の基礎としてしっかり理解しておきましょう。

テキスト選びを始めると、どのテキストを選べば良いか? ということで迷ってしまう人もいると思います。QC検定3級は公式のテキストと一般のテキストの両方が出版されているので、特に悩んでしまいがちです。

でも、悩んでしまう人ほど、公式の『【新レベル表対応版】QC検定受検テキスト3級』を選んでおくと間違いがありません。

公式テキストを選ぶと間違いがない理由は何でしょうか? 理由の一つ目は、試験主催団体である日科技連(日本科学技術連盟)が出版しているテキストなので、試験範囲を漏れなく、十分にカバーしているという点です(3級の場合。2級は必ずしもそうとも言い切れません)。

市販のテキストの場合、記述する範囲を限定していることがあるため、そこから外れた話題が試験に出題されると、点を取りこぼしてしまうおそれがあります。公式テキストであれば、そういった不安は感じずに済みます。

二つ目の理由は、この公式テキストは2級・1級のものも出版されているという点です。

3級試験を受けた人は、その後に2級を受けたり、さらに上位の1級を目指そうという気になる人もいることでしょう。上位級を目指そうというときに、3級でもなじみのあるテキストを使うことができれば、3級からの移行がスムーズに進みます。

これに対して、市販の3級対策書は2級が無かったり、2級はあるけど1級が無いということがよくあります。このため、2級・1級からは公式テキストに移行するケースが出てくるのですが、記述の雰囲気がガラッと変わるため、少し戸惑ってしまいます。

そんなことになるよりも、3級から公式テキストを見慣れておくのが効率的かなと思います。

ステップ2:過去問演習

テキストでどんな内容を学んでいけばいいかある程度把握できたら、過去問学習に取り組みます。

まずは1回分を一気に解いてみます。はじめは全く合格点に届かないかもしれませんが、心配は要りません。最初は誰でもそんなものです。一通り解いたら、初めの問題に戻って問題をひとつひとつ読み返し、正誤を確認し、さらに解説を読み込んでいきます。

不正解だった問題は、なぜ正解できなかったのかを突き止めておくようにします。テキストの理解不足であれば、テキストの該当部分をもう1度読んでおきます。計算ミスだった場合は、自分がミスしやすい部分を頭に入れて、次からは失敗しないようにします。

正解だった問題についても、「ほんとうに自分の力で正解できていたのか?」ということを検証しておくようにしてください。なんとなく直観に頼って回答したらたまたま当たっていたのではないでしょうか? 不正解の選択肢がなぜ不正解だと言えるのか、きちんと理解できているでしょうか?

まぐれ当たりは本番では通用しません。少しでもあやふやな点があれば、解説を読み込み、テキストに戻って学習します。

1問1問取り組むのには忍耐が必要です。「問題をひとつひとつじっくり解いていくことで、実力が蓄積されていき、自然と合格レベルに達する」というイメージで、学習を続けます。

過去問1回分の学習が終わったら、次の1回分でもう1度同じことをします。つまり、1問目から最後まで一気に解いてみて、1問目に戻って解説を読みながらじっくり学習。これを過去問5~6回分行います。

5~6回分終わったら、1周目が完了です。すぐに2周目を始めます。過去問の1回目に戻って再度一気に解いてみます。

このとき、スムーズに理解できなかった問題には自分なりのしるしを付けながら解いていくのがよいです。1回分解き終わったら、間違ってしまった部分と、正解はできたけど「理解不足マーク」がついているところを重点的に勉強します。

過去問は繰り返し解くことが理想ですが、時間には限りがありますので、まずは2周を目標に解いていきます。2周が終わる頃には、自分の苦手な分野や間違えやすいポイントがかなりはっきりしてきます。失点しやすい分野はできるだけ潰してください。

過去問選びの際は、テキストほどは悩む余地が無いと思います。というのも、試験主催団体が出版している『過去問題で学ぶQC検定3級』の他は、特に出版されていないからです。

選択肢が無いといっても、不安に思うことはありません。上記の問題集で直近6回分の3級の過去問題が収録されていますので、充分な量のトレーニングができます。

解説が分かりやすいかというと、実はそうでもないのですが、「分かりにくい部分があるときこそ、テキストに戻って学習するチャンスだ!」というくらいの気概で取り組むといいです。

どちらにしてもQC検定3級の学習に過去問は外せないので、必ず手にいれてください。

ステップ3:模擬問題演習

ところで、過去問は繰り返し解いていると、だんだんと問題文も解答も完全に覚えてしまい、あまり学習を続けていても意味が無くなってきます。

「時間効率が悪いな・・・」と感じてきたら、学習をやめて他のことをするのも良いのですが、受験日までは勉強していなければ落ち着かない、という場合もあるでしょう。

そういう場合は、模擬問題集に取り組みます。

模擬問題集は、本番と同じ形式の類題を収録したものです。これを使うことでかなり実力はアップします。3級の合格に必須というわけではないですが、せっかく受験するなら高得点を目指したいという方や、今後上位の受験も考えているという人は使うべきです。

【4級】勉強法とおすすめテキスト・問題集

4級は、「品質管理の常識」をおさえるというのが試験テーマとなっています。難しいことは一切ないので、肩の力を抜いて楽にいきましょう!

テキストは、何と公式サイトで無料で手に入ります。

上記テキストを一読し、品質管理とは何か?という内容をおおまかにおさえます。

その後は、模擬問題集を1冊やっておけば、十分です。

テキストで理解できたと思っていても、実際に問題に取り組むと意外と解けないこともありますので、問題集は必ずやるようにしてください。目標は1回転、理想は2回転以上です。

学習時間として10~20時間もあれば、十分合格レベルに到達できると思います。

QC検定重要用語集

QC検定の学習を進めるにあたり、試験にも頻出の重要用語をピックアップして、簡単な解説をつけています!

基本統計量

データ全体の特性を知るという目的ために、一定の手順を経てデータから導き出された値を統計量という。その中でも基本的なものは基本統計量と呼ばれ、品質管理においても多用される。

「データ分布の中心値」を表す基本統計量としては平均値とメディアンが知られている。

平均値
いわゆる平均。データを足し合わせて、データ数で割った値。データが 2, 4, 6, 8, 10 とあった場合、平均値は (2+4+6+8+10)/5 = 6 である。
メディアン
中央値とも呼ばれる。データを小さい順に並べたときの中央の値。データが 2, 4, 6, 8, 10 とあった場合、真ん中(3番目)の 6 がメディアンとなる。

「データ分布のばらつき」を表す基本統計量として平方和S、分散V、標準偏差s、範囲R、変動係数CVが知られている。

平方和S
偏差平方和ともいう。偏差とは、データと平均値の差のこと。各データにつき偏差を計算し、それぞれを二乗し(平方)、それを足し合わせたもの(和)が平方和である。データが 2, 4, 6, 8, 10(平均値は6)である場合は、まず次のように各データに対する偏差の二乗を計算する。

データ偏差偏差の二乗
22-6 = -416
44-6 = -24
66-6 = 00
88-6 = 24
1010-6 = 416

上記で「偏差の二乗」を合計すると 16+4+0+4+16 = 40 となり、これが平方和である。「平均値からの離れ具合(偏差)を二乗したものの総量」というイメージ。二乗する目的は、偏差がマイナスのときに二乗するとプラスにするためと考えておく。

分散V
平方和を「データ数-1」で割ったもの。上の例で言うと、平方和40を データ数5-1 = 4 で割るので、分散V = 10 である。
平方和は総量なので、データが増えるとともに増加する一方である。そこで、データ1個あたりのばらつきを捉えるために、「データ数-1」で割る。データ1個あたりのばらつきを見たいなら「データ数」で割れば良いじゃないかという考え方もできるが、統計学的な理由で「データ数-1」で割ることになっている。
標準偏差s
分散Vの平方根をとったもの。上の例で言うと、10の平方根なので、ルート10。少数で表すとすれば、3.162277… となる。「データが 2, 4, 6, 8, 10 であれば、データひとつあたりのばらつき具合は 3.16 くらいですよ」という解釈になる。
分散Vのもとになっている平方和Sは、偏差を二乗したものの合計値であった。そのため分散Vが示しているばらつきは、「データ1個あたりのばらつきを示しているかと思いきや、実はその二乗分になっている」という見方になる。これでは直観的にばらつきを捉えることが難しいため、平方根をとって元に戻してやる、というイメージ。
範囲R
データの最大値と最小値の差。データが 2, 4, 6, 8, 10 であれば、最大値10-最小値2 = 8 となる。
変動係数CV
標準偏差を平均値で割って求めた値。データのばらつきである標準偏差の値が、平均値の何パーセントになっているか?という指標。データが 2, 4, 6, 8, 10 であれば、上で求めたように平均値は 6、標準偏差がおよそ 3 なので、変動係数はおおよその計算だが 3/6 = 0.5 (50%)である。

QC七つ道具

QC七つ道具 (Seven basic tools of quality) とは、品質管理の問題解決手法として知られている7つまたは8つの方法群。数値データを整理する手法がほとんどである。

パレート図 (Pareto chart)
「きず」「ゆがみ」などの不適合項目の件数で棒グラフを作り、その累積百分率を折れ線グラフで示した図。

複数の問題があるときに、「その中のどの問題から先に取り組むべきか?」という優先順位を知るのに役立つ。エクセルでパレート図を作成するのは結構面倒だったりもするが、パレート図ジェネレータ on Web を使用すると、シンプルおしゃれなパレート図が泣くほど簡単に作成できる(上のパレート図もこちらを使用して作成した)。
特性要因図 (Cause-and-effect diagram)
特定の品質特性や結果に注目し、それを生み出したり影響を与えたりしている原因・要因の関係を矢印に結んでまとめたもの。

その見た目から「魚の骨」のようだと言われることがよくある。問題の構造を把握し、工程改善や教育訓練に役立てることができる。QC七つ道具の中では唯一、数値データではなく言語データを扱う手法である。上の図はマイクロソフトの PowerPoint テンプレート Cause and effect diagram から。これを使うと簡単に特性要因図が作れる。
チェックシート (Check sheet)
調査・点検のために、予め調査項目・点検項目を列挙し、データ収集をしやすくした表のこと。

工程管理・工程改善のためのデータを得る際に活用される。上記のチェックシートは英語版 Wikipedia の Check sheet に掲載されている教科書的な例。工程管理以外で使えるチェックシートのテンプレートが bizocean に多数アップロードされている。
ヒストグラム (Histogram)
ある区間に収まっているデータが何回出現したか、その頻度(度数)を棒グラフで示したもの。データ数は100個以上が望ましいとされる。

ヒストグラムを作成した結果、形状が上図のような左右対称の山形(一般形)になっていれば、適切な工程管理がなされていると判定する。

他方、形状が上手のようなひとつの大きな山と、そこから離れた位置の小さな山になっている場合は、工程内に何らかの異常があって度数がばらついているものと判断する。画像はいずれも英語版 Wikipedia Histgram から。ヒストグラムを自作したい場合は「Excel でヒストグラムを作成する」などを参照。
散布図 (Scatter diagram)
対になった二つのデータを平面上にプロットしたもの。データ数は30組以上あることが望ましい。

データが左下から右上にかけて並ぶ傾向がある場合、正の相関があると考えられる。左上から右下にかけて並ぶ傾向がある場合、負の相関があると考えられる。上の画像は Wikipedia の「散布図」から。自分でエクセルで作りたい場合は、DeskWork Labo. の記事「データの分布が分かる!Excelで散布図を作る方法」がとても参考になる。
グラフ (Graph)
折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフなど。誰でも知っていると思うので、説明は省略。ひとつだけ付け加えるとすれば、学校ではあまり習わないがプロジェクト管理によく使用されるグラフの一種に「ガントチャート」がある。

上記のガントチャートの例はマイクロソフトのエクセルテンプレートガント プロジェクト計画シートから。
管理図 (Control chart)
工程の状態(安定 or 異常)を判断する手法。データのばらつきがが一定の範囲内に収まっているかどうか、ばらつきが偏っていないか・くせがないかなどを観察する。

最も代表的な管理図は、平均値Xと範囲Rを用いたX-bar-R管理図である。上の画像は Vertex42 という(エクセルが好きな人にはたまらなく楽しげに見える)サイトの Control Chart Template から。管理図の日本語の解説としては「はじめての品質管理」の記事が分かりやすい。
層別 (Stratification)
属性・要因などによってデータを分割すること。たとえば、色々な人を対象に調査した結果を散布図にしたところ、期待した傾向が見られず無相関だったとする。ここで男性から得られたデータと女性から得られたデータに分けて散布図をそれぞれ作成してみると、時として一定の傾向が表れる。このように一定の条件でデータを選り分け、再分析していく手法である。

「七つ道具」と名づけられているが、上記のように「層別」を付け加えて8つの方法として語られることが多い。

新QC七つ道具

従来、品質管理は製造の現場でなされるものであり、数値データの解析が主な手法であった。品質管理が営業・企画・設計といった領域にまで広がると、数値ではなく言語データを基礎とする手法がよく用いられるようになり、新QC七つ道具として知られるようになった。

親和図法 (Affinity diagram)
親和カードにより意味内容が似ているものをまとめ、問題の全体像をつかもうとする手法。次の例では、ある会社の会議で指摘されたいくつもの問題点を、大きく「コミュニケーションの問題」「設備の問題」「外部要因」にまとめている。

上記はマイクロソフトの Affinity diagram のページで手に入るパワーポイントのテンプレート。
連関図法 (Interrelationship diagram)
問題にしているテーマを中心または上部に置き、その周りに1次要因を配置し、1次要因の周りに2次要因を配置し、、、といった図を描き、要因間の因果関係や重要度をみようとする手法。次の例は顧客の満足度が低いことに関する連関図である。

最上部に結果としての Low custumer satisfaction があり、その周りに原因がいくつも配置され、それぞれの因果関係が矢印で示されている。上図はマイクロソフトの Relationship diagram slide のページで手に入るパワーポイントのテンプレート。
系統図法 (Tree diagram)
ある目的・目標設定からスタートし、そこに至るための手段を1次手段として書き込み、その1次手段に至るための手段を2次手段として書きこみ、、、ということを繰り返す手法。

上記はマイクロソフトのパワーポイントテンプレート Horizontal Hierarchy Organization Chart Slide を使用して作成。
マトリックス図法 (Matrix diagram)
2つの要素間の関係性を、2元表(マトリックス図)を用いて示そうとする手法。たとえば行に工程の各段階(設計・材料手配・加工・検査・梱包など)をとり、列に各評価項目(人数・時間・安全性)をとる5×3の表を作成する。各セルに◎○×で評価を書きこんでいき、今後の問題解決の優先順位を決定する。

上記はマイクロソフトの Project performance tracking and reporting で手に入るエクセルのテンプレートを使用して作成した。
マトリックス・データ解析法
マトリックス図法を使用した際、データが数値で得られた場合に適用可能な方法。得られたデータに対して多変量解析のひとつである主成分分析を実施し、少数の主成分を抽出する。
PDPC法 (Process decision program chart)
現在の状態からスタートし、到達点であるゴールまでたどり着くプロセスを、フローチャートに近い形式で図示したもの。

Process Decision Program Chart は日本語で「過程決定計画図」と訳される。weblio OR事典のPDPCの解説がとても分かりやすい。学生運動のメンバーが飛行機をハイジャックしたときの対策を検討する過程でPDPCが生まれたという。上の画像は同記事より一部抜粋。一読の価値あり。

JSQC

日本品質管理学会 (The Japanese Society for Quality Control)。品質管理の規格として「品質管理用語」と「日常管理の指針」を発行している。

4MとQCDMSE

4Mは生産の4要素とも言われ、要因系の管理項目としても知られる。次の4つである。

  • Man: 人
  • Machine: 機械、設備
  • Material: 材料、部品
  • Method: 方法

QCDMSEは生産管理の3要素であるQCDにMSEを加えた合計6項目。結果系の管理項目としても知られる。

  • Quality: 品質
  • Cost: コスト
  • Delivery: 納期・生産量
  • Morale/Moral: 士気・倫理
  • Safety: 安全
  • Environment: 職場環境・地球環境

PDCAとSDCA

PDCAは改善のための基本サイクルである。

  • Plan: 計画
  • Do: 実施
  • Check: 確認
  • Act: 処置

SDCAは維持管理のための基本サイクルであり、PDCA の P を、標準化を意味する S (Standardize) に置き換えたもの。

QC検定 合格7つ道具

QC検定の合格に役立つ7つ道具を勝手に考えてみました!

電卓

QC検定の1級・2級・3級では、電卓の使用が認められています。電卓といっても一般電卓のみで、関数電卓は禁止です。

「一般電卓とか関数電卓とか言われても、よく分からない」という方は、こちらを見てみましょう。

使用できる電卓とできない電卓の写真が列挙されています。簡単な見分け方として、「十字キー」っぽいのがついていたら、使用できない電卓だと思ったほうがよさそうです。

ちなみに、使用できる電卓の例に上がっているものは SHARP EL-G36 学校用電卓SHARP 手帳タイプ電卓 EL-W221-X というやつですが、どちらも今はあまり売っていないです。

個人的には、簿記受験のときに購入したCanon 12桁電卓 HS-1220TUGを愛用しています。

仕事でも毎日使っています。お気に入りポイントは次の3点。

  • 太陽電池(光電池?)で動作するので試験当日の電池切れの心配がない
  • 「00」ボタン(1回の打鍵でゼロが2個入る)が便利
  • 画面もボタンも大きめで、見やすく扱いやすい

価格も悩まずに買えるくらい安いので、おすすめです。

マークシート専用シャーペン

私も最近まで知らなかったのですが、マークシート専用のシャーペンというものが存在しているらしいですね!

コクヨ シャープペン マークシート 最適セットなどがその例。

マークシートを塗りつぶす時間って、確かにもったいないですよね。時間が無いときは気分が焦るばかりになります。

でも専用シャーペンを使えば、すごい速さでマークできるようになるらしいです。アマゾンのレビューも賞賛の嵐になっています。私はまだ未使用なのですが、これは使ってみたい。

注意点として、普通の字を書くのにはあまり向かないので、1級の論述試験を受ける場合は通常のシャーペンを用意しておきましょう。

残り5つは・・・

合格7つ道具なので、残り5つですが、、、

。。。

何か良いのがあったら、教えてください!(≧▽≦) 笑

解答速報サイト

QC検定の解答速報は、試験実施団体により提供されます。

下記ページをご確認ください。

掲載期間は、試験終了2日目から約2か月間です。お見逃しなく!

Twitter・2ch・YouTube動画検索

QC検定に関する情報は、ツイッター2ちゃんねる、YouTubeでも手に入れることができます。

実際に受験した人の感想や、不適切問題に関する情報など、最新の話題を知りたい方は、下記のツイッター・2ちゃんねる検索用リンクを使用してみてください。

参考 Twitterで「QC検定 1級」を検索

参考 Twitterで「QC検定 2級」を検索

参考 Twitterで「QC検定 3級」を検索

参考 Twitterで「QC検定 4級」を検索

参考 2ch(新名称:5ch)で「QC検定」スレを検索

個人や企業の解説動画等を閲覧したい場合は、下記のYouTube検索用リンクを使用してみてください。

参考 YouTubeで「QC検定 1級」を検索(新着順)

参考 YouTubeで「QC検定 2級」を検索(新着順)

参考 YouTubeで「QC検定 3級」を検索(新着順)

参考 YouTubeで「QC検定 4級」を検索(新着順)

合格発表日・合格発表サイト

QC検定の合格発表日は、上記試験関連日程にてご確認ください。

合格発表日には、試験実施団体ホームページにて合格者の受験番号が掲載されます。

下記ページをチェック!

合格後の就職・転職支援情報

はじめのほうに書いたように、QC検定は就職・転職にも有利にはたらく検定試験です。

特に、品質管理や品質保証を重視しているメーカー・工場は、QC検定資格保持者を常時探し求めています。

就職・転職の動機には色々なものがあると思います。年収をアップさせたい、キャリアを形成したい、単純に今の職場環境から抜け出したい、等。あなたにとって動機がどんなものであっても、検定試験合格後は新しい仕事を手に入れる可能性が高まります!自信を持って活動してください。

といっても、品質管理系求人を効率よく探すには、どうしたら良いのでしょうか。大きく2つの方法がありますので説明します。

  • 求人掲載サイトをチェックして自分で探す
  • 求人相談サイトに登録してアドバイザーと探す

以下で詳しく見ていきますので、自分にあったやり方を試してみてください。(どちらがあっているか分からない場合は、両方を試してみるのも良い経験になると思います。)

求人掲載サイトをチェック

求人掲載サイトをチェックするやり方は、一番基本的で、誰でも簡単にできる就職・転職活動の方法です。自分のペースで、自分の希望にあった求人を探すことができるのが最大のメリットだと思います。

逆にデメリットはというと、簡単にできる分、皆がやっている方法でもあるため、競争率が非常に高いものになりがちだということです。対策としては、登録を早い段階で済ませておき、求人チェックを毎日こまめに行うこと。そして、自分の望む求人が出たときには素早く応募できるよう、事前の体制づくりを意識するのが良いと思います。

QC検定合格者におすすめしたい求人掲載サイトは、工場ワークスです。全国で20,000件以上の製造業関連求人を取り扱っています。同種のサイトは他にもいくつかあるので個人的に比較を行ったのですが、「掲載求人数」や「検索のしやすさ」の面でかなり優秀で、最も利用しやすいサイトだと感じています。

工場ワークスで品質管理・品質保証の求人を探す方法は簡単です。まず、以下のリンクから大まかなエリアを絞り込みます(リンクをクリックすると、工場ワークスのサイトに移動します)。

下の画像はスマホで「関東」エリアのページを見た場合の例です。

最初の画面に、検索窓が表示されているのが分かると思います。

検索窓に「品質管理」などと打ち込んで検索します。(自動で「品質保証」などの関連ワードも表示してくれるので、親切です。)

検索を実行すると、工場ワークスに登録されている品質管理求人が一覧形式で表示されます。

そこからさらに、給与などの特徴で絞り込みをすることも可能です。

気になる求人が見つかったら、応募条件の詳細を確認します。希望とマッチしていたら、素早く応募しましょう。

求人相談サイトに登録

求人相談サイトを利用するやり方をとる場合、経験豊富な就職・転職エージェントに自分自身の希望を話し、相談しながら応募先を決めていくという流れになります。

エージェントはこちらの希望を聞き入れるばかりでなく、仕事への適性を客観的に評価して、応募先を提案してくれます。そのほかにも、就職・転職活動の進め方全般のアドバイスをもらえたり、一般公開されていない求人(非公開求人)を紹介してもらえることもよくあります。

デメリットとしては、エージェントに所属している個々のアドバイザー(あなたの担当になる人)には、「当たり外れ」があるということです。それは、一人一人の力量の差ということもありますが、それ以上に「あなたとの相性」が問題になってきます。運悪く相性の良くない担当者にあたることも時々あり、その場合は就職・転職活動が前に進まなくなります。

対策としては、「合わない」と感じたら早めに担当者を変えてもらう交渉をしましょう。心配は要りません。エージェント側も採用が決まらないことには仕事にならないため、担当者変更には前向きに応じてくれます。また、なるべく複数のエージェントを利用して、リスクを分散しておくというのも有効です。

ところで、メーカー系求人に特化した転職エージェントというものはほとんど存在しません(ちょっと残念ですが)。どのエージェントも、一社で多種多様な業種・職種の仕事紹介をしているのが現状です。

そのため、品質管理関係の求人を探している人は、なるべく転職・就職市場の大手で、良質な求人を数多く確保しているエージェントに登録して、自分の希望する求人を探していくことになります。条件に当てはまるエージェントでオススメのものを下に紹介しています。是非一度見てみてください。

マイナビエージェント
言わずと知れた業界大手「株式会社マイナビ」の人材紹介サービス。関東エリアの求人に強みアリ。
パソナキャリア
手厚いフォローと親身なサポートに定評のあるパソナキャリア。関東・関西・東海の求人に強い。
ジェイック
既卒・フリーターからの就職も対象としている懐の広いエージェント。全国各地で「就職講座×面接会」を開催しており、書類選考ナシで面接を受けられるチャンスが多い。

おわりに

以上、QC検定の試験関連情報まとめでした!

スポンサーリンク
スポンサーリンク