フォーサイト行政書士講座を実際に受講してレビューしている杉山貴隆です。
フォーサイトの行政書士講座が気になっているけれど、「自分の生活で本当に合格に必要な学習時間を確保できるのだろうか」と不安を感じていませんか。
仕事や家庭と両立しながら資格取得を目指す以上、必要な学習時間の見通しが立たなければ、一歩を踏み出すのは難しいですよね。
また、学習時間の目安がわかったとしても、「いつから始めて、どの時期に何をすればいいのか」という具体的なスケジュールが見えなければ、日々の勉強が場当たり的になってしまいます。
そこで今回は、フォーサイト行政書士講座で合格を目指す場合に必要な学習時間の実態と、学習開始時期に応じた具体的なスケジュール例を徹底的に掘り下げます。
この記事を読むことで、「自分はどれくらいの期間と時間を確保すればいいのか」が明確になり、今日から逆算した学習計画を組み立てられるようになるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
フォーサイト行政書士講座の標準的な学習時間
行政書士試験の学習時間については、ネット上にさまざまな数字が飛び交っています。「800時間」「1,000時間」と聞くと圧倒されますし、一方で「500時間で十分」と言われると本当かなと疑いたくもなるでしょう。
ここでは、フォーサイト公式の想定時間と業界全体の相場感を照らし合わせながら、あなたにとって現実的な目標学習時間を見定めていきます。
フォーサイト公式の想定は「約500~600時間」

フォーサイトの公式FAQでは、行政書士講座の合格に必要な学習時間として「約500~600時間」が明示されています。これは、主要予備校が一般論として掲げる「800~1,000時間」と比べると、かなりコンパクトな数字に感じられるでしょう。
なぜこれほど差があるのかというと、フォーサイトの教材設計が「合格点主義」に徹底して基づいているためです。
行政書士試験の合格基準は300点満点中180点、つまり60%を超えれば合格になります。フォーサイトはこの180点を確実に取ることに特化して、テキストや講義の内容を頻出論点に絞り込んでいるのです。
その結果、講義の合計時間は約70時間程度というコンパクトさを実現しています。内訳の目安は次のとおりです。
| 講座区分 | 対象科目 | 講義時間の目安 |
|---|---|---|
| 基礎講座(インプット) | 憲法・民法・行政法・商法・ 基礎法学・基礎知識 | 約53時間 |
| 過去問講座(アウトプット) | 全科目 | 約12時間 |
| 直前対策講座 | 記述式・択一・基礎知識 | 約4時間 |
| 合計 | - | 約70時間 |
大手予備校の講義が300時間を超えることもある中で、約70時間というのは際立っています。ただし、これはあくまで「講義を視聴する時間」であって、「学習時間の全体」ではありません。
講義を聴いた後に自分で過去問を解き、復習し、記述式の練習をする時間がむしろ学習の本体です。講義の短さは、その分だけ自習(アウトプット)に時間を割ける設計になっていると考えてください。
フォーサイト行政書士講座の講義時間についてはフォーサイト行政書士講座の講義時間は?短くても合格可能な理由で詳しく解説しています。

一般的な合格必要時間との比較で見えてくること
フォーサイトの「500~600時間」という数字を正しく捉えるために、他の予備校や教育事業者が提示している学習時間の目安と比較してみましょう。
| 情報源 | 提示している学習時間の目安 |
|---|---|
| フォーサイト (公式FAQ) | 約500~600時間 |
| ユーキャン (公式コラム) | 初学者の独学で800~1,000時間、 法律の予備知識がある方は500~600時間 |
| アガルート (公式コラム) | 500~1,000時間、目安は800時間 |
| 資格の大原 (公式コラム) | 500~1,000時間 |
| 伊藤塾 (公式コラム) | 一般的に600~1,000時間 |
| TAC (公式FAQ) | 一般的に800~1,000時間 |
こうして並べると、各社が示す数字には一定の共通パターンがあることに気づきます。それは「独学・初学者なら800~1,000時間」「講座利用・法律の学習経験者なら500~600時間」という二層構造です。フォーサイトの500~600時間は、後者のレンジにぴたりと収まっています。
つまり、フォーサイトの想定学習時間は「講座を活用し、頻出論点に集中する学習ができた場合」の数字と解釈でき、決して楽観的すぎるわけではありません。業界全体の相場感の中で、通信講座利用者向けの標準的な水準に位置づけられます。
あなたの状況に合わせた「目標学習時間」の決め方
ここで大切なのは、「500~600時間」を一律に自分の目標にしてよいわけではない、という点です。この数字はあくまで標準的な想定であり、あなた自身の法律学習の経験値によって調整する必要があります。
私がおすすめする目安は、次の3段階です。
| あなたのプロファイル | 計画すべき総学習時間 | 考え方 |
|---|---|---|
| 法学部出身者、または他の法律系資格 (宅建など)の学習経験がある | 500~650時間 | フォーサイト公式想定に 遅延・復習のバッファを少し上乗せ |
| 法律の学習が初めてだが フォーサイト講座を利用する | 650~850時間 | 初学者は基礎的な法律用語や 法的思考への慣れに追加の時間が必要 |
| 法律の学習が初めてで 独学中心で進める | 800~1,000時間以上 | 教材選定や疑問解消に余分な時間が かかるため多めに見積もる |
ポイントは、計画段階では「少し多め」に設定しておくことです。学習計画は、時間が余る分には嬉しい誤算ですが、足りなくなるのは致命的です。特に行政書士試験は年に1回しかない試験ですから、「想定より時間がかかった」では取り返しがつきません。
法律初学者の方であれば、フォーサイトの500~600時間をベースとしつつ、100~200時間のバッファを上乗せした650~800時間を目標に据えるのが現実的でしょう。
開始時期別のおすすめ学習スケジュール
目標とする総学習時間が見えたら、次は「いつから始めて、どの時期に何をするか」を具体化する段階です。同じ600時間でも、1年かけて積むのと6か月で詰め込むのとでは、日々の負荷も学習の組み立て方もまるで違います。
ここでは、1年前・6か月前・3か月前の3パターンに分けて、フォーサイトのカリキュラムに沿ったスケジュール例を示します。
スケジュールを組む前に押さえておきたい配点構造
具体的なスケジュールに入る前に、行政書士試験の「得点構造」を確認させてください。これを理解しているかどうかで、学習時間の配分が根本から変わります。
行政書士試験は300点満点(60問)で、合格するには3つの基準を同時にクリアする必要があります。
| 合格基準 | 条件 |
|---|---|
| 法令等科目 | 244点満点中122点以上 |
| 基礎知識科目 | 56点満点中24点以上 |
| 総合得点 | 300点満点中180点以上 |
加えて押さえておくべきは、法令等科目において行政法(112点)と民法(76点)の2科目が合計188点、全体の約63%を占めるという事実です。したがって行政法と民法の2科目に学習時間を集中させるのが鉄則であり、これはフォーサイトのカリキュラム設計とも完全に一致しています。
一方で、基礎知識科目には56点満点中24点以上という「足切りライン」があります。ここで24点に届かなければ、他の科目でどれだけ高得点を取っても不合格です。基礎知識を「完全に捨てる」戦略は、制度上成り立ちません。
この配点構造を踏まえた上で、開始時期別のスケジュールを見ていきましょう。
1年前開始プラン(11月~翌年11月)
最も再現性が高く、多くの合格者が実際に歩んでいるのがこの1年プランです。フォーサイトの法人向けページでも「一般的に12か月程度の学習期間が必要」と説明されており、無理のないペース配分が可能になります。
1日の目安は、平日1.5~2時間、休日3~4時間。週あたりにすると10~14時間程度で、社会人が仕事と並行して続けやすい強度です。
| 時期 | 学習フェーズ | 主な取り組み内容 | 週あたり時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 11月~翌2月 (4か月間) | 基礎構築期 | 基礎講座の視聴(全科目1周)。 理解度は60%でよいので 「止めずに最後まで通す」 ことを優先する | 10~12時間 |
| 3月~6月 (4か月間) | アウトプット移行期 | 過去問講座を中心に切り替える。 行政法・民法の比率を高め、 間違えた論点をリスト化 して弱点を可視化する | 12~14時間 |
| 7月~9月 (3か月間) | 深化・記述対策期 | 過去問2周目以降、記述式の練習を 週2~3問ルーチン化。 模擬試験(1回目)を受験し、 時間配分を体感する | 14~16時間 |
| 10月~試験直前 (約1か月) | 直前仕上げ期 | 直前対策講座に取り組む。新しい 教材には手を出さず、弱点論点の 潰し込みと基礎知識の 基準点固めに徹する | 15~20時間 |
このプランの最大のメリットは、「基礎構築期」に4か月もの余裕があることです。
法律初学者にとって、最初の数か月は「善意」「悪意」といった法律用語や、条文の独特な言い回しに慣れるだけでも骨が折れます。1年プランであれば、この「慣れ」の期間を十分に確保しつつ、後半で加速する設計が可能になります。
6か月前開始プラン(5月~11月)
年度が変わるタイミングで「今年こそ」と一念発起する方に向いたプランです。6か月間は中だるみが起きにくく、適度な緊張感の中で学習効率が高まりやすい期間でもあります。
ただし、1年プランよりも日々の学習強度が上がる点は覚悟が必要です。平日3時間、休日5~6時間が目安となり、週あたり20時間前後を継続的に確保しなければなりません。
| 時期 | 学習フェーズ | 主な取り組み内容 | 週あたり時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 5月~6月 (2か月間) | 高速インプット期 | 基礎講座を1.5倍速で全科目通す。 立ち止まらず「全体像を 一度つかむ」ことに集中。 行政法・民法・憲法を最優先で完了 | 18~22時間 |
| 7月~8月 (2か月間) | 徹底アウトプット期 | 過去問講座の反復に比重を移す。 「過去問を解く→ テキストに戻る」のサイクルを確立し、 正答率を可視化する | 20~25時間 |
| 9月~10月 (2か月間) | 記述・直前対策期 | 直前対策講座(記述式・基礎知識)。 模擬試験を受けて 合格基準点の再現性を検証。 弱点論点の潰し込みを最優先にする | 22~28時間 |
| 11月直前 (約1~2週間) | 最終調整期 | 新規インプットは停止。 間違えた過去問だけを 高速回転し、体調管理を含めた 「当日の再現性」を最大化する | 維持または微減 |
このプランでは、最初の2か月で「インプットを一気に完走する」覚悟が鍵です。ここで完璧主義に陥ると後半の演習時間が圧迫されるため、「理解度70%でもいいからとにかく先に進む」という割り切りが必要になります。
フォーサイトの教材は合格点主義で設計されているため、テキストに載っている内容はすべて重要論点です。深追いする部分が存在しない分、このスピード感でも破綻しにくい構造になっています。
3か月前開始プラン(8月~11月)
フォーサイト公式では「最短4か月」での合格も可能と説明されており、実際に約4か月・520時間程度で合格したという体験談も掲載されています。とはいえ、3か月プランは相当に高い学習強度を求められます。
週あたり35~50時間が必要になるため、フルタイム勤務との両立は非常に困難です。このプランは「まとまった時間が確保できる環境にある方(休職中、退職後、長期休暇中など)」に限定して現実的な選択肢になると考えてください。
| 時期 | 学習フェーズ | 主な取り組み内容 | 週あたり時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 8月 (1か月間) | 選択と集中のインプット | 基礎講座を2倍速で視聴。 行政法と民法に全体の75%を集中させ、 商法は頻出事項のみに絞る (場合によっては捨てる判断も) | 35~45時間 |
| 9月 (1か月間) | 過去問による知識定着 | 過去問を「解く」のではなく 「読んで覚える」手法も併用し、 知識のインプットツールとして活用する | 40~50時間 |
| 10月~試験直前 | 実戦演習と足切り回避 | 記述式(行政法中心)と基礎知識の 足切り回避に全力投球。 模擬試験で時間配分を確認する | 45~55時間 |
3か月プランでは、「「何を捨てるか」を明確に決める」決断力が最も重要です。商法・会社法は配点が20点と相対的に低いため、時間が足りなければ最小限の対策に留めるという判断も合理的でしょう。
ただし、基礎知識の足切り(24点未満で不合格)だけは絶対に回避しなければなりません。文章理解と個人情報保護法は比較的短期間で得点しやすい分野なので、ここに集中して基準点超えを確実にする戦略が有効です。
学習時間を「点数」に変えるための実践テクニック
学習時間をただ積み上げるだけでは、必ずしも得点に直結しません。同じ600時間を費やしても、その使い方次第で結果は大きく変わります。ここでは、フォーサイトの教材を活用しながら学習の「質」を高めるための具体的な考え方をお伝えします。
「思い出す」行為を学習の中心に据える
認知心理学の知見では、「練習テスト(プラクティス・テスティング)」と「分散学習(ディストリビューテッド・プラクティス)」が記憶定着において高い効果を持つことが示されています。
これを行政書士試験の学習に翻訳するとどうなるか。答えはシンプルで、「講義を見終えたら、すぐに関連する過去問を解く」ということです。
多くの受験生がやりがちなのは、講義を一通り見てから過去問に取りかかるという「インプット完了後にアウトプット」の流れです。しかし、講義を視聴した直後に一問一答で「今学んだことを思い出す」行為を挟むだけで、記憶の定着度は大きく変わります。
フォーサイトのeラーニングシステム「ManaBun」には確認テストや一問一答演習の機能が搭載されており、この「講義→即テスト」のサイクルを回しやすい環境が整っています。
バリューセット3には「過去問一問一答演習」も含まれるため、特にこのサイクルが構築しやすいでしょう。
分散学習で「忘れにくい記憶」を作る
もうひとつ重要なのが、学習を時間的に分散させることです。
1日で5時間ぶっ通しで民法を勉強するよりも、「朝30分で民法、昼休みに15分で行政法の一問一答、夜に1時間で過去問」と分割するほうが、長期的な記憶保持の面で有利であることが多くの研究で示されています。
これは行政書士試験の科目構成とも相性が良い考え方です。学習時間の大半を行政法・民法に割くのは正しい戦略ですが、だからといって憲法・商法・基礎知識を何週間も放置すると、せっかく覚えた内容がすっかり抜け落ちてしまいます。
行政法と民法を「メインディッシュ」として毎日取り組みつつ、他の科目にも週1~2回は短時間でいいので触れ続ける。この「薄く塗り重ねる」運用が、忘却を防ぐ現実的な方法です。
直前期ほど「新しい教材に手を広げない」
試験が近づくと不安が高まり、「もう1冊問題集を追加したほうがいいのでは」「他社の模試も受けたほうが安心なのでは」という衝動に駆られることがあります。気持ちは痛いほどわかりますが、直前期の教材追加は得点再現性を下げるリスクがあります。
新しい教材に手を出すと、それまでフォーサイトのテキストで積み上げてきた復習のサイクルが崩れます。「見たことのない問題が解けなかった」という不安が新たに生まれ、さらに別の教材に手を伸ばす…という悪循環に陥りかねません。
フォーサイトの教材体系は「基礎講座→過去問講座→直前対策講座」という流れで完結するように設計されています。直前期にやるべきことは、新しい知識を仕入れることではなく、今ある知識の「再現性」を高めることです。
間違えた過去問だけを繰り返し解き、弱点論点を確実に潰していく作業に集中してください。
仕事や家庭と両立するための現実的な時間捻出術
行政書士試験の受験者の多くは、仕事や家庭を抱えた社会人です。「まとまった勉強時間が取れない」という悩みは、ほとんどの受験生に共通するものでしょう。
ここでは、限られた生活時間の中で学習を継続するための具体的な工夫を紹介します。
「1日の中に学習ブロックを3つ作る」発想
「平日に2時間の勉強時間を確保する」と言われて、仕事終わりにまとまった2時間を確保しようとすると、多くの方は挫折します。残業や家事、疲労で計画通りにいかない日が増え、やがて「今日はもういいか」が常態化してしまうのです。
代わりにおすすめしたいのは、1日の中に小さな学習ブロックを3つ設ける方法です。
- 朝の30分
- 出勤前に講義動画を1チャプター視聴する
- 昼の15分
- 昼食後にManaBunの一問一答を10問解く
- 夜の45~60分
- 帰宅後に過去問を解き、間違えた論点をテキストで確認する
合計すると1日90分~105分になり、これに休日の3~5時間を加えると、週あたり10~13時間が確保できます。1年間継続すれば520~680時間に到達する計算で、フォーサイトの想定学習時間(500~600時間)にバッファを含めてカバーできます。
フォーサイトのManaBunは、こうした細切れ学習と相性の良いシステムです。講義動画のダウンロードやスマートフォンでの一問一答演習が可能なので、机に向かわなくても学習時間として有効活用できます。
「予備日」を設けてスケジュールの崩壊を防ぐ
どんなに綿密にスケジュールを組んでも、体調不良、急な残業、家族の予定など、計画通りに進まない日は必ず発生します。このとき、毎日ぎっしり学習を詰め込んだスケジュールだと、1日の遅れがそのまま翌日以降に雪だるま式に膨らんでいきます。
対策として、週に1日は「予備日」を設けておくことを強くおすすめします。たとえば毎週日曜日を予備日に設定し、その週に消化しきれなかった分をここで回収するのです。もし遅れがなければ、その日を復習や模試のリトライに充てればいいだけです。
ManaBunにはスケジュールの自動再設定機能も備わっていますが、再設定を何度も繰り返すと1日あたりのノルマが非現実的に増えてしまうことがあります。予備日による「手動の調整弁」をあらかじめ組み込んでおくことで、長期間にわたるスケジュールの安定性が格段に高まります。
学習が遅れたときの立て直し方
長期間の学習計画では、遅延はほぼ必然的に起こるものです。大切なのは「遅れたこと」自体ではなく、「遅れたときにどう立て直すか」をあらかじめ知っておくことです。
ここでは、遅延が発生した際の具体的な対処法と、場合によっては必要になる「撤退判断」の考え方を整理します。
遅延時の「削る順番」を配点から逆算する
学習が予定より遅れているとき、最も危険なのは「焦って新しい範囲を増やし、復習が崩壊する」パターンです。遅延が生じたら、むしろ学習範囲を絞る判断が必要になります。
その際の優先順位は、試験の配点構造から自動的に決まります。
- 最優先で守る
- 行政法(112点)・民法(76点)の学習時間。全体の6割超を占めるこの2科目の手を抜いた瞬間に合格は遠のく
- 次に守る
- 基礎知識科目の足切り回避(24点以上)。過剰な投資は不要だが、基準点を割ったらそれだけで不合格
- 記述式
- 毎日でなくてもいいが、週に最低2~3回は手を動かすルーチンを維持する。60点分の配点は無視できない
- 削ってもよい
- 商法・会社法(20点)の深掘り。頻出論点だけに絞り、細かい論点は思い切って見送る
「今年度か、来年度か」の冷静な判断
2~3週間程度の遅れであれば、上記の「削る順番」で十分にリカバリーできるでしょう。しかし、遅延が1か月以上に広がり、総学習時間が明らかに不足する見込みになった場合は、「次年度に回す」という判断も合理的です。
行政書士試験は年に1回しかない試験ですから、「想定より時間がかかった」では取り返しがつきません。
それよりも、今年度の学習を基礎固めの期間と位置づけ、次年度に「行政法・民法の貯金がある状態」でスタートするほうが、はるかに効率的なケースがあります。
次年度に持ち越す場合は、記述式と基礎知識の対策が積み残しになりやすいため、早い段階から週次のルーチンに組み込むよう意識してください。
「フォーサイトだけで本当に足りるのか」という不安について
ここまで読んで、フォーサイトの学習時間やスケジュールの全体像はつかめてきたのではないでしょうか。
それでもなお、「本当にフォーサイトの教材だけで合格できるのか」「500~600時間で足りなかったらどうしよう」という不安が残る方もいると思います。ここでは、そうした疑問に正面から向き合います。
フォーサイトだけで行政書士試験に合格した実例の記事もチェックしてみてください。

テキストが薄いことへの不安は合理的、でも結論は変わらない
フォーサイトの受講を検討している方の多くが感じる不安のひとつに、「テキストの内容が薄いのではないか」「網羅性が足りないのではないか」という疑問があります。
他社の分厚いテキストと比較すると、フォーサイトのテキストはフルカラーで見やすい反面、ページ数や論点の量が少なく見えるのは事実です。
この不安を抱くこと自体は、とても合理的な反応です。大切な時間とお金を投じるのですから、慎重になるのは当然でしょう。
ただ、結論から言えば、フォーサイトの教材は合格に必要な論点を十分にカバーしています。
ここで思い出していただきたいのは、合格基準が「180点/300点(60%)」であるという事実です。満点を目指す必要はなく、頻出論点を確実に得点できれば合格ラインは超えられます。
フォーサイトのテキストが「薄く見える」のは、出題頻度の低い論点をあえて削ぎ落としているからです。この設計によって、受講生は重要論点の反復に集中でき、結果として同じ学習時間でもより高い得点効率を実現できるようになっています。
事実、フォーサイトの公式サイトでは、2024年度の受講生合格率として49.4%という数字が公表されています。

ただし、この数字は「一定条件を満たし受験番号を提出した受講生」を母集団としているため、全受験者ベースの合格率(令和7年度は14.54%)とは単純比較できない点には留意が必要です。
とはいえ、教材の設計が合格に向けてしっかり機能していることの傍証にはなるでしょう。
500時間では足りなかった場合はどうなるのか
もうひとつよくある心配は、「公式が言う500~600時間では足りなかった場合はどうすればいいのか」というものです。
率直に言って、法律初学者の場合、500時間では足りないケースは十分にあり得ます。他社の見解でも「初学者は講座利用でも800時間程度は見ておくべき」という記載があり、これは大げさではなく実態に即した数字です。
だからこそ、本記事では計画段階でバッファ(追加100~200時間)を見込むことを繰り返しおすすめしてきました。「500時間で受かればラッキー、700時間かかっても想定内」という構えで臨めば、学習の途中で「時間が足りない」と焦ることを防げます。
仮に1年プランで週12時間のペースを維持できれば、年間で約624時間に達します。これにバッファとして休日の追加学習を加えれば、700時間台も十分に射程圏内です。
最初から「500時間ちょうどで終わらせよう」と考えるのではなく、余裕を持った計画の中で結果として500~600時間で済めば御の字、という姿勢が、精神的にも戦略的にも健全です。
この記事のまとめ

フォーサイト行政書士講座の合格に必要な学習時間と、開始時期別のスケジュールについて詳しく見てきました。要点を振り返ります。
フォーサイトの公式想定学習時間は約500~600時間であり、これは通信講座を活用した場合の業界標準的な水準に位置しています。ただし、法律初学者はバッファを含めて650~850時間を目標に設定するのが安全です。
学習スケジュールは、1年前開始(週10~14時間)が最も再現性が高く、仕事や家庭との両立もしやすい中心的なプランです。6か月前開始なら週20時間前後、3か月前開始なら週35~50時間と、開始が遅くなるほど日々の負荷が急激に上がります。
科目配分の鍵は、行政法(112点)と民法(76点)への集中投資です。この2科目で全体の約6割を占めるため、学習時間の多くをここに注ぐのが合理的ですが、基礎知識の足切り(24点未満で不合格)対策も絶対に怠ってはなりません。
学習の質を高めるために、「講義後すぐに過去問を解く」テスト効果の活用、科目を分散して忘却を防ぐ運用、直前期に教材を増やさない規律が重要です。
行政書士試験は合格率10~15%の難関試験ですが、裏を返せば「正しい方法で、十分な時間をかければ合格できる試験」でもあります。令和7年度試験では受験者50,163人中7,292人が合格しており、毎年多くの方がこの壁を越えています。
大切なのは、「いつか始めよう」ではなく、「今日から逆算して計画を立てる」ことです。この記事で整理した時間の見通しとスケジュールの枠組みを、あなたの学習計画の土台にして、最短距離で行政書士試験の合格を手にしてください。
以上、参考になれば嬉しいです。


