アガルート行政書士講座を実際に受講してレビューしている杉山貴隆です。

アガルート行政書士講座で1年勉強したものの、残念ながら合格に届かなかったあなたへ。来年に向けて同じ講座をもう一度受けるべきか、それとも他社に切り替えるべきかと迷っていませんか。
同じ講座をもう一度繰り返したところで、結局また同じ結果になるのではないか。そんな不安が頭をよぎるのは、ごく自然なことだと思います。
一方で、これまで積み上げてきた知識や、講師の解説スタイルへの慣れを手放してしまうのも惜しい。揺れる気持ちは、それだけ次の1年に賭ける覚悟ができている証拠でもあります。
そこで今回は、アガルートを2年にわたって受講し、見事合格を勝ち取った12名の受講生の声を読み解き、彼らに共通する「2年目の4つの戦略」を抽出しました。
この記事を読めば、再受講という選択肢が決して「同じ失敗の繰り返し」ではなく、明確な意図と工夫を伴った戦略的な一手であることが見えてきます。あなた自身の2年目をどう設計すべきか、その輪郭をつかむ手がかりとしてぜひ最後までお読みください。
※本記事は2026年5月時点で入手できる情報を基に作成しています。ただし、引用している受講生の評価は受講当時のものであり、現在とは状況が異なる場合があります。
再受講し2年目で合格した人の4つの戦略

アガルート行政書士講座を2回受講して合格した受講生12名の声を精読したところ、彼らは1年目とは異なる打ち手を意識的に重ねていました。私が体験記から抽出した戦略は、大きく次の4つに整理できます。
- 戦略①:受講するプランを再選定する
- 戦略②:1年目の反省を徹底分析する
- 戦略③:アウトプット中心に切り替える
- 戦略④:条文と判例を深く理解する
それぞれの戦略について、受講生本人の言葉と、それを踏まえた私なりの考察を順に見ていきましょう。
受講するプランを再選定する
最初の戦略は、1年目の到達度や手応えに応じて、受講するプランそのものを選び直すというものです。同じプランをあえて継続して基礎を固め直すアプローチもあれば、上位プランへステップアップして弱点を補強するアプローチもあります。
- 「6年度もアガルートの入門講座を受講しており、テキストの内容のわかりやすさ、逐条ローラーインプット講座や文章理解対策講座の良さを実感していたため、今年も継続して受講することを決めました。」「去年と今年で学習方法自体は特に変えていませんが、前年の勉強であやふやだった箇所が、再度講義を受講することにより新たな発見や再確認ができ、理解が深まった」「今年は豊村講師から田島講師の講座に変更しましたが…受験生に向けた熱い想いに深く感銘を受け、この講師のもとで学びたいという気持ちが強くなった」 【引用元】
- 「2度目も同じ学習方法、雰囲気、生活リズムで勉強をしました。1度目、不合格ですと普通なら環境や学習方法を変えると思いますが、同じような環境で変わらないスタイルを貫きました」 【引用元】
- 「2年目は中上級と上級で悩みましたが、中上級を申し込みました。…中上級では入門から少し短縮した講義に通称『ジャンプ』と言われる問題集+解説がメインとなっています」「他資格の問題から幅広く民法関連の問題を収拾して解説してくれる当講義はとても素晴らしかったです。(中上級も初年度やりたかった。。。)」 【引用元】
- 「2023年度の試験に一度落ちました。アガルート受講でしたが、カリキュラムはフルではなくライトだったので逐条ローラーインプット講義はなく、STATUP判例の講義もなかったので…」「今度はライトではなくフルを受講し、逐条ローラーによる条文読み込みやSTATUP判例集による判例の趣旨や背景も学び」「その結果2年目の試験を受ける夏ごろにはLECの模試でも上位5%以内には入ってました」 【引用元】
- 「私は昨年アガルートアカデミーの入門総合講座を受講しておりました。ある程度過去問も理解が進んだので正解出来るようになると、慢心してしまい16点足りず不合格になりました」「行政書士試験の勉強を7月頃から再スタートを切ったのでまずは総合講義で知識を思い出しつつ、抜けてる部分のインプットを行いました」 【引用元】
- 「アガルートの上級講座を受講し3度目の試験に向けて2月から勉強を開始しました」「最後の1ヶ月は休日14時間の勉強も苦痛なく…3度目の正直で210点で合格する事ができました」 【引用元】
- 「3回目の受験は豊村先生の勉強方法を更にブラッシュアップするために、上級総合カリキュラム(ライト)を受講することを決めました」「過去2回は夜型の勉強でしたが、朝型に切り替えることにより脳がフレッシュな状態で勉強に臨むことができ、勉強の効率が上がりました」 【引用元】
- 「アガルート2年目では、上級総合カリキュラム(フル)を受講しました。上級総合カリキュラム(フル)では、問題学習がメインだったため、図表まとめ講座はバァーっと進め、すぐに問題集に取りかかりました」 【引用元】
ここで私が興味深く感じたのは、合格に至った道筋が一本道ではないという事実です。同プランを継続した受講生も、上位プランへ乗り換えた受講生も、どちらも合格を手にしています。
「2年目はとにかく上位プランに変えるべき」とか「同じプランをやり込むのが王道」と単純化したくなるところですが、現実はもっと柔軟で、それぞれの到達度に応じた最適解があるようです。
同プラン継続派に共通するのは、「むしろ環境を変えることが学習効率を落とすリスクになる」という冷静な判断。「学習方法自体は変えていないが、再度講義を受けることであやふやだった箇所に新たな発見が生まれた」という声は実に象徴的でした。
同じ素材でも、土台が固まった2年目には見える景色が変わる。これは1年目には実感しづらい、リピート受講ならではの恩恵だと感じます。
一方、上位プランへ乗り換えた受講生たちは、1年目に感じた「物足りなさ」や「届かなかった部分」を冷静に言語化し、それを補える教材構成を選び直しています。
ライトからフルへの拡張で逐条ローラーインプット講座を取り入れたケース、入門から中上級へ移って問題演習中心の構成に切り替えたケース、上級カリキュラムで図表まとめや判例解説を集中的に学んだケース。
いずれも「単純な乗り換え」というより「自分の弱点に合った武器の追加」に近い意思決定として理解することができます。
1年目の反省を徹底分析する
2つ目の戦略は、1年目の不合格の原因を冷静に言語化し、「何を埋めれば合格に届くのか」を再設計するというものです。模試での現在地把握、苦手科目への集中、生活リズムの調整、解答時の心構えなど、反省の切り口は人によって実にさまざまでした。
- 「前年の反省点として現在地が適切に測れていないという点もあったので、模試も積極的に受け」「やり切れば力がつく、必ず合格できるという実感をもてる内容だったので前年ね反省を生かしもう一年信じて取り組んでよかった」 【引用元】
- 「初年度は試験前夜に少し緊張して眠れなかったこともあり、試験前は軽い学習にしてリラックスし、運動などして早めに寝付けるよう生活リズムの向上に心掛けました。眠れていないと想起する力が落ちると感じます」 【引用元】
- 「一回目の受験の時は、一般知識で足切りされました。一般知識をなめていたことの反省を生かし十分に学習」「前年度の一般知識の合格基準点24点を下回った私が今年度は40点を超えることができました」 【引用元】
- 「ある程度過去問も理解が進んだので正解出来るようになると、慢心してしまい16点足りず不合格になりました。なので、まず問題が解けるようになっても慢心しないという心構えをするところから始めました」 【引用元】
- 「2度目も同じ学習方法、雰囲気、生活リズムで勉強をしました。1度目、不合格ですと普通なら環境や学習方法を変えると思いますが、同じような環境で変わらないスタイルを貫きました」 【引用元】
これらの声を眺めて私が痛感したのは、「反省」とは必ずしも「学習方法をガラッと変えること」を意味しないという点です。
たとえば「同じような環境で変わらないスタイルを貫きました」と語る受講生は、あえて「変えない」という選択を意識的に下しています。1年目の負け方を冷静に分析した結果、「環境や方法ではなく、量と精度が足りなかった」と結論づけたのでしょう。
一方、「一般知識で足切りされました」と振り返る受講生は、明確な失敗原因を特定し、翌年そこへ集中投下する戦略を採りました。結果として、合格基準点24点を下回っていた一般知識(現行の「基礎知識」科目)で40点超えを達成しています。
つまり、反省の本質は「自分の不合格を解像度高く言語化できているか」にあります。漠然と「もっと頑張る」「気合を入れ直す」では、結局1年目と同じ失敗をなぞるだけです。
これに対し、「現在地が測れていなかった」「試験前夜に眠れなかった」「過去問の正答率に慢心していた」と自分の弱点を具体的に把握できていれば、対策は自ずと見えてきます。
アウトプット中心に切り替える
3つ目の戦略は、1年目に陥りがちな「テキストと講義を回すだけ」の状態から脱却し、問題演習や記述対策の比重を大幅に引き上げるというものです。インプット偏重の自覚と、アウトプット中心への意識的なシフトが共通項として浮かび上がります。
- 「インプット学習も重要ですが、最後に重要なのはアウトプット学習と痛感。昨年はアウトプット学習が不十分だったことを反省し、本年は改善出来たと思います」「9月からの直前期)インプット、アウトプットを一通り学習、模試はアガルートと、市販の模試を受けて、時間配分を確認、その他、他校の過去問をひたすら解く。一日500問をノルマに20回回し」 【引用元】
- 「過去問や問題集の解き方に慣れているだけで本質的な理解が全然足りなかったのですこし捻った問題を出されると解答できない実力しかありませんでした。判例も結論を知っているだけだったので本番では難しく感じました」「最初は過去問を解いて問題の解き方に慣れる方法も大事だと思いますが、それだけではなく、その先の深い理解まで進めると本番でも応用問題に対応できていいのかなと思います」 【引用元】
- 「前回の試験でアガルートのインプット・アウトプットを繰り返す勉強のやり方でマークシートの点数が飛躍的に向上したので、今回の試験は記述式の点数向上が鍵になることは明らかでした」 【引用元】
- 「1年目の不合格の際に、脚別過去問を用いて勉強をしていました。しかし、ただただ周回していただけなので、条文の内容であったり判例の中身を知ることができませんでした」「2年目以降の学習の際は必ず条文を開き、問題を解くたび、講義を聞くたび、模試を終えたたびに開いて条文を引くようにしました」 【引用元】
- 「過去問を解き、間違えた箇所や重要なポイントは付箋に書き、机にたくさん貼り付け、常に目に付くようにしました」 【引用元】
これらの声に共通するのは、「過去問を回すこと」と「問題を解けるようになること」をきっちり区別している点です。
1年目は前者で精一杯、しかし2年目はその先、つまり「なぜその選択肢が正解/不正解なのか」「条文ではどう規定されているのか」「判例の背景にはどういう論理があるのか」まで踏み込んでいます。同じ過去問集を使っていても、向き合い方の解像度がまるで違うのです。
私自身が他資格の勉強で経験した感覚に重ねると、ここはとても腑に落ちます。1年目は教材の量に圧倒されて、「とにかくテキストを最後まで読み切る」「過去問を一周終える」ことが目標になりがちです。
しかし、それでは「教材をこなした」という達成感は得られても、本試験で問われる応用力はなかなか身につきません。2年目に入ってようやく、ペース配分に余裕が生まれ、一つひとつの論点に時間を割けるようになる。
再受講のメリットの大きな部分は、この「学習の余裕」がもたらす質的転換にあるのだと思います。
アガルートは2年目のアウトプット強化に使える教材が豊富にそろっている点も追い風です。たとえば中上級カリキュラムでは「他資格試験セレクト問題集」「総まくり択一1000肢攻略講座」など、出題形式や問題量を変えながら何度もアウトプットを繰り返せる環境が整っています。
インプット偏重から抜け出したいと感じている人は、こうしたアウトプット系教材を学習計画の中心に据え直すことを検討してみてください。
条文と判例を深く理解する
4つ目の戦略は、1年目に手薄になりがちな「条文素読」と「判例の趣旨」へ意図的に時間を割き、知識を「点」から「線・面」へ広げていくものです。フルカリキュラム限定の逐条ローラーインプット講座や、上級カリキュラムのSTART UP判例解説講座が頼られる傾向があります。
- 「6年度もアガルートの入門講座を受講しており、テキストの内容のわかりやすさ、逐条ローラーインプット講座や文章理解対策講座の良さを実感していたため、今年も継続して受講」「総合講義を受けて、区切りの良いところ、過去問で出題されている範囲まで進んだら、解いていました。しっかりと解説を読み込み、該当箇所の条文、テキストに戻って確認作業」 【引用元】
- 「今度はライトではなくフルを受講し、逐条ローラーによる条文読み込みやSTATUP判例集による判例の趣旨や背景も学び、法律の歴史的背景なんかも隙間時間に調べていて、楽しんで学んでいました」「すべての元である条文を読み込むことや、判例の結論ではなく、その結論に至った過程を読み込むことが大事だと思います」 【引用元】
- 「2年目以降の学習の際は必ず条文を開き、問題を解くたび、講義を聞くたび、模試を終えたたびに開いて条文を引くようにしました」 【引用元】
- 「ゴールデンウィーク迄に行ったこと)条文学習と共に、テキストの判例学習を行い、判旨の理解を深め、あらゆる角度での対応を心掛ける」 【引用元】
- 「2度目の試験で最重要ポイントとなるのがこの記述式問題でした…前項に書いた『START UP 判例』を重要視したのも、この記述式の問題で、高得点を取りたかったので、必死で繰り返しやりました」 【引用元】
これらの声を読み解くと、再受講で合格に到達した人たちが共通して気づいたのは、「過去問の正解を覚える勉強」と「条文と判例の論理構造を理解する勉強」は別物だ、という点です。
1年目は過去問の解説を読んで「ふむふむ」と納得して終わってしまうのですが、それだけでは本試験で出される少しひねった問題には対応できません。
条文の文言と、判例が示した論理を自分の頭で再構成できるレベルにまで持っていくことで、はじめて応用問題に対応できる「線と面」の知識へと変わっていく。これは行政書士試験に限らず、法律系資格全般に通じる本質だと感じます。
特に印象的なのは、ある受講生が「問題を解くたび、講義を聞くたび、模試を終えたたびに開いて条文を引くようにした」と語っている点です。
「条文を引く」という地味で時間のかかる作業を、毎日のあらゆる学習場面に組み込んでいる。1年目はこの一手間を省いてしまいがちですが、2年目に意識的に取り入れることで、知識が体系的につながっていく感覚が得られるのだと思います。
アガルートでこの戦略を実行する場合、活用できる教材は明確です。条文学習であれば、入門カリキュラム/フル・中上級カリキュラム/フル・上級カリキュラム/フルに含まれる「逐条ローラーインプット講座」が中心になります。
判例の深い理解を狙うなら、上級カリキュラム(フル・ライト)に含まれる「START UP 判例」解説講座が頼れる相棒になるはずです。
他社に乗り換えた方がいいのでは?

ここまで読んで、「アガルートで1年やってダメだったのなら、いっそ他社に切り替えたほうが良いのでは」と感じた方もいるかもしれません。
その種の疑問を抱くのは、ごく自然なことだと思います。全く新しい講師、新しいテキスト、新しい学習スタイルが、停滞した気持ちを一新してくれるのではないかと期待したくなるのも当然でしょう。
これに対して、本記事で取り上げた12名の受講生は、いずれも「アガルートをもう1年続ける」という選択をした人たちです。
彼らの声を読んでいて私が痛感したのは、合格と不合格を分ける本質は「どの講座を使うか」ではなく「自分の学び方をどう再設計するか」にあるという視点でした。同じ講座でも、戦略を変えれば結果は変わり得る。これは12名の合格事例が物語る、シンプルだが力強い事実です。
加えて現実的な観点として、他社に移行すれば新しい教材体系・テキストレイアウト・講師の話し方への適応コストが必ず発生します。1年目で築いた「この単元はあのテキストのあのページに載っていた」という索引感覚も、ゼロからの再構築を強いられるでしょう。
経済的な面で付け加えるなら、アガルートには再受講割引(同一カリキュラム30%OFF)やステップアップ割引(上位カリキュラム最大30%OFF)といった、継続受講者を後押しする制度が用意されているので、ここを活かさない手はありません。

もちろん、1年学んでみて講師との相性や教材スタイルが本質的に合わないと感じたなら、他社への乗り換えは合理的な選択です。
しかし、「アガルート自体は悪くないが、自分の学び方に問題があった」と感じるのであれば、戦略を組み直して2年目に挑む道のほうが、合格までの距離は短いように私には思えます。
この記事のまとめ
アガルートを2年受講して合格した12名の受講生の声から、私が抽出した戦略は次の4つでした。
- 1年目の到達度に応じて受講するプランを再選定すること
- 不合格の原因を冷静に言語化して反省を具体的なアクションに落とし込む
- インプット偏重を脱してアウトプット中心に切り替える
- 条文と判例の深い理解へ踏み込む
これらの戦略に共通するのは、「再受講」を単なる時間の延長ではなく、明確な意図と工夫を伴った戦略的な選択として位置づけている姿勢です。
同じ講座をもう1年続けることは決して敗北の繰り返しではなく、1年目の経験を踏み台にして、より深い学びへ到達するための合理的な一手になり得ます。実際、紹介した受講生たちは、それぞれの戦略で確かに合格を勝ち取りました。
あなたが今、再受講という選択肢の前で迷っているのなら、まずは1年目の自分の戦い方を冷静に振り返ることから始めてみてください。何ができていて、何が足りなかったのか。その問いへの答えが見えれば、4つの戦略のうち自分が次にとるべき一手が、きっと見えてくるはずです。
次の1年が、あなたにとって合格への決定打となる年になることを願っています。



