アガルート行政書士 合格者の学習時間は?30人の事例を分析した結果

アガルート行政書士

アガルート行政書士講座を実際に受講してレビューしている杉山貴隆です。

アガルート行政書士講座を実際に受講してわかったこと&口コミ69件
アガルート行政書士試験講座を実際に購入・受講してレビューします。特徴・メリット・デメリットや他社との比較についても解説。

行政書士試験の勉強を始めるにあたり、最初に気になるのは「いったい何時間くらい勉強すれば合格できるのか」ということではないでしょうか。

一般論として「500~1,000時間」と語られることが多いものの、その幅はおよそ2倍。実際にどのあたりへ着地するのかは、受講生のライフスタイルや前提知識によって大きく変わってきます。

私も資格学習に取り組んできた中で、勉強時間の見通しが立てられない不安はよく分かっているつもりです。仕事や家事と両立しながら学ぼうとする方なら、なおさらリアルな実例が知りたくなりますよね。

そこで今回は、アガルート行政書士講座(入門カリキュラム)で合格したのべ30人の受講生について、合格体験記から「総学習時間」と「1日あたりの学習時間」を抜き出し、できるだけ定量的に整理しました。

読み終えるころには、自身の学習計画を組み立てるためのものさしが手に入るはずです。ぜひ最後までお付き合いください。

※本記事は2026年5月時点で入手できる情報を基に作成しています。ただし、引用している受講生の評価は受講当時のものであり、現在とは状況が異なる場合があります。

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アガルート合格者の総学習時間

アガルート行政書士講座 合格者の総学習時間

ここからは、合格体験記に出てきた「総学習時間」の実績値を見ていきます。学習期間や1日の学習時間の話は次の章で扱うので、本章では「合計でどれだけ勉強したか」という数字だけに焦点を当てるかたちです。

合格体験記のうち、本人が実績値として総学習時間に言及している15件を、少ない順に並べてみました。

事例総学習時間受講生の声(抜粋)
1-1約200時間 ※「私が捻出可能な総学習時間(約200時間)の観点から」
1-2約450時間「11時間×37週間=407時間。
直前期9月~11月は週末合計10時間くらいでした。
合計450時間程度」
1-3約450時間「結果的に試験までに450時間ほどの勉強することができました。」
1-4470時間「総勉強時間は470時間ほどで圧倒的な勉強時間不足、
模試を一回も受けていない、
記述式対策殆どしていないと
かなりヤバめのコンディションでしたが
186点で何とか合格することができました。」
1-5約500時間弱「3月から本格的に学習を開始し、
総学習時間は約500時間弱で合格することができました。」
1-6約600時間 ※「大体600時間の勉強で受かることができました。」
1-7650時間「<総勉強時間>650時間
<内訳(科目別)>全般:51.5時間、民法:241時間、
行政法:193時間、憲法:91.5時間、
商法:0.5時間、一般知識:72.5時間」
1-8約700時間「体調を崩した期間やあったため、
総勉強時間でいうと700時間程だったと思います。」
1-9750時間「結果的には当初の目標に大幅に届かない750時間の学習でしたが、
内容を意識した学習計画を立てていくことに変更できたことが
合格に繋がったと思います。」
1-10約920時間「試験日までの1年間に、合計で約920時間、勉強しました。」
1-11約1,000時間「結果的に約1,000時間の学習時間の確保ができた。」
1-12約1,000時間「最終的に1,000時間くらい勉強したかなという感じです。」
1-131,080時間「私は行政書士試験を合格するまでに勉強開始から約10ヶ月間、
合計1080時間を費やしました。」
1-141,132時間「2019年12月から学習を開始し、
トータル学習時間は1,132時間でした。」
1-151,500時間超「12月上旬から本試験まで1日も欠かさず勉強していたので
1500時間は勉強していた計算になりますが」

※印を付けた事例1-1・事例1-6は、別資格(宅建・土地家屋調査士)の学習経験により短時間で合格したと思われる特殊ケース。

少ない人で200時間程度、多い人では1,500時間超と、想像以上に幅広い分布です。

合格者15人の学習時間分布

この一覧を時間帯別に集計してみると、特定のレンジに事例が集中していることが見えてきます。ここでは、その分布の特徴を3つの観点から読み解いていきましょう。

  • 最少(特殊ケース除く):約450時間
  • 最多:1,500時間超
  • 中心帯:700~1,100時間台に7件(特殊ケース除く13件中の過半数)が集中
  • 450~500時間台での合格事例も4件あり

この15件の数字を眺めていて、まず驚いたのは「実績値の幅の広さ」でした。最少200時間(特殊ケース)、最多1,500時間超で、その差はじつに7倍以上。学習の下地のある事例1-1・事例1-6を除外しても、450時間~1,500時間超のレンジに広がっており、約3倍の差が残ります。

一般論で言われる「500~1,000時間」というレンジは多くの人が収まる目安として妥当ですが、この数字を上下にはみ出すケースも珍しくないというのが実態のようです。

次に注目したのは、分布の「山」の位置。13件(特殊ケース2件除く)を時間帯別に集計すると、700~1,100時間台に7件が集中していました。具体的には700時間台が2件、900時間台が1件、1,000時間台が3件、1,100時間台が1件です。

一方、450~500時間台で合格を勝ち取っているケースも4件あり、こちらは「短期集中で密度を上げる」タイプといえそう。

ここから読み取れるのは、アガルートを受講する場合「合格には1,000時間が要る」と一概には言えないということ。実際、500時間前後で合格をつかんだ受講生も少なからずいます。逆に、1日も休まず1,500時間以上を積み上げてようやく合格圏にたどり着いた方もいる。

「絶対量」と「合格」の間に固い相関があるわけではなく、ライフスタイル・得意分野・苦手分野のバランス、そして勉強の質によって、必要量は人それぞれ変わってくるという結論に至りました。

ちなみに、アガルート入門カリキュラムの総講義時間はおよそ360~380時間とされています。映像を一通り視聴するだけで、すでに400時間近くを消費する計算です。

その後はアウトプット演習や復習が必要なわけで、トータルが700~1,000時間台に集中するのは、講座の構造から考えても無理のない数字でしょう。

法律知識がある場合は別格

別資格の学習経験がある人は、極端に短い時間で合格しているケースがあります。先ほどの一覧で※印を付けた2件を取り上げてみましょう。

事例総学習時間学習経験の背景
1-1約200時間宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士の
受験経験
1-6約600時間土地家屋調査士講座(アガルート)で
一発合格後に行政書士へ

事例1-1の方は、自分が捻出できる総学習時間を200時間と見極めたうえで戦略を組み立てたとのこと。宅建や賃貸不動産経営管理士の受験で民法をひと通り回した経験があったため、行政書士のメイン科目の一つである民法を、かなりの程度持ち込みでカバーできたものと思われます。

一般的な初学者がこの時間で合格を狙うのは、率直に言って現実的ではありません。

事例1-6の方も、もともとアガルートで土地家屋調査士に一発合格しており、その学習で得た民法の基礎を行政書士に流用できたという経緯があります。本人は「大体600時間で受かった」と書いていますが、その背後には別資格の学習という「見えない貯金」があったわけです。

ここから学べる教訓は、「過去の学習資産」がそのまま勉強時間の短縮に直結する場合があるということ。もしあなたが宅建のような隣接資格を経験済みなのであれば、本記事の中心帯(700~1,000時間台)よりかなり少ない時間で合格が射程に入る可能性があります。

一方、法律学習が初めての方は、このような特殊ケースの数字を真に受けないようにしてください。「200時間で受かった人がいる」と聞いて200時間しか取らない計画を立ててしまうと、ほぼ確実に間に合いません。

学習期間と1日あたりの学習時間

総学習時間の話と表裏一体なのが、「学習期間」と「1日あたりの時間」のバランスです。同じ1,000時間に到達するにしても、5か月で詰めるのか、1年でゆったり進めるのかで、1日のノルマは大きく変わってきます。

ここでは、学習期間ごとに合格者がどんなペースで進めていたかを見ていきましょう。

まずは、合格体験記から「学習期間」と「1日あたりの学習時間」をセットで語っているケースを15件集めて一覧化しました。このあと、これを学習期間別に3グループへ分けて読み解いていきます。

事例学習期間1日あたり受講生の声(抜粋)
2-15か月
(退職して専業)
毎日約9時間
(講義動画6時間
+過去問3時間)
「5月で仕事を退職したので勉強に割ける時間がが増えた...
毎日6時間ほど総合講義の動画を視聴し、
3時間ほど短答過去問集をする。そんな毎日を送った結果
9月に入る頃には民法と行政法の勉強を終えることができました。」
2-26か月
(5月~11月)
1日5~6時間「勉強を始めたのが5月でしたので準備期間が短く、
6ヶ月しかないので逆算すると一日5時間から6時間
勉強しないといけないことに気づきました。
本当に毎日ノルマの5時間をクリアすることに
必死になっていたように思います。」
2-38か月
(3月~11月)
平日最低4時間
休日最低6時間
「私は3月から受講をスタートし、8ヶ月という一般的な準備期間よりも
短い期間で仕上げなければならいという状況でした。...
いつもより1時間早く起きて、会社に行くまでの1時間だけ朝活をすること。
そして、帰宅したら最低3時間は夜活をすること。
これだけは毎日徹底し、さらに休日は午前中に3時間、午後に3時間、
合計最低6時間は勉強することだけを徹底して行いました。」
2-4約9か月
(2月~11月)
平日2~3時間
休日4~6時間
「2月から勉強を始めて民法1周までに3か月以上要しました。」
「1日の平均勉強時間は2〜3時間程度。休日は4〜6時間程度です。
ほぼ毎日勉強はしていましたが
仕事で疲れてできない日が月に1.2日ほどありました。
総勉強時間は470時間ほど」
2-5約9か月
(3月~11月)
平日1時間
+週末6時間
(週計約11時間)
「平日は電車通勤時の約1時間。週末合計6時間平均。週11時間程度。
11時間×37週間=407時間。
直前期9月~11月は週末合計10時間くらいでした。
合計450時間程度」
2-6約10か月
(月100時間)
平日3時間
(朝2+帰宅後1)
休日6時間
「平日は毎朝4時から6時までの2時間と会社帰りに1時間、
図書館か喫茶店で確保、休日は同じく
毎朝4時から午前中に6時間確保することで、
週に25時間、月に100時間確保を目標とした。
結果的に約1,000時間の学習時間の確保ができた。」
2-7約10か月平日4時間
(仕事終わり)
「仕事終わりの平日4時間学習」
「いままでアガルートでやってきた10か月の成果を試そうと」
2-810か月
(時期で増減)
インプット期:3~4時間
5~8月:5~6時間
直前期:6~7時間
「学習時間はインプット学習の時期は1日3~4時間、
5~8月は1日5~6時間、
9~10月の直前期は1日6~7時間程度でした。」
2-910か月
(1月~11月)
仕事のある日1~2時間
休日8時間
「仕事がある日は1~2時間、休日は8時間程度だったと思います。
1月から勉強をスタートしたので、試験まで10か月ほどの勉強期間でした。」
2-10約10か月(本人の言及なし。
総1,080時間から
1日平均約3.6時間)
「私は行政書士試験を合格するまでに勉強開始から約10ヶ月間、
合計1080時間を費やしました。」
2-11約1年
(育児・仕事と並行)
毎日2~3時間「1年間ほぼ毎日2、3時間の勉強を、育児や仕事をしながら
よく続けられたと自分で自分を褒めてあげたいです。」
2-121年
(前半半年は
時間厳守)
平日4時間
(早朝2.5+通勤1+休憩0.5)
土日6時間
「当然できない日もあるため、1日4時間、土日は6時間に設定。
毎日まず早朝4:30から7:00の出勤時間まで2時間半の勉強をこなし、
往復の通勤時間で合計1時間、仕事の休憩中の30分で合計1日4時間です。
まずは、中身を問わずこの時間だけを守り半年間頑張りました。」
2-1313か月平日2時間
土日合計15時間
(週25時間)
「平日2時間、土日で15時間とすれば、
週25時間で月換算すれば100時間になります。
これを13ヶ月続ければ時間は気にならなくなりました。」
2-14約14か月
(前年9月~)
1日3時間
(朝1+通勤往復1+帰宅後1)
「スタートが前年9月で試験まで十分な期間があるので、
無理せず、1日3時間の勉強を継続することにしました。
(朝早く起きて1時間、通勤行きかえり1時間、帰宅後1時間)」
2-15約1年
(前年11月~)
通常期:平日朝1.5+夜1~1.5、休日3
直前2か月:平日・休日4~5
「前年の11月ごろから学習を開始いたしました。
仕事をこなしながらの学習でしたので、
平日朝1.5H、夜1~1.5H程度、休日3H程度、
試験直前の2か月ほどは仕事を抑えることができたので、
平日・休日4~5H程度です。」

5~8か月の短期集中型

半年前後の短い準備期間で合格した受講生は、必然的に1日の学習時間を厚めに取っています。社会人としての生活を続けながらこのペースを維持するのは、相当な覚悟が要るはずです。

事例学習期間1日あたり
2-15か月
(退職して専業)
毎日約9時間
(講義動画6時間+過去問3時間)
2-26か月
(5月~11月)
1日5~6時間
2-38か月
(3月~11月)
平日最低4時間
休日最低6時間

事例2-1の方は途中で会社を退職して専業受験生となり、毎日6時間の講義動画と3時間の過去問演習というハードな日課で乗り切っています。短期決戦かつ専業という条件が整って初めて成立するスタイルであり、社会人を続けながら同じことをするのは、かなり厳しいでしょう。

事例2-2の方は会社員としてのポジションを保ちながら、6か月で必要量を消化するために「1日5時間」というノルマを設定しました。

「ノルマの5時間をクリアすることに必死になっていた」という言葉に、毎日のしんどさがにじんでいます。逆にいうと、5時間というラインを死守できれば、6か月でも勝負できるということ。

事例2-3の方は、朝1時間の朝活と帰宅後3時間の夜活、休日6時間という立体的な時間配分を採っています。

「いつもより1時間早く起きて」というのが象徴的で、平日の睡眠時間を削るのではなく起床時間を前倒しすることで「奪われない時間」を確保している点が秀逸。短期集中型は、生活リズムそのものを学習に最適化する覚悟が問われます。

約9~10か月の標準的な期間

9~10か月は、行政書士試験の年間スケジュールにフィットする標準的な準備期間です。試験は11月に行われるため、年明け1月~2月の開始、もしくは前年の終盤からスタートするケースが多くなります。

事例学習期間1日あたり
2-4約9か月
(2月~11月)
平日2~3時間・休日4~6時間
(合計470時間)
2-5約9か月
(3月~11月)
平日1時間(通勤中)+週末6時間
直前期は週末10時間
2-6約10か月
(月100時間目標)
平日3時間(朝2時間+帰宅後1時間)
休日6時間
2-7約10か月平日4時間(仕事終わり)
2-810か月
(時期で増減)
インプット期3~4時間
中盤5~6時間
直前期6~7時間
2-910か月(1月~11月)仕事のある日1~2時間
休日8時間

このゾーンを眺めていて、私が一番興味深く感じたのは「1日あたりの時間設定が、人によってまるで違う」という点です。

事例2-9の方は仕事のある日はあえて1~2時間に抑え、休日に8時間まとめて投下する「平日軽め・休日重め」型。逆に事例2-7の方は「平日4時間」を毎日積み上げる定常運転型です。同じ10か月でも、ライフスタイルに合わせて時間の張り方がここまで分かれます。

もう一つ目を引くのは、事例2-8の「時期に応じた変化」。インプット期は3~4時間、中盤5~6時間、直前期は6~7時間と、徐々に強度を上げています。学習が進むにつれて演習の比重が増し、自然と「数をこなす」ことに時間を奪われるからでしょう。

最初から最終フェーズの強度で走ろうとすると息切れしますから、徐々に上げる発想は理にかなっていると思います。

事例2-6の方は「週25時間・月100時間」という具体的な数値目標を立て、結果として約1,000時間に到達しました。「目標時間→週単位→1日単位」と落とし込むスタイルは、計画づくりの参考になりそう。

「平日朝4時から6時までの2時間と、会社帰りに1時間」という時間帯の取り方も具体的で、自分が朝型か夜型かを踏まえてアレンジしてみる価値が大いにあります。

1年以上の長期学習型

仕事や家庭の事情で1日に多くの時間を割けない方は、12か月以上の長期計画を採るのが現実的です。1日あたりの負荷が下がるぶん、モチベーションを保ち続ける工夫が問われます。

事例学習期間1日あたり
2-11約1年
(育児・仕事と並行)
毎日2~3時間
2-121年
(前半半年は時間厳守)
平日4時間
(早朝2.5時間+通勤1時間+休憩0.5時間)
土日6時間
2-1313か月平日2時間
土日合計15時間
(週25時間→月100時間)
2-14約14か月
(前年9月開始)
1日3時間
(朝1時間+通勤往復1時間+帰宅後1時間)
2-15約1年
(前年11月~)
通常期:平日朝1.5時間+夜1~1.5時間・休日3時間
直前2か月:平日・休日4~5時間

長期型の事例で特に印象的なのは、事例2-12の方の「1年間つらかった」という一言。前半半年は内容の質より「1日4時間という時間だけは死守する」というルールに絞り、半年経ってからインプット内容を意識するスタイルに移っています。

私はこの考え方に深く共感しました。長期戦で挫折する最大の原因は「毎日完璧を求めすぎて続かない」ことなので、序盤は「とにかく机に向かう」というハードルだけを越え続ける、というのは賢い割り切り方です。

事例2-14の方は前年9月から学習をスタートし、毎日3時間のペースを生活リズムに組み込んでいます。「朝1時間+通勤往復1時間+帰宅後1時間」と細切れに分散させることで、1日3時間という総量を無理なく確保している点が見事。

まとまった3時間を1ブロックで捻出するより、生活の中に3つの時間帯を仕込んだほうが続けやすいというのは、多くの社会人受験生に当てはまる発想ではないでしょうか。

事例2-13の方は「月100時間×13か月=1,300時間」という設計で、平日と週末で強弱をつけました。「平日2時間、土日で15時間とすれば、週25時間で月換算すれば100時間」という割り算の発想は、シンプルですが強力です。

月単位のノルマを決めてしまえば、週次・日次のブレを多少吸収できるからです。長期型を選ぶのなら、こうしたマクロ目標を1つ持っておくと迷子になりません。

自分の学習時間をどう考えるべき?

アガルート行政書士講座 自分の学習時間をどう考えるべき?

ここまで合格者の30の事例を見てきましたが、最終的にあなたが知りたいのは「自分はどう設定すればいいのか」というところではないでしょうか。私もこの種の合格体験記を読み比べていて、最後に欲しくなるのはいつも「自分仕様の地図」でした。

本章では、アガルート行政書士講座(入門カリキュラム)を受講する前提で、総学習時間と1日あたりの学習時間をどう組み立てるかを、3つのステップに分けて整理しておきます。

ステップ1:総学習時間の目標を決める

法律学習が初めての方であれば、総学習時間は800~1,000時間を目安に設定するのが現実的です。アガルート入門カリキュラムの構造から、この数字には根拠があります。

  • 総講義時間:約360~380時間(インプットだけで400時間近く必要)
  • アウトプット系(短答・記述過去問演習、復習、模試):おおむね同等以上の時間
  • 合計の目安:おおむね800~1,000時間
  • 隣接資格の経験がある方は500~700時間程度に下方修正してよい

アガルート入門カリキュラムの講義動画は、フルで視聴すると約360~380時間。1.5倍速で観ても250時間前後、2倍速でも200時間弱はかかります。これが最低限のインプット時間。

続けて短答過去問解説講座、記述過去問解説講座、模擬試験などをきちんと回そうとすれば、アウトプット側にも同等以上の時間が必要となります。インプット400時間とアウトプット400~600時間で、合計800~1,000時間というレンジに自然と落ち着くわけです。

合格者の中心帯(特殊ケース除く13件中、700~1,100時間台に7件集中)も、この目安と一致しています。

「合格点ギリギリで通せればいい」と割り切るなら500~700時間でも勝負できなくはありませんが、その場合は本試験での1問の取りこぼしが命取りになりかねないリスクを抱えることになるでしょう。

私としては、安全圏(200点以上)を狙う前提で「900時間±100時間」を最初の目標に置くことをおすすめします。

ちなみに、宅建や行政書士の隣接資格をすでに経験している方は、民法の下地が活きるぶん、目安を500~700時間に下げてもよいでしょう。事例1-1(約200時間)・事例1-6(約600時間)が示すとおり、過去の学習資産は勉強時間の短縮に直結し得ます。

ステップ2:期間と1日のノルマを逆算する

総学習時間の目標が決まったら、次は学習期間とのバランスを取る作業です。900時間を例に、学習期間ごとに必要な1日あたりの時間を計算した一覧が下の通り。

学習期間1か月あたり時間1週あたり時間1日あたり時間
5か月(短期決戦)約180時間約42時間平日4時間
休日11時間
8か月約113時間約26時間平日2時間
休日8時間
10か月(標準)約90時間約21時間平日2時間
休日5.5時間
12か月75時間約18時間平日2時間
休日4時間
14か月約64時間約15時間平日2時間
休日2.5時間

行政書士試験は毎年11月の第2日曜日。試験日から逆算してスタート時期を決めるのが基本です。アガルート入門カリキュラムは講座視聴期限が試験約3週間後までと余裕を持って設定されているため、試験本番まで1年弱を計画期間として使えます。

仕事と両立しながら学ぶ社会人なら、10~12か月計画で平日2時間・休日4~5時間というのが、もっとも無理が少ない設定。専業で学べる方には5~8か月の短期決戦も選択肢に入ってくるでしょう。

表の「平日/休日」の数字はあくまで一例で、週合計が同じになるのなら、自分のライフスタイルに合わせて配分を変えても構いません。

たとえば10か月計画の「週21時間」という目安は、毎日3時間で割り振っても、平日1時間+休日8時間で乗り切っても、合計が同じなら結果は変わらないわけです。

実際、事例2-9の方は「仕事のある日1~2時間・休日8時間」、事例2-7の方は「平日4時間(仕事終わり)」と、まったく違うリズムでそれぞれ合格しています。自分の生活で「どこに時間を寄せるか」は、性格やライフサイクルに合わせて選ぶのが正解。

なお、上の数字に1割~2割の「予備」を上乗せしておくのも一つの手です。体調を崩した日、仕事が忙しい週、モチベーションが下がる時期は、必ずやってきます。

事例1-8の方が「体調を崩した期間があったため700時間程度になった」と語っていたように、現実は計画通りには進みません。バッファを織り込んだ計画を立てておけば、想定外があっても致命傷にはなりにくくなります。

ステップ3:計画を破綻させない3つのコツ

立てた計画を最後まで走り切るために、合格者の事例から抽出した3つのコツを紹介しておきます。机上の計画と日々の実行の間にあるギャップを埋めるための工夫です。

  • 月単位のノルマで考える(日々のブレを月で吸収する)
  • 細切れの時間を生活リズムに組み込む(まとまった時間を新たに捻出するより楽)
  • 序盤は「机に向かう」だけで合格点(質より量で土台をつくる)

第一に、月単位のノルマで考えるという発想。事例2-13の方は「平日2時間、土日で15時間とすれば、週25時間で月換算すれば100時間」というシンプルな割り算で、13か月続けて合格しています。

1日単位だと「今日は1時間しかできなかった」と落ち込みがちですが、月100時間という大枠で見れば、別の日に取り戻せばいい話。心理的な余裕が、継続の大敵となる「自己嫌悪」を和らげてくれます。

第二に、細切れの時間を生活リズムに組み込むこと。事例2-14の方は「朝1時間+通勤往復1時間+帰宅後1時間」で1日3時間を確保しました。事例2-6の方は「朝4時から6時まで」と「会社帰りに1時間」を組み合わせています。

まとまった3時間を新たに捻出するのは想像以上に難しいものですが、1時間×3つの時間帯であれば、すでにある生活の隙間で十分まかなえることが多いはず。アガルート公式アプリAGAROOT Learningのオフライン視聴機能は、こうした細切れ時間の活用と相性が良さそうです。

第三に、序盤は「机に向かう」というハードルだけを越え続けること。事例2-12の方は「中身を問わずこの時間だけを守り半年間頑張りました」と振り返っています。

学習初期は理解が浅く進みも遅いため、「内容の濃さ」を求めるとすぐにつらくなりがち。最初の数か月は「とにかく毎日この時間だけは確保する」というシンプルなルールに絞り、半年経って学習が回り始めてから内容の質を意識するようにシフトする。

これが長丁場を乗り切る、地味ながら強力な戦略です。

この記事のまとめ

ここまで、アガルート行政書士講座(入門カリキュラム)で合格した受講生のべ30人の声をもとに、総学習時間と1日あたりの学習時間を定量的に整理してきました。全体を振り返っておきます。

  • 総学習時間の中心帯は700~1,100時間。最少450時間台、最多1,500時間超まで幅がある
  • 学習期間と1日あたりの時間はトレードオフ。事例では、6か月なら5~6時間/日、10か月なら3~4時間/日、14か月なら3時間/日という具合
  • 自分の計画を立てる際の目安:初学者なら総学習時間900時間±100時間、10~12か月計画で平日2時間・休日4~5時間が無理の少ない設定

一般論として語られる「500~1,000時間」というレンジは、決して的外れな数字ではありませんでした。ただ、その背後には合格者一人ひとりの工夫と継続があります。

あなたがどの時間帯に落ち着くかは、これからの学習スタイル次第。本記事の事例を参考に、あなた自身に合ったペース配分を組み立ててみてください。仕事や家事と両立しながら合格を勝ち取った先輩たちがいる以上、あなたにも必ず道は開けるはずです。

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