スタディングで司法試験や予備試験を目指したいけれど、仕事や学業と両立しながら、いつ、どれだけ勉強すればいいのか想像がつかない。そんな不安を抱えていませんか。
講座の中身より先に「自分が続けられるかどうか」が気になるのは、むしろ自然なことです。
学習の見通しが立たないまま走り出すと、進捗が思うようにならず苦しむかもしれません。逆に、先に合格した人たちが実際にどう時間を使ったのかを知っておけば、最初期の計画づくりも、途中の計画の練り直しも、スムーズにできるはず。
そこで今回は、スタディングの司法試験・予備試験講座の合格者6人の学習スケジュールを、1人ずつ深掘りして分析します。この記事を読み終える頃には、自分の生活のどこに勉強時間を置けばよいか、具体的に描けるようになっているはずです。
※本記事は2026年8月時点で入手できる情報を基に作成しています。ただし、引用している受講生の評価は受講当時のものであり、現在とは状況が異なる場合があります。
予備試験対策のスケジュール例

まずは予備試験です。9か月の短期集中型、1日2時間の積み上げ型、3年がかりの長期型。期間も時間の作り方もまったく違う3人を、順に見ていきます。
9か月で駆け抜けた地方の社会人Aさん
Aさんは工学部卒・地方在住の社会人です。法律の学習経験が全くない状態から、短答式試験まで9か月という地点で学習を始め、予備試験に一発合格しました。
- 学習開始の時点で短答式試験まで約9か月。法律は完全な未経験
- 1周目から全ての講義を3倍速で視聴し、高速でインプットを一巡
- 学習の軸は問題演習。間違えた問題がゼロになるまで過去問を反復
- 論文式試験の受験までは六法以外の書籍を使わず、教材を講座に一本化
- 論文対策のみ、書き方を学ぶ講座に加えて過去問演習と他校の直前答練・模試で補強
- 「私は、工学部卒、地方在住の社会人です。学習を開始した時点では、法律については完全なる素人、「六法」が何なのかも知りませんでした。」 【引用元】
- 「この時点ですでに、短答式試験までは9ヶ月ほど。一発合格までは期待していませんでした。」 【引用元】
- 「ここで一番大きかったのは、3倍速視聴ができた点です。私は1周目の学習時から、全ての講義を3倍速視聴しました。」 【引用元】
- 「またスタディングでは、学習の軸は動画視聴ではなく、問題演習に置かれていました。私は、間違えた問題がゼロになるまで、とにかく過去問を回しました。」 【引用元】
- 「また、私は論文受験までの間に、六法以外に参考書類を使いませんでした。はい、判例百選すら見ていません。」 【引用元】
- 「これは大変危険なので真似したほしくはありませんが、当時の私は、最短・最速の合格のため、「スタディングの講義・テキストに必要な判例知識は網羅されている」と信じて、可能な限り、学習内容を厳選しました。」 【引用元】
- 「論文対策については、小倉匡洋先生の「書き方講座」+過去問演習(独学)+他塾等の直前答練・模試(数万円程度です)で十分対応でき、すべての学習を一般的な予備校で行うより圧倒的に効率的だと感じました。」 【引用元】
- 「学習開始から9ヶ月で短答上位合格、そのまま論文・口述も一発合格することができました。」 【引用元】
私が最も注目したのは、スケジュールの起点が「自分の準備が整った時点」ではなく「試験日」だったことです。学習を始めた時点で短答式試験まで9か月と決まっていたのですから、そこから逆算して中身を決めるしかありません。
3倍速での視聴も、間違いがゼロになるまで過去問を回すやり方も、期限が先にあったからこそ選ばれた手段だと読めます。講義が倍速再生に対応しているという講座側の仕組みが、この逆算を現実的なものにした面もあるでしょう。
次に見てほしいのは、9か月に収めるために何かを足したのではなく、徹底して引いていることです。参考書を増やさない。判例百選さえ開かない。教材を講座に一本化する。時間が足りないと感じたとき、人はつい教材を買い足したくなるものですが、Aさんは逆でした。
ただし、本人が「大変危険なので真似したほしくはありません」とはっきり書いている点も必ずセットで受け取ってください。持ち帰るべきは9か月という数字ではなく、先に締切を置き、そこから逆算して学習内容を絞り込むという手順のほうです。
もう1つ、論文対策だけは講座外で補ったと率直に書かれていることも見逃せません。追加したのは過去問演習と直前の答練・模試くらいで、それでも全体としては一般的な予備校で学ぶより効率的だったというのが本人の総括でした。
基礎を最短で固め、残った力を論文の実戦練習に集中させる。この配分の考え方は、持ち時間が9か月ではない人にも応用が利くはずです。
1日2時間を積み上げた公務員Bさん
Bさんは公務員として働きながら令和6年度の予備試験に合格し、翌令和7年度の司法試験にも合格しました。ここで取り上げるのは、その土台を作った基礎期の時間割です。
- 平日は朝の通勤電車30分・昼休み30分・帰りの電車30分に自宅の30分~1時間を加え、1日2時間が目安(基本講座中心の導入段階)
- 土日は平日よりまとまった時間を確保し、確認問題や論文起案に充当
- 2023年の予備試験は論文式試験で不合格。そこで勉強の仕方を見直した
- 教材の分量が絞られていることを、挫折しないための設計として評価
- 「現在は公務員として働いており、業務で法令に触れることはありますが、法律職専門家として働いているわけではありません。」 【引用元】
- 「ただ、社会人として生活していると、仕事と家の往復になりがちで、「前に進んでいる感覚」が欲しいと思ったのが出発点でした。」 【引用元】
- 「無料講義を見て「テキストが分かりやすい」「1回あたりの講義が長すぎない」「スキマ時間に合う」と感じました。試験制度やスケジュールの説明も理解しやすく、「ここだな」と決めました。」 【引用元】
- 「導入段階(基礎講座中心)の平日は、スキマ時間がメインでした。」 【引用元】
- 「朝の通勤電車で30分、昼休みに30分、帰りの電車で30分に加えて、自宅で30分〜1時間ほど、合計で1日2時間くらいを目安にしていました。」 【引用元】
- 「土日は、講義だけでなく確認問題を解いたり、論文講座に進んだ後は論文起案をしてみたりと、平日よりもまとまった時間を確保して学習していました。」 【引用元】
- 「また、学習の道のりとしても最初から順調だったわけではありません。2023年の予備試験は論文で不合格で、そこで「このままではいけないな」と感じて、勉強の仕方を見直すきっかけにもなりました。」 【引用元】
- 「ボリュームが「最小限に絞られている」点も、むしろ良かったです。最初から膨大な時間を提示されると挫折しそうですが、自分にとってちょうど良い設計でした。」 【引用元】
- 「大変な時期があっても、投げ出さずに、休みながらでも続けることが大事だと思います。」 【引用元】
6人の中で、最も真似しやすいと私が感じたのはBさんの時間割です。ポイントは2時間の塊を探したのではなく、30分前後の枠を4つ確保したことにあります。
しかもそのうち3つは、朝の通勤電車・昼休み・帰りの電車という、もともと生活の中に存在していた時間です。新たに捻出したのは自宅の30分~1時間だけ。ゼロから2時間の塊を作ろうとすると挫折しやすいものですが、この方法なら明日から始められます。
平日と土日の役割分担も見事です。論文の起案は、30分の細切れ時間では成立しません。書き始めてから書き終えるまで、連続した時間が要るからです。だからBさんは、細切れでも進められる講義中心の学習を平日に置き、まとまった時間が要る起案を土日に寄せました。
細切れ時間とまとまった時間とで載せる作業を変える。この原則は、働きながら学ぶ人の多くにそのまま当てはまると思います。
ただし、「1日2時間で予備試験に受かる」と単純化しないでください。この2時間は基本講座中心の導入段階の話ですし、Bさん自身、2023年の予備試験には論文式試験で不合格になっています。そこで勉強の仕方を見直したことが、のちの合格につながっていきました。
順調な一本道ではなかったという事実ごと参考にするのが、この体験談の正しい読み方でしょう。
もう1点、「最初から膨大な時間を提示されると挫折しそう」という感想は、教材の分量が学習計画の成立条件そのものであることを教えてくれます。1日2時間しか取れない人にとって、分量が絞られていることは単なる特長ではなく、計画が成り立つかどうかの前提なのです。
3年かけて仕上げた40代会社員Cさん
Cさんは40代の会社員です。法務責任者としてフルタイムで働き、子育てもしながら、学習開始から3年目の2023年に予備試験へ合格しました。
- 平日は1日3時間を確保。週末は仕事になる日が多く、週15時間ほど
- 直前期は早朝に3~4時間。それでも1日の上限は5~6時間
- 2021年2月に受講を開始して毎年受験。1年目はお試し受験、2年目は短答式試験の一般教養科目で不合格、3年目に合格
- スキマ時間はスマートフォンで問題演習。布団の中で1問だけ解く日も
- 勉強一色にせず、無理のない範囲での継続を重視
- 「実は、旧司法試験の受験経験があり、十数年ぶりの挑戦でした。」 【引用元】
- 「平日フルタイム勤務で法務責任者をしていた事と、子供が沢山いる事、土曜日も仕事がある事から、通勤時間と業務中の隙間時間をどれだけ使えるかがカギでした。」 【引用元】
- 「仕事が忙しかったので、勉強時間はかなり限られていました。平日は1日3時間をなんとか確保。週末も仕事で勉強できない日が多かったので、週15時間くらいでしょうか。直前期は早朝に3〜4時間の勉強時間を取るなどして追い込みましたが、1日の勉強時間は多くても5〜6時間でした。」 【引用元】
- 「講義を隙間時間に聞いた上で、章末の肢別問題、短答の過去問は、何週もしました。スマートフォン上で演習できるので、子供を寝付かせた後、そのまま布団の中で1問だけ解く、と言ったストレスの無い使い方ができました。」 【引用元】
- 「改めて予備試験への挑戦を決めてからの勉強期間は約3年です。2021年の2月にスタディングの受講をスタートして、2021年から毎年受験し、2023年の試験に合格しました(2024年1月の口述試験の合格をもって予備試験合格)。」 【引用元】
- 「3年かかりましたが、私にとってはこれが最短だったと思います。1年目はお試し受験、2年目は受かるかなと思ったのですが、短答試験の一般教養で撃沈。たとえ突破できても次に控える論文試験の対策がほとんどできていない状態でした。3年目にようやく、満を持して試験に臨み、合格できました。」 【引用元】
- 「あとは、スケジュールを立てることですね。思ったより時間がないことがわかるので、「今頑張らなきゃだめだ」と健全な形で自分を不安にすることができます。」 【引用元】
- 「ただ、問題集をやると決めた時期に問題集に飽きてしまったらインプット学習に変更するなど、自分が必要だと感じる内容に変更する、というようなことはやっていました。」 【引用元】
- 「こういった柔軟な変更は、旧司法試験を受験していた若い頃とは違い、社会人経験を積んだ40代の今だからこそできたのだと思います。」 【引用元】
- 「私の場合は、自分と家族が幸せになるために予備試験を目指したので、受験期間も勉強一色の生活ではなく無理のない範囲で取り組んできました。」 【引用元】
Cさんの数字でまず注目したいのは、時間の数え方が「日」ではなく「週」になっていることです。平日3時間の5日分で15時間。週末は仕事で勉強できない日が多く、そこは最初から当てにしていません。
日単位で計画を立てると、勉強できない日が出るたびに「遅れ」が生まれ、その累積が心を折りにきます。週単位なら、平日のどこかで取り返せばいい。土曜も仕事という条件の中でこの数え方が出てくるのは、実に合理的です。
「1年目はお試し受験」という発想にも唸らされました。予備試験は短答・論文・口述の3段階が年をまたいで続き、1回の挑戦が半年以上に及ぶ試験です。受けてみて初めて分かることが多い以上、受験そのものを学習計画の一部に組み込む考え方には理があります。
「私にとってはこれが最短だった」と言い切り、3年という期間を回り道と捉えていないのも印象的でした。もっとも、これはCさんが自分の生活条件から導いた計画であって、初年度の合格を狙わないことを誰にでも勧める話ではありません。
スケジュールを立てる目的を「健全な形で自分を不安にする」ことに置いているのも独特です。計画とは自分を縛るもの、と普通は考えがちですが、Cさんにとっては残り時間を直視するための道具でした。
だから「飽きたら内容を変更する」柔軟さとも矛盾しないのです。計画の役割が進捗の強制ではなく現在地の把握にあるなら、中身は入れ替えて構わない。布団の中で1問だけ解くという話も同じ思想で、勉強量ゼロの日を作らないための最小単位の仕掛けだと私は読みました。
司法試験対策のスケジュール例

続いて司法試験です。予備試験を経て挑んだ社会人、法科大学院で学ぶ学生、働きながら受験を重ねた人。立場の違いが時間割にどう表れるかに注目してください。
論文と短答で時間を分けた社会人Dさん
Dさんはフルタイムで働きながら予備試験を突破し、2025年の司法試験に合格しました。腰を据えられる時間と移動中の時間とで、やることをきっぱり分けたのが特徴です。
- 机に座って長時間勉強するのが昔から苦手、という自覚が出発点
- 机に向かえる時間は論文式試験の過去問の起案に集中
- 電車移動などのスキマ時間は、アプリで短答式試験の演習に充当
- 論文式試験は予備試験で身につけた型を守り、数年分の過去問起案にとどめた
- 短答式試験は苦手分野と、短答式試験に特有の分野に絞った
- 「私は机に座って何時間も勉強するということが、昔から苦手でした(直前期はアドレナリンが出るので例外です)。その点、ベッドで寝転びながら・通勤電車やお昼休みに などなど、いつでもどこでも学習できるスタディングは、私にピッタリでした。」 【引用元】
- 「フルタイム勤務でしたので、学生に比べて時間がないのは顕著な事実だったと思います。」 【引用元】
- 「まず、予備試験合格時点で、(スタディングで学んだ)基礎知識や論文の書き方は身についていたので、論文については特別なことをしませんでした。スタディングで身につけた「型」を守りながら、数年分の過去問を起案したくらいです。」 【引用元】
- 「次に、短答については、スタディングのアプリをフルに活用し、苦手分野や短答プロパー分野(親族法等)に絞って演習を重ねました。」 【引用元】
- 「「机に座って勉強する時間は論文過去問の起案に充て、電車移動等のスキマ時間に短答を対策する」と工夫することで、限られた時間を有効に使えたと思います。」 【引用元】
- 「これは小倉先生の受け売りですが、司法試験はスポーツに近いと思います。判例等の知識(筋力・基礎体力)と書き方のスキル(野球で言えばバッティングフォーム)について、どちらもバランスよく伸ばしていくのが近道だと思います。」 【引用元】
机に座る時間は論文の起案に、移動時間は短答の演習に。この配分は、司法試験の得点の仕組みとぴったり噛み合っています。
短答式試験を通過した受験者の最終的な合否は、短答式試験と論文式試験の得点を1対8の比重で合算した総合点で決まり、配点の大部分を論文式試験が占めるからです。
腰を据えて使える時間は最も希少な資源ですから、それを配点の重い論文式試験に投じるのは理にかなっています。個人の工夫に見えて、制度の設計から導いても同じ結論になる。ここがDさんのスケジュールの強さでしょう。
短答式試験を「絞った」ことにも根拠があります。予備試験の短答式試験が法律7科目に一般教養科目を加えた広い範囲で争われるのに対し、司法試験の短答式試験は憲法・民法・刑法の3科目です。予備試験を通ってきた人が、全範囲をゼロから回し直す必要はありません。
Dさんが苦手分野と短答式試験に特有の分野へ的を絞ったのは、この違いを踏まえた判断でしょう。予備試験合格者にとっての司法試験対策は、積み上げ直しではなく配分の組み替えなのだと教えてくれるケースです。
もう1つ、私が個人的に励まされたのは、「机に座って何時間も勉強するのが昔から苦手」という自己認識を、直そうとせずに計画の前提条件へ組み込んだ点でした。この性質は予備試験の学習期から一貫しています。
Dさんは寝転びながら、移動しながら学べる環境を選び、机に向かう時間は起案という最小限の用途に絞りました。苦手を克服するのではなく、苦手が結果に影響しない形へ時間割のほうを作り替える。合格に必要なのは長時間机に向かえる体質ではない、と示してくれます。
法科大学院と並走した学生Eさん
Eさんは希望する法科大学院への進学がかなわなかったことを機に本腰を入れました。進学先の初年度からスタディングを併用し、2025年の司法試験に合格しています。
- 法科大学院の授業とスタディングの講義の両輪で、基礎から理解を組み直した
- 自分なりのノートを作り、その厚みで学習の進捗を実感
- 試験100日前の時点で使う教材を確定し、「一日に最低これだけはやる」という約束を設定
- 約束は友人にも伝えて、おおむね守り通した
- 気持ちのピークを本番に合わせることも大切にした
- 「法律の学習は無味乾燥にも思え、また「今しかできないこと」を口実に外に出かけることも多く、学部ではあまり知識を習得することはできませんでした。」 【引用元】
- 「希望していたロースクールに進学できなかったことで一念発起し、初年度の春にスタディングの受講を始めるなど本腰を入れて勉強を始めました。」 【引用元】
- 「論証を意味も解らずに断片的に覚えている状態(似非既修者)からのスタートでしたが、制度が「なぜこうなっているのか」という深い理解を助けてくれるロースクールの授業と、どこでも何度でも聞けるスタディングの講義の両輪で脳内のマップが出来上がっていきました。」 【引用元】
- 「試験前に参照できるように自分なりのノートを作り、徐々にそれが分厚くなることで学習の進捗を感じていました。」 【引用元】
- 「試験100日前には、テキストを決めて一日に最低これだけはやるという自分との約束を設定して(友人にも伝え)、おおむねそれを守ることができました。やり切ったという事実が実力以上に自信につながったと思います。」 【引用元】
- 「自分より優秀な人が大勢いることは素直に認識し、「それはそうとてなんだか行ける気がする」、という自信をもって気持ちのピークを持っていってほしいと思います。」 【引用元】
「試験100日前」という区切りの取り方が絶妙だと思います。残りが3か月と少しになれば、新しい教材に手を出す余地はもうありません。だからこの時点で最初に来るのが「テキストを決めて」という教材の確定なのです。
使うものを固定する決断と、1日の量を決める決断が、同じタイミングで行われている。直前期の計画とは、つまるところ「何をやらないか」の確定なのだと気づかされました。
もう1つの妙は、約束が「一日に最低これだけはやる」という下限型だったことです。「今日は5時間やるぞ」という上限型の目標は、達成できない日に自己嫌悪を生みます。下限型なら、忙しい日でも守り切れるでしょう。
そして「やり切ったという事実が実力以上に自信につながった」という言葉のとおり、守れた日の積み重ねがそのまま本番への自信になりました。約束を友人にも伝えて逃げ道を塞いだ点も含めて、意志の強さに頼らない設計です。
スタディングにも、勉強仲間機能や、学習時間の合計・連続学習日数の目標を選んで参加するスタディングチャレンジなど、同じ発想の仕組みが用意されています。1人で約束を守り続ける自信がない場合は、仕組みの力を借りるのも手でしょう。
最後の「気持ちのピークを持っていってほしい」という言葉も、スケジュールを勉強量の配分表としてだけ捉えていた人には新鮮に響くはずです。
学力が仕上がっていても、気持ちが沈んでいれば本番で出し切れません。ノートの厚みで進捗を実感し、守れた約束で自信を積み、当日に気持ちの山を合わせる。Eさんの計画には、コンディションという変数が組み込まれていました。
週4日勤務で5回目に挑んだFさん
Fさんは週4日働きながら挑戦を続け、5回目の受験で2023年の司法試験に合格しました。朝・仕事の合間・夜という三層の時間割と、休み方の割り切りが持ち味です。
- 朝早く起きて、朝の2時間を勉強に確保
- 休憩時間や通勤時間は全て勉強に充当
- 仕事後は「論文1本2時間だけ」と決めて起案
- 5回目の受験のため基本講座は通しで視聴せず、理解の穴を探すために活用
- 折れそうなときは「勉強しないことも勉強」と割り切って休んだ
- 「とにかく過去問を潰したおそうと考え、論文と短答の過去問を何度も何度も繰り返すことを徹底いたしました。」 【引用元】
- 「週4で働いている中、休憩時間や通勤時間は全て勉強をするようにしました。また、朝早くに起きて、なるべく朝の2時間は勉強できるようにしました。」 【引用元】
- 「また、仕事後に論文1本2時間だけやるようにしました。」 【引用元】
- 「5回目受験であるため、基礎講座はすべて視聴しておりません。なぜこれまで落ちてきたか考えたときに、きっと基礎が理解できていないところがある、特に民法はそうだろうと思っていましたので、理解できていないところが探しとして活用しました。」 【引用元】
- 「また、論文は、型を固めるという観点から、知識を埋めるというよりかは上記を重視して、仕事の合間や休みの日に視聴して復習するようにして活用しました。」 【引用元】
- 「それでも折れそうなときは、神様が休みなさいと言っていると解釈して勉強しないことも勉強だ!と割り切って気分転換をしました。サボっていると思うとストレスになって自己嫌悪に陥ってしまうと思うので、心のケアは大事だと思います。」 【引用元】
「論文1本2時間だけ」の「だけ」に、私は目を留めました。論文の起案は、始めるまでの心理的な壁が高い作業です。今日はどこまでやるのかが決まっていないと、着手すること自体が億劫になります。
1本と決め、2時間で終わりと決めてしまえば、仕事で疲れた夜でも取りかかれる。量の上限を切ることが、毎日続けるための条件になっているわけです。頑張る量を増やす工夫よりも、始めるハードルを下げる工夫のほうが、長期戦ではものを言います。
朝の2時間、休憩・通勤のスキマ、夜の論文2時間。この三層のうち朝と夜だけで4時間になり、そこにスキマ時間が上乗せされる形です。
ただし、Fさんの勤務が週4日だったという条件は割り引いて読む必要があります。週5日勤務の人がそのまま写せる時間割ではありません。写すべきは総量ではなく、朝・スキマ・夜のそれぞれに別の役割を与えるという構造のほうです。
5回目の受験だからこその教材の使い方にも注目してください。基本講座を頭から視聴するのではなく、「理解できていないところ探し」のために使う。落ちてきた原因を自分で分析し、怪しいのは民法の基礎だと当たりをつけて、そこを講座で確かめる。
同じ教材が、学習段階によって辞書のような検索先へと役割を変えるのです。現在の講座にはWEBテキストの検索機能や、科目別・単元別の実力をAIが予測する機能などもあり、こうした使い方と相性の良い環境が整っています。
そして「勉強しないことも勉強だ」という割り切り。精神論に聞こえるかもしれませんが、これはスケジュールの技術として読むべきものでしょう。
休みを計画外の逸脱として扱うと、休むたびに自己嫌悪という追加のコストを払うことになります。休みを計画の内側へ入れてしまえば、そのコストは発生しません。5回の挑戦を支えたのは、時間の作り方だけでなく、休み方の設計でもあったはずです。
計画は自分で立てるしかない?

ここまで読んで、こう感じていないでしょうか。参考にはなったけれど、結局のところ、スケジュールは自分で作るしかないのでは。講座を申し込めば計画まで面倒を見てもらえるわけではないのか、と。もっともな疑問です。
正直にお伝えすると、そのとおりの面があります。スタディングには、AIが個人別の学習計画を自動で作成する「AI学習プラン」という機能がありますが、対象は司法書士や社会保険労務士など一部の講座に限られており、司法試験・予備試験講座は含まれていません。
ゆえに、試験日から逆算した大きな計画づくりは受講生自身の仕事として残ります。
ただ、切り分けて考えると、その仕事は思っているほど大きくありません。この講座には、例えば次のような仕組みがあるからです。
- 学ぶ順序:コースの標準的な進行順が示され、学習フロー機能が日々の学習の順番をガイドする
- 復習のタイミング:AI問題復習が解答成績に応じて次回の復習日を決め、その日に解くべき問題を出題する
- 実力の把握:AI実力スコアが科目別・単元別に現在の予測得点を示す
- 進捗の記録:学習レポートが学習時間と進み具合を自動で集計する
参考【スタディング公式】司法試験・予備試験講座 教材・カリキュラム
何を、どの順で、いつ復習するかまで講座側が持ってくれるなら、あなたの手元に残る大きな仕事は「いつ、どれだけ時間を確保するか」に絞られてきます。
そしてこの一点は、そもそも他人には決められません。通勤時間の長さも、家族の状況も、仕事の繁忙も、人によって違うからです。
6人が見せてくれたのは、正解の時間割ではなく、自分の生活から時間を切り出すための考え方でした。だからこそ、条件が自分に近い1人を選んで参考にしてほしいのです。
なお、講師やスタッフといった人が伴走して計画を一緒に作ってくれるようなサービスは、予備試験合格コース(総合)には含まれていません。その部分は自分で担う前提で考えておくのが確実です。
とはいえ、勉強仲間機能やスタディングチャレンジのように、決めた計画を守り続けることを支える仕組みはあります。計画を立てるのはあなたで、守ることは仕組みが手伝ってくれる。そう捉えるのが実態に近いと思います。
この記事のまとめ

スタディングの司法試験・予備試験講座で合格した6人の学習スケジュールを見てきました。あなたもきっと気が付いたように、誰1人として同じ計画を使っていません。それでも、それぞれの工夫は次のように整理できます。
- Aさん:学習開始から9か月後の短答式試験を突破し、そのまま一発合格
- Bさん:通勤・昼休み・自宅の30分の枠を積んで1日2時間。論文起案は土日に寄せた
- Cさん:平日3時間・週15時間のペースで3年かけて合格。布団の中で1問だけ解く日もあった
- Dさん:机に向かう時間は論文式試験、移動時間は短答式試験と役割を分けた
- Eさん:試験100日前に教材を確定し、1日の下限を自分と約束して友人にも伝えた
- Fさん:朝2時間・スキマ・夜の論文1本2時間だけ。休みも計画に組み込んだ
6人に共通していたのは、特別な1日を作ろうとせず、続けられる1日を設計したことでした。時間がないという条件は、6人の誰にとってもスタートラインであって、失格の理由ではありません。あなたの生活にも、まだ勉強の名前がついていない30分がどこかに眠っているはず。
まずはそれを見つけて、6人がしたように役割を与えるところから始めてみてください。半年後のあなたの時間割が、この記事の7人目のケースになっていることを願っています。


