職歴なしアラサーを乗り越えて幾度かの転職後にホワイト大企業の正社員になった杉山貴隆です。
今回はこんな疑問に答えます。
初めての就活を頑張っているけど、面接が怖すぎる。いつも面接で失敗してる。この恐怖を克服するにはどうしたらいいの…
就職活動において面接は最も難易度の高いハードルだと思います。特に職歴が無いアラサーにとってはそうです。定職に就いた経験が無いという負い目がある中で「私を雇ってください」と出向くのですから。
精神的な負担も半端ではないため、恐怖心が心を支配してしまったとしても無理はありません。とは言うものの「怖い」という感情を抱いたままでは面接の受け答えで自分らしさを発揮できず悪い結果を招いてしまいます。
そこでこの記事では面接に対する恐怖心を克服する方法をご紹介します。私が実行していたやり方を整理し、できる限り分かりやすくお伝えできるよう努めました。
この記事を一読した後は面接に対して抱いていたネガティブな感情がスッと消えて無くなることでしょう。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
職歴なしアラサーの「面接が怖い」克服法
職歴が無いアラサーの人が面接に対する恐怖を克服する方法は次の3ステップです。
- ステップ1
- 「恐怖はコントロールできる」と意識する
- ステップ2
- 「面接が怖い」の原因を明確化する
- ステップ3
- 恐怖の原因に対し対策を打つ
順番に詳しく説明していきます。
【ステップ1】「恐怖はコントロールできる」と意識する
「面接が怖い」という感情を克服する最初のステップは「恐怖心はコントロールできる」と強く意識することです。
面接がいくら怖いといっても殴られるわけでも取って食われるわけでもありません。つまり身体に危害が及ぶ可能性はゼロ。では私たちは面接の何を怖いと感じているのでしょうか。
それはこの面接を通して自分の心が傷ついてしまうのではないかということです。つまり「自分は精神的なダメージを負うかもしれない」という不安こそが、面接に対する恐怖の本質だと言えます。
ここで知っておくべきはあなたが心に傷を負うかどうかはあなた自身でコントロール可能であることです。たとえば面接官が「あなたはどうして何年も働いてないの?」と尋ねるシーンを想像してみましょう。
ある人はその質問に対し「面接官は自分が働いていないことを責めている」と捉え、悔しい・悲しいといった感情に陥ってしまうでしょう。
しかし別の人は「面接官は自分が働いていなかった理由を知りたくなるほど自分に興味を持っている」と捉えて、嬉しい気持ちになるかもしれません。
つまりあなたが面接を通じて言われたことや経験したことをどう受け止め、どう意味づけていくかは完全にあなた自身の問題なのです。そしてあなたの内側の出来事なのであれば自分自身でコントロールできるはずです。
「そう言われても、怖いものは怖い!」と思うかもしれません。その気持ちも分かります。ただその恐怖心は自分次第で何とかなるかもしれないという意識だけは持っていてください。
【ステップ2】「面接が怖い」の原因を明確化する
「面接が怖い」を克服する次のステップはその感情の原因を具体的に明らかにすることです。
あなたが「面接が怖い」と思う原因を突き止めましょう。原因がわかればよりコントロールしやすくなります。つまり心に傷を負いそうになっても、それを回避したり軽減したりできます。「面接が怖い」という感情の原因はおおよそ次に示す3つです。
高圧的な態度が怖い
恐怖の原因の1つめは面接官に高圧的な態度を取られるのではないかというものです。
私が経験してきた面接では8割は普通の面接でしたが、残りの2割の面接官はやや高圧的でした。「君が何をしたいのか分からないんだよね!」と強い口調で言われたり、「君は一体どういう戦略で生きていこうと思っているわけ?」とあきれ顔で言われたり。
でも私が経験したのはまだいいほうで、聞くところによればもっとひどいことを言う面接官もそう珍しいわけではないようです。普段の日常生活でそんな言葉を投げつけてくる人はいませんから、高圧的な態度を取られたら確かに怖いですよね。
何を聞かれるか分からなくて怖い
恐怖の原因の2つめは面接で何を聞かれるのか予想がつかないというものです。
面接官は人。相手が人である以上、何を言ってくるかは分かりません。自分では思ってもみなかったようなことを聞かれるのではないか。痛いところを突かれるのではないか。自分では深く考えたことがないことを追求されるのではないか。
何を尋ねられるか予想できないという状況は確かに恐ろしいと感じます。
質問にうまく答えられるか分からなくて怖い
恐怖の原因の3つめは面接官からの質問に自分がうまく答えられるか分からないというものです。
面接でのあなたの評価は質問への答えで決まります。とすればできる限り良い回答で自分を演出しなければならない。そんな気持ちになりますよね。
自分の考えをうまく伝えられるだろうか。うまくアドリブができるだろうか。堂々と話して良い印象を持ってもらえるだろうか。
面接の場では緊張します。時間も限られていて焦ります。そんな中で自分を効果的にアピールできるのかと考えると自信が持てません。失敗する可能性だって大いにあるわけで、そう考えると恐怖でいっぱいになります。
* * *
以上見てきた3つの要素が「面接が怖い」という感情を引き起こす原因です。かなり明確になってきました。このネガティブな感情をコントロールするまであと一歩です。
【ステップ3】恐怖の原因に対し対策を打つ
面接への恐怖を克服する最後のステップは明確になった原因に対して対策を打っていくことです。
「高圧的な態度が怖い」への対策
恐怖の原因の1つめは「高圧的な態度が怖い」でした。その恐怖への対策は面接の「裏事情」を知るところから始まります。実は高圧的な態度をとってくる面接官の多くは意図的にそのような態度を取っているという裏事情です。
というのも会社に入ったら上司や先輩に強めに叱られることもありますし、顧客からのクレームに対応するような機会もあります。そんなときにあなたが冷静に対処できるのか。それを見極めるために面接官はわざと悪役を演じてあなたの様子を観察しています。
仕事とはいえ応募者から悪い印象を持たれるであろう役回りを面接官は自ら引き受けているのです。実際、私に高圧的な態度をとった面接官が面接終了後に豹変し「遠い所をお越しいただいて本当にありがとうございました!」と言ってくることがよくありました。
面接官は応募者の人間性を見極めるためにあえて高圧的に振る舞っている。そう考えると、怖いどころか「プロなんだな、尊敬できるな」という気持ちすら湧いてきます。
以上のことから高圧的な態度をとってくる面接官に対しては敬意を持つと決めておきましょう。そうしておけば面接で高圧的な態度をとられたときにも冷静でいられます。
「何を聞かれるか分からなくて怖い」への対策
恐怖の原因の2つめは「何を聞かれるか分からなくて怖い」でした。その恐怖は質問リサーチによって対策できます。
確かに面接で何を聞かれるかを事前に知ることはできませんが、どんな質問が来るのか全く予想がつかないかというと実はそうでもありません。
面接官は限られた時間で質の良い情報を得る必要があります。そこで「応募者の性格や特性・雰囲気を知る上で効果的とされている質問」だけをすることがほとんどです。そしてそのような質問はパターン化しており数が限られています。たとえば次の質問です。
- あなたの長所・短所を教えてください
- これまでの成功体験や失敗経験を教えてください
- あなたにとって仕事とは何ですか?
など。こういった質問パターンは次のような書籍で知ることができます。
目次
第1章 転職面接の基本知識
第2章 押さえておくべき定番質問と回答例
第3章 働き方についての質問と回答例
第4章 弱点についての質問と回答例
第5章 その他の気になる質問と回答例
第6章 職種別の質問と回答例
第7章 聞きにくい質問(応募者からの逆質問)
※上記の本が「転職者向け」であることが気になったかもしれません。確かにあなたは転職者ではありませんが「新卒枠ではなく中途採用枠を狙う」という意味では転職者に近く、転職者向けの書籍が役立ちます。
結局、面接で投げかけられる質問の多くは一定の範囲に限られます。そしてその一定範囲の質問は書籍などをリサーチすれば把握できるんです。したがって「何を聞かれるか分からない」という恐怖はリサーチによって完全に封印できます。
質問リサーチのより具体的な方法は職歴なしアラサーの面接質問対策の記事でお伝えしています。ぜひそちらも参考にしてください。
「質問にうまく答えられるか分からなくて怖い」への対策
恐怖の原因の3つめ「質問にうまく答えられるか分からなくて怖い」への対策としては2つのアプローチがあります。両方実施しましょう。
1つ目のアプローチはリサーチによって集めた想定質問に対してあらかじめ答えを決めておき、いつでも話せるようにしておくというものです。
想定質問とそれに対する答えを紙に書き出します。そして質問に対する答えを何も見ないでもある程度答えられるように訓練しておくのです。
自分で何度も面接の予行演習をすれば必ずできるようになります。できるようになればあらかじめ想定していた質問については恐怖心が無くなるでしょう。
とはいえどんな面接でも予想の範囲内の質問だけが来るとは限りません。時として想定していなかった質問が来ることもあります。
そのような状況のとき2つめのアプローチが有効です。それは自分を良く見せようという気持ちを無くすことです。
「想定外の質問が来たときにもうまく答えたい」という感情は自然なものですが、実は「自分を実力以上に良く見せたい」という気持ちから来ています。確かに面接で自分を良く見せることができれば、高い評価を得られて内定・採用につながるかもしれません。
でも仮に自分の実力を超えてうまく回答できて、それにより自分を良く見せられたとして、本当にそれで良いのでしょうか。
先方に過大な期待を抱かせた状態で採用されると、入社後は自分のレベルを超えた仕事ぶりを求められてしまいます。そんなことになってしまうよりはありのままの自分を見てもらったほうがいいですよね。
だから想定外の質問が来たとしてもうまく答えられなくて構いません。あなたがその質問に対して思ったことを素直に伝えれば良いのです。その上で採用という判断になれば「本当のあなた」と「あなたに対する評価」はズレず、入社後のミスマッチを避けられます。
以上のことから「自分を良く見せよう」という気持ちは捨ててよいとわかるでしょう。自分を良く見せる必要がないので、予想外の質問に対してはありのままを答えれば良い。とすれば「うまく答えられるか分からない」という恐怖とは無縁になります。
おわりに:恐怖心を克服して自分を表現しよう
今回は職歴なしアラサーが「面接が怖い」を今すぐ克服する方法について解説しました。その方法を復習すると次の通りです。
- ステップ1
- 「恐怖はコントロールできる」と意識する
- ステップ2
- 「面接が怖い」の原因を明確化する
- ステップ3
- 恐怖の原因に対し対策を打つ
まず面接に関してあなたが抱いている恐怖はあなた自身がコントロール可能であると気づく必要があります。そして「面接が怖い」と思うならその原因は何なのかを追求し明確化することが重要です。私の考えでは次の3点が主な原因です。
- 高圧的な態度を取られることが怖い
- 何を聞かれるか分からなくて怖い
- 質問にうまく答えられるか分からなくて怖い
最後に明確になった原因それぞれに対して対策を打っていきます。
- 高圧的な態度を取られることが怖い
- 面接官は意図的に高圧的な態度をとっていると考え、プロ意識を尊敬すると決めておく
- 何を聞かれるか分からなくて怖い
- 面接で聞かれることはある程度決まっているので、リサーチしておく
- 質問にうまく答えられるか分からなくて怖い
- 質問に対する答えを用意しておく。想定外の質問に対しては、自分を良く見せようとする気持ちを捨て、ありのままを答える
上記のステップを踏むことで、あなたは面接に対する恐怖心をコントロールし克服できるでしょう。
以上、参考になれば嬉しいです。