高学歴な職歴なしアラサーの就活とは?厳しい現実と実体験を伝えたい

職歴なしアラサーの就職

高学歴な元・職歴なしアラサーの杉山貴隆です。

今回はこんな疑問に答えます。

29歳男性・無職(求職中)

数年前に大学院を中退して、数年間引きこもっていたけど、就活を始めようと思う。
アラサーで職歴は無いので、内定をもらえるのか不安…
参考にしたいので、同じようなスペックの人の就活の現実を教えてほしい

たとえ高学歴でも社会人として定職に就いた経験がない場合、就活市場で自分がどのように評価されるのかが心配になりますよね。

実は、私は文系大学院の博士課程を中退しています。中退当時、年齢は29歳。修士号は持っているものの社会人経験は皆無。そんな状態で就職活動にのぞみましたので、高学歴で職歴の無い人が一般企業で働きたいときに経験するリアルな現実を知っています。

そこで今回は高い学歴を持った職歴なしアラサーの就活がどんなものか、実体験を交えつつお伝えします。参考にしてみてください。

高学歴な職歴なしアラサーの就活のリアル

職歴なしアラサーで高学歴な人の就活について私がお伝えしたいことは次の3点です。

ポイント1
高学歴でも職歴なしであれば全く評価されない
ポイント2
むしろオーバースペックとされ評価が低くなるケースも
ポイント3
しかし面接でのアピール次第で高評価につながる可能性も

以下で詳しく説明してきます。

【ポイント1】高学歴でも職歴なしであれば全く評価されない

あなたが職歴のないアラサーであれば高学歴ということ自体が就活市場で評価されることはほぼありません。

評価されないのはなぜか。あなたがこれから応募するのは中途採用枠です。中途採用において企業は即戦力を求めます。業務経験を最大限重視する観点で人材を評価しますので、採用する側からすれば学歴などどうでも良いのです。

なので、あなたが応募したとしてもただの業務未経験者と変わりません。したがって書類選考の段階でガンガン落とされます。覚悟しておきましょう。

私もいくつもの会社に書類で落とされてきました。落とされた中で最も悔しかったのは予備校講師の正社員求人です。不採用通知に「貴殿は当社の基準を満たさなかった」とあり、当時の私は「俺が基準を満たさないんなら誰が基準を満たすんだ」と思いました。

とはいえ経営者の立場に立って想像すれば不採用の理由はわかります。30歳前後の年齢でまともに働いた経験のない人を採用するなんてハイリスク以外の何物でもありません。

世間知らずな私は「高学歴であることが高く評価されて、複数の企業から即内定をもらえてウハウハ」なんてことをちょっと期待していました。でも世の中はそう甘くなかったのです。

【ポイント2】むしろオーバースペックとされ評価が低くなるケースも

次に、あなたが職歴のないアラサーであれば高学歴であることは逆に評価が下がる原因にすらなりえます。

なぜ学歴が高いことで評価が下がるのかというと、企業は「高卒か一般的な大学の大卒くらいの人物であれば扱いやすい」「そうでなければ扱いにくい」と考えているからです。

大学院まで行ったような人は変にプライドが高いかもしれない。そういう人は協調性に欠けるかもしれない。仮に採用したとすると、我が社の課長や社長などよりもずっと学歴が高いことになる。

心理的に扱いにくく、マネジメントに失敗するかもしれない。だから採りたくない。そういう結論になります。

私は実際に複数の企業の面接で「うちで雇うにはあなたの学歴はちょっと高すぎる」と言われたことが何度もあります。大卒を超えた学歴を持っている人はスペックが高すぎ(オーバースペック)であり、敬遠されてしまうんです。

高い授業料を払って大学院に通ったのに、社会に出てそんな評価をされてしまうなんて悲しすぎます。でも現実にはそういうこともあるのだと認識しておく必要があるでしょう。

【ポイント3】しかし面接でのアピール次第で高評価につながる可能性も

一方で、面接でうまく自分をアピールできれば、アラサー・職歴なしの高学歴の人であっても一気に評価を高められることがあります。

どういうことか。企業が怖れている次のような懸念や不安を面接の場で払拭してあげれば良いのです。

  • 高学歴でプライドも高く、仕事を教えても覚えようとせず、何でも自己流でやろうとするのではないか
  • 高学歴で職歴もないということは、いわゆる頭でっかちであり、机上の空論を振り回しがちで、実務をこなせないのではないか
  • 高学歴であるがゆえに上司のことをバカにして、刃向かったり、指揮命令を無視したりするのではないか、等々

つまり相手は「この人を雇うリスク」を強く意識するので、それを軽減していく戦略をとります。リスクが高くないこととわかってもらえれば、高学歴な人は人並み以上の処理能力があると推定してもらえますから、一気に採用に傾いていきます。

でも短い面接の時間でどうすれば上記のリスク意識を払拭できるでしょうか? 私のアドバイスはとにかく笑顔を絶やさず、爽やかに振る舞い、コミュニケーション能力高めであることをアピールすることです。

面接官だって人間。応募者がにこやかに快活に話す人物であれば、不安な気持ちが和らぎます。加えて、あなた自身がどんな人物であるかを知ってもらえるよう自己開示をしてください。応募者のことを知れば知るほど面接官は安心感を抱きやすくなります。

安心してもらえたらどうなるか? 当初あまりにも高学歴であることから警戒していたぶん、あなたへの評価は「むしろかなり魅力的」というものに転換していきます。(心理学の言葉で言うと、ハロー効果+ゲイン効果です。)

抽象的な話ばかりになってしまったので、一つ具体的な話を挙げます。私が初めて採用に至ったときの面接で普通の応募者はやらないようなことを意図的にやりました。何かというとその会社のコマーシャルソングを歌うことです。笑

というのも、面接官に「当社のことで知っていることを話してもらえますか?」と聞かれたので「昔からよく存じています!たとえばCMで流れているあの歌です。○○○○~♪○○○○~♪」割と大きな声で10秒くらい歌いました。

面接官は爆笑…というよりは苦笑という感じでしたが、歌を歌ったことで面接のムードはかなり和やかなものになりました。そして「ちょっと変なやつだけど、明るく元気な雰囲気だし、警戒は不要。面白い人材かも」と思ってもらえて、採用に至ったのでした。

私はそんな経験をしたのですが、勿論あなたが今後受けるどんな面接でもCMソングを歌うべきだと言いたいのではありません。あなたが明るく好ましい人物であると伝えられれば高い評価につながりやすいと言いたいのです。

「書類選考で落とされて面接に至らない」を回避する方法

「でも、今の話って書類選考に通って面接に呼ばれたときの話でしょ?」

「書類選考で落とされまくって面接に進めない場合は使えないじゃん…」

もしかするとそんなふうに思ったかもしれません。確かにその通りです。面接にたどり着かなければ自己アピールもへったくれもありません。

ですので、面接の機会を得るために書類の質を改善することにまずは全力を尽くしましょう。書類選考に通りやすい履歴書の書き方は履歴書を劇的に改善する思考法の記事で書いています。ぜひ参考にしてください。

職歴なしアラサーの受からない履歴書を劇的に改善する思考法
「書類選考の段階で全く受からない」と悩んでいる20代後半から30代前半のあなたへ。漠然と書類作成をしていませんか? 通過率が上がる「良質な履歴書・職務経歴書作成のための思考法」をお伝えします。

また職歴の無い20代・30代の人向けの転職支援サービスを利用し、専門のコンサルタントからアドバイスを受けることも有効です。次の記事で紹介しているサービスは無料で使えますので、可能な限り活用しましょう。

職歴なしの20代・30代におすすめの就職支援サービス2選
職歴が無い20代・30代であってもチャンスはつかめます。就職支援サービスからスタートし、未来を切り開いていきましょう。

おわりに:楽観も悲観もせず、淡々と就活しよう

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今回は職歴なしアラサーで高学歴な人の就活について私の実体験を交えつつ解説してきました。要点を復習すると次の通りです。

ポイント1
高学歴でも職歴なしであれば全く評価されない
ポイント2
むしろオーバースペックとされ評価が低くなるケースも
ポイント3
しかし面接でのアピール次第で高評価につながる可能性も

一言とでまとめるなら高学歴だからといって楽観視はできないが、逆に極端に悲観することもないと言えます。高学歴であることにより有利な面も不利な面もどちらもあるんです。

そういうものなんだと受け入れて、淡々と求人への応募を続けましょう。少しくらい不採用になってもめげてはいけません。あなたの人材価値を認めて採用と判断する会社は必ずありますから。

最後に、努力と挑戦を続けた偉大な発明家トーマス・エジソンの言葉をあなたに贈ります。

私たちの最大の弱点は諦めることにある。成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ。

以上、参考になれば嬉しいです。

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