奇数・偶数がわからない!意味と覚え方・見分け方は?

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どちらかというと奇数きすうより偶数ぐうすうのほうが好きな杉山貴隆です。

今回は占いやちょっとした算数の計算で使う「奇数・偶数」の意味と覚え方、見分け方を解説します。

奇数・偶数の区別や理解にいまひとつ自信がないという方も、この記事に目を通していただければもう間違えることはなくなるでしょう。

そしてどんな数字でも一瞬で奇数か偶数かの見分けがつくようになるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

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そもそも奇数・偶数とは?

そもそも奇数・偶数って何なのでしょうか?

覚え方や見分け方の話に入る前に、まずは順を追って考えてみましょう。

奇数・偶数は「グループ名」

奇数・偶数とは「ある基準にしたがって数を2つのグループに分けたときの、各々おのおののグループ名」です。

グループ1グループ2
1, 3, 5,
7, 9, …
(グループ名:奇数)
2, 4, 6,
8, 10, …
(グループ名:偶数)

一方のグループは1, 3, 5, 7, 9…というグループです。こちらのグループは奇数と呼ばれています。

もう一方のグループは2, 4, 6, 8, 10…というグループです。こちらのグループは偶数と呼ばれています。

1から20までの数を並べて、どちらのグループに属するかを見てみましょう。

所属グループ
1奇数
2偶数
3奇数
4偶数
5奇数
6偶数
7奇数
8偶数
9奇数
10偶数
11奇数
12偶数
13奇数
14偶数
15奇数
16偶数
17奇数
18偶数
19奇数
20偶数

表からわかるように奇数と偶数は必ず交互に出てくるという特徴があります。

グループ名がついている理由

そもそもなぜグループ名がついているんだろう…?と疑問を持つ人もいるかもしれません。

難しく考える必要はなくて、単に昔の人が「グループ名があったら便利かも!」と思いついて、それが広まっただけのことです。

実際、私たちも「に~し~ろ~は~と~」と言って数を2つずつ数えたりしますよね。

この2つずつ数えるときの「2, 4, 6, 8, 10…」はいつもセットで口にしますので、確かに何かしらグループ名があってもいいかな、という気がします。「グループ名は何でもいいんだけど、とりあえず偶数って呼んでおこう」みたいなノリです。

逆に2つずつ数えるときに使われないほうの数字(1, 3, 5, 7, 9…)にも何かしらグループ名があってもいいかな、という気がします。「グループ名は何でもいいんだけど、とりあえず奇数って呼んでおこう」みたいなノリです。

奇数と偶数を分ける基準

奇数・偶数とは「ある基準にしたがって数を2つのグループに分けたときの、各々のグループ名」だと言いました。それでは「ある基準」とは厳密げんみつに言うと何でしょうか?

「に~し~ろ~は~と~、って数えられるのが偶数、それ以外は奇数」という基準でも良いですが、なんだかあいまいさが残っていて格好がつかない感じがします。

そこでもうちょっとキリッとした言葉を使った奇数・偶数の基準が決められています。それは「2で割り切れるかどうか」というものです。

1から20までの数にこの基準を当てはめるとどんな結果になるのかを見てみましょう。

2で割る式2で割った答え
11÷20あまり1
22÷21
33÷21あまり1
44÷22
55÷22あまり1
66÷23
77÷23あまり1
88÷24
99÷24あまり1
1010÷25
1111÷25あまり1
1212÷26
1313÷26あまり1
1414÷27
1515÷27あまり1
1616÷28
1717÷28あまり1
1818÷29
1919÷29あまり1
2020÷210

1から20までの数をそれぞれ2で割ると「2で割り切れず、あまりが出るもの」「2で割り切れるので、あまりが出ないもの」が交互に出てくることがわかります。

このことから「2で割り切れるかどうか」を奇数と偶数を区別する基準だと考えれば、誰にとっても明確でわかりやすそうです。

以上より「2で割り切れるかどうか」という基準にしたがって数をグループ分けして、

  • 「2で割り切れない数」を奇数というグループ名で呼ぶ
  • 「2で割り切れる数」を偶数というグループ名で呼ぶ

ということになっています。

ゼロは奇数か偶数か

鋭い人は「ゼロは奇数・偶数どっちだろう?」と疑問に思ったかもしれません。

結論から言うと、ゼロは偶数です。その理由は「2で割り切れる」からです。

先に見た割り算の表にゼロを組み込んでみましょう。

2で割る式2で割った答え
00÷20
11÷20あまり1
22÷21
33÷21あまり1
44÷22
55÷22あまり1
66÷23
以下略以下略

ゼロ÷2の計算結果にあまりはありません。言い換えるならゼロは「2で割り切れる数」です。

「2で割り切れる数」は偶数というグループ名で呼ぶのでした。したがってゼロは偶数だということになります。

* * *

以上、奇数と偶数の意味を確認してきました。ここまでをまとめましょう。

奇数・偶数とは
ある基準にしたがって数を2つのグループに分けたときの、各々のグループ名
グループ名がついている理由
昔の人が「グループ名があったら便利かも!」と思いついて、それが広まった
奇数と偶数を分ける基準
2で割り切れるかどうか(割り切れない方が奇数、割り切れる方が偶数)
ゼロは奇数か偶数か
ゼロは2で割り切れるので偶数

奇数・偶数の覚え方(語呂合わせ)

奇数・偶数というグループ名には大きな問題点があります。それは「どっちがどっちだっけ!?」とわからなくなってしまうことです。

おそらく多くの人は「1, 3, 5, 7, 9…」が1つのグループで、「2, 4, 6, 8, 10…」がもう1つのグループだということは何となくわかっていると思います。

でもどっちを奇数と呼んでどっちを偶数と呼ぶんだったのか、忘れちゃうんですよね。

「せめて1は奇数で2は偶数ということだけでも確実に思い出せたら、あとは大丈夫なのに…」

そんなあなたのために超簡単な「語呂合わせ」のような覚え方を考えました。以下を参考にしてください。

まず「奇数・偶数」という言葉のうち、「奇・偶」に注目しましょう。


「数」の部分は共通しているので、取っ払います。


そして「奇・偶」をひらがなに書き換えます。


ぐう

そして「き・ぐう」の文字数を考えます。「き」は1文字、「ぐう」は2文字ですね。

→ 1文字
ぐう → 2文字

ハイ、ここまで連想できれば、「1は奇数、2は偶数」って連想できますよね!

→ 1文字 → 1は奇数
ぐう → 2文字 → 2は偶数

要するに「奇・偶」をひらがなで書いたときの文字数を思い出せば「1は奇数」「2は偶数」だとわかります。

ということは、1から始まる「1, 3, 5, 7, 9…」のグループは奇数、2から始まる「2, 4, 6, 8, 10…」のグループは偶数、って判断できるので、今後は「どっちがどっち!?」とはなりません。

→ 1文字 → 1は奇数 →「1, 3, 5, 7, 9…」は奇数
ぐう → 2文字 → 2は偶数 →「2, 4, 6, 8, 10…」は偶数

以上「奇・偶」の語呂合わせ風の覚え方でした。ぜひ使ってみてください。

奇数・偶数の見分け方(右端の数字を見る)

1から10くらいまでの数なら、その数字が奇数・偶数のどちらなのかはすぐに見分けがつきそうです。

でも127とか65536とかの大きい数字の場合、奇数・偶数を見分けるにはどうしたらいいのでしょうか?

実はすごく簡単な見分け方があります。次の法則を知っておいてください。

どんなに大きな数でも右端の数字が奇数ならその数は奇数
例:127→右端の数字は「7」→「7」は奇数→127も奇数
どんなに大きな数でも右端の数字が偶数ならその数は偶数
例:65536→右端の数字は「6」→「6」は偶数→65536も偶数

右端の数字が奇数か偶数かを見極めるだけで、その数全体が奇数か偶数かを見分けられるのです。

この方法を知っておけばどんなに数に出会ってもちょっと考えるだけで奇数か偶数かがわかります。

ではここでクイズです。

「31」は奇数でしょうか? 偶数でしょうか?

考えてみてくださいね。

 

 

 

 

 

 

…そろそろ答え合わせです。

「31」の右端の数字は「1」。そして1は奇数ですよね。

したがって「31」は奇数です。

奇数・偶数のよくある質問

最後に奇数・偶数のよくある質問に答えます。

負の値は奇数?偶数?

負の値(マイナスの数)についても「2で割り切れるかどうか」が判断基準になります。

2で割る式2で割った答え
-1-1÷20あまり-1
-2-2÷2-1
-3-3÷2-1あまり-1
-4-4÷2-2
-5-5÷2-2あまり-1
-6-6÷2-3
以下略以下略

「-1, -3, -5, …」といった数は2で割り切れません(あまりが出ます)ので奇数です。

他方「-2, -4, -6, …」といった数は2で割り切れます(あまりが出ません)ので偶数です。

0.5は奇数?偶数?

結論から言うと、0.5のようないわゆる少数点以下を含むような数は奇数でも偶数でもありません。

先の解説で奇数・偶数とは「ある基準にしたがって数を2つのグループに分けたときの、各々のグループ名」だと言いました。

実を言うとこれは単純化した言い方でした。本来はもうちょっと正確に、次のように言いなおす必要があります。

奇数・偶数とは「ある基準にしたがって整数せいすうを2つのグループに分けたときの、各々のグループ名」である

整数というのは「… -3, -2, -1, 0, 1, 2, 3, …」のような、少数を含まないキリの良い数を言います。つまり奇数・偶数という分類はキリの良い「整数」にのみ使われるんです。

そのため0.5とか3.14のような少数を含む数については奇数・偶数の区別は考えないことになります。

奇数と偶数はどっちが多い?

奇数と偶数は、どちらも無限にあります。個数はどちらも無限個です。

無限に存在することから「奇数・偶数のどちらか一方が他方より多いということはない」というのが一般的な考え方です。

ただしこの話題はつきつめると難しいテーマになります。興味のある人は整数論や集合論と呼ばれている学問分野を学ぶか、もしくは大学の数学科を目指すと良いでしょう。

奇数の一覧表は?/偶数の一覧表は?

「奇数・偶数の見分け方」でお伝えしたように、右端の数字が奇数か偶数かを見ればその数字全体が奇数なのか偶数なのかがわかります。

なので基本的には一覧表を見るよりも頭で考えたほうが早く判断できると思います。

とはいえ子どもに学ばせる等の事情で一覧表が必要な場合もあると思います。次を参考にしてください。ただし1から100までの数に限定しています。

【奇数の一覧表】
1, 3, 5, 7, 9,
11, 13, 15, 17, 19,
21, 23, 25, 27, 29,
31, 33, 35, 37, 39,
41, 43, 45, 47, 49,
51, 53, 55, 57, 59,
61, 63, 65, 67, 69,
71, 73, 75, 77, 79,
81, 83, 85, 87, 89,
91, 93, 95, 97, 99

【偶数の一覧表】
2, 4, 6, 8, 10,
12, 14, 16, 18, 20,
22, 24, 26, 28, 30,
32, 34, 36, 38, 40,
42, 44, 46, 48, 50,
52, 54, 56, 58, 60,
62, 64, 66, 68, 70,
72, 74, 76, 78, 80,
82, 84, 86, 88, 90,
92, 94, 96, 98, 100

この記事のまとめ

cat

今回は奇数・偶数の意味と覚え方、見分け方を解説しました。

奇数・偶数の意味を復習すると次の通りです。

奇数・偶数とは
ある基準にしたがって数を2つのグループに分けたときの、各々のグループ名
グループ名がついている理由
昔の人が「グループ名があったら便利かも!」と思いついて、それが広まった
奇数と偶数を分ける基準
2で割り切れるかどうか(割り切れない方が奇数、割り切れる方が偶数)
ゼロは奇数か偶数か
ゼロは2で割り切れるので偶数

奇数・偶数が「どっちがどっち?」となる場合の覚え方として、「き」「ぐう」をひらがなの文字数に置き換えるという語呂合わせ風の覚え方を提案しました。

→ 1文字 → 1は奇数 →「1, 3, 5, 7, 9…」は奇数
ぐう → 2文字 → 2は偶数 →「2, 4, 6, 8, 10…」は偶数

奇数・偶数の見分け方としては「右端の数字を見る」という法則を見てきました。

どんなに大きな数でも、右端の数字が奇数ならその数は奇数
例:127→右端の数字は「7」→「7」は奇数→127も奇数
どんなに大きな数でも、右端の数字が偶数ならその数は偶数
例:65536→右端の数字は「6」→「6」は偶数→65536も偶数

ここまでわかったら奇数・偶数の区別はバッチリです!

以上、参考になれば嬉しいです。

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