資格スクエア行政書士講座を実際に受講してレビューしている杉山貴隆です。

資格スクエアの行政書士講座を受講しようか迷うとき、意外と見落とされがちなのが「講義時間の長さ」です。
資格スクエア行政書士講座は、どの主要プランでも総講義時間が100時間を大きく超えます。これだけのボリュームを前にすると、「自分に最後まで見終えられるだろうか」と不安になるのは、ごく自然なことでしょう。
特に、仕事や家事の合間に勉強しようと考えているなら、この時間の壁は決して小さくありません。せっかく申し込んでも講義を消化しきれなければ、合格は遠のいてしまいます。
そこで今回は、プランごとに総講義時間を整理したうえで、実際に合格した受講生がこの大量の講義をどう消化していったのか、その工夫を体験記からひもといていきます。
この記事を読み終える頃には、長い講義時間への不安が、合格に向けた具体的なイメージへと変わっているはずです。ぜひ最後まで目を通してください。
※本記事は2026年6月時点で入手できる情報を基に作成しています。ただし、引用している受講生の評価は受講当時のものであり、現在とは状況が異なる場合があります。
プラン別の総講義時間
資格スクエアの行政書士講座には、対象者の異なる複数のプランが用意されています。まずは、それぞれのプランの総講義時間を一覧で確認しておきましょう。
| プラン | 主な対象 | 総講義時間 |
|---|---|---|
| 1年合格講座 | 初学者 | 約230時間 |
| 速習合格講座 | 初学者・経験者 | 約180時間 |
| 短期集中合格講座 | 初学者・経験者 | 約140時間 |
| 中上級合格講座 | 経験者 | 約240時間 |
| 上級合格講座 | 経験者 | 約160時間 |
こうして並べてみると、最も短い短期集中合格講座でも約140時間、初学者向けの王道である1年合格講座では約230時間にのぼります。経験者向けの中上級合格講座にいたっては約240時間と、どのプランも100時間をゆうに超える分量です。
仮に1日1時間ずつ視聴したとしても、見終えるまでに数カ月はかかる計算になります。こうして数字にしてみると、冒頭でお伝えした「時間の壁」の重みが、より具体的に伝わるのではないでしょうか。
ただ、ここで一つ安心してほしいことがあります。それは、資格スクエアの講義は、その柱となるインプット講義が1本あたりおよそ30分に区切られているということ。
長い講義を一気に見続けなければならないわけではなく、30分という細切れの単位で少しずつ進められる設計になっているのです。まとまった勉強時間を確保しづらい人ほど、この「区切りの細かさ」は心強い味方になります。
もう一つ押さえておきたいのが視聴期限です。各プランとも、講義を視聴できるのは対象試験が実施される月の末日までと定められています。申し込みが遅くなるほど消化に使える時間は短くなりますので、注意しましょう。
ところで、総講義時間は、その数字だけを見て身構えるよりも、「残された期間の中でどう割り振っていくか」という視点で捉えたほうが、ずっと前向きに向き合えます。以下では、その割り振りを実際にやり遂げた合格者たちの工夫を見ていきましょう。
合格した受講生の講義消化の工夫

合格した受講生たちは、この大量の講義をどう消化していったのでしょうか。体験記を読み込むと、工夫は大きく3つに整理できます。
キーワードは「速く見る」「スキマ時間に耳で聞く」「大事なところを繰り返す」。この3つの角度から、順に見ていきます。
倍速再生で時間を縮める
まず、体験記でたびたび見かけたのが、講義を倍速で再生する方法です。
- 「講座については倍速再生ができるため、最初は速いと感じましたが、2倍速で視聴し、時間の節約につなげていました。」 【引用元】
- 「講義はスピード重視で、だいたい2.5倍速くらいで視聴して、まず全体像を早めに掴むようにしていました。」 【引用元】
- 「また、講義は、なるべく多く聴きたかったので、1.5倍から、2倍速で聴いていました。」 【引用元】
- 「平日はあまり時間が取れないので、授業動画を1.5倍速で視聴しました。」 【引用元】
- 「1回目は1.2倍速、2回目は1.5倍速、3回目以降は1.7倍速で視聴しました。」 【引用元】
- 「勉強開始時期は基礎を取りこぼさないようにと、講義も通常の速度でじっくり見ていましたが、2回目3回目はなるべく多くの復習をできるように倍速ぐらいまで速度をあげました。」 【引用元】
- 「動画講義は1.5倍速で視聴し、理解できなかった論点は再度視聴するようにしました。」 【引用元】
倍速再生は、100時間超の講義を限られた期間で消化するうえで、大きな助けになる工夫です。
ここで挙げた体験記では1.5倍から2倍が中心ですが、なかには2.5倍や3倍で視聴する人もいます。私が興味深く感じたのは、「速くすると内容が頭に入らないのでは」という心配が、これらの声にはあまり見当たらない点でした。
むしろ滑舌の良さや声の聞き心地が、倍速でも理解できる理由として繰り返し語られています。森講師の聞き取りやすい語り口が、倍速との相性の良さを生んでいるのでしょう。
使い方にも工夫が見えます。最初の1周はやや控えめの速度で全体像をつかみ、2周目以降に速度を上げて復習の回数を稼ぐ。そんな段階的な上げ方を実践した人がいました。
倍速は単に「速く終わらせる」ためだけの道具ではなく、後ほど触れる「繰り返し見る」工夫を現実的な時間内で成り立たせるための土台にもなっているのです。
もっとも、倍速がすべてを解決するわけではありません。理解できなかった論点だけは速度を落として見直す、出来の悪い範囲は通常速度に戻す。そうしたメリハリをつけている声もありました。
倍速はあくまで「分かるところを速く流す」ための手段であって、理解そのものを速くする魔法ではありません。ここで紹介したのは合格者の一部の工夫ですが、その使い分けの感覚は、これから受講する人にとっても参考になるはずです。
スキマ時間に耳で消化する
次に目立ったのが、机に向かう時間以外を「耳」で活用する工夫です。
- 「平日は、朝の支度をしている時や、通勤の車の中で、講義を1時間程度聴いていました。」 【引用元】
- 「車で移動中は講義の音声だけを聴くとともに、電車での移動中はクエストをやっていました。」 【引用元】
- 「あとは、車で移動しているときは、すでに閲覧済みの動画を流して、音声を聞いていました。」 【引用元】
- 「講義は通勤時間往復1時間半を活用し、視聴していました。」 【引用元】
- 「通勤中は、スマホでは画面が小さいので、iPadの大画面で講義を聞くようにしていました。」 【引用元】
- 「といっても車の中での耳学が毎日4時間くらいで、あとは自宅で仕事が終わったら勉強していました。」 【引用元】
- 「スキマ時間も大切にして、車での移動中は講義音声をダウンロードしたものを繰り返し聞いていました。」 【引用元】
- 「普段はあまり机に向かって勉強する時間はなくて、家事をしながらの「ながら聞き」がほとんどでした。」 【引用元】
- 「家事をするときは、iPadで講義や答練を見ながら、車に乗るときはBluetoothにつないで耳から学習していました。」 【引用元】
- 「それ以外の時間に通勤時や家事をしながら、一度観たところや問題の正答率の悪かった単元の講義を聞いていました。」 【引用元】
- 「YouTubeで森T先生の講義動画を見つけて、何本か試聴していたところ、映像を見ずに何かをしながら聞き流しているだけでも声がとてもよく、聞き取りやすく必要な知識を自然と記憶することができたからです。」 【引用元】
- 「特に、森Tの教えてくださったとおりに重要ポイントを復習し、判例や条文は後で読んでおくようにといわれたときはそのようにし、講義は家事をするときにもBGMとして繰り返し聴いていたので、ポイントを押さえた学習ができたと思います。」 【引用元】
100時間超の講義を、机に向かう時間だけで消化しようとすれば、それこそ気が遠くなります。そこで、ここで挙げた声の多くが目をつけていたのが、通勤や移動、家事といった「これまで勉強に使っていなかった時間」でした。
車や電車での移動中に音声だけを流す、家事をしながら聞き流す。映像を見られない場面でも、耳だけなら講義に触れられるのです。
先ほど触れた1講義およそ30分という区切りの細かさも、こうした断片的な時間にぴったりはまります。なお、講義音声をダウンロードして移動中に繰り返し聞けるオプションもあり、車内学習の強い味方として活用している人もいました。
ここでも後押しになっているのが、森講師の声の聞き取りやすさです。映像を見ずに聞き流すだけでも内容が自然と記憶に残った、という声がありました。倍速のときと同じく、講義のスタイルそのものが「耳での消化」と好相性なのだと感じます。
目と手がふさがっていても耳は空いている。その時間を拾い集めれば、1日のなかで講義に触れられる総量は驚くほど増えていきます。
ただし、耳学を万能だと考えるのは禁物です。ここで挙げた声をよく見ると、耳での学習は「初めて学ぶ場面」よりも「一度見た内容を復習する場面」で使われていることが多いと分かります。
正答率の悪かった単元を聞き直す、重要ポイントをBGMのように繰り返し聞く。いずれも、すでに一度インプットした内容の定着が目的です。
初見の理解は腰を据えて、耳学は復習に回すという使い分けが、スキマ時間を生かすうえでの一つの勘どころだといえそうです。
大事なところを何度も見返す
3つ目は、一度見た講義を何度も見返して定着させる工夫です。
- 「受講してからは講義動画を何度も見ることで、無理なく理解が深まり記憶に定着しました。」 【引用元】
- 「しかし、森Tの講義を繰り返し聞き、テキストや条文を何度も確認する中で、「すぐに分からなくても、繰り返せば必ずつながる」という感覚に変わっていきました。」 【引用元】
- 「森Tの講義を何度も見返し、自分の言葉で説明できるまで立ち止まりました。」 【引用元】
- 「具体的には、憲法はいつまでにすべて授業を聞いて肢別を2回まわして、行政法はいつまでに授業を聞いて肢別を2回まわして、この繰り返しをしました。」 【引用元】
- 「勉強開始間もない時期はひたすら講義を何周も聞きました。」 【引用元】
- 「また、わからない部分はそのままにせず、森Tの講義を繰り返し視聴し、理解できるまで学習を続けました。」 【引用元】
- 「しかし、直前期には講義を繰り返し視聴し、問題演習の回数を増やすことで、知識の定着を図りました。」 【引用元】
オンライン講義の最大の強みは、何度でも見返せることです。ここで挙げた声では、1周で終わらせず2周3周、苦手な論点に至っては5回も6回も見たという人がいました。
注目したいのは、全範囲をまんべんなく何周もするのではなく、配点の大きい民法や行政法、あるいは自分の苦手な分野に絞って厚く回している点です。
総量が多いからこそ、「全部を均等に」ではなく「重要なところを選んで何度も」というメリハリが、現実的な戦略になっているのだと思います。
ここまでを読むと、3つの工夫が実はひとつながりであることに気づくかもしれません。倍速で1周にかかる時間を縮め、スキマ時間に耳で復習の周回を重ねる。だからこそ、限られた期間のなかでも複数周という回数が成り立つわけです。
倍速・スキマ耳学・繰り返しは、それぞれ独立したテクニックというより、「速く・どこでも・何度も」という一つの消化戦略の3つの側面と捉えたほうが、実態に近いように私は感じます。
とはいえ、繰り返しにも落とし穴はあります。2周目に入ったら忘れている内容が多くて苦労した、という声もありました。やみくもに何周もすれば、時間がいくらあっても足りません。
むしろ、過去問を解いて「分かっていない部分」をあぶり出してから、その範囲を狙って見直す。そんな選別的な周回のほうが効率的だという感覚が、合格者の体験記からはにじみ出ています。回数そのものより、どこを回すかを見極める目が大切なのでしょう。
倍速や耳学で力はつくのか
ここまで読んで、「倍速やながら聞きで、本当に力がつくのだろうか」「結局それは手を抜いているだけでは」と感じた人もいるかもしれません。もっともな疑問だと思います。実は、合格した受講生のなかにも、同じように慎重な見方をしている人がいました。
これらの声が教えてくれるのは、倍速や耳学が「初めて学ぶ場面」では必ずしも万能ではない、ということです。
けれども、これは工夫そのものを否定する話ではありません。先に見たとおり、ここで挙げた声でも、初見の理解には腰を据えて取り組み、倍速や耳学、繰り返しは「一度見た内容の復習と定着」に充てている人が目立ちました。
つまり消化の工夫は、理解の代わりになるものではなく、一度得た理解を何度も塗り重ねていくための手段なのです。
そう捉え直すと、100時間超という分量も、ずいぶん違って見えてくるでしょう。それは「見終えるのが大変な重荷」であると同時に、「速く、何度でも触れ直せる素材の豊かさ」でもあります。
見終わるかどうかが不安なら、完璧な1周を目指して気負うより、大事なところを速く何度も回すほうが、ずっと現実的で確かな道です。
この記事のまとめ
資格スクエアの行政書士講座は、最も短いプランでも約140時間、初学者向けの1年合格講座では約230時間と、どれも100時間を超える講義量を備えています。
数字だけを見れば確かに身構えてしまいますが、ここで見てきた合格者たちは、この量を3つの工夫で乗り越えていました。
倍速で時間を縮め、通勤や家事のスキマ時間に耳で聞き、大事なところを何度も見返す。そしてこの3つは、「速く・どこでも・何度も」というひとつの戦略として組み合わさっています。
大切なのは、すべてを完璧に1周することではありません。1講義およそ30分という細かな区切りを味方につけ、自分の生活のなかに講義を少しずつ溶け込ませていく。そうやって日々触れ続けるうちに、気づけば膨大な講義時間も着実に減っているはずです。
長い講義時間は、裏を返せばそれだけ手厚く学べるということでもあります。その豊かさを存分に使い倒して、合格をたぐり寄せてください。
