フォーサイトの講座を実際に受講してレビューしている杉山貴隆です。
フォーサイトは2020年度から複数の講座で全額返金保証制度を設けています。対象講座を受講し、一定の基準を満たしたにも関わらず不合格になった場合に受講料の返金を受けられる制度です。
不合格時の返金をうたう通信講座はめったにありませんので、今まさに受講を検討している人にとっては興味を引く制度でしょう。その評価・評判なども非常に気になるところだと思います。
そこで今回はフォーサイトの全額返金保証制度の口コミについて調査してみました。
制度自体の歴史が浅いため口コミの量は必ずしも多くありません。それでもある程度は講座選定の判断材料になると思いますので、ぜひ目を通してみてください。
またこの制度を発端としてフォーサイトに対する批判も起こっていたようです。批判の発端・経過についてもまとめましたので合わせて参考にしていただければと思います。
フォーサイトの全額返金保証制度の口コミ
フォーサイトの全額返金保証制度に関する受講生の評価・評判を、主としてTwitterにおいて調査しました。はじめにその内容をまとめます。
さらに「口コミからわかること」について私なりのコメントを添えていきます。
「全額返金保証が決め手になりそう・なった」
フォーサイトの全額返金保証制度に関して最もよく見かけた口コミは「自分としてはこの制度を重要視しており、フォーサイトを選ぶ決め手になりそう」という声です。
不合格時の全額返金があるフォーサイトを選ばなきゃ…!
フォーサイトに決めた。どのプランにするか迷うけど、不合格時の全額返金が受けられるセットプランにしようと思う
上記のような口コミはフォーサイトを含め複数の通信講座を比較検討している方が発信していました。返金制度の存在が「不合格だったとしても損をしないで済みそう」という安心感につながっているように見えます。
今見たのは受講検討中の方の声でしたが、すでに受講生になった人の「返金制度がまさに決め手になった!」という声はあるでしょうか? ありそうだと思ったのですが、今回Twitterでは見つかりませんでした。
代わりにフォーサイトの合格者インタビューを確認してみたところ、フォーサイトを選んだ理由として全額返金保証制度への言及がありました。
Q: フォーサイトの通信講座を選んだ理由は?
A: わかりやすいテキストと、eラーニングや返金制度の充実度に安心感がありました。
⇒ 【フォーサイト公式】宅建士合格者インタビュー 育休復帰後を見据えたキャリアアップを!自分に合った学習スケジュールで宅建一発合格
Q: フォーサイトの通信教育を選んだ理由は?
A: (一部略)芸人仲間にフォーサイトで合格したという方がいておすすめされて、条件付きですが返金制度があるというのも決め手になり、フォーサイトに決めました。
⇒ 【フォーサイト公式】宅建士合格者インタビュー お笑いタレントとして活動しながらの挑戦!フォーサイトに切り替えて宅建の資格試験に合格
Q: フォーサイトの通信講座を選んだ理由は何ですか?
A: いろいろな場面で広告が上がっていたので、フォーサイトの社名を覚えていました。実際にネットで検索してみると、常に評価が高く、金額返金制度もあるので良かったです。
⇒ 【フォーサイト公式】行政書士合格者インタビュー 孤独な勉強を講師と共に乗り越えた!2回目の挑戦で行政書士試験に見事合格!
※動画内というよりは事前アンケートの文章の中で触れられています。
以上の口コミ・インタビューから、おそらく多くの人にとって全額返金保証制度がフォーサイトを選ぶ最大の理由の1つになっていると推測されます。
「返金条件の難易度が高い。でも…」
フォーサイトの全額返金保証制度に関して次によく見かけた口コミは返金条件の難易度の高さを指摘するものです。
全額返金の条件は受講生にとっては厳しめ。でもそれくらいで当然だと思う
全額返金を受ける条件の難易度が高い。でも合格すればいいだけのこと!試験対策をひたすら頑張る!
全額返金保証制度の返金条件は講座ごとに少しずつ異なりますが、確認テストで多数の問題を解いて満点をとること・学力テストで好成績をとることは共通しています。講座によっては本試験で一定水準以上の点数を取る必要もあったりします。
いずれも簡単に達成できるものではなく、必死に学習を続けることでようやく条件を満たせるかどうかという難易度です。「受講生に優しくない」制度だと判断する人もいるかもしれません。
とはいえフォーサイトも慈善事業をやっているわけではなく、利益を出すためにも講座を維持・運営するためにも、受講生が支払った受講料から適正な収益を確保していくことが不可欠です。
とすればそう簡単に返金するわけにもいかないため、ある程度基準が厳しくなることは致し方ないと言えます。
受講する側としては「返金のチャンスが少しでもあることに感謝しつつ、用意周到に学習を進め、最終的にはこの制度の世話にはならない(合格を勝ち取る)」のが目指すところになりそうです。
以上をまとめると、条件クリアの難易度は高いものの、それを受け入れ粛々と合格レベルの実力を身につけていくのが現実的な戦略となるでしょう。
「学力テストの上位に入れた・入れなかった」
フォーサイトの全額返金保証制度に関して次によく見かけた口コミは「学力テストの上位に入れた/入れなかった」という声です。
確認テストの問題が多くてまだ終わらない!でも学力テストは上位に入れた!
全額返金制度の学力テストで惜しくも上位ならず。でも問題・解答の見直しをしたら、自分が間違って理解していた部分がわかった。勉強になった!
返金条件の中で「学力テスト」はハードルの高さを感じさせます。その理由は「1回しか受験できない」「時間制限がある」「難しめの問題も含まれる」といった特徴があることだと思います。
それでも学力テストで好成績を納められる人は必ずいます。基準を満たす1人になるためには先行して過去問演習を反復するといった十分な事前準備が必要になるでしょう。
なお、仮に学力テストで好成績を納められなかった場合でも、学力テストを受けたことによって理解不十分な点を洗い出すことができます(私が確認している限りにおいて、学力テストの問題・解答は本試験よりも前にeラーニング内で公開されます)。
このことは本試験のパフォーマンスに良い影響を与えそうです。
以上をまとめると学力テストの結果が良いときはもちろん、仮に結果が悪かったとしても直前期の良い復習になると言えます。
「返金する気がない!」という批判の口コミについて
全額返金保証制度に関連してフォーサイトを批判する口コミもありましたので紹介します。
学力テストが難しすぎる! 本試験より難しいくらいだった! フォーサイトは返金する気がないんだと思う!
上記のような口コミは2020年度に見受けられました。以下、このような批判が出た原因とその後の状況変化を見ていきます(ただし私の推測もだいぶ混じっています。そのことを前提にお読みください)。
批判の原因
2020年度に起こった批判の原因は、当時の全額返金の条件のひとつが「学力テストで○点以上をとること」だったことに関係しています。
「○点以上をとる」という規定はシンプルで明快です。全額返金保証制度の最初期の規定として妥当な内容だったと思われます。
ただ問題はもしフォーサイトがその気になれば、誰も解けないような難問ばかりを出題できるということです。度が過ぎた難問が多数あると、誰も返金条件を満たせない可能性があります。
そんな中で2020年度の学力テストが実施されたのですが、残念ながらそこそこ難しい問題が目立っていたようです(これはフォーサイトが「試験直前期には簡単な問題よりも難しい問題を解くほうが学習上の効果がある」と配慮した結果だとも言われています)。
その結果、当時の受講生の中には「こんなに難しくては基準点は取れっこない」と感じる人が現れ「返金する気がないのでは?」という批判につながったものと考えられます。
規定が見直された
フォーサイトはその後学力テストの規定を見直しています。おそらく上記の批判を重く見てのことでしょう。
2021年度からは「学力テストで○点以上を取ること」ではなく「学力テストを受験し、その得点が学力テスト受験者の上位○%に入ること」という規定になりました。
「○%」の数字は講座によって変わり、ざっくり言うと10~30%程の範囲です。当初の規定と比べて少し複雑な内容ですが、これなら学力テストの難易度に関わらず当該要件を満たす受講生が一定割合で必ず出てきます。
フォーサイトとしても「返金する気がある」ことを示せるわけです。
* * *
まとめると、全額返金保証制度に対しては「返金する気がない!」という口コミも以前見られました。しかしフォーサイトが規定をよりフェアなものに改めたことで現在は見かけなくなっています。
個人的には、最終的に規定変更に至っていることから、フォーサイトは受講生に誠実に向き合っていると感じます。少なくとも「全額返金保証制度は当初よりも安心して使えるものになった」と言って間違いないでしょう。
この記事のまとめ
今回はフォーサイトの全額返金保証制度の口コミについてお伝えしました。SNSでよく見られる口コミからわかったことをまとめると次の通りです。
- おそらく多くの人にとって全額返金保証制度がフォーサイトを選ぶ最大の理由の1つになっている
- 返金条件の難易度は高いが、そこは受け入れた上で粛々と合格レベルの実力を身につけていくのが得策
- 学力テストはその成績がどうあれ直前期の良い復習になる
全額返金保証制度があると何だか安心できる気がします。かといって安心しているばかりで勉強しなかった場合は仕組み上返金を受けられません。
そのため条件を満たしたい受講生は必然的に一生懸命勉強することになるのですが、その場合は合格する可能性がグングン高まっていきます。
実のところ全額返金保証制度は「受講生を合格させる」というフォーサイトのゴールを実現するために非常にうまく設計されたシステムなのかもしれません。
制度を上手に活用し、資格試験の合格を狙っていきましょう。制度の詳細は変更されることもありますので、公式サイトでの確認をお忘れなく。
以上、参考になれば嬉しいです。