スタディングで予備試験に合格した初学者5人の実例【2人は一発合格】

スタディング司法試験・予備試験

法律にまったくなじみがない自分が、スタディングのようなオンライン講座で予備試験に合格できるのだろうか。そんな不安を抱えていませんか。最終合格率が3%前後という試験ですから、慎重になるのは自然です。

ただ、確かめようがないからと足踏みを続けると、学習開始だけがどんどん遅れてしまうでしょう。幸い、判断材料はあります。法学の素養がない状態から実際に合格できた受講生の記録です。

そこで今回は、スタディング公式サイトに掲載された合格体験記から、初学者として学習を始めて予備試験に合格した5人を選び、1人ずつケーススタディとして深掘りします。

この記事を読み終える頃には、5人が講座に何を任せ、何を自分で補ったのかが具体的につかめているはずです。

※本記事は2026年8月時点で入手できる情報を基に作成しています。ただし、引用している受講生の評価は受講当時のものであり、現在とは状況が異なる場合があります。

予備試験に合格した初学者の実例

予備試験に合格した初学者の実例

ここからは5人の体験記を1人ずつ見ていきましょう。いずれもスタディング公式サイトに掲載された合格体験記で、合格年の新しい順にAさん~Eさんと呼びます。

なお予備試験は短答式・論文式・口述試験の3段階で、3つすべてを通過して最終合格となります。

Aさん:六法すら知らずにスタート【一発合格】

最初に紹介する2025年合格のAさんは、学習開始の時点で六法が何かも知らなかった人です。この記事で紹介する5人の中では、最も白紙に近いところからの出発でした。

  • 工学部卒、地方在住の社会人。法律の知識ゼロから学習を開始
  • 学習開始から短答式試験までおよそ9か月。短答は上位で通過し、論文・口述も一度で通過
  • 学習の軸を講義視聴ではなく問題演習に置き、間違えた問題がゼロになるまで過去問を反復
  • 論文受験までは六法以外の参考書を使わず、教材を極端に絞った(ただし本人は真似を勧めていない)
  • 論文は講座で答案の書き方を学んだうえで、独学での過去問演習と他塾の直前答練・模試で補った
知識ゼロからのスタート
  • 「私は、工学部卒、地方在住の社会人です。学習を開始した時点では、法律については完全なる素人、「六法」が何なのかも知りませんでした。」 【引用元】
  • 「わずか3.6%という合格率の低さ、平均数年かかるという学習量、地方在住者には不利な試験構造、一般的な予備校にかかる100万円越えの費用を目の当たりにして、受験自体、諦めかけていました。」 【引用元】
  • 「とにかく価格が安く、そして総講義時間が短かったことから、「試しにやってみて、無理そうなら諦めよう」という気楽な精神状態で学習を開始しました。」 【引用元】
学習の進め方
  • 「ところが、いざ学習を始めてみると、想像以上に「簡単」だったのです。法律学自体は確かに難しい、けど、スタディングの講座はそれを基礎の基礎から噛み砕いて解説してくれるため、その難しさを感じなかったのです。」 【引用元】
  • 「またスタディングでは、学習の軸は動画視聴ではなく、問題演習に置かれていました。私は、間違えた問題がゼロになるまで、とにかく過去問を回しました。これがアプリで手軽にできたのが大きい。」 【引用元】
  • 「また、私は論文受験までの間に、六法以外に参考書類を使いませんでした。はい、判例百選すら見ていません。」 【引用元】
  • 「これは大変危険なので真似したほしくはありませんが、当時の私は、最短・最速の合格のため、「スタディングの講義・テキストに必要な判例知識は網羅されている」と信じて、可能な限り、学習内容を厳選しました。」 【引用元】
論文対策の組み立て
  • 「そして確かに、論文対策としては、スタディング単体での学習ではやや不十分なことは否定できません。しかしポイントは、スタディングによって基礎部分の学習を圧縮することで、全体の費用・学習負担を大幅に削減できることだと思います。」 【引用元】
  • 「論文対策については、小倉匡洋先生の「書き方講座」+過去問演習(独学)+他塾等の直前答練・模試(数万円程度です)で十分対応でき、すべての学習を一般的な予備校で行うより圧倒的に効率的だと感じました。」 【引用元】
結果と振り返り
  • 「学習開始から9ヶ月で短答上位合格、そのまま論文・口述も一発合格することができました。」 【引用元】
  • 「スタディングの存在がなければ、私は予備試験受験すらしていません。」 【引用元】

私がこの体験記で最も立ち止まったのは、「気楽な精神状態で学習を開始しました」という一節です。予備試験ほどの難関に挑む言葉として、あまりに軽やかではないでしょうか。

しかしよく読むと、この軽さは価格と直結しています。現在の主力プランである予備試験合格コース(総合)は約15万円。Aさんの言う100万円超の予備校とは、桁が1つ違います。

駄目なら撤退すればいい、と思える金額だったからこそ、受験自体を諦めかけていた人が最初の一歩を踏み出せた。安さの価値を「お得さ」ではなく「撤退できる保険」として読むと、初学者にとっての意味がまるで変わってきます。

学習を始めてみたら想像以上に簡単だったという感想も面白いところです。誇張に聞こえますが、本人は直後に「法律学自体は確かに難しい」と付け加えています。つまり難しさの正体を、法律学そのものの難しさと、入り口の説明のわかりにくさとに切り分けているわけです。

初学者が最初に挫折するのは、多くの場合、学問の本質的な難しさに触れるより前の段階ではないでしょうか。基礎の基礎から噛み砕く講義がその段階の壁を取り除いた、というのがAさんの体験の核心だと私は読みました。

一方で、論文受験まで六法以外の参考書を使わなかったという絞り込みは、本人自身が「大変危険」と断っています。ここは私も同意見で、そのまま真似することはお勧めしません。

ただ、注目すべきは絞り込みの中身ではなく、9か月という持ち時間を前提に「何をやらないか」を先に決めた判断の仕方でしょう。参考にする価値があるのはこちらです。

そして、論文対策はスタディング単体では「やや不十分」だと率直に書いたうえで、書き方を講座で身につけ、演習は独学の過去問と他塾の直前答練・模試(本人いわく数万円程度)で補ったと明かしています。

全部を1つの講座に背負わせるのではなく、基礎の圧縮に講座を使い、足りない部分だけを外で買い足す。費用を抑えながら演習量を確保する、合理的な組み立てだと感じます。

Bさん:経済学専攻から始めた社会人

2024年合格のBさんは、経済学専攻の出身でフルタイム勤務の社会人。動機の「弱さ」を隠さずに書いているのが、この体験記の際立った特徴です。

  • 学生時代は経済学専攻。フルタイム勤務のまま学習
  • 動機は「法学の知識・考え方も勉強してみたい」という、本人いわく「フワッとした」もの
  • いつ撤退するかわからないため、高額な予備校講座を買うのはリスクが高いと判断して受講
  • 机に長時間向かうのが苦手で、寝転がっているときや通勤電車・昼休みに学習を進めた
  • 論文講座では問題の解説に加えて「一般的に使える考え方」を得た。演習量は受講後に市販の問題集で補った
受講を決めるまで
  • 「学生時代は経済学専攻でしたが、法学の知識・考え方も勉強してみたい、せっかく勉強するなら、何らかの形に残したい、という思いから、予備試験を目指しました。」 【引用元】
  • 「このようにフワッとした動機でしたので、自分でもいつ撤退するかわからず、100万以上するような予備校の講座を買うのはリスキーと考えました。」 【引用元】
  • 「そこで、他社の1/10程度の費用で、基礎講座から論文対策までカバーできる、スタディングの講座から始めることとしました。」 【引用元】
講座の使い方と手応え
  • 「私は机に座って何時間も勉強するということが、昔から苦手でした(直前期はアドレナリンが出るので例外です)。その点、ベッドで寝転びながら・通勤電車やお昼休みに などなど、いつでもどこでも学習できるスタディングは、私にピッタリでした。」 【引用元】
  • 「基礎講座の中身については、イラストや講師の軽快な語り口のおかげで、初学者でも続けやすいものでした。例えば1から基本書で独学、としていたら、途中で投げ出していたと思います。」 【引用元】
  • 「また、論文講座については、単なる問題の解説だけでなく、一般的に使える考え方(必要性と許容性、規範の「作り方」等)を伝えていただき、論文対策を正しい方向で開始できました。」 【引用元】
  • 「なお、もう少し問題の量をこなしたかったので、受講後に市販の問題集等で補完をしました。しかし、その際も、小倉先生の教えが常に頭の中にあり、論点抽出、規範定立、当てはめ、結論という3段論法を意識できたため、効果的に吸収できました。」 【引用元】
働きながらの合格を振り返って
  • 「フルタイム勤務でしたので、学生に比べて時間がないのは顕著な事実だったと思います。その中でも効率的に対策できたのは、上記のようなスタディングの長所を、最大限に生かせたためだと思います。」 【引用元】
  • 「これは小倉先生の受け売りですが、司法試験はスポーツに近いと思います。判例等の知識(筋力・基礎体力)と書き方のスキル(野球で言えばバッティングフォーム)について、どちらもバランスよく伸ばしていくのが近道だと思います。」 【引用元】
予備試験合格の翌年、司法試験にも合格
  • 「まず、予備試験合格時点で、(スタディングで学んだ)基礎知識や論文の書き方は身についていたので、論文については特別なことをしませんでした。」 【引用元】

合格体験記というと固い決意から始まる話を思い浮かべますが、Bさんは違います。「フワッとした動機」で、いつ撤退するかわからない自分を認めたうえで、撤退しても痛手が小さい講座を選んでいる。

私はこの順番にこそ注目したいと思います。動機が固まるのを待つのではなく、動機の弱さに合わせて投資額のほうを調整。学習を始められずにいる人にとって、これほど現実的な解決策はなかなかありません。

教材との相性の語り方も参考になります。Bさんは、机に座り続けるのが苦手という自分の弱点を先に認め、寝転がりながらでも進められる教材でそれを迂回しました。講座を「評判の良し悪し」ではなく「自分の弱点との相性」で選んでいるわけです。

基本書からの独学だったら途中で投げ出していたと思う、という述懐も示唆的でしょう。初学者にとって講座の価値は、速く進めることより先に、投げ出さずに済むことにあるのだと思わされます。

論文対策の順序には、はっきりした型がありました。

まず講座で、必要性と許容性、規範の作り方といった「一般的に使える考え方」を入れる。量が足りないと感じたら市販の問題集で補う。そのとき講座で得た3段論法の枠組みが頭にあったから、効果的に吸収できたと本人は分析しています。

知識を筋力に、書き方をバッティングフォームにたとえた締めくくりの一節は、初学者が最初に手に入れるべきものが何かを、端的に言い当てた表現です。

なお、Bさんは予備試験合格の翌年、司法試験にも合格しています。引用のとおり、予備試験の時点で基礎知識と書き方が身についていたため、司法試験の論文では特別なことをしなかったそうです。

動機の弱さは、到達点の低さを意味しない。予備試験と司法試験、2つの体験記を並べて読んで、私はそう受け止めました。

Cさん:仕事の調査から始まった挑戦

2023年合格のCさんの入り口は、5人の中で最も意外なものでした。予備試験を目指して講座を探したのではなく、仕事の調査で講座に触れたことが挑戦の始まりだったのです。

  • システム開発の仕事に従事。e-learningシステムの調査でスタディングを知った
  • 調査のつもりが講座の中身に夢中になり、予備試験そのものに本気で取り組むように
  • 今何をすれば合格に一番効率的かを常に考えて学習。講義を聞き終えたら全年度の過去問へ
  • 机に向かえる時間は問題演習に充て、車での移動中に講義を聞いた
  • 論文の追い込み期は、近所のファミレスで毎日最低2通の答案を書いた
受講のきっかけ
  • 「システム開発の仕事をしていて、e-learningのシステムを開発する必要があり、今の時代のe-learningのシステムがどれくらい進化しているのかを知りたく、調査したところ、スタディングさんを知り、折角なので難しそうな予備試験の講座を利用してみることにしました。」 【引用元】
  • 「そうすると、システムよりも、中身の講座の面白さに夢中になってしまって、予備試験自体に本気で取り組むようになっていました。」 【引用元】
学習の工夫
  • 「常に今何をすれば、合格に一番効率的なのかを考えながら勉強をしていました。」 【引用元】
  • 「初回短答まではあまり時間がなかったので、講座を聞き終わったあとは、すぐに全部の年度の過去問をつぶすことを意識しました。」 【引用元】
  • 「論文では、なるべく全部の科目で共通する書き方の部分、各科目の型など、どんな問題が出てて使えるところを重視して勉強していました。」 【引用元】
  • 「論文の追込み時期については、論文を集中して毎日書く習慣のため、家の近くのファミレスに行き、最低2通は論文は書いていました。」 【引用元】
スタディングの活用と評価
  • 「机に向かえる時間は、問題演習を中心に勉強していましたが、普段車での移動が多いので、その移動中にスタディングの講座を聞き、理解を深めるようにしていました。」 【引用元】
  • 「スタディングから勉強を始めたため、スマホでの操作性などスタディングが普通だと思っていたのですが、他の予備校の講座を受けてみると、圧倒的にスタディングのシステムが使いやすかったです。」 【引用元】
  • 「特に、再生速度は、前回からの再生箇所がきちんと保存されており、オフラインの保存もしっかりできたので、スムーズに勉強することができました。」 【引用元】
予備試験合格の翌年、司法試験にも合格
  • 「私は予備試験合格までは、スタディングの予備試験合格講座を利用していました。」 【引用元】

講座を吟味して選び抜いたわけでもないのに、触れているうちに中身へ引き込まれ、気づけば本気になっていた。この経路は狙って再現できるものではありませんが、教材そのものが持つ引力を物語る実例として、私には強く印象に残りました。

強い覚悟を固めてから講座を選ぶのが普通の順序だとすれば、Cさんはその逆。決心がつかずに講座選びで足踏みしている人にとっては、こういう合格者もいるという事実そのものが励みになるはずです。

学習法の面でCさんから学べるのは、時間の種類ごとの使い分けでしょう。机に向かえる時間は問題演習に充て、講義は車での移動中に聞く。

机と手が使える時間は、初学者にとって最も希少な資源です。その時間に何を配置するかを決めてから1日を組み立てる発想は、「常に今何をすれば、合格に一番効率的なのか」という本人の言葉が、具体的な行動に落ちた形だと言えます。

もう1つ見逃せないのが、ファミレスで毎日最低2通という論文の追い込みです。スマホで完結する学習の話が続いたあとにこの記述が出てくることで、合格までの道には、結局のところ腰を据えて答案を書き続ける時間が必要なのだと思い知らされます。

スキマ時間の活用はあくまで土台であって、それだけで合格したわけではない。この点は正直に受け止めておきたいところです。

他の予備校の講座も受けたうえで「圧倒的にスタディングのシステムが使いやすかった」と評価している点は、比較対象を持つ人の言葉として説得力があります。再生位置の保存やオフライン保存という細部への言及は、毎日使い込んだ人ならではでしょう。

なお、Cさんも予備試験合格の翌年、司法試験に合格しています。予備試験に合格するまではスタディングの講座を使っていたと、その後に書かれた体験記で本人が明かしています。

Dさん:週4日の部活と両立した学生

2022年合格のDさんは、5人の中で唯一の学生です。ただし週4日の部活動があり、時間が潤沢にあったわけではありません

  • 法学部ではない学部の学生。知識ゼロからのスタート
  • 体育会に所属し、週4日の練習と学習を両立
  • スマホで手軽に学べて価格も安いスタディングを「インプット教材」として選択
  • 短答はなるべく早く1周し、苦手分野だけを繰り返す方針
  • 論文は科目ごとに市販の演習教材を購入して何周も反復。書き方は講座で学んだ
講座を選んだ理由
  • 「僕は法学部ではない学部に所属していたので、予備試験の勉強を始めるにあたって知識ゼロからのスタートでした。そのため手軽にスマホで勉強できて、価格も安いスタディングをインプット教材として選びました。」 【引用元】
  • 「授業動画をダウンロードすれば外でも見れるため、手軽にスキマ時間で勉強ができたためとても重宝しました。」 【引用元】
限られた時間での戦い方
  • 「僕は体育会に所属しており、週4日で練習があったため、勉強にさける時間は少なかったので、とにかく効率性を重視しました。」 【引用元】
  • 「短答試験はなるべく早く1周し、苦手分野のみ繰り返して解くようにしました。」 【引用元】
  • 「論文試験はそれぞれの科目ごとに有名な演習教材を購入し、それを何周も繰り返して論点を総ざらいしました。その際、論文の書き方についてはスタディングの論文書き方講座が役に立ちました。」 【引用元】
後進へのアドバイス
  • 「予備試験合格には3000時間必要といわれていますが、僕はおそらく1000時間ほどしか勉強できていません。」 【引用元】
  • 「それでも合格するためには、複数の参考書や問題集に手を出さず、1つの演習書をひたすら回すこと、短答はスキマ時間に時間をかけずサクサク解いて繰り返すことを意識することが重要だと思います。」 【引用元】

「学生だから時間があって受かったのでは」という見方はDさんには当てはまりません。週4日の練習を抱えた体育会の学生は、時間の制約という意味では働きながら学ぶ社会人に近い立場。Dさんの体験記は、勉強にさける時間が少ない人がどう戦うかという話として読めます。

私にとって印象的だったのは、「インプット教材として選びました」という一言です。買う前から、講座に担わせる役割を決めている。講座を合格まで運んでくれる万能のパッケージだと期待するのではなく、基礎知識の入力という仕事を任せる道具として選んでいたのです。

期待の輪郭がはっきりしているから、足りない部分(論文の演習量)が見えたときも失望ではなく、市販教材の買い足しという淡々とした対処になる。5人の中でも特に成熟した教材観だと思います。

短答と論文で戦い方を変えている点も見事です。短答は速く広く。早めに1周して苦手分野だけを反復する。論文は狭く深く。科目ごとに選んだ演習教材を何周も回す。同じ「繰り返す」でも、対象の広さと深さがまるで違います。

なお、勉強時間についての記述は本人の推計であり、誰にでも当てはまる数字ではありませんが、一般に言われる目安を大きく下回る時間でも、絞り方次第で届き得ることを示す実例ではあるでしょう。

Eさん:添削を受けずに通した公務員【一発合格】

2022年合格のEさんは、講座を「入門」と割り切り、そこから先を市販の書籍と過去問で組み立てた、5人の中で最も独学寄りの合格者です。

  • 公務員。職務を通じて法律に興味を持ち、基本7法を体系的に学びたいと考えて受験を決意
  • フルタイム勤務でテレワークもほとんどない職場。直前期は朝5時起きで時間を確保
  • 講座で一通り学んだ後、足りない部分を市販の基本書の通読で補った
  • 通勤時間と昼休みはスマート問題集を毎日反復。学習開始から数か月で法学検定上級に上位合格
  • 論文は各年度の過去問をフルで起案し、添削は受けずに採点実感を読んで自分で推敲した
受講を決めるまで
  • 「予備試験を目指したのは、公務員の職務を通じて法律に興味をもち、基本7法についても体系的に学びたいと思ったのがきっかけです。」 【引用元】
  • 「スタディング様の価格設定はリーズナブルで、私のように強い動機付けなく試験勉強を始めた者であっても、経済的ハードルが低く、費用対効果面でプラスになると考え、入門として活用させていただきました。」 【引用元】
学習の進め方
  • 「一通り動画を聴いたあとは足りない部分を市販の基本書通読で補い、仕事の通勤時間とお昼休みはスマート問題集を繰り返し解いて知識の定着を測りました。」 【引用元】
  • 「勉強開始後数ヶ月で法学検定上級で上位合格できたことから自信を持ち、本格的に予備試験合格に向けて論文対策を始めました。」 【引用元】
  • 「短答についてはスマート問題集を使って毎日欠かさず勉強し、直前期は過去問を紙印刷したものを一通り解くことで、はじめての受験にもかかわらず、本番でも200点を超えることができました。」 【引用元】
  • 「フルタイム労働かつテレワーク等もほとんどない職場だったので、時間確保には苦慮しましたが、直前期には朝5時に起きて論文対策をするなど、時間を作って毎日少しでも勉強できるよう意識していました。」 【引用元】
教材と費用の考え方
  • 「他の予備校等は利用しておりませんでしたので、浮いた費用を市販の書籍(学者本)の購入に当てました。」 【引用元】
  • 「よく受験生がこれ一冊で必要十分などと謳っていますが、私は各分野ごとに2〜3冊は通読するようにし、決め打ちはしておりませんでした。」 【引用元】
論文対策と振り返り
  • 「また、とにかく愚直に過去問を解くことを心がけ、論文問題については各年度1〜3回フルで起案していました。」 【引用元】
  • 「添削を受けることについて、質や費用対効果の面から抵抗感があったため、採点実感を読んで自分の文章を推敲し、粗を潰しました。」 【引用元】
  • 「とにかくわからないことはそのままにしない、論証も納得がいくまで吟味して使う、暗記しただけのものを貼り付けない、といった点を強く意識して勉強したのが社会人短期一発合格の決め手になったと思います。」 【引用元】

Eさんの使い方は、スタディングを紹介する記事にとって都合が良いとは言えません。講座は「入門」で、その先は市販の基本書と過去問で自力の学習を組み立てているからです。

それでも私はこの体験記を外しませんでした。講座を過大評価も過小評価もせず、入門装置として使い切った実例は、講座に何を期待してよいかを考えるうえで貴重だからです。

注目したいのは、「浮いた費用を市販の書籍(学者本)の購入に当てました」という一節。AさんやBさんが安さを撤退の保険として受け取ったのに対し、Eさんは予算の付け替えと受け取っています。

支出の総額を減らすのではなく、講座で浮いた分を書籍という別の武器に回す。同じ価格でも、人によってこれだけ意味づけが違うのかと、読み比べて初めて気づかされました。

学習開始から数か月の時点で法学検定を受け、上位合格して自信をつけてから論文対策に入った流れも、地味ながら光る工夫です。

予備試験は年に1回。学習を始めてから最初の短答式試験を迎えるまで、合否という形で自分の到達度が返ってくる場面はありません。だからこそ、途中に小さな腕試しの場を自分で用意する。この発想は、独学寄りの学習で挫折しないための知恵として誰でも取り入れられます。

一方、添削を受けずに採点実感を読んで自分で答案を推敲したという判断は、そのまま一般化しないほうがよさそうです。

Eさんは各分野2~3冊の基本書を通読する読書量の持ち主で、活字から自力で吸収する体力が並外れています。1つの演習書を回し切ることを勧めるDさんとは正反対の、広く読む方針です。どちらが正しいという話ではなく、活字への耐性と使える時間で選ぶ問題でしょう。

そしてEさんは、はじめての受験で短答から口述まで通過しました。わからないことをそのままにしない、という愚直な姿勢の積み重ねが決め手だったという本人の総括に、私は頷くほかありません。

合格した初学者の共通点

合格した初学者の共通点

体験記を1つずつ読むと個性の違いが目立ちますが、5人を並べると重なる行動が2つ浮かび上がります。演習への時間のかけ方と、論文対策の組み立て方です。

アウトプットに比重を置く

まず目を引くのは、講義を聞く時間より問題を解く時間に重心を置いた人の多さです。

演習を中心に置いた4人の取り組み
  • Aさん:学習の軸を問題演習に置き、間違えた問題がゼロになるまで過去問を反復
  • Cさん:講義を聞き終えたらすぐ全年度の過去問をつぶす方針。机に向かえる時間は問題演習が中心
  • Dさん:短答は早めに1周して苦手分野だけ反復。論文は演習教材を何周も回す
  • Eさん:通勤時間と昼休みにスマート問題集を毎日反復。論文過去問は各年度フルで起案

4人に共通するのは、問題演習を学習の中心に据えている点です。

とりわけAさんは、演習を確認作業ではなく知識を入れる場として使っていたように読めます。「学習の軸は動画視聴ではなく、問題演習に置かれていました」と書き、解説が丁寧なので六法がなくても学習を進められた、とも振り返っているからです。

Cさんが講義を聞き終えてすぐ全年度の過去問へ向かったのも、初回の短答まで時間がなかったからでした。

時間帯の使い分けも重なっています。Cさんは机に向かえる時間を問題演習に充て、講義は移動中に聞きました。

Eさんは通勤時間と昼休みを問題集の反復に、直前期の早朝を論文対策に充てています。空いた時間を漫然と学習に使うのではなく、時間の性質ごとにやることを決めてから1日を組み立てているわけです。

スタディングは早い段階から演習に移る設計の教材ですから、この使い方は講座の思想と噛み合っています。もっとも、4人が演習を前に出した理由は、教材の設計に従ったからだけではないでしょう。

Cさんは常に何をすれば合格に一番効率的かを考えたと書き、Dさんは練習で時間が取れないからこそ効率性を重視したと書いています。教材の思想を自分の持ち時間に合わせて運用へ落とし込んだところにこそ、学ぶべきものがあると私は考えます。

誤解のないように付け加えると、講義が軽んじられているわけではありません。Bさんは、イラストと講師の語り口のおかげで初学者でも続けやすかったと、講義そのものの価値を強調しています。

演習に重心を置けるのは、講義で入り口の理解ができているからです。これは比重の話であって、講義を省略してよいという話ではありません。

講座外の論文対策を追加

体験記を読み込んで、最も誠実に伝えるべきだと感じたのがこの点です。

4人が講座の外で足したもの
  • Aさん:独学での過去問演習と、他塾の直前答練・模試
  • Bさん:市販の問題集
  • Dさん:科目ごとの市販の演習教材
  • Eさん:市販の基本書・学者本・演習書

5人のうち4人は、論文対策を講座の外の教材で補っていました。Aさんに至っては、スタディング単体の論文対策は「やや不十分」だと明言しています。この記事はスタディングで合格した5人を紹介する記事ですが、講座だけですべてが完結したという話ではないのです。

(なお、Cさんも他の予備校の講座に触れていますが、それが論文対策のためだったかは体験記からわからないため、ここでは4人に絞っています。)

では、講座は何を担ったのでしょうか。浮かび上がるのは、基礎知識を短時間で入れる役割と、答案の書き方の型を与える役割です。特に後者は、A・B・Dさんの3人がはっきり書き残しています。

Bさんは、講座で得た3段論法の枠組みが頭にあったから市販の問題集を効果的に吸収できたと書いています。Dさんも、書き方は講座で学び、演習量は市販教材で確保しました。

型が先にあると、外で解く1問1問の吸収率が変わる。そう捉えると、講座と市販教材は競合ではなく分業だとわかります。

足したものの中身は、実に幅広いものでした。Aさんは他塾の直前答練・模試で、本人いわく数万円程度。Bさん・Dさんは市販の問題集や演習教材。Eさんは市販の基本書と演習書です。

つまり「外で補う」といっても、予備校をもう1つ丸ごと契約したと書いている人は、この4人の中にいません。書籍の買い足しから数万円の答練まで、足りない分だけを補うイメージです。

1点だけ、現在の状況について補足を。現行の予備試験合格コース(総合)には、書いた答案を生成AIが添削する仕組みが組み込まれています。5人の中には2022年に合格した人もいるわけで、講座の中だけで確保できる論文の演習環境は当時とかなり違うはずです。

だからといって外部教材が不要になったと断定はできませんが、今から始める人の条件が5人とまったく同じではないことは、頭に入れておいてよいでしょう。

この記事のまとめ

この記事のまとめ

法学になじみがない状態からスタディングで学習を始め、予備試験に合格した5人の体験記を深掘りしてきました。

5人の実例から見えたこと
  • 5人全員が、法律の学習経験がほぼない状態からのスタートだった
  • AさんとEさんは一発合格。BさんとCさんは翌年の司法試験にも合格している
  • 講義の視聴より問題演習に時間の重心を置く使い方が目立った
  • 5人のうち4人は、論文対策を市販教材や他塾の答練で補っていた
  • 低価格については、「得をした」よりも「失敗しても痛手が小さい」という始めやすさとして語る人が目立った

5人の中に、万全の条件で始めた人は1人もいません。六法が何かを知らない。動機がフワッとしている。部活が週4日ある。フルタイム勤務で時間が足りない。きっかけは仕事の調査だった。

それでも5人は合格に届きました。完璧な準備や強い覚悟は、少なくともこの5人にとって、始めるための条件ではなかったのです

同時に、5人は講座に任せる部分と自分で補う部分を、それぞれのやり方で見極めていました。

スタディングは合格まで自動で運んでくれる乗り物ではなく、基礎知識と答案の書き方の型を短時間で手に入れるための道具です。そう捉えると、5人の使い方のばらつきも自然に理解できます。

あなたが考えるべきことも、この道具を自分の生活と弱点にどう組み込むか。そこに尽きるのでしょう。

講義動画や問題集の一部は、無料会員登録で試せます。Aさんの言葉を借りれば「試しにやってみて、無理そうなら諦めよう」で構わないはずです。六法が何かを知らなかった人が、ここから合格までたどり着いたのですから。

まずはあなた自身の目で、最初の一歩の感触を確かめてみてください。

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