管理業務主任者試験に合格済みの杉山貴隆です。
今回は管理業務主任者試験の効率の良い勉強法についてお話ししていきます。私が管理業務主任者試験に独学で一発合格したときの経験に基づいており、学習量と合格可能性のバランスをとった実践的な勉強法です。
それだけではありません。実は私は管業試験の前々年に宅建試験にも独学で一発合格しています。したがって今回ご紹介する勉強法は2つの不動産系国家試験の受験経験によって二重に洗練されています。
この記事を一読することで試験対策の流れと学習量の目安が分かりスムーズに勉強に取り掛かれるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
管理業務主任者試験 私のおすすめ勉強法
私がおすすめしたい管理業務主任者試験の勉強法は次の3ステップです。
- テキスト学習
- 過去問演習
- 予想問演習
まず始めにテキストを読み込みます(テキスト学習)。次に過去問を解いて実力を高めます(過去問演習)。最後に予想模試で実力に磨きをかけ、ライバルに差をつけます(予想問演習)。
各ステップの中身を以下でさらに詳しく説明します。
テキスト学習
独学の第一ステップ「テキスト学習」の段階では管理業務主任者試験のテキスト(基本書)を読み込みます。
管理業務主任者のテキストは数社が出していますが、私が利用したのはTAC管理業務主任者講座の『管理業務主任者 基本テキスト』でした。
このTACのテキストには試験対策に必要な事項が詰め込まれています。厚みがあるので通読はやや骨が折れますが、十分な知識が得られる参考書です。
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テキストは2回読むのが良いです。私自身上記のテキストを2回読みました。その経験から言って2回より少なく読むことも、多く読むこともオススメできません。
というのも1回読むだけだと理解が追い付かない部分が多く残ってしまいます。全体の50%くらいしか理解できないイメージです。
そこで1回目が終わった後にもう1度読みます。そうすると最初は分からなかった部分もだいたいは理解できるようになります。2回通して読むことで全体の90%くらいは理解できるイメージです。
ではもうひと頑張りして3回目を読むべきでしょうか? 3回目を読んだ場合さらに細かい部分まで理解できるので、おそらく全体の95%くらいの理解度に達するでしょう。
でも時間がかかる割に吸収できる知識の量はそれほど多くありません。90%から95%に上がるだけですので。
1回目・2回目の通読で大部分が理解できてしまいますので、3回以上読むのは効率が悪いと考えてください。
ということで通読は2回だけです。「1回目で大枠をつかむ。2回目である程度細部まで理解するが完璧は目指さない」という意識で読んでいただければと思います。
過去問演習
独学の第2ステップ「過去問演習」の段階では過去問を解いていきます。
私が利用したのはTACの『管理業務主任者 項目別過去8年問題集』でした。
左ページが1問分の過去問、右ページに解答・解説というスタイルです。問題を解いた後すぐに解答を確認できるので、テンポ良く過去問を解いていくことができました。
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過去問演習を行う際に考えたいポイントは試験何回分を何周解くかです。結論から言えば過去7~10年分くらいの量を3~5周くらい解けば良いと思います。
というのも私は管理業務主任者試験の対策をするにあたり、上記の過去問題集を通しで3周ほどまわして、その後は「2回以上間違えた問題だけ」を2周解きました。
通しで3周、間違いやすい問題だけを追加で2周すると「これで過去問の感じはだいたいつかめた!」という気分になってきます。そういう状態になったら、さらに繰り返して過去問を解いても効果は大きくありません。
思い切って次の段階に進んでください。テキスト学習のときと同様、完璧は目指さず、8~9割くらいで良しとするのがポイントです。
予想問演習
独学の第3ステップ「予想問演習」の段階では予想模試を解いていきます。
私が受験当時利用したのはTACの予想模試とU-CANの予想模試とでした(U-CANの予想模試は出版終了となりました。代わりにLECの予想模試を示しておきます)。
予想模試はTAC・LEC・住宅新報社・管理業務主任者試験研究会など、有名どころが出しているものであればそれほど差はありません。手に入りやすいものを使いましょう。
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予想問演習を行う際に考えたいポイントは過去問演習と同じく試験何回分を何周解くかです。結論から言うと試験6回分くらいを少なくとも1周、できれば2~3周くらい解いておくのが理想だと思っています。
私自身は受験当時、予想模試6回分を1周だけ解きました。本当は2~3周やりたかったのですが、思うように時間がとれず1周しかできなかったのです。
それでも、合格点プラス4点とって合格できました。
ということは結果だけを見れば「予想模試6回分を1周だけ」で十分であり、2~3周解く必要はないと思われるかもしれません。でも私がそれだけの学習量で合格点プラス4点もとれたのは「たまたま運が味方してくれたから」だと私は考えています。
試験の難易度は年により変化しますし、合格点も変わります。あなたが受験する年に限ってたまたま難易度が高かったり、合格点が高かったりということもありうるわけです。
運が味方しないような状況に備えるという意味で、可能な限り2~3周解いて知識を定着させておくのが良い方策だと思います。
独学か通信講座かは悩まなくて良い
管理業務主任者試験の対策を始めるに際し独学するべきか?それとも通信講座に頼るべきか?という問題が出てきます(通学講座はお金がかかり過ぎるので、ここでは選択肢から外します)。
結論から言うと、悩んでも仕方ないので自分に合ったほうをサクッと選んでください。といっても何を基準にして自分に合っているかを判断すれば良いのか分からないと思います。以下を参考にしてみてください。
独学が合っているのはこんな人
独学が合っているのはもともと勉強することが好きな人です。
言い換えれば、何かを学んで知識を増やすことに喜びを感じる人。他人にアレコレと指示されて勉強することは好まず、むしろ何をどのように学習するかを全て自分で決めたい人。
こういう人は多少余計に時間・労力がかかったとしても自分で組み立てた作戦で試験合格という目標を達成することにやりがいを感じます。普通の人からすれば耐えられないような受験勉強地獄も、自力で乗り越えていきます。
そういう性格だとすれば通信講座より独学が良いのは明白です。私自身はどちらかというとこのタイプです。
実際、フルタイムで働きながらの受験勉強期間中は体力的・精神的にキツいと感じる瞬間もあるにはあったのですが、基本的には「新しい知識を得るのが楽しい!」「問題を解くのが面白い!」とポジティブな感情のもとで勉強を続けていました。
通信講座が合っているのはこんな人
通信講座が合っているのは上記の逆のタイプの人です。つまりもともと勉強があまり好きではないタイプの人。
そういう人はたいていの場合、勉強の他にやりたいこと・やるべきことがたくさんあります。仕事が多忙な人のほか、テレビドラマの視聴を何よりの楽しみにしている人、スポーツ・アウトドアのイベントに参加したい人、あるいはひたすらベッドで眠るのが趣味という人、等々。
自分のやりたいことが毎日何かしらあるので、管理業務主任者の資格は取りたいけれど極力少ない時間で済ませたい。そのためには最終的には少しくらい多めのお金(受講料)を払っても構わないという人。そういう人は通信講座に申し込んで学習をするべきです。
幸い通信講座の教材は長年の合格ノウハウをもとに作り込まれており、最小限の勉強時間で合格できるよう洗練された内容になっています。効率的に勉強したいなら通信講座を受講するのはとても良い選択肢です。
とはいえ通信講座にはいくつもの種類があって、どれが良いのか分かりづらいと思います。
私のオススメはフォーサイトの管理業務主任者講座です。別記事で実際に購入・受講し詳細なレビューを書いていますので参考にしてみてください。
フォーサイトの管理業務主任者講座ならテキスト学習・過去問演習・予想問演習の3段階全てに取り組むことができます。
フォーサイトを受講するにあたっては管理業務主任者試験とマンション管理士試験の両方の対策ができるバリューセットを受講する人が多いようです。でも管理業務主任者試験を単独で取り扱った単科講座も用意されており、好みでどちらでも選べます。
詳しくは公式サイトで情報をチェックしてみてください。
⇒ 【フォーサイト公式】管理業務主任者講座・マンション管理士講座の詳細を確認する
この記事のまとめ
今回は管理業務主任者試験のオススメ勉強法について、私の経験をもとにお話してきました。
勉強法のポイントはテキスト学習 → 過去問演習 → 予想問演習 という3ステップです。この3ステップをきっちりおさえることで私は宅建試験も管業試験も一発合格できました。
そして独学か通信講座かという問題に関しては「勉強が好きな人は独学」「勉強が好きでない人は通信講座」と考えていただければ判断しやすいはずです。
それでは今日から管業試験合格を目指してスタートしましょう。最後に米国のプロバスケットボール選手マイケル・ジョーダンの目標達成に対する考え方をあなたに紹介します。
There are no ways but I wrestle by full strength to achieve a goal. There isn’t a shortcut there.
(目標を達成するには全力で取り組む以外に方法はない。そこに近道はない。)
以上、参考になれば嬉しいです。