2018年から資格対策通信講座の研究を続けている杉山貴隆です。
中小企業診断士の資格取得を目指して通信講座を探しているとき、アガルートの名前を見かけて評判が気になっている方も多いのではないでしょうか。
「合格実績が高いとは聞くけれど、受講料が他社と比べてかなり高い。本当に自分に合う講座なのだろうか」と迷ってしまうのも、無理のないことだと思います。
そこで今回は、アガルートの中小企業診断士試験講座(入門カリキュラム)について、実際の受講生の声をもとに評判・口コミを整理しつつ、特徴・他社との比較・メリット・デメリット・合う人・合わない人まで詳しく解説します。
この記事を読み終えるころには、アガルートを受講するかどうかを自信をもって判断できるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
※本記事は2026年3月時点で入手できる情報を基に作成しています。引用している受講生の評価は受講当時のものであり、現在とは状況が異なる場合があります。
アガルート中小企業診断士試験講座の評判(口コミ)
アガルートの中小企業診断士試験講座について、実際の受講生の声をトピックごとに見ていきましょう。
講師・講義動画
1次試験の7科目それぞれに担当講師が配置されており、科目によって評価にはっきりとした差が生じています。
- 「財務会計の講師の内容が丁寧で分かりやすかったと感じています。声も聞き取りやすく、前年度の受講した他社の自動音声の講座とは異なり、抑揚もありしっかり頭に入ってきたという印象です。メリハリがあり、重要な点は特に深堀して説明されていましたので、非常に助かりました」【引用元】
- 「飯野先生の説明がわかりやすく、また、最初から最後まで楽しみながら講義を受けることができました。具体的な企業名等の事例を出しながらご説明頂く機会が多かったので、イメージが湧きやすく知識の定着度も高いように感じました」【引用元】
- 「企業経営理論の講師から感じるオーラが印象的でした。長年の経験からかエピソードも面白く、講義動画ではあるものの、それ以上の価値があったのではないかと感じています。エピソードと一緒にポイントが紐づけられ、学習効率を上げることができた」【引用元】
- 「身近な企業例で説明されており、イメージしやすく理解が深まった。動画ごとに衣装が大きく変わり、その点も学習の楽しみになった」【引用元】
- 「池田先生の授業は経済学の仕組みから理解できるような内容となっており、しっかり腹落ちしながら学習を進めることができました。グラフに書き込みをしながら勉強をしました。試験にどの分野が出やすいかなど、章ごとの濃淡を教えて頂けたので、学習を効率的に行うことができました」【引用元】
- 「グラフの形を覚えればいい』と断言してくださったので、ひとまずグラフを覚えようと形から入ろうとしたところ、意外と『あ、ここをこう動かしたら、答えでるじゃん』とわかるようになり、そこからはむしろ得意科目となりました」【引用元】
- 「最初の講義で講師の先生が『中小企業診断士の経済学レベルなら数学知識が無くても対応しきれます』と言い切ってくれたり、あまり追求しすぎない方がいい部分などについて言及してくれたりしたので、割り切った勉強をすることができました」【引用元】
- 「富川先生の講義は分かりやすかったです。嚙み砕いて説明して頂けたことに加え、具体的にケースを用いながらお話頂けたので、例をイメージしながら知識を理解することができました」【引用元】
- 「授業は初学者でもわかりやすいように考えられており、サクサクと見ることができました。コアの部分の知識はしっかりと教えてもらえたため、他の予備校の授業を受ける必要はありませんでした。2022年度の一次試験ではトータルで500点を超えることができ、カリキュラムの総合力を実感しました」【引用元】
- 「初心者にも分かりやすい解説のおかげで、難解な経済理論もスムーズに理解できた。試験対策に直結するポイントを押さえた講義内容で、無駄が省かれており、効率的に学習を進められた」【引用元】
- 「運営管理は残念ながら、財務会計・企業経営理論ほど、学習に役立ったという印象を持てませんでした。テキストは非常に薄く、最低限の試験範囲を網羅しているのかというのが、講座受講初回の印象です。講座内容も、受講生に教えるといった熱量を全く感じられない。講義の途中で、『わからなければインターネットで検索してみてください』といった言葉があった事は非常に残念でした」【引用元】
- 「(中小企業経営・政策は)運営管理と同じ講師の方だったと思いますが、財務会計・企業経営理論を最初に受講したこともあり、それと同等の内容を期待していたのですが、内容的には残念ながら合格に役立つ内容ではなかったと思います」【引用元】
- 「経営情報システムは、テキストをそのまま読むだけで追加の知識やティップスが少なく、得られる知識が少なく感じました。SQLの部分についてはかなりさらっと流されており、結局自学自習がかなり必要であったことも踏まえて、もう少し授業の内容を充実させたほうが良いと強く感じました」【引用元】
- 「(中小企業経営・政策の)講義内容が微妙だと感じたため、他の教材やYouTubeなどを活用して学習しました。単に情報が羅列されているだけで非常に苦手意識が生まれました。改善の必要が一番求められる科目だと感じました」【引用元】
- 「(経済学・経済政策は)短期合格を目指す者にとっては少し向いていないと感じます。講師がしっかり教えようとしてくれる方で、診断士試験レベルだけでいいというような教え方ではありませんでした」【引用元】
中小企業診断士試験の7科目という幅広い試験範囲に対し、担当講師の評価には科目によって大きな差があるのが正直なところです。
特に財務・会計、企業経営理論、経済学・経済政策の3科目の講師に対しては、「わかりやすい」「腹落ちできた」「学習が楽しい」という好意的な意見が多く寄せられています。
複数の受講生から高評価を受けた企業経営理論の講師については、豊富な企業事例を交えた解説スタイルが受講生の知識定着を高めると複数の声で語られており、「最初から最後まで楽しみながら」受講できたという声は、学習継続が難しい社会人受験者にとって大きな意味を持ちます。
経済学・経済政策の講師についても「グラフを制するものは経済学を制す」という一言で苦手意識を変えたという体験談が複数あり、講師の一言が学習の方向性を大きく変えることがあると感じます。
一方、運営管理・中小企業経営政策・経営情報システムについては批判的な声も存在しており、とりわけ「わからなければインターネットで検索して」という発言に象徴されるような、指導の熱量に物足りなさを感じた受講生もいました。
同一講師が複数科目を担当している関係上、1人の講師の評価が複数科目の印象に影響する構造でもあります。こうした科目については、講義に頼りすぎず、補完学習を前提として取り組む心構えが現実的かもしれません。
テキスト・過去問集
アガルートの教材はコンパクト設計が一つの特徴であり、持ち運びやすさを評価する声が目立ちます。
- 「アガルートアカデミーのものはコンパクトで持ち運びしやすく、通勤時間などの隙間時間での学習に最適。数分で一問解けるため、家事の合間での学習にも向いている。何度も繰り返す必要があるため、外出時の持ち運びやすさが重要である」【引用元】
- 「各科目ごとに冊子が分かれており、集中的に勉強しやすく、外で学習する際の持ち運びも便利でした。加えて、問題の次にすぐに解答がある構成でしたので、1問1答形式で取り組みがしやすかった」【引用元】
- 「テーマ毎に重要度が記載されているのがありがたかったです。どこに比重を置くべきかが明確でしたので、効率的に学習を進めることができました」【引用元】
- 「問題の解説も比較的詳しく記載されていたので、各教科とも各1冊で対策できた事が効率的でした」【引用元】
- 「本当にメインの教材でした。良かった使い方は、最初に解いた時の正誤をメモして、1年分終わらせた時の点数を記録していることです。思ったより取れる科目や取れない科目があり、最終的に点数が出ると思うと1問1問に真剣に取り組めました」【引用元】
- 「苦手な科目などはできればテキストに振り返ったりしたいので、テキストの該当ページなどがもう少し豊富だとよかった」【引用元】
- 「経営情報システムは、テキストなどにもう少しだけイラストなどでイメージできるものをたくさん入れていただけたらもう少し暗記しやすいかなと感じました」【引用元】
- 「(中小企業経営・政策は)白書をそのまま貼り付けるだけではなく、注釈などを盛り込んだテキストにしていただけるとより良かった」【引用元】
- 「(1次模擬試験は)過去問の寄せ集めで、既に何度も解いた問題ばかりだったため失望。全く使えず、他社の模擬試験を購入することになった」【引用元】
- 「(1次模擬試験は)難易度が低く、あまり参考にならなかった。点数が高すぎて、自分の実力を正確に測ることができなかった」【引用元】
- 「(1次模擬試験は)過去問の詰め合わせだと感じたので、過去問を回しているのと大差ないかなと思ってしまいました」【引用元】
過去問集については、科目別に分冊されたコンパクトな設計が通勤や休憩時間を活用したいビジネスパーソンから繰り返し高評価を受けています。
重要度が表示されており、「どこに比重を置くべきか」が学習の入口から明示されている点は、独学では見えにくい優先順位を可視化してくれるという点で、特に初学者にとって心強い設計です。
一方、1次模擬試験については「過去問の寄せ集め」「難易度が低すぎる」という批判が複数の受講生から挙がっています。
模擬試験に本来期待される「現時点の実力の客観的な測定」という役割を果たせていないと感じた受講生が複数いた点は、正直に伝えておく必要があります。
他社の模擬試験を購入して補完したという声もあり、模擬試験に関しては単独で完結させずに他教材を組み合わせることが現実的な使い方と言えます。
テキスト改善の要望としては、過去問集からテキストの該当ページへの参照が少ない点、経営情報システムのイラスト不足、中小企業白書の注釈不足などが挙げられており、いずれも「理解を深めたいときに立ち戻りにくい」という共通の問題意識から来ています。
コンパクトさと情報量のトレードオフという設計上の課題とも言えるでしょう。
2次試験対策
中小企業診断士試験の難関とされる2次試験について、アガルートの対策講座はどう評価されているのでしょうか。
- 「2次試験の過去問に取組む前に、試験の構成や傾向、1次試験との関係、解法の手順等について体系的に理解することができ、非常に有益でした。1次試験が終わり、2次試験にどう取り組んでいけば良いか分からない中、この講座を受けることでしっかり概要をつかむことができ、取り組んでいく心構えができました」【引用元】
- 「2次試験を最初に勉強をスタートする時にどこからどう実施すればいいのかがさっぱりわからなかったのですが、この講義を通じてやるべきことや全体像をつかむことができました。また、本番に向けてモチベーションを高める上で非常に役立ちました」【引用元】
- 「解説動画がわかりやすい事が決め手になった。ホワイトボードに実際に記述する過程を見せてもらいながら、説明をしてもらった事がかなりGoodでした」【引用元】
- 「キーワードを詰め込むよりは具体的文言を抽象化して助言に落とし込むというのは、実務でも使えそうな手法かと思っています」【引用元】
- 「講師による与件文への書き込みを視覚的に把握できる利点があり、別解・誤答・減点理由の説明、設問難易度の解説により納得感を持ちながら受講でき、復習優先度の判断に役立った」【引用元】
2次試験戦略講座については、「1次試験が終わってから何をすればいいかわからない」という受験者にとっての羅針盤として機能していることが、複数の声から確認できます。
試験合格のための解法アプローチ、時間配分、事例別の対策方針が整理されており、学習の出発点として高い評価を得ています。
事例Ⅳ(財務・会計)の解説については特に評価が高く、「ホワイトボードに記述する過程を見せてもらった」という具体的な演示が、テキストや音声だけでは伝わりにくいNPVなどの計算手順を視覚的に理解させた事例が複数見られます。
2次試験の事例Ⅳは受験生の多くが苦手としており、そこに強みを発揮する講師の解説は確かな付加価値と言えます。
一方、事例Ⅰ~Ⅲの解説については、「一般論にとどまっている」「体系的な共通解法への言及が少ない」という声もあります。2次試験の事例Ⅰ~Ⅲは「正解がない試験」として知られており、どの受験予備校も指導アプローチが分かれる難しいセクションです。
アガルートの解説スタイルについて「キーワードを詰め込むよりも与件文の文言を抽象化して助言に落とし込む」という方向性に共感する受講生がいる一方で、物足りなさを感じた受講生もいました。
自分の解法スタイルとの相性を事前に確認しておくことが望ましいでしょう。
アガルートを選んだ理由
受講生がアガルートを選んだ理由を見ると、いくつかの共通したテーマが浮かび上がります。
- 「移動時間やちょっとした隙間時間にパッとスマホで受講などができそうだったので受講しようと思いました」【引用元】
- 「元々アガルートで他資格を取得していたため信頼できると考えた。講義内容の充実度に加え、安価でありながら添削がセットになっている点が魅力的だった」【引用元】
- 「早稲田ビジネススクール合格の際、アガルートの講義が非常に分かりやすく、効率的な学習に役立った経験から、中小企業診断士試験においてもアガルートの講座を受講することを決めました」【引用元】
- 「(国内MBA講師と)同じ講師の先生が中小企業診断士の講師も兼任していることを知り、それならば一石二鳥ではないかと考え、アガルートアカデミーさんに決定しました」【引用元】
アガルートを選んだ最大の理由として、「合格特典(合格お祝い金または全額返金)の存在」が圧倒的に多くの受講生から挙げられています。
中小企業診断士試験は1次・2次合わせて1~2年単位の長期学習が必要な試験であり、この間のモチベーションをどう維持するかは合格の鍵になります。
「合格したら費用が戻ってくる(あるいは報酬がもらえる)」という仕組みは、受講生に「合格を前提として動く」という心理状態をつくる効果があるようです。
「以前も使ったから」というリピート理由が複数見られたのも特徴的です。宅建・公認会計士・国内MBA試験など、他の資格試験でアガルートを活用した経験のある受講生が、中小企業診断士試験の講座選びでも自然とアガルートに戻ってきています。
他社との比較よりも「すでに使い方を知っている」という安心感がアガルート選択を後押しする構造は、受講生にとってのブランドロイヤルティと言えるものがあります。
価格については「他の大手通信講座より安価」という認識が複数あり、通学型の資格予備校と比べた際のコストメリットも選択理由として機能しています。
ただし「安価だから選んだ」だけでなく、「安価でありながら添削もついている」という機能面との組み合わせで評価されている点は、品質面でも一定の期待に応えていることの表れと読み取れます。
総括
アガルート中小企業診断士試験講座の評判を全体的に見ると、「合格特典・コスパ」「スマホを使った隙間学習のしやすさ」「一部科目(財務・会計・企業経営理論・経済学)の講義の質」が強みとして浮かび上がります。
一方で、運営管理・中小企業経営政策・経営情報システムなど一部科目の講師の熱量・説明の深さへの不満、1次模擬試験の品質、2次試験事例Ⅰ~Ⅲの解説のアプローチについては批判的な声も一定数存在しています。
注目されるのは、批判的な意見を持ちながらも「合格できた」という受講生が複数いるという点です。
「その科目は自学習で補完した」「その講師が合わなかったが他の科目で十分学べた」という形で折り合いをつけながら合格を勝ち取った受講生のコメントは、アガルートが万能の講座ではないことを示しつつも、「使い方次第で十分に機能する」という現実的なメッセージを伝えています。
合格特典という経済的なインセンティブがモチベーション管理に有効に機能しており、スキマ時間学習との相性の良さから忙しい社会人にも一定の評価を得ています。
自分の弱い科目については他教材で補完する柔軟性を持ちながら受講することが、この講座を最大限に活用するうえでのポイントといえるかもしれません。
アガルート中小企業診断士試験講座の特徴

アガルートの中小企業診断士試験講座(入門カリキュラム)を検討している方に向けて、この講座の主な特徴を3つの観点から紹介します。どれも他社と比較したときに際立つ要素ですので、ぜひ参考にしてみてください。
公開されている合格実績
| 指標 | アガルートの実績 (令和6年度) |
|---|---|
| 1次試験合格率 | 40.91% (全国平均の約1.5倍) |
| 2次試験合格率 | 56.25% (全国平均の約3倍) |
| 一発合格率 | 61.54% |
中小企業診断士試験は、1次・2次あわせた一発合格率が例年5〜6%台前後の難関資格です。多くの受験者が複数年をかけて合格を目指す中、アガルートが公表している令和6年度の合格実績は注目に値します。
特に2次試験の合格率56.25%は全国平均の約3倍という水準であり、2次試験対策の仕組みが機能していることを示す数値のひとつです。
ここで大切なのは、この数値があくまで「アガルート受講生の中での合格率」であり、母数となるサンプル数は非開示である点を理解しておくことです。
ただし、数値を具体的に公開している点は評価に値します。合格実績を全く公開しない講座が多い中で、検証可能な形で示してもらえることは、受講前の判断材料として実際に役立ちます。
「何となく評判が良い」という情報だけで選ぶよりも、数値を見て比較できることは、選択に対する納得感につながるでしょう。
専門領域を持つ6名の講師陣
- 粟生将之講師:2012年合格。人事労務をはじめ企画・営業など、事業会社での幅広い経験を持つ中小企業診断士
- 三戸部裕司講師:東京大学卒業、国家総合職経験後に2022年合格
- 一之瀬和彦講師:弁護士。経営法務科目を担当
- 松井祐希講師:中小企業診断士・ITストラテジスト。経営情報システム科目を担当
- 木戸貴也講師:2018年合格の中小企業診断士
- 齋藤皓太講師:東京大学工学部卒業、2025年合格の中小企業診断士
入門カリキュラムでは1次試験7科目に対して、科目の性質に応じた専門領域を持つ6名の講師が担当を分担しています。法律分野は弁護士資格保有者、情報システム分野はITストラテジスト資格保有者が担当するという構成は、試験対策において理にかなった設計です。
粟生講師は人事労務・企画・営業など事業会社での幅広い経験を持ち、資格取得にとどまらず現場感覚を持って指導できる立場にあります。最近合格した講師(齋藤講師は2025年合格)も在籍しており、最新の試験傾向を知る視点が講義に反映されています。
「合格するための講義」と「現場で役立つ視点」の両面を意識した陣容と言えます。
入門から2次試験まで一気通貫のカリキュラム
- 入門総合講義(財務・会計)
- 導入講義
- 入門総合講義(1次試験・2次試験共通)
- 1次試験 模擬試験
- 2次試験 戦略講座
- 2次試験 事例Ⅳ徹底対策講座
- 2次試験過去問解説講座
- 2次試験過去問解説講座 添削全36回
入門カリキュラムフルが特徴的なのは、1次試験の知識習得だけで終わらない点です。約93時間のインプット講義で7科目の基礎を固めたあと、2次試験の事例問題に向けた戦略講座・事例Ⅳ専門対策・論述添削まで一つのカリキュラムに組み込まれています。
これは「1次試験用の勉強をしながら2次試験への意識も養う」という学習設計であり、試験対策の後半で「2次試験対策はどこで受けるか」という新たな選択の悩みが生じにくい構造です。
添削36回という回数も見逃せません。2次試験は80分で事例問題に論述形式で答える試験であり、自分の解答がどの程度合格ラインに近いかは、専門家の目によるフィードバックなしには把握しにくいものです。
36回分の添削機会は、受講期間を通じて2次試験の解答力を段階的に高める支えとなります。
アガルートと他講座の比較
中小企業診断士試験の通信講座は複数の会社が提供しています。ここではアガルートを主要な講座と比較し、どのような位置づけにある講座なのかを見ていきましょう。比較対象はいずれも初学者向けのフルプランです。
受講料のポジション
| 講座 | コース名 | 受講料 (税込・割引なし) |
|---|---|---|
| ユーキャン | 中小企業診断士 合格指導講座 | 73,000円 |
| 資格の大原 | パススル(1次2次) Web通信 | 74,800円 (入学金別途) |
| スタディング | 1次2次合格コース パーフェクト | 89,700円 |
| アガルート | 入門カリキュラム フル | 217,800円 |
| クレアール | 1次2次 ストレート合格 パーフェクトコース | 250,000円 |
| LEC | 1次2次 プレミアム1年 合格コース | 264,000円〜 |
受講料で見ると、アガルートはスタディング・ユーキャン・大原よりも高く、クレアール・LECよりは安いという中間の価格に位置します。
ただし、安いほうの講座と比較すると、スタディングのパーフェクトコースとの差額は約12万円、ユーキャンとの差額は約14万円と、その開きは決して小さくありません。
「なぜこれほど高額なのか」という疑問を持つのは自然なことです。
この受講料の差を単純なコストとして見るか、添削回数・合格実績・カリキュラムの充実度と合わせて「費用対効果」として評価するかで、判断は変わってきます(以下で詳述)。
なお、割引制度(他校乗換・再受講・他資格合格者等で最大20%OFF)も用意されており、条件に合う方は実質的な負担を抑えることができます。
添削サポートの充実度
| 講座 | 添削(記述式) | 質問サポート |
|---|---|---|
| ユーキャン | 2回 (2次試験対策のみカウント) | メール・1日3問・ 回数無制限 |
| 資格の大原 | 33事例 (過去問題+模擬試験) | 記載なし |
| スタディング | AI添削 (300回まで) | Q&Aチケット50枚 |
| アガルート | 36回 (2次論述) | KIKERUKUN 50回 |
| クレアール | 28事例 (有資格者が添削) | 回数無制限・ 追加料金なし |
| LEC | 情報なし | 教えてチューター (回数制限なし) |
添削回数で比較すると、アガルートの36回は人による記述式添削として際立っています。スタディングのAI添削は300回まで利用できますが、人が読んでフィードバックを返すものとは性質が異なります。
クレアールの28事例も診断士資格を持つ講師による添削であり、丁寧さという点で同じ程度の水準が期待できるかもしれません。
2次試験が論述形式であることを考えると、客観的なフィードバックを受けながら学ぶことの有効性は高いと考えられます。
自分の解答の癖・論理の飛躍・表現のあいまいさは、採点基準を知る専門家の目線で指摘してもらわない限り、なかなか自覚しにくいものです。添削の回数が多いほど修正と成長の機会が増えるという意味で、36回という数字はアガルートの強みのひとつです。
合格実績と合格特典
| 講座 | 合格実績の公開 | 合格特典 |
|---|---|---|
| ユーキャン | 情報なし | 情報なし |
| 資格の大原 | 情報なし | 情報なし |
| スタディング | 2024年度 2次合格者230名 (アンケートベース) | お祝い金10,000円 |
| アガルート | 1次40.91% 2次56.25% 一発61.54% (令和6年度) | (1次2次両方合格の場合) 全額返金+お祝い金30,000円 (1次のみ合格の場合) お祝い金30,000円(1次のみ) |
| クレアール | 情報なし | お祝い金50,000円 |
| LEC | 情報なし | 情報なし |
合格実績を1次・2次に分け、具体的な割合で公開しているのは、比較した6社の中でアガルートだけです。スタディングは合格者数をアンケートベースで公開していますが、1次・2次の内訳までは示していません。
受講前に合格の見込みを推し量れる点で、アガルートの情報開示姿勢は一歩抜きん出ています。
合格特典については、1次・2次ともに合格した場合の受講料全額返金(税抜相当額、源泉徴収あり)と別途お祝い金3万円と最大級の内容です。1次試験のみの合格でもお祝い金3万円が受け取れる講座は珍しく、受講の励みになります。
なお、全額返金は「税抜価格相当額」であり源泉徴収が控除されるため、「実質0円」とは異なる点は把握しておく必要があります。
アガルートを受講するメリット
受講料やカリキュラム、他社との比較を踏まえたうえで、アガルートを選ぶことで得られる主なメリットを整理します。単なる機能の説明ではなく、実際の学習生活にどのような好影響をもたらすかという観点から述べます。
合格実績という客観的な根拠を持って学べる
- 2次試験合格率56.25%(令和6年度、全国平均の約3倍)
- 1次試験合格率40.91%(令和6年度、全国平均の約1.5倍)
- 一発合格率61.54%(令和6年度)
「本当にこの講座で合格できるのか」という不安は、通信講座を選ぶときにだれもが感じるものです。その問いに対して、アガルートは具体的な数値で答えを示しています。
「うちで学べば合格できます」という言葉よりも、検証可能な実績数値の方が説得力を持つことは言うまでもないでしょう。
合格実績を公開するということは、成績が振るわなかった年には批判にさらされるリスクを負うことでもあります。それでもあえて公表しているという事実は、自社の教育内容に対する一定の自信の表れでもあります。
この数値を「絶対的な保証」ではなく「判断のひとつの根拠」として活用しながら学べることは、受講期間を通じて「自分は正しい選択をした」という確信を持って続けられる心理的な支えになります。
36回の添削で2次試験の解答力を段階的に磨ける
- 2次試験論述対策の専任添削:全36回
- 添削対象:事例問題への記述式解答
- 添削者からの詳細なコメント付きフィードバック
中小企業診断士の2次試験では、4つの事例問題(事例Ⅰ〜Ⅳ)に対して論述形式で解答します。このとき問われるのは「正確な知識を持っているか」だけでなく、「解答をどう組み立て、どう表現するか」という論述の技術です。
36回分の添削機会があることで、自分では気づきにくい論理の飛躍・表現のあいまいさ・字数配分の偏りといった課題を繰り返し指摘してもらいながら、着実に解答力を高めていけます。
通信講座での2次試験対策の最大の難しさは「自分の解答が合格ラインに近いかどうかを確かめるすべが少ない」という点にあります。添削サポートはその不安を解消する最も直接的な手段であり、回数が多いほど修正と成長の機会が増えます。
36回という数字は、受験期間を通じて週1回前後のペースで継続できる水準であり、計画的に活用しやすい量と言えます。
1次から2次まで同じカリキュラムで迷わず学べる
多くの受験者が1次試験突破後に直面する悩みのひとつが「2次試験の対策はどこでするか」という問題です。通信講座によっては1次試験対策のカリキュラムが充実している一方で、2次試験対策は別途申し込みが必要だったり、自分で学習方法を考えなければならないケースもあります。
アガルートの入門カリキュラムフルは、2次試験戦略講座・事例Ⅳ徹底対策講座・添削36回まで含んだ構成であるため、受講開始から本番まで一貫した指針のもとで学ぶことができます。
「次に何をすればいいか」という判断の手間が省かれ、勉強の流れが途切れないことは、実際の学習効率に直結します。1次試験の学習段階から「最終的には2次試験で何が問われるか」を意識しておけることも、合格への距離を縮める一因になるでしょう。
合格特典によってコストリスクを抑えられる
アガルートでは1次・2次をともに合格した場合、受講料の全額返金(税抜相当額・源泉徴収あり)とお祝い金3万円が受け取れます。1次試験のみの合格時にもお祝い金3万円が支給されます。
217,800円という受講料は高額ですが、全額返金制度の存在によって「一発合格できれば費用負担が大幅に軽くなる」という構図が成り立ちます。
ただし、返金は「税抜価格相当額」であり源泉徴収が控除される点、また合格体験記などへの協力が条件となる場合がある点は、申し込み前に公式サイトで詳細を確認しておくことをおすすめします。
「実質0円」ではないものの、合格後に費用の大部分が戻ってくる仕組みがあることは、コストへの不安を和らげるひとつの要素になるでしょう。
アガルートのデメリット(注意点)
メリットだけでなく、デメリットも率直にお伝えします。受講後のギャップを防ぎ、納得した上で判断していただくために、以下の点は事前に把握しておいてください。
受講料が他の通信講座より高い
アガルートの入門カリキュラムフルは217,800円(税込)です。スタディングのパーフェクトコース(89,700円)やユーキャン(73,000円)と比べると2〜3倍の差があります。
割引制度を活用すれば負担を抑えることはできますが、割引なしの定価ベースで見ると、費用面でのハードルは低くありません。
費用対効果をどう判断するかは最終的に個人の事情によって異なります。ただ、「とにかく費用を抑えたい」という方や、「まずは1次試験に絞って勉強したい」という方にとっては、スタディングやユーキャンが合っているケースもあります。
受講料の高さを「それに見合う価値が自分にとって何か」を改めて考えるきっかけとして捉えてみてください。
不合格時の専用フォロー制度がない
アガルートの入門カリキュラムには、不合格だった場合に翌年も学習を継続できる専用のフォロー制度(無料延長・受講料全額割引等)が設けられていません。不合格後に再挑戦する場合は、別途「再受講割引(20%OFF)」を利用する形になります。
クレアールなど一部の講座では「不合格なら翌年も受講できる」「次年度まで学習期間を延長できる」といった制度を設けているところもあります。複数年かけて合格を目指すことを最初から視野に入れている方には、この点が選択の比較ポイントになるかもしれません。
完全オンラインで対面指導を受けられない
アガルートは完全な通信・オンライン講座であり、通学クラスや対面での個別指導は提供していません。「講師に直接質問したい」「教室で他の受験生と切磋琢磨したい」という方には物足りなさを感じる可能性があります。
質問サポートとしてはKIKERUKUN(最大50回)が用意されており、テキスト・講義に関する疑問を解消する手段はあります。ただし、リアルタイムのやり取りではなく、回答が返ってくるまでに時間がかかる点を認識しておきましょう。
なお、フルコースにはバーチャル校舎(オンライン自習室)が含まれており、孤独感を和らげる環境として活用できます。
科目によって講師の評価に差がある
1次試験の7科目それぞれに担当講師が配置されており、科目によって受講生の評価には差があります。
財務・会計、企業経営理論、経済学・経済政策の3科目への評価は高い一方で、運営管理・中小企業経営政策・経営情報システムについては「テキストの情報量が物足りない」「熱量に差を感じた」という声も見られます。
特定の科目については市販テキストや他の学習リソースを補足的に使うことが有効な場合もあります。これは一概に「欠点」と言い切れるものではなく、6名もの講師を揃える講座として品質にばらつきが生まれやすい構造的な特性でもあります。
受講にあたっては「一部の科目は自分で補強が必要かもしれない」という前提を持っておくと、ギャップを感じにくくなるでしょう。
アガルートが合う人・合わない人
ここまでの特徴・比較・メリット・デメリットを踏まえて、アガルートの入門カリキュラムが合う人・合わない人を整理します。
合う人
- 1次・2次を一気に突破することを目標にしている人
- 合格実績という数値ベースの根拠を重視して講座を選びたい人
- 添削による客観的なフィードバックを通じて実力を確認しながら学びたい人
- 合格特典(全額返金)を視野に入れてコストを長期的に考えられる人
- スマホ・PCを活用してスキマ時間に柔軟に学習したい人
試験勉強の戦略として「1次・2次を一発で突破する」ことを最初から明確に設定している方には、入門から2次試験対策まで一貫して取り組めるアガルートの構成が特に向いています。
添削というフィードバックを学習の道しるべにしながら進めたい方にとっても、36回という回数は十分な手応えを得られる水準です。
合格特典を「コスト回収の現実的な手段」として意識しながら学べる方ほど、受講料の高さへの心理的なハードルが下がります。「合格を本気で目指す姿勢でいれば、費用面でも報われる仕組みがある」という講座設計の哲学は、本気で挑む受験者と相性が良いと言えます。
合わない人
- 受講料をできる限り抑えることを最優先にしている人
- 通学・対面での指導や仲間との交流を重視している人
- 不合格時の継続学習に対して手厚い保証を求めている人
- まずは1次試験の合格だけに的を絞って短期的に対策したい人
受講料を最小限に抑えたい方には、スタディングのパーフェクトコース(89,700円)やユーキャン(73,000円)が選択肢になります。どちらも質問サポートを備えており、予算を絞りながらでも学習環境を整えることは十分可能です。
対面学習へのニーズがある方には、LECや資格の大原のように通学クラスを選べる学校が適しています。万一不合格になったときの保証を重視するなら、クレアールの「安心保証(条件付きで翌年度も受講可能)」を検討してみてください。
「合わない人」に当てはまるからといって合格が遠のくわけではなく、自分の状況に合った講座を選ぶことが何より重要です。
最安値で受講する方法
アガルートの入門カリキュラムは定価217,800円(フル、税込)と高額ですが、受講料をできる限り抑えたい方のために割引制度が複数用意されています。まずは自分が該当する割引があるかどうかを確認してみましょう。
割引制度を活用する
アガルート中小企業診断士試験講座で利用できる割引の種類:
- 他校乗換割引(20%OFF):他社の講座やスクールを受講したことがある方
- 再受講割引(20%OFF):アガルートの講座をすでに受講したことがある方
- ステップアップ割引(20%OFF):アガルートの他講座を受講中または修了済みの方
- 他資格合格者割引(最大20%OFF):他の資格試験に合格したことがある方
- 受験経験者割引(10%OFF):中小企業診断士試験を受験したことがある方
- 家族割引(10%OFF):アガルートを受講中・修了済みの家族がいる方
上記のいずれかに当てはまる方は、申し込み前に必ずアガルートの公式サイトで適用条件・申請方法を確認してください。複数の割引が重複して適用できるかどうかも合わせて確認することをおすすめします。
また、アガルートでは時期によって期間限定の割引キャンペーンが実施されることがあります。正規価格よりも有利な条件で申し込める機会がある可能性があるため、購入前にキャンペーン情報を確認しておく価値はあるでしょう。
よくある質問
受講を検討している方から寄せられやすい疑問について、Q&A形式でお答えします。
「初学者でも受講できる?」
アガルートの入門カリキュラムは、中小企業診断士試験の受験経験がなく、ビジネス知識もほとんどない状態からでも取り組めるよう設計されています。カリキュラムは「入門講義」から始まり、試験の全体像や学習の進め方から丁寧に解説される構成です。
実際の受講生からも「初学者にもわかりやすかった」「具体的な企業名や事例を使った説明でイメージしやすかった」という声が多く寄せられています。
ただし、中小企業診断士試験は1次試験7科目・2次試験4事例という広い出題範囲を持つ難関資格です。
講座の設計が初学者向けに最適化されているとはいえ、一般的な学習期間の目安は1〜2年であることを念頭に置いておく必要があります。相応の学習時間と継続的な取り組みは欠かせません。
「スマホだけで学習できる?」
アガルートは公式スマホアプリ(iOS・Android対応)を提供しており、講義動画・テキスト(デジタルブック)をスマホで利用できます。通勤・通学の移動時間、昼休み、家事の合間といったスキマ時間を学習に充てることが可能です。
一方で、2次試験の添削については解答の提出と返却というやり取りが発生するため、スマホだけで完全に完結するとは限りません。また、論述問題を解く練習は実際に手を動かして書く形が効果的なことも多いため、適宜PCや紙を活用することが実践的な2次試験対策には有効です。
「フルとライトはどちらを選ぶべき?」
| 項目 | フル (217,800円) | ライト (107,800円) |
|---|---|---|
| 2次試験戦略講座 | あり | なし |
| 2次試験 事例Ⅳ 徹底対策講座 | あり | なし |
| 添削 | 36回 | なし |
| KIKERUKUN | 50回 | 20回 |
| バーチャル校舎 | あり | なし |
公式サイトでは、フルを「2次対策まで万全に取り組みたい方向け」、ライトを「インプット講義中心で学習したい方向け」と位置づけています。
初学者として初回の申し込みであれば、フルを選ぶことをおすすめします。2次試験は論述形式であり、添削なしに独学で感覚をつかむことが難しい試験です。添削36回と2次試験対策講座が含まれているフルの方が、合格まで一貫した学習ができます。
ライトは「他の講座ですでに2次試験対策の環境がある方」や「まずは1次試験の対策を確認してから追加申し込みを検討したい方」に適した選択肢です。
「中小企業診断士試験の難易度は?」
中小企業診断士試験は、1次試験(7科目のマークシート)と2次試験(4事例の論述)という2段構えの試験構成を持ちます。1次試験の合格率は近年20〜30%台で推移しており(2024年度は27.5%)、2次試験の合格率は例年18〜20%程度です。
1次・2次ともに合格する一発合格率は、1次・2次それぞれの合格率を掛け合わせた試算で概ね5〜6%台前後となります。
複数年かけて挑戦する受験者が多い資格ではありますが、計画的な学習と効果的な対策で一発合格を実現している方も少なくありません。アガルートの令和6年度の実績(2次合格率56.25%・一発合格率61.54%)は、教材と学習方法の選択が合否に大きく影響することを示す一例です。
難しい試験だからこそ、自分に合った講座選びと継続的な取り組みが重要になります。
この記事のまとめ

この記事では、アガルートの中小企業診断士試験講座(入門カリキュラム)について、評判・特徴・他社比較・メリット・デメリット・合う人・合わない人を解説してきました。
改めて振り返ると、アガルートの入門カリキュラムフルは「公開された合格実績の高さ」「添削36回による2次試験対策の充実」「1次から2次まで一気通貫のカリキュラム設計」という3つの柱によって構成されており、一発合格を本気で目指す方には心強い選択肢になります。
一方で受講料の高さは否定できない事実であり、費用を最優先に考える方や対面での学習環境を重視する方には向かない面もあります。
中小企業診断士は合格後の活躍の幅が広く、ビジネスパーソンとしてのキャリアを大きく広げてくれる資格です。どの講座を選ぶにせよ、「この試験に本気で向き合う」という覚悟が何より大切です。
アガルートの無料体験講座や資料請求も活用しながら、自分に合った選択をしてみてください。あなたの合格を応援しています。

