副業で実務翻訳者をしているKiryuです(*^o^*)
今回は翻訳者ネットワーク アメリア(Amelia)で未経験可求人に応募し在宅の登録翻訳者になる方法をご紹介します。
私は2019年9月にアメリアに入会しました。
翻訳の経験は一切ありませんでしたが、翌10月に2社のトライアルに応募。
翌11月には2社とも採用の通知を受け取り、在宅の登録翻訳者になることができました。
初受注は2020年2月までずれ込んだものの、未経験者としてはなかなか良いスタートを切れたのではないかと思っています。
そこでこの記事では、アメリア経由で登録翻訳者になるまでの私の歩みを整理し、次の3段階に分けて「在宅の登録翻訳者になる方法」を提示したいと思います。
- 求人応募前の準備
- アメリアで未経験可求人に応募する手順
- 応募後の注意点
ぜひ参考にしてみてください。
求人応募前の準備
アメリアで未経験可求人に応募する前の準備として、次の3つのことをやっておきましょう。
- 実力を客観的に示せるもの(TOEICスコア等)を用意する
- 応募書類の書き方を研究する
- アメリア外でトライアルを受ける
以下で順番に解説します。
実力を客観的に示せるもの(TOEICスコア等)を用意する
求人応募前の準備の1つめは、「実力を客観的に示せるもの(TOEICスコア等)を用意する」ことです。
求人の応募を受け付けた翻訳会社は、応募書類に書かれた情報のみから応募者の翻訳能力を推定しなければなりません。
その際には、やはり何かしら実力の程度がわかる客観的指標が無ければ判断が難しいだろう、ということは想像がつきます。
したがって、応募する側としては最低でも1つの指標を提示できるようにしておくことがほぼ必須だと言って良いと思います。
逆に言うと、それを怠った場合は、翻訳会社に「実力判定不能」と思われて落とされても全く文句は言えません。
* * *
日英翻訳・英日翻訳を志す方であれば、TOEIC(L&Rテスト)のスコアが典型的でわかりやすく、良いと思います。
実際、アメリアの未経験可求人でも「TOEICスコア○点以上」といった記載のあることがかなり多いです。
この種の要件がある場合、原則としてその基準点以上の成績を持っていなければ応募自体ができません。
なので、TOEICのスコアをまだ持ってない人や、手持ちのスコアに自信が無い人は、早めにアメリアの未経験可求人をいくつも見て、応募したいと思える翻訳会社が求めるスコアを確認した上で、TOEIC受験対策を進めてください。
* * *
なお、一般的には駆け出しの翻訳者であれば900点以上あれば十分だと言われます。
求人によっては800点以上といった指定も見受けられます。
ちなみに、私自身は最初の1社目に応募した際、700点台の点数を書いて応募しました(^^;)
応募の少し前にTOEICを受験していたのですが、スコアがなかなか来なかったため待ちきれず、ずっと昔に受験したときの低いスコアを書いて応募したんです。
「現在、最新スコアの到着を待っている。スコアがわかったら後で知らせるので、まずはトライアルを受けさせてほしい」と応募書類に付記しておきました。
おそらく翻訳会社の担当者は「700点台とはイマイチ過ぎるが、数年前のスコアということであれば今は改善しているかもしれない。足切りするほどではないから、トライアルを受けてもらって様子を見ようかな」と考えてくれたのだと思います。
もし私が700点台のスコアを恥ずかしがって提示しなかったら、「様子を見よう」とは思ってもらえなかったことでしょう。
以上の経験から、翻訳会社が応募者の実力を推し量るための材料として何かわかりやすい指標を提示するということは重要だと思っています。
応募書類の書き方を研究する
求人応募前の準備の2つめは、「応募書類の書き方を研究する」ことです。
アメリアで応募する場合も、他で応募する場合も、まずは履歴書や自己PR文といった書面の類を提出して、書類選考を受けることになります。
書類選考が突破できなければトライアルを受けさせてもらえないということが結構ありますので、第一関門を突破できる書類を作れることが非常に重要です。
そのためには、「翻訳会社の採用担当者は何を求めているのか?」「どんな応募者だったら翻訳会社の担当者の心に刺さるのか?」「応募者としてどんな配慮のもとで書類を作れば翻訳会社の担当者に喜んでもらえるか?」といったことに深く思いを巡らせ、書類に落とし込んでいかなければなりません。
そうは言っても自分の想像力だけでは限界があるので、書籍等から情報を得ていくと良いと思います。
私自身は当時次のムックを持っていて、その中に「合格する応募書類の書き方」というコンテンツがあったので、大いに参考にしました。
既に処分してしまって手元に無いため確認ができないのですが、「採用担当者の目線で見てどんな応募書類であることが望ましいか」ということが詳述されていたと記憶しています。
私が「全くの翻訳未経験」「翻訳の学校・講座にも通ったことが無い」という状態でも書類審査を通過し、トライアルを受けさせてもらえたのは、応募書類の書き方を自分なりに徹底的に研究していたからこそだと考えています。
経験が無いからこそ、自分が持っている経歴や思いを上手に表現できるよう努めることが大切です。
先に挙げたムック『産業翻訳パーフェクトガイド』は2019年9月に新しい版が出ています。
Amazonで目次を確認する限り、新版のほうにも「合格する応募書類の書き方」が含まれているようです。
アメリアのコンテンツ「プロフィール・クリニック」も参考になると思います。
プロフィール・クリニックの概要やアクセス方法は、アメリアでスカウトのメールを受け取る方法の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
アメリア外でトライアルを受ける
求人応募前の準備の3つめは、「アメリア外でトライアルを受ける」ことです。
アメリアで求人を出している翻訳会社は、アメリアによる一定の審査を経てアメリアを利用しているため、ある程度安心して自分の取引先に選べます。
一方でアメリアの外はどうかというと、良い業者も悪い業者も玉石混交というのが実情です。報酬の支払いをめぐってトラブルになることも珍しくないと言いますしね。
なので、翻訳初心者のうちは、できるだけアメリアの求人で仕事を見つけるのが望ましいと私は考えています。
* * *
とはいえ、「人生初の翻訳求人への応募・トライアル」をアメリアでやると、右も左もわからないのですからそのまま玉砕してしまいかねません。
そこで、私の場合はアメリアで求人に応募するよりも先に、インターネット上で一般募集されている未経験者可の翻訳者求人を探して、そちらで「人生初の翻訳求人への応募・トライアル」を済ませました。
いわばアメリアで応募する前の「予行演習」を、一般の募集でさせてもらったということです(ちなみに、結果は不採用でした^^;)。
そうすることで、アメリアで求人に応募する際は多少なりとも余裕を持つことができ、結果として採用につながっていきました。
「本命でベストパフォーマンスを出すために他の企業を利用する」というやり方なので、行儀が良いとは言えず推奨はしませんが、そういう戦略も取れるのだということを知っておいていただければと思います。
アメリアで未経験可求人に応募する手順
続いて、アメリアで未経験可求人に応募する際の手順は次の3ステップです。
- My履歴書・Myプロフィールを登録する
- 「未経験可・在宅」の条件で検索する
- 時期をずらしつつ志望度が高い順に応募する
以下で順番に解説します。
My履歴書・Myプロフィールを登録する
アメリアで未経験可求人に応募する手順の第1ステップは、「My履歴書・Myプロフィールを登録する」です。
My履歴書・Myプロフィールは、アメリアにログインした後、「Myデータ」をクリックするとアクセスできます。
My履歴書はこんな感じで、
Myプロフィールはこんな感じのものです。
アメリアで求人に応募する際は、My履歴書とMyプロフィールの情報がコピーされて、「応募書類の下書き」が自動生成されます(このことには後でもう1回触れます)。
そこで、どの翻訳会社への応募でも使うような基本的な情報は、My履歴書・Myプロフィールに登録しておきましょう。
「未経験可・在宅」の条件で検索する
アメリアで未経験可求人に応募する手順の第2ステップは、「未経験可・在宅の条件で検索する」です。
アメリアにログイン後、「JOB」>「求人情報検索」に進みます。
求人情報の検索画面に切り替わります。
この画面でさまざまな検索条件を指定して求人を絞り込むことができます。
「未経験可」「在宅勤務」は必ず指定することにして、あとは自分の希望に応じた条件をチェックしていきます。
たとえば、次の条件で検索したとしましょう。
- 募集職種
- 翻訳者 翻訳チェッカー
- 翻訳言語
- 英語→日本語
- 勤務形態・勤務地
- 在宅勤務
- 雇用形態
- フリーランス
- 求人の特徴
- 未経験可
結果は203件中11件でした。
求人のタイトルをクリックすると、該当の求人の詳細情報が表示されます。
このようにして希望条件に該当した求人を1つ1つ読み進めて、応募要件や報酬単価などを確認し、応募したいと思えるものとそうでないものに選り分けていきます。
時期をずらしつつ志望度が高い順に応募する
アメリアで未経験可求人に応募する手順の第3ステップは、「時期をずらしつつ志望度が高い順に応募する」です。
翻訳会社は良い人材が見つかれば求人を取り下げますから、自分が応募したいと思った求人もいつ無くなってしまうかわかりません。
なので、なるべく早いうちに応募してしまうのがお勧めです。
といっても、自分が応募したい求人が複数ある場合に、一度に全部の求人に応募してしまうのは得策ではありません。
なぜなら、応募後は翻訳会社からの指示があり次第迅速に対応する必要があるからです。
「応募内容を当社専用のフォーマットに書き写して、改めて送ってほしい」と言われることもありますし、トライアルに関しても「締め切りは原則3日以内」なんて言われることもあります。
相手が1社だけなら余裕をもって対応できますが、複数社に同様のことを言われると、たちまち作業量が増えてパンクしてしまいます。
そこで、応募したい求人が複数ある場合は、時期を(たとえば1週間ずつ)ずらしながら、志望度が高い順に応募していくと良いでしょう。
* * *
実際に応募する際の手順としては以下のような感じです。
求人の詳細情報の左下に「応募フォームへ」という赤いボタンがあるのでクリックします。
「求人への応募」画面に切り替わるので、応募条件を確認して「はい」をクリックします。
「求人応募フォーム」画面に移動します。
この画面は「My履歴書」と「Myプロフィール」のデータがテキストエリアに転記されており、「応募書類の下書き」の役割を果たしています。
必要に応じて内容を編集し、編集し終わったら「確認する」ボタンをクリックします。
「応募内容の確認」画面に移動しますので、応募内容を最終確認し、問題なければ「応募する」をクリックします。
以上で応募完了です。
アメリアから「求人応募を受け付けました」というタイトルのメールが届きますので、確認しておきましょう。
応募後の注意点
最後に、アメリアで未経験可の求人に応募した後に注意するべきポイントが3つあります。
- メール等の返事は即出すようにする
- トライアルの課題もなるべく早く出す
- 結果がどうであれ感謝の気持ちを忘れない
以下で詳しく解説します。
メール等の返事は即出すようにする
アメリアで求人に応募した後に注意するべきポイントの1つめは「メール等の返事は即出すようにする」です。
翻訳会社は、特に在宅フリーランスの人に対しては「スムーズなやり取りができること」を強く求めています。
これは少し考えてみると「当然そうだろうな」とわかるでしょう。
翻訳会社は依頼主から翻訳業務を受注して、日本各地・世界各地のフリーランスに仕事を割り振り、回収・検査の上、納期厳守で依頼主に納品するということを日々行っています。
業務遂行のためには、フリーランスに何か問い合わせたときすぐにレスポンスが返ってくることが非常に重要になるわけです。
ゆえに、応募段階でレスポンスが遅いとか、トライアルの課題を送っても「受領しました」の一言も無い応募者に対しては、良い印象を持つことは絶対にありません。
以上のことから、メール等で連絡をもらったらなるべく数時間以内、どんなに遅くても24時間以内には、何かしら返信を送るように心がけるのが良いと思います。
トライアルの課題もなるべく早く出す
アメリアで求人に応募した後に注意するべきポイントの2つめは「トライアルの課題もなるべく早く出す」です。
応募後、幸いにしてトライアルを受けられることになった場合、翻訳会社の担当者から締め切りについて何かしら言及されると思います。
「3日以内」と短い会社もあれば、「1~2週間」「締め切り無し」という場合もあり、応募先によってまちまちです。
ですが、締め切りとは無関係になるべく早いうちに取り組んで、数日中に提出してしまうことを勧めます。
というのも、もし締め切りに余裕があるからといって1~2週間も後に提出していたのでは、「この応募者って、誰だっけ?」と思われることは間違いないでしょう。
これに対し、トライアルの課題を受け取った後、1日とか2日で課題をこなして送り返せば、「この応募者は、仕事が早い!」と好印象を与えられるはずです。
もちろん、トライアルの課題がしっかり解けていることが前提になりますので、翻訳等の質に問題が無い限りにおいて、なるべく早めに提出してしまうのが良いと思います。
結果がどうであれ感謝の気持ちを忘れない
アメリアで求人に応募した後に注意するべきポイントの3つめは「結果がどうであれ感謝の気持ちを忘れない」です。
求人に応募するという行為は、翻訳会社の採用担当者の時間を奪います。
相手は無償でこちらの応募内容をチェックし、信頼に足るかどうか・実力が十分かどうかを検討し、さらにトライアルの出来についても細かく採点しています。
応募者としては、先方にかなりの負担をかけてしまっていると自覚し、謙虚な態度でいることが大切だと思います。
そして、仮に書類審査やトライアルの結果が不採用だったとしても、感謝の気持ちを忘れることなく、たとえば審査をしてもらったことへのお礼のメールを送るといった対応をとりましょう。
マナーとしてもそうするべきであるのはもちろん、一度不採用になったとしても、半年後や数年後に再び同じ会社に応募するかもしれないのです。
さらに言えば、翻訳業界は狭いので、やり取りしていた担当者と全く別の機会で接触することがあるかもわかりません。
以上のことから、結果がどうであろうと、良い印象をもってもらえるよう最大限努めてください。
この記事のまとめ
今回は「アメリアで未経験可求人に応募し在宅の登録翻訳者になる方法」についてお伝えしました。
ポイントを復習しておきましょう。
求人応募前の準備として次の3つを挙げました。
- 実力を客観的に示せるもの(TOEICスコア等)を用意する
- 応募書類の書き方を研究する
- アメリア外でトライアルを受ける
アメリアで未経験可求人に応募する手順としては、次の3ステップで解説しました。
- My履歴書・Myプロフィールを登録する
- 「未経験可・在宅」の条件で検索する
- 時期をずらしつつ志望度が高い順に応募する
応募後の注意点としては次の3点を指摘しました。
- メール等の返事は即出すようにする
- トライアルの課題もなるべく早く出す
- 結果がどうであれ感謝の気持ちを忘れない
まだまだ翻訳者としては駆け出しの私ですが、自分の経験したことを元に書かせていただきました。
私と同じように未経験から在宅登録翻訳者を目指している方は、頑張ってください!
アメリアを活用しながら前進すれば、夢や目標はきっと実現できますよ。
以上、参考になれば嬉しいです。
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