スタディング行政書士講座を実際に受講してレビューしている杉山貴隆です。

行政書士試験の記述式は、3問で配点60点。けれども、この60点が合否を大きく左右することは、受験を考えているあなたも薄々感じているのではないでしょうか。
択一はなんとかなりそうでも、記述だけは何をどう書けばいいのか見当がつかない。そんな不安を抱える人は決して少なくありません。
スタディングで合格を目指すとなれば、なおさら気になるところでしょう。スキマ時間中心の学習で、あの記述式まで本当に太刀打ちできるのか。もし対策が手薄なら、合格そのものが遠のいてしまいます。
そこで今回は、スタディング行政書士講座で2025年度に合格した29人の方々が、記述式に対して実際にどんな手を打っていたのかを掘り下げていきます。読み終えるころには、あなた自身の記述対策の地図がきっと描けるはずです。
※本記事は2026年6月時点で入手できる情報を基に作成しています。ただし、引用している受講生の評価は受講当時のものであり、現在とは状況が異なる場合があります。
スタディング行政書士講座の記述式対策

合格者の工夫を見ていく前に、スタディングが記述式に対してどんな教材を用意しているのかを押さえておきましょう。土台を知っておくと、このあとの体験談がぐっと理解しやすくなります。
スタディングの記述式対策は、大きく3つの柱で成り立っています。
- 記述式解法講座:竹原健講師が担当する講義動画。行政法・民法の論点を、解答の組み立て方とともに解説する
- 記述式対策問題集:PDFで提供される演習用の問題集。印刷して書き込みながら使える
- AI添削:書いた答案を生成AIがその場で採点し、部分点まで考慮してフィードバックする
分量は決して少なくありません。記述式解法講座だけでも講義は合計で約25時間分が用意されており、問題集とあわせれば、行政法と民法の記述で問われやすい論点をひととおりさらえる構成になっています。
ここで一つ注意したいのは、これらの記述式教材が含まれるのはスタンダード以上のコースだという点です。最も安いミニマムには、記述式解法講座も問題集も付きません。記述まで含めて対策したいなら、スタンダードかコンプリートを選ぶ必要があります。
また、AI添削が標準で付くのはコンプリートのみという点には注意が必要です。スタンダードとミニマムにはAI添削のチケットが付かないため、AI添削まで活用して記述を仕上げたい人にはコンプリートが向いています。
合格者が実際にやっていた記述式対策

ここからが本題です。2025年度の合格者の声を読み込むと、記述式への向き合い方には共通する型が見えてきました。特に目立った3つのアプローチを、実際の言葉とともに紹介します。
直前期に解法講座と問題集を反復
配点の大きい記述式を、試験直前の数週間から数カ月で一気に仕上げた。そんな声がとても多く見られました。
- 「試験まで残り3ヶ月になり、記述式解法講座、問題集を集中的に行い、試験に臨みました。これ書ける!これも演習した!と記述問題の得点があってこその合格でした。」【引用元】
- 「また配点の大きい記述式問題を試験直前に重点的に勉強しました。結果、直前に勉強した問題がそのまま出題され、得点に繋がりました。スタディングの記述式問題集は量が多く、心が折れそうになりましたが、量が多いだけあって本試験の出題範囲もちゃんと網羅していました。」【引用元】
- 「記述式さえ点数が取れていれば、という状況が数年続いたので今年はラスト1ヶ月を記述式対応に当ててやっと合格出来ました。」【引用元】
- 「試験前1ヶ月は「横断総まとめ」、「記述式対策」メイン(どちらも非常に有用でした!)」【引用元】
- 「スタディングでは記述問題集がついており、その問題全てにいつでも回答できるように復習を繰り返した結果、記述問題でも点数が取れるようになりました。」【引用元】
- 「特に過去講座や記述式答練講座テキストの解説を読むことで理解度が一気に上がるため、いかに答練に早く着手するかが合格の鍵」【引用元】
択一の基礎をひととおり固めてから、試験直前に記述へ集中投下する。これが多くの合格者に共通する流れでした。これは非常に理にかなった進め方ではないでしょうか。
記述で問われるのは結局、択一でも学ぶ条文や判例の知識です。土台ができてから記述に取りかかったほうが、解答に必要な知識を引き出しやすく、短期間でも伸ばしやすいでしょう。記述を後半で一気に底上げするやり方は、合格者の標準的な勝ちパターンと言えそうです。
ただし、直前集中型には時間切れというリスクが潜んでいます。実際、「もっと答練に早く着手すべきだった」と振り返る声もありました。
直前で間に合った人が多い一方で、余裕を持って早めに記述へ触れておくほうが安全なのは間違いありません。私としては、択一の学習がある程度進んだら、完璧を待たずに記述の問題を少しずつ覗いておくことをおすすめします。
もう一つ印象的だったのが、問題集の「量の多さ」への言及です。心が折れそうになるほどの分量だという声が複数ありました。
けれども、その量ゆえに本試験の範囲をカバーできたと前向きに評価する人が目立ったのも事実です。量に圧倒されて手を止めるのではなく、繰り返し周回して自分のものにしていく姿勢が、得点へとつながっていったのだと感じます。
キーワードを覚えて部分点を狙う
記述というと高い文章力が不可欠であるかのように思えます。ところが合格者の多くは、むしろ「キーワードを拾う作業」として記述を捉え直していました。
- 「記述式に獏として不安があったが、作文能力を問うのではなく、解答すべきキーワードを答えればよいという教えに助けられた。」【引用元】
- 「記述式についても、講義動画を2回視聴したうえで問題集を繰り返し解きました。文章を完璧に書くことよりも、「正しいキーワードを拾えるか」を重視して学習した点が功を奏したと思います。実際、本試験で最難関と言われた令和7年度の記述式問45についても、ほぼ同趣旨の問題がスタディングの記述式問題集に掲載されていました。」【引用元】
- 「「満点は無理でも部分点が取れるように食らいつく」ことを念頭に、重要なキーワードの抜け漏れに気を付けながら取り組みました。記述式の勉強は、選択式の復習にもなりました。」【引用元】
- 「記述式の勉強に着手したのが10月だったので正直心が折れそうになりましたが、100点満点を狙う必要はないんだと何度も自分に言い聞かせてなんとかモチベーションを維持した」【引用元】
- 「記述式の配信後は行政法2問、民法2問の計4問を試験日まで毎日書く様にしていました。紙とペンは記述式の勉強以外には使用せず」【引用元】
ここで多くの合格者がたどり着いていたのが、「記述は作文ではなくキーワード勝負」という発想の転換です。
きれいな文章を書こうと気負うのではなく、採点で求められるキーワードを過不足なく盛り込めるかどうか。竹原講師の「キーワードを答えればよい」という指導に救われたという声は、その象徴でしょう。この捉え方ができると、記述への苦手意識はかなり軽くなるはずです。
具体的な覚え方は人それぞれでした。模範解答をノートに書き写す人、エクセルで回答パターンを整理する人、答えを無意識に言えるほど繰り返す人。形は違っても、共通するのは「模範解答のキーワードを再現できる状態まで反復する」という一点です。
市販の問題集を回しても伸びなかったのに、スタディングの記述教材を覚えるほど回したら得点できたという声は、教材を一つに絞って使い込むことの大切さを物語っていると思います。
そして見落とせないのが、「満点を狙わない」という心構えです。記述は何が出るか読みにくく、完璧を目指すと心が折れかねません。だからこそ、部分点を着実に拾う方針が合理的なのでしょう。
一方で、頭で覚えるだけでなく実際にペンを握って書く練習を重ねた人もいました。暗記と手を動かす訓練、この両輪があってこそ、本番で書き切る力が身につくのだと感じます。
AI添削を活かし択一にもつなげる
スタディングならではの記述対策として、AI添削の活用と、記述対策が択一にも波及したという声が印象に残りました。
- 「記述式はとにかく数をこなしました。AI添削も活用し、何回も繰り返すことで、満点近く取れるよう備えました。」【引用元】
- 「記述対策は、記述対策の講義の学習後にAI問題を解いたのですが、AI先生から「解答の全体像は正しいですが、用語の記述に誤りがあります。これでは、点数につながりません。」との厳しい指摘をいただきましたので、改めて重要条文を読み直して、法律用語、重要表現の暗記に努めました。」【引用元】
- 「記述問題が苦手で困っていたのですが、AIでの添削と豊富な問題と竹原先生の解説で乗り切ることができました。」【引用元】
- 「記述のAI採点、質問をすることができるので、自分の知識確認を正確に行うことが出来ました。」【引用元】
- 「特に記述対策講座が民法、行政法共に理解を深め択一の点数アップにも繋がったと思います。」【引用元】
- 「問題の解説も詳細に記載されているので、テキストや動画に戻る必要もなかったですし、記述対策講座の逐条解説は記述のみならず択一にもかなり効きました。」【引用元】
- 「5、4を前提に記述式の問題の数をスタディングの教材をベースに解答する ※記述問題をスムーズに解答できるようになっていれば、択一問題の問題も確実な知識を持って解答できるため」【引用元】
- 「記述式はスタディングの対策問題集・過去問集を繰り返しました。最初は書いて、2度目以降は暗唱することで、5回位周回したと思います。これにより択一の勉強だけでは身に付かなかった知識の精度が上がったと思います。択一と記述の勉強は相乗効果があるとお思うので、早めに取り組んでほしいです。」【引用元】
通信講座で記述を独学するとき、最大の弱点は「自分の答案を誰も見てくれない」ことです。書いてはみたものの、これで点が来るのか分からないまま放置してしまう。AI添削は、その弱点を埋める存在として活用されていました。
ある合格者は、AIから用語の記述の誤りを指摘され、それをきっかけに重要条文を読み直したと振り返っています。もちろんAIによる採点は人間の講師の添削とは性質が異なりますが、書いた直後に弱点を突いてもらえる手軽さは、独学者にとって心強い味方になるはずです。
さらに私が興味深いと感じたのは、「記述対策が択一にも役立った」という声がいくつも見られたことです。記述で問われるのは条文や判例の正確な理解であり、それを言葉にできるまで詰めると、択一を解くときの知識の精度も上がる。ここに気づいた合格者がいたわけです。
これは「記述は配点のわりに不確実だから後回しでいい」という、よくある考え方への有力な反論だと思います。記述対策は、記述のためだけの投資ではないのです。
向きは逆でも、同じことが起きていました。択一やAI問題で固めた知識が、結果として記述でも役に立ったという声です。択一と記述は、別々の壁ではなく地続きの一本道。そう捉えれば、記述だけを特別に身構える必要はないのだと、合格者の歩みが教えてくれます。
記述抜きで180点は取れる?

ここまで記述対策の話をしてきましたが、こう思った人もいるかもしれません。「記述が苦手なら、いっそ択一式・多肢選択式(以下、択一等)だけで180点取って合格できないの?」と。
記述は本番で何が出るか読みにくく、あてにしづらい科目です。この疑問は、私ももっともだと思います。実際のところはどうなのか、合格者の声で確かめてみましょう。
- 「自己採点では記述を除いて180点を超えることができましたが、記述の論点を捉え間違っていたので合格発表まで不安でした。」【引用元】
まず率直にお伝えすると、記述抜きで180点を超えた合格者は実際にいます。自己採点の段階で記述を除いて180点に届いていた人が、確かに複数見られました。記述が苦手でも、択一等でしっかり積み上げれば合格圏に乗る。これは大きな希望だと思います。
ただ、ここは正直に補足させてください。記述抜きで180点という水準は、択一等でほとんど取りこぼさないことを意味します。記述の60点を除くと残りは240点ですから、その中で180点となると、かなりの精度が求められるのです。
ある合格者が「運も良かった」と振り返っているように、最初から記述を捨ててこの点を狙う作戦は、少しリスクが高いと私は感じます。
そこで現実的なのが、記述を保険と位置づける考え方です。記述は10~20点ほどしか読めない前提に置き、択一等で180点に乗せにいく。そのうえで記述の部分点が上乗せされれば、合格はぐっと確実さを増します。
記述抜きで180点を超えていた人でさえ、論点を外して発表まで不安だったと語っていました。だからこそ、ここまで見てきた記述対策は、点数を底上げする保険として決して無駄にはならないのです。
この記事のまとめ
最後に、この記事で見てきたことを振り返ります。
スタディング行政書士講座で2025年度に合格した方々の声をたどると、記述式への向き合い方にはいくつかの共通点がありました。
多くの人が直前期に記述式解法講座と問題集を集中的に反復し、記述を「キーワードを拾う作業」と捉えて部分点を取りにいっていました。AI添削で答案を磨き、記述対策が択一の理解にもつながったと感じる声も少なくありませんでした。
そして、記述抜きで180点を狙うという道があるのも事実です。けれども現実的には、択一を主軸に固めたうえで、記述は点数を底上げする保険と考えるのがバランスの良い戦略だと、私は考えます。
記述式は、配点が大きいぶん怖く見えるかもしれません。けれど、合格者が歩いた道を見れば、越えられない壁では決してないことがわかります。あなたも自分に合ったやり方で一歩ずつ進めていけば、きっと記述式を味方につけられるはずです。




