職歴の無い状態を29歳で脱出して正社員として就職した杉山貴隆です。
今回はこんな疑問に答えます。
履歴書を出しても出しても受からない。やっぱり職歴が無いからダメなのかな。それとも、何か悪い点があるからダメなのかな…
履歴書を複数の会社に出したけど、全く相手にされず不採用になってしまう。職歴の無い人が就職活動をするとそんな状態に陥ってしまいがちです。しかしそれは職歴が無いからというよりも良質な履歴書を作る思考法が欠けているところに原因があります。
というのも、私はある思考法にのっとって履歴書を書くようになってから書類選考の通過率が劇的に改善しました。今では3社に履歴書を送れば1社から面接に呼んでもらえる自信があります。
そこで今回は私が念頭に置いている良い履歴書を作るための思考法をお伝えしたいと思います。思考法の話なのでやや抽象的な話になります。そこはご了承ください。
とはいえこの思考法を身に付ければ、必ずあなたも今よりずっと良い履歴書が書けるようになるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
職歴なしアラサーの受からない履歴書を一変させる思考法
履歴書が受からないことで悩んでいる職歴なしのアラサーの方は履歴書・職務経歴書といった書類はAmazonの商品紹介ページと同じであるという発想に切り替えてください。
これだけだとよくわからないかもしれません。順を追って説明します。
はじめにあなたがAmazonで何万円もする商品を買うときのことを想像してみてください。きっと商品紹介ページを隅から隅までじっくり見ますよね。数万円という高価なものを買うのですから、これ以上ないくらい真剣に情報を得ようとするでしょう。
時には類似商品と比較するかもしれません。比較の際はその類似商品のページも隅から隅までチェックして、それぞれの商品のメリットやデメリットを把握するはずです。そうして十分な情報を得て納得して、ようやく「よし買おう」と決断できますよね。
実はあなたが応募する企業の採用担当者も書類選考の過程においてまったく同じことをしています。つまり履歴書や職務経歴書・自己PR書といった書類はあなたについての情報が書かれた「商品詳細ページ」なのです。
内容はこと細かに、じっくりとチェックされています。他の応募者との比較も大切なので、他の応募者の「商品詳細ページ」も綿密にチェックされます。採用担当者はあなたがAmazonで商品を選ぶときと同じように入念に書類選考の合格者を決めているんです。
もっと言うなら、選ぶ対象はモノではなくこれから長い付き合いになるかもしれない「人間」ですから、Amazonでモノを選ぶとき以上に真剣にならざるを得ません。
採用担当者がどんな気持ちで書類選考をしているのかイメージが湧いたでしょうか。Amazonで高価なモノを購入するときになぞらえて考えることで、自分という商品を選んでもらうために最善を尽くさなければならないことに気づいていただけたと思います。
言い換えれば、あなたは採用担当者の心に刺さるような魅力にあふれた「商品詳細ページ」を作り込まなければならないのです。
以上が「良い履歴書を作るための思考法」です。ここから先は具体的にどのような点に気を付ければいいのかを見ていきます。
【ポイント1】証明写真は美しいものを
職歴なしアラサーの受からない履歴書を改善する第一歩は証明写真です。
もう1度Amazonで買い物をするときのことを想像してみてください。あなたが買おうしている高価な商品の写真(画像)がいかにもテキトーな写りだったら、あなたはどうするでしょうか。
おそらく絶対に買いませんよね。即、良い写真がそろった他の類似商品のページに移動するはずです。
履歴書に貼る証明写真もそれくらい重要だと考えてください。スーツに身を包み、整髪し、きちんと身なりを整えた美しい写真を用意しましょう。
そう言われると、多くの人は自分で髪をセットして街中の証明写真機で写真を撮ると思いますが、私はもう少し手間をかけることをおすすめしています。美容室で髪をセットしてもらって、フォトスタジオでプロのカメラマンに撮ってもらうのです。
少し時間とお金はかかりますが、あなたの魅力が最大限に伝わるベストな写真が手に入ります。美容室とフォトスタジオを利用して写真を用意する際の具体的な手順は次の記事に記しました。参考にしてください。
【ポイント2】志望動機は読み手に合わせてカスタマイズ
職歴なしアラサーの受からない履歴書を改善する次の一歩は志望動機です。
どの会社にもほとんど同じ志望動機を使いまわしているという人がたまにいますが、それでは決して書類審査を通過できません。志望動機は応募先の会社に最適化した内容を書くべきです。
ここでもAmazonで商品を選ぶというたとえで考えてみましょう。次のビオレの「毛穴すっきりパック」という製品を見てください。
こちらの2つの商品は中身はほぼ同一のものです。鼻に貼り付けてはがすときに角栓を取るアレですね。
ほとんど同じものが売られているのですが、男性向けに売るのか女性向けに売るのかで箱の色使いやキャッチコピー、商品紹介の説明文も異なるものになっています。
あなたが志望動機を書く際も同じです。あなたが自分を売り込みたい先(つまり、応募先)がどんな社風の会社なのかを調べ、今どのような人材を求めているのかを見極めた上で、あなたから会社に対していかなる貢献ができるのかを明記しなければなりません。
応募先の採用担当者の心に刺さるような志望動機を練り上げてください。志望動機の具体的な書き方は次の記事でお伝えしています。
【ポイント3】きちんとした日本語でわかりやすい文章を
職歴なしアラサーの受からない履歴書を改善する最後の一歩は整った日本語です。
私が何を言わんとしているのか、勘のいい方ならピンと来たと思います。Amazonの商品紹介ページで安い家電製品を探しているとよく見かけるのですが、商品紹介の日本語がおかしいことがあります。
「たぶんこれは外国人が書いているな…」「怪しい感じがするな…」と一発で分かりますよね。そういう商品に出会ったとき、あなたはどうしますか。日本語を読んで「はて?」と思う点があれば購入をためらってしまうでしょう。
あなたの履歴書・職務経歴書・自己PR書についても全く同じことが言えます。もし日本語におかしな点があれば採用担当者はすぐに気が付きます。
そして「この人の仕事の能力は怪しい」「こんな日本語しか書けないなら、きっとうちではやっていけない」と考えてあなたを選択肢から外してしまうんです。
なので日本語を改善しましょう。まずは誤字脱字が無い文章を書くように心がけてください。そして一度書類を作成し終わったら、しばらく時間をおくようにしましょう。
できれば一晩放置してリフレッシュした頭で自分の文章を読み返します。そうすると作成段階では気が付かなかったわかりにくい表現や言いたいことがきちんと言えていない箇所がいくつも見つかるはずです。
それらをきちんと修正して、よどみなく流れるような日本語の文章が仕上がってから提出するようにしましょう。
おわりに:読み手の心を動かす「商品詳細ページ」を作ろう
今回は職歴なしアラサーの受からない履歴書を劇的に改善する思考法をお話ししてきました。
あなたはあなた自身を応募先に売り込まなくてはなりません。採用担当者が書類を一読して「この人はウチの会社に必要だ」「採用したらきっと頑張ってくれるはず」「ぜひ会ってみたい」と思うように仕向け、是が非でも面接に呼んでもらう必要があるんです。
自分自身を効果的に売り込むための参考として、今回お伝えしてきたようにAmazonで買い物をするときのことを思い出してください。
繰り返しになりますが、あなたは自分が買う側であれば写真を入念にチェックし商品詳細ページを隅から隅まで読んで、本当に良いと感じたときにしか購入ボタンを押さないはず。
採用担当者も同じような気持ちで応募書類を読んでいます。とすれば真剣そのものの採用担当者にどんな商品詳細ページを届ければ購入ページへと進んでもらえるか?そう考える習慣をつけましょう。
この思考法を続けていれば、だんだんと採用担当者を納得させられる良質な履歴書が書けるようになってきます。一度身に付いてしまえば書類選考通過率は飛躍的に向上するはずです。
…と言っても最初のうちは「どう書けば採用担当者を納得させられるのか、検討もつかない」という人もいるかもしれません。
そういう方は職歴の無い20代・30代の人向けの就職支援サービス(無料)を使ってみると良いでしょう。就職アドバイザーがあなたの応募書類を入念にチェックし、具体的な改善点を教えてもらうことができます。
以上、参考になれば嬉しいです。