宅建試験に独学で一発合格した宅建士杉山貴隆です。
学校や通信講座を使わずに独学で宅建試験の対策をする人にとってモチベーションの管理は大きな心配のひとつだと思います。そこで今回は下降気味のモチベーションを回復し維持する方法をお伝えします。
この記事を読んでいただければ、たとえどんなにやる気がない状態に陥っている人でも、活力に満ちた心を取り戻して再び宅建試験の勉強を進められるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
下降気味のモチベーションを回復し維持する方法
最初に結論をまとめておくと、宅建試験を独学する人が下降気味のモチベーションを回復し維持する方法は次の通りです。
- 【ステップ1】モチベーションの低下をとめる
- 1. いったん勉強をやめる
2. SNSを検索して仲間の様子をみる
3. 自分はどうなりたいのか?未来を想像する - 【ステップ2】モチベーションを引き上げ、高める
- 1. 小さな目標を決めて実行する
2. いつもと違うやり方を試してみる
3. 誰かの良い点を誉めてみる - 【ステップ3】モチベーションを維持する
- 1. 集中できる「場所」「時間」を探す
2. 適度に休憩・自分にご褒美
3. ダメな自分も受け入れる
大きな流れとしては「モチベーションの低下をとめる」→「モチベーションを引き上げ、高める」→「モチベーションを維持する」という3ステップになっています。
各ステップにおける具体的な施策が3つずつあります。以下で詳しく見ていきましょう。
【ステップ1】モチベーションの低下をとめる
下降気味のモチベーションを回復し維持する方法の第1ステップはモチベーションの低下をとめることです。
心に穴が開いてモチベーションがどんどん下がってしまっている中で、これ以上の悪化を防ぐために手当てをします。具体的には次の通りやってみてください。
いったん勉強をやめる
まずはいったん勉強から離れましょう。
「いやいや、試験日まで限られた日数しかないんだから勉強をやめるなんて無理!」と思うかもしれません。でもベストな状態で試験日を迎えるためにも今だけは勉強をストップしてください。
モチベーションが低い状態で勉強を続けていても効率が悪いです。それにもしその状態で勉強を続けた結果、勉強そのものに対して負の感情を抱くようになってしまうと今後に支障をきたします。
今は、心が休みたいと言っている時。そう考えて一度立ち止まってみましょう。
SNSを検索して仲間の様子をみる
次にTwitterなどのSNSを検索して宅建の勉強をしている人たちの様子を観察してみてください。
皆それぞれに頑張っていることがわかると思います。人によってはあなたと同じようにモチベーションのことで悩んでいたり、勉強が思うように進まずつらそうにしているかもしれません。
いずれにせよ「宅建の勉強をしているのも、その勉強で苦しい時期を迎えているのも、自分ひとりじゃない」と認識できるでしょう。狭くなっていた視野が広がっていくように感じられるはずです。
自分はどうなりたいのか?未来を想像する
最後に皆の様子を観察しながら「自分はなんで宅建を取りたいと思ったんだっけ」「宅建で将来をどう変えたいんだっけ」と改めて自分に問いかけてみてください。
就職のため、転職のため、昇進や給料アップのため。何か理想としている状態があって、そこに向かうために宅建という手段を選んだはずです。
もう一度初心に返ってあなたの理想の未来について想像を巡らせてください。そして宅建を取ることでその未来に近づけることを思い出しましょう。
* * *
上記を実行していくと、下がっていくばかりだったモチベーションが不思議と下げ止まっていることに気づくと思います。モチベーションの低下が底を打てば転換点です。次に進みましょう。
【ステップ2】モチベーションを引き上げ、高める
下降気味のモチベーションを回復し維持する方法の第2ステップはモチベーションを引き上げ、高めることです。
下がってしまったモチベーションを回復しましょう。急ぐ必要はありません。自分の心を軽く刺激して、時間をかけて少しずつ温めていくイメージです。具体的な方法として次の通りやってみてください。
小さな目標を決めて行動する
はじめに小さな目標を決めて行動します。
たとえば「今日は宅建のテキストを5ページ読み進めよう」とか「この後の1時間で過去問を3つ解いてみよう」とか。
というのも今回モチベーションが下がってしまった要因は目標を決めずテンポの悪い勉強を続けたからかもしれません。あるいは目標が大きすぎてなかなか達成できず、くじけてしまったからかもしれません。
そこでできるだけ小さくて達成しやすい目標をひとつ決めて、その目標を達成すべくサクッと行動していくのです。
無事達成できたら小さな達成感に浸りましょう。そして「やればできるんだ」と自分に言い聞かせ、自分を誉めてください。さらに次の小さな目標を決め、また行動していきます。
これを繰り返しましょう。目標設定と達成というサイクルを回していくうちに自然と調子が出てきます。
いつもと違うやり方を試してみる
次にいつもと違うやり方も試してみましょう。
人間は同じことをルーティンワークで続けていると飽きてきたり、実は他に良いやり方があるのに気づけなかったりするものです。違うやり方を試すというのは、たとえば…
- ふだん家で勉強しているなら、思い切ってカフェや図書館でやってみる
- 毎晩夜遅くまで勉強しているなら、逆に夜は寝ることにして朝早起きしてやってみる
- 宅建のテキストをメインの教材にしているなら、今日だけYouTubeの宅建関連の動画を視聴してみる
違うやり方を試すこと自体が気分転換になります。そして「このやり方だと、こんな感じで勉強できるんだ!」と新しい発見があるはずです。
そのあとは元のやり方に戻すもよし、新しいやり方があっているなら取り入れるもよし。そうやって行動しているうちに自然と心が活動的になっていきます。
誰かの良い点を誉めてみる
最後に宅建の勉強をしている仲間や、何か他のことで頑張っている人の良い点を見つけて誉めてみましょう。
「自分を誉めるんじゃなく、誰か他人をほめる? それって自分のモチベーションアップに関係あるの?」と疑問に思うかもしれません。確かに一度聞いただけでは何の関係があるのかわからないですよね。
でも頑張っている誰かを誉めるということは頑張る行為を承認し尊敬することです。これは同じように頑張っている自分自身を承認し尊敬することでもあります。
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少しわかりにくければ逆のケースを考えてみましょう。道を歩いている他人がゴミをポイ捨てしたら「あんな行為は最低だ」と批判的な気持ちになりますよね。
そしてその気持ちは自分にも向いて「自分はあんな最低な行為はしない」と戒める気持ちになります。このように他人に何かしら感情を持ったとき、その感情は自分に返ってきて自分自身の行動にも何かしら影響を与えるものなんです。
では他人を誉める(高く評価する)感情を持ったときはどうなるでしょうか。「自分もその人と同じくらい頑張りたい」という思いになりますし、もし既に自分が頑張っているなら、そんな自分を認め、肯定することにつながっていきます。
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誰かの頑張りに注目して賞賛しているうちに、自分の気持ちも高まっていく。そのうち誰かに「あなたこそ頑張っているよね」と言ってもらえたりするかもしれません。
周囲にポジティブな感情をギブしていくと、あなた自身がポジティブな感情に包まれていきます。
スピリチュアルな話になってきた…と思うかもしれません。でも他人を誉めることで自分自身が前向きで活き活きするのは本当です。だまされたと思って一度トライしてみてください。
【ステップ3】モチベーションを維持する
下降気味のモチベーションを回復し維持する方法の第3ステップはモチベーションを維持することです。
ここまでを実践して無事にモチベーションが高まってきたら、それを長く維持していきましょう。やる気に燃えた状態が継続すれば、そのぶん勉強の効率も良いですから。具体的には以下を実践してみてください。
集中できる「場所」「時間」を探す
先にモチベーションを高める方法として「いつもと違うやり方を試す」という提案をしました。モチベーションが高まっている今、さらにもっと色々なやり方を試してください。
そうして自分が最も集中できる「場所」と「時間」を見つけておくようにしましょう。私の場合は「休日に自宅で昼寝をした後の数時間」が最も集中できる場所と時間の組み合わせでした。
自分のベストパフォーマンスを引き出せるのはどんな場所のどんな時か。それを知っておけばモチベーションがちょっと下がりそうに思えたときでもすぐに引き上げて持続させることができます。
適度に休憩・自分にご褒美
宅建の試験対策は長期間にわたりますので適度に休憩を入れつつ自分にご褒美を与えることも大切です。
人間はロボットではありません。集中力にも体力にも限界があるので、ときどき気持ちを休める機会をもつことでモチベーションが長続きします。
たとえばフルタイムで働いている人の場合、土日は最も勉強の時間が多くとれますよね。だからといって一日中勉強を続けるのはよくないです。少なくとも1時間から2時間おきに休憩をいれましょう。
そうして日中頑張ったなら、夜にはおいしいものを食べに出かけたり友達と気晴らしにカラオケに行ったりしてもOKです。「勉強を頑張るとき」と「リラックスするとき」のバランスを意識すると長い受験勉強の期間を乗り切りやすくなります。
ダメな自分も受け入れる
モチベーションが高まっているときでも、少し失敗が続いたりすると自分の能力や資質に疑問を感じてしまうことがあります。「俺ってダメかも…」「実は宅建に向いてないのかも…」という思考がふと頭をよぎるのです。
そんなときは「ダメな自分」も自分の一部として受け入れましょう。誰だってどうしても勉強できない時がありますし、どうしても理解が進まないこともあります。
そんなとき自己嫌悪に陥って自分を責めるのではなく「今日はちょっと調子悪い日なのかも」とその日のコンディションのせいにして受け入れましょう。
あるいは「今はこれが自分の能力の限界だけど、まだまだ伸びしろがある」と今後の自分に期待をかけましょう。
そうして一晩眠ってしまえば、明日はまたフレッシュな気持ちで勉強を再開できるに違いありません。
この記事のまとめ
今回は「下降気味のモチベーションを回復し維持する方法」というテーマでお伝えしました。この記事のポイントを復習しましょう。モチベーションを回復し維持するには次の3ステップを実施します。
- 【ステップ1】モチベーションの低下をとめる
- 1. いったん勉強をやめる
2. SNSを検索して仲間の様子をみる
3. 自分はどうなりたいのか?未来を想像する - 【ステップ2】モチベーションを引き上げ、高める
- 1. 小さな目標を決めて実行する
2. いつもと違うやり方を試してみる
3. 誰かの良い点を誉めてみる - 【ステップ3】モチベーションを維持する
- 1. 集中できる「場所」「時間」を探す
2. 適度に休憩・自分にご褒美
3. ダメな自分も受け入れる
上記を意識的に実践することであなたのモチベーション管理はきっとうまくいきます。ぜひお試しください。
以上、参考になれば嬉しいです。