宅建試験に一発合格した宅建士杉山貴隆です。
今回はフォーサイト宅建士講座と資格スクエア宅建講座を実際に受講した上で徹底比較したいと思います。それぞれの講座の個別のレビュー記事はこちら。
実際に購入・受講することで、2つの講座の良し悪しを誰よりも把握することができました。私の受講経験を活かして、他の誰もできないようなガチな比較をお届けします。
ぜひ参考にしてみてください。
フォーサイト宅建・資格スクエア宅建の比較結果
フォーサイト宅建士講座と資格スクエア宅建講座を比較した結論を最初にお伝えすると、次の2点です。
- フォーサイト宅建士講座のほうが万人向けで、多くの人におすすめできる。迷ったらフォーサイトでOK
- 資格スクエア宅建講座は他の講座には見られないトガった特色があり、そちらに価値を感じる人は資格スクエアを選ぶと良い
上記の結論は「フォーサイトにあって資格スクエアにないもの」「資格スクエアにあってフォーサイトにないもの」を切り分けていくことで明確になります。
「フォーサイトにあって資格スクエアにないもの」は次の5つです。
- 10年以上の歴史と実績を持つテキスト
- 学習が完結するアプリ
- スケジュール自動作成機能
- 教育訓練給付制度
- 全額返金保証制度
「資格スクエアにあってフォーサイトにないもの」は次の3つです。
- 伊藤塾出身の人気講師による民法講義
- みんなの質問機能
- AIの予想を取り入れた模試(別売)
以下で1つずつ見ていきましょう。
フォーサイトにあって資格スクエアにないもの
フォーサイト宅建士講座の受講生は利用できるけど、資格スクエア宅建講座の受講生は利用できないもの5つを、順番に解説します。
10年以上の歴史と実績を持つテキスト
「フォーサイト宅建士講座にあって資格スクエア宅建講座に無いもの」の1つめは10年以上の歴史を持つフルカラーテキストです。
フォーサイト宅建士講座の受講を開始すると、こんな感じのフルカラーテキストを読むことができます。
図表やイラストが豊富に盛り込まれており、宅建の知識を習得するのに最適です。
フォーサイトのテキストは遅くとも2012年にはほぼ現在の形になっていました。以降10年以上に渡ってこの講座の最も重要な教材であり続け、数多くの受講生を合格させる基盤となっています。
言い換えれば、フォーサイトのテキストは歴史と合格実績に裏打ちされており、非常に信頼性の高いものになっているんです。私自身、このテキストを何度も読みましたが、とても読みやすく理解しやすいと感じています。
これに対し、資格スクエア宅建講座は2023年にフルリニューアルして開講したばかり。テキストも新規に製作されたものです。
テキストの内容は決して悪いものではありません。しかし歴史が浅い分、まだまだ改善の余地が多く残されています(たとえばフォーサイトと比べると文字の量が多く、とっつきづらい印象がある等)。
以上のことをまとめると、フォーサイト宅建士講座のテキストは長きにわたり受講生に支持され、合格者を輩出してきた実績がありますが、資格スクエアのテキストはまだそうではありません。
なので、もしあなたがテキストを使った学習を重視しているのであれば資格スクエアではなくフォーサイトを選ぶべきです。
フォーサイト宅建士講座のテキストは次の記事でレビューしています。
フォーサイト公式サイトでもテキストの雰囲気を確認できます。
学習が完結するアプリ
「フォーサイト宅建士講座にあって資格スクエア宅建講座に無いもの」の2つめは学習が完結するアプリです。
フォーサイトは受講生向けにeラーニングシステムManaBun(マナブン)を提供しています。ManaBunは講義視聴・テキスト閲覧・問題演習ができる高機能な学習専用アプリです。
たとえばこのアプリで講義を視聴すると次のような感じです。
さらにアプリでは紙のテキストとほぼ同じものをデジタルテキストの形で閲覧できます。
講義やテキストで知識を習得した後は問題演習機能で実際に問題を解く訓練ができます。
つまりスマホやタブレットがあればいつでもどこでも講義視聴・テキスト閲覧・問題演習が簡単にできます。宅建の試験対策がこのアプリ1つで完結すると言っても過言ではありません。
これに対し、資格スクエア宅建講座も一応受講生向けアプリを提供しているものの、その機能は問題演習のみ。講義の視聴やテキストの閲覧はできません。学習をアプリで完結させることはできず、どうしてもテキストを持ち歩く必要がでてきます。
以上をまとめると、フォーサイト宅建士講座を受講する場合は時間や場所を問わずスマホアプリ1つで学習できますが、資格スクエア宅建講座を受講する場合はそうではありません。
以上より、もしあなたがアプリをフル活用した学習をしたいなら、資格スクエアではなくフォーサイトを選ぶべきです。
フォーサイト宅建士講座のManaBunについては次のeラーニングアプリレビュー記事を読んでいただくとより雰囲気が伝わると思います。
eラーニングの無料体験も可能です。公式サイトからどうぞ。
スケジュール自動作成機能
「フォーサイト宅建士講座にあって資格スクエア宅建講座に無いもの」の3つめはスケジュール自動作成機能です。
フォーサイト宅建士講座のスケジュール自動作成機能は先ほどから話題に出ている受講生専用アプリManaBunに付属しています。こんな感じです。
アプリのスケジュール自動作成機能を起動し、学習の開始日と本試験日が正しいことを確認して「ライフスタイルを登録」をタップします(ここではライフスタイル登録の詳細は割愛。詳しく知りたい方はこちら)。
試験日までの学習計画が自動的に作成され、表示されます。
学習開始日や試験日、1週間のおおよそのスケジュール等を入力することで「いつ何を勉強すればよいのか」をアプリが教えてくれます。
「宅建試験を受験することに決めたけど、どのくらいのペースで勉強を進めればいいのかわからない!」という人は多いでしょう。フォーサイトの場合、アプリが指示する通りにやっていけば必要な学習が一通り終わります。すごく便利な機能です。
一方、資格スクエアにはそういう機能がありません。そのため学習スケジュールは基本的に全て自分で考えて組み立てる必要があります。
国家試験の受験経験者など自分のスケジュール作成能力に自信のある人はそれでもいいかもしれませんが、そうでない人にとってはちょっと心細いですね。
まとめると、フォーサイト宅建士講座を受講する場合はアプリが自動的に学習計画を立ててくれるますが、資格スクエア宅建講座を受講する場合はそういうことはありません。
以上のことから、もしあなたが学習スケジュールの自動作成機能を利用したいと思うなら、資格スクエアではなくフォーサイトを選ぶべきです。
フォーサイト宅建士講座のスケジュール自動作成機能についても、eラーニングアプリレビュー記事を読んでいただくと、どのような機能なのかがよりつかめると思います。
eラーニングの無料体験も可能です。公式サイトからどうぞ。
教育訓練給付制度
「フォーサイト宅建士講座にあって資格スクエア宅建講座に無いもの」の4つめは教育訓練給付制度です。
教育訓練給付制度は現在会社に勤めている方や離職後1年以内の方のスキルアップを支援する厚生労働省の制度で、要件を満たすことにより学費の20%をハローワークから支給してもらえます。
2024年6月現在、フォーサイト宅建士講座で提供されている講座のうちバリューセット1・バリューセット2・バリューセット3が教育訓練給付制度の対象講座です。
フォーサイトでこの制度を活用する場合、受講にかかる費用を1万円程度おさえることができます。
これに対し、資格スクエア宅建講座は教育訓練給付制度の対象講座になっていません。国の制度を使って受講料をおさえることができませんので注意しましょう。
まとめると、フォーサイト宅建士講座を利用する場合は教育訓練給付制度の対象講座を受講して学費の支給を受けられることがありますが、資格スクエア宅建講座の場合そういうことはできません。
以上より、もしあなたが教育訓練給付制度を使いたいと考えている場合はフォーサイト宅建士講座を受講するべきです。
教育訓練給付制度に関するフォーサイトの公式の案内はこちら。
支給を受けるにはいくつかの要件があります。制度を利用する予定の人は必ず公式の案内に目を通すようにしましょう。
全額返金保証制度
「フォーサイト宅建士講座にあって資格スクエア宅建講座に無いもの」の5つめは全額返金保証制度です。
フォーサイト宅建士講座は「対象講座を受講して一定の条件を満たしたにも関わらず不合格となってしまった人を対象に講座の料金を返金する」という制度を設けています。
フォーサイトは「自社の教材を使ってしっかり勉強すれば、ほとんどの人が合格できるはずだ」という確固たる自信があるのでしょう。
受講生としても「フォーサイトで一生懸命勉強して、合格したらバンバンザイ」「万が一不合格になったとしても、受講料は返ってくるので金銭的なダメージは避けられる」という、どっちに転んでもありがたいシステムになっています。
一方、資格スクエアには全額返金保証制度はありません。不合格だった場合のリスクは受講生自身が一人で負うということです。
資格スクエアに言わせれば「それが普通でしょ?」ということかもしれません。それは正論ではありますが、受講する側としては「受講生を合格させる自信があるのなら、返金保証があってもいいんじゃない?」というのが本音ですよね。
まとめると、フォーサイト宅建士講座には全額返金保証つきの講座がありますが、資格スクエア宅建講座にはそういう制度はありません。
以上より、もしあなたが不合格のときの返金保証を望むのであれば、資格スクエアではなくフォーサイトを選ぶべきです。
フォーサイトの全額返金保証制度については全額返金保証の解説記事で詳しくお伝えしています。
合わせて最新情報を公式サイトでチェックしてみてくださいね。
資格スクエアにあってフォーサイトにないもの
次に、資格スクエア宅建講座の受講生は利用できるけど、フォーサイト宅建士講座の受講生は利用できないもの3つを順番に解説します。
伊藤塾出身の人気講師による民法講義
「資格スクエア宅建講座にあってフォーサイト宅建士講座に無いもの」の1つめは伊藤塾出身の人気講師による民法講義です。
伊藤塾は法律系資格に特化した試験対策予備校として知られています。特に司法試験・予備試験の受験をするなら入塾を検討しない人はいないでしょう。
資格スクエアはそんな伊藤塾の人気講師の一人である森広志講師を引き抜きました。現在、森講師は資格スクエアの行政書士講座の専任講師を務めつつ、宅建士講座の民法科目の講義も担当しています。
宅建試験において民法科目は難易度が高く、苦手意識を持つ学習者が多いです。しかし森講師の講義は「さすがは元伊藤塾講師だな」と思わせる聞きやすさで、自然と理解が深まります(詳しくは森講師の担当部分に関するレビューをご覧ください)。
まとめると、資格スクエアでは一流予備校での指導経験を持つ人物が民法科目の講師をしていますが、フォーサイトではそういったことはありません。
以上のことから、もしあなたが民法科目の試験対策を重視しているなら資格スクエアを受講するべきです。
みんなの質問機能
「資格スクエア宅建講座にあってフォーサイト宅建士講座に無いもの」の2つめはみんなの質問機能です。
資格スクエアでは講義に関して不明点があった場合「ワンクリック質問機能」を使って質問できます。質問をすると講師またはスタッフが数日中に回答し、不明点が解消されるという仕組みです。
ところで「質問と回答のやり取り」は自分のものだけでなく他の受講生のものも閲覧できます。この機能は「みんなの質問機能」と呼ばれているのですが、私が思うに少なくとも次の2つの利点があります。
- 自分が質問したいと思った内容を他の受講生が先に質問していて、回答もついている場合がある。この場合、自分が質問する手間と時間が省ける
- 他の受講生の質問とそれへの回答を読み込むことで、自分では気づかなかった視点が得られたり、発展的な知識を習得したりできる
この2つの利点は通常、通学講座でなければ得られません。つまり「教室にみんなで集まって授業を聴き、誰かが講師に質問し、その回答をみんなで聴く」ことでしか普通は体験できないわけです。
しかし資格スクエアはオンラインの通信講座の中に「みんなの質問機能」を導入することで通学講座と同じように「他人の質問から学ぶ」を実践できるようになっています。より高い学習効果を期待できるわけです。
なおフォーサイト宅建士講座でも講師に対して質問することはできますが、他の受講生の質問・回答を見ることは一切できません。
以上のことから、もしあなたが他の受講生の質問を通じて通学講座に近い学習をしたいなら資格スクエア宅建講座を受講するのが良いでしょう。
AIの予想を取り入れた模試(別売)
「資格スクエア宅建講座にあってフォーサイト宅建士講座に無いもの」の3つめはAIの予想を取り入れた模試です。
資格スクエアはAIに宅建試験の過去問を学習させて次回の本試験問題を予想させるという取り組みをしています。
この予想模試は「未来問」と呼ばれており、資格スクエア宅建講座によれば2018年度のカテゴリー的中率は「78%」、2019年度のカテゴリー的中率は「74%」でした。
一方、フォーサイト宅建士講座も模擬試験1回分が教材の中に入っていますが、こちらは人間が作成したものであり、AIが予想したものではありません。また的中率も特に公表されてはいません(予想を主眼に置いた模試ではありませんので、当然といえば当然ですが)。
まとめると、資格スクエア宅建講座の受講生は試験直前期にAI予想模試を使って対策できますが、フォーサイト宅建士講座の受講生はそういう機会には恵まれないと言えます。
したがって、もしあなたがAIの予想を取り入れた模試を試験対策に取り入れたい場合は資格スクエア宅建講座を選ぶべきです。
比較のまとめ
ここまで「一方の講座にはあるが他方の講座には無いもの」を見てきました。もう1度復習しましょう。
「フォーサイトにあって資格スクエアにないもの」は次の5つです。
- 10年以上の歴史と実績を持つテキスト
- 学習が完結するアプリ
- スケジュール自動作成機能
- 教育訓練給付制度
- 全額返金保証制度
「資格スクエアにあってフォーサイトにないもの」は次の3つです。
- 伊藤塾出身の人気講師による民法講義
- みんなの質問機能
- AIの予想を取り入れた模試(別売)
上記を比べてみるとフォーサイト宅建士講座のほうが一般的な受講生に求められるものを備えていると感じます。
多くの人は「歴史と実績を持つテキスト」や「学習が完結するアプリ」を使って勉強したいと思うものです。また、スケジュール自動作成機能があるのならそれを使って進捗を管理したいと考える人は多いでしょう。
さらに教育訓練給付制度や全額返金保証制度が使えるならば使って、学費をおさえたいと思うのも自然だと思います。
一方で資格スクエア宅建講座にはそういった「多くの人が求めるもの」は残念ながら無く、代わりに少数の人がぜひ欲しがるものを備えていると感じます。
初学者の段階から「民法科目を特に重点的に対策したい」「他人の質問・回答からも学びたい」と考える人はごく一部でしょう。また、模擬試験が欲しい人は多いと思いますが「AIが予想した模試をぜひ解きたい」と考える人はそれほど多くはないはずです。
以上のことから、フォーサイト宅建士講座は万人向けであり「迷ったらこちらを選んでおけば問題無い」といういわば無難な選択肢となっています。
これに対し、資格スクエア宅建講座は「この講座のこの特徴こそ自分が求めていたもので、ぜひ欲しいんだ!」と感じる少数の人が採るべき選択肢です。
あなた自身がどちらに当てはまるかを検討していただくと、おのずと選ぶべき講座が決まるかなと思います。
この記事のまとめ
今回は「フォーサイト宅建士講座と資格スクエア宅建講座を両方とも受講して比較した結果」をお伝えしました。結論だけをもう1度復習すると次の通りです。
- フォーサイト宅建士講座のほうが万人向けで、多くの人におすすめできる。迷ったらフォーサイトでOK
- 資格スクエア宅建講座は他の講座には見られないトガった特色があり、そちらに価値を感じる人は資格スクエアを選ぶと良い
私自身は自腹で両講座を購入し受講して上記の結論を得ました。ただこれはあくまで私個人の判断なので参考程度にとどめていただければと思います。
あなたはあなた自身の体験に基づいて講座を選ぶのが一番です。それができるように、フォーサイトも資格スクエアも、「無料お試し」を用意しています。
無料お試しで2つの講座を体験すれば、どちらがあなたに合った講座なのか、より明確に分かるはずです。宅建試験合格に向けて少しずつ行動を起こすという意味でも、ぜひ利用しましょう。
以上、参考になれば嬉しいです。