宅建試験一発合格済みの宅建士杉山貴隆です。
今回はスタディング宅建士講座は民法改正に対応しているのかという疑問に答えます。というのもあなたも知っているように民法が120年ぶりに大きく改正され、2020年4月に施行されました。
宅建試験においても2020年度から新しい民法に基づいた出題となるため、受験生は「民法改正対応済み」の教材で勉強する必要があります。
そこで私は実際に購入したスタディング宅建士講座の内容をチェックし、改正後民法に基づいた記載になっているかどうか調べてみました。
この記事を読むとスタディング宅建士講座の民法改正への対応状況が把握できます。ぜひ参考にしてみてください。
スタディング宅建士講座は民法改正に対応済み
最初に結論を言っておくと、スタディング宅建士講座は2020年施行の民法改正にきちんと対応しています。
そのことは、一応スタディング宅建士講座のトップページにも書いてあります。
でもトップページに書いてあるだけではまだ少し不安があると感じる人もいるでしょう。そこで今回の民法改正の中でも代表的な5つの改正についてスタディング宅建士講座の講義動画やWEBテキストの対応状況を調べてみました。
- 錯誤の効果
- 時効の完成猶予と更新
- 譲渡制限特約が付された債権の譲渡
- 賃貸借期間の存続期間
- 遺留分
以下で詳しく見ていきましょう。
ここでは民法の条文や改正の詳細にまで踏み込むわけではありません。あくまでスタディング宅建士講座が改正民法に対応しているかどうかをチェックすることを目的とします。
改正後民法の具体的な内容についてはスタディング宅建士講座を購入した後に、ぜひ学んでみてください。
【民法改正1】錯誤の効果
改正前民法下では錯誤の要件を満たした契約は「無効」として扱われていましたが、改正後民法では「取り消すことができる」と規定されました。
- 改正前
- 錯誤の要件を満たした契約は「無効」
- 改正後
- 錯誤の要件を満たした契約は「取消し」可能
スタディング宅建士講座の講義動画を確認するときちんと錯誤が「無効」ではなく「取消し」として扱われています。
WEBテキストでも錯誤のある場合は取り消すことができると明記されていました。
セレクト過去問集を確認すると、一例として「令和元年第2問」が改題されて、錯誤による取消しが扱われていました(画像は「解説」の部分です)。
以上のことから、スタディング宅建士講座は「錯誤の効果」について民法改正に対応していることがわかります。
改題とは、法改正により意味をなさなくなった設問を手直しして、法改正後も問題として成立するように改めることです。
【民法改正2】時効の更新・完成猶予
改正前民法では「時効の中断」「時効の停止」という概念がありましたが、それぞれ「時効の更新」「時効の完成猶予」という概念に改められました。
- 改正前
- 「時効の中断」「時効の停止」
- 改正後
- 「時効の更新」「時効の完成猶予」
スタディング宅建士講座の講義動画を確認すると、1つのセクションを使って「時効の更新」「時効の完成猶予」を解説しています。
WEBテキストでも「完成猶予」と「更新」が取り上げられていました。
セレクト過去問集を確認すると、一例として「平成29年第4問」が改題されて「時効の完成猶予」が出てきていました。
また「令和元年第9問」が改題されて「時効の更新」が出てきていました。
以上のことから、スタディング宅建士講座は「時効の更新・完成猶予」について民法改正に対応していることがわかります。
【民法改正3】譲渡制限特約が付された債権の譲渡
改正前民法では譲渡制限特約が付された債権の譲渡は原則として「無効」とされていましたが、改正後民法では原則として「有効」と明記されました。
- 改正前
- 譲渡制限特約が付された債権の譲渡は原則として「無効」
- 改正後
- 譲渡制限特約が付された債権の譲渡は原則として「有効」
スタディング宅建士講座の講義動画を確認すると、譲渡禁止特約つきの債権の譲渡が原則有効であることが解説されています。
WEBテキストでも「債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意志表示をしたときであっても債権譲渡は有効」と解説されていました。
セレクト過去問集を確認すると、一例として「平成30年第7問」が改題されて、譲渡禁止特約があるときの債権譲渡の有効性が取り上げられていました。
以上のことから、スタディング宅建士講座は「譲渡制限特約が付された債権の譲渡」について民法改正に対応していることがわかります。
【民法改正4】賃貸借の存続期間
改正前民法では賃貸借の存続期間の上限は「20年」と定められていましたが、改正後民法では「50年」に延長されました。
- 改正前
- 賃貸借の存続期間の上限は20年
- 改正後
- 賃貸借の存続期間の上限は50年
スタディング宅建士講座の講義動画を確認すると、民法上の賃貸借の存続期間が50年以内であることが解説されています。
WEBテキストでも、民法上の賃貸借契約が「存続期間50年以内」と書かれていました。
セレクト過去問集を確認すると、一例として「令和元年第11問」が改題されて、民法上の賃貸借の存続期間は50年とありました。
以上のことから、スタディング宅建士講座は「賃貸借の存続期間」について民法改正に対応していることがわかります。
【民法改正5】遺留分
改正前民法では相続人に「遺留分減殺請求権」が認められていましたが、改正後民法では「遺留分侵害額請求権」に改められました。
- 改正前
- 遺留分減殺請求権
- 改正後
- 遺留分侵害額請求権
スタディング宅建士講座の講義動画を確認すると、遺留分侵害額請求権が図とともに解説されています。
WEBテキストでも「遺留分侵害額請求権」が取り上げられていました。
セレクト過去問集を確認すると、一例として「平成20年第12問」が改題され、遺留分侵害額請求権の行使のことが出ていました。
以上のことから、スタディング宅建士講座は「遺留分」について民法改正に対応していることがわかります。
この記事のまとめ
今回は「スタディング宅建士講座は民法改正に対応してる?」というテーマでお伝えしてきました。スタディング宅建士講座は民法改正にきちんと対応しているというのが結論です。
事実、次の5つの事項についてスタディング宅建士講座を確認したところ改正後の内容が取り上げられていました。
- 錯誤の効果
- 時効の完成猶予と更新
- 譲渡制限特約が付された債権の譲渡
- 賃貸借期間の存続期間
- 遺留分
なおこの記事で取り上げなかった「契約不適合責任」など他の民法改正についても、スタディング宅建士講座では対応済みであることを確認しています。
また今回は問題集としてセレクト過去問集のみを取り上げ、スマート問題集は含めませんでしたが、スマート問題集のほうも民法改正に対応済みです。
ということで、スタディング宅建士講座は民法改正に対応していますので、安心して学習を進めていただければと思います。