宅建試験一発合格済みの宅建士Kiryuです。
今回は最近購入・受講した「フォーサイト宅建士講座 バリューセット3」をレビューします。
あわせて「バリューセット2とバリューセット3のどちらを選ぶべきか」という疑問にも私なりの答えを出しておきたいと思います。
宅建試験で通信講座を検討している方は参考にしてみてください。
※2021年1月2日追記:過去問一問一答演習(過去問演習システム)について、大幅に追記しました。一定の条件を満たさないと利用できない「オリジナル模試」にもチャレンジしてレビューしましたので、ぜひ読んでください。[タップして該当箇所に移動]
※2021年9月追記:科目別答練講座について加筆しました。全体的に2022年版の情報に更新しました。
フォーサイト宅建士講座バリューセット3とは
フォーサイト宅建士講座のバリューセット3とは2021年度から提供開始となった新しいセットプランです。
その内容を一言でまとめると従来人気のあった「バリューセット2」に「科目別答練講座」と「過去問一問一答演習(過去問演習システム)」を追加したものだと言えます。
- バリューセット2
- 科目別答練講座
- 過去問一問一答演習
ではそもそもバリューセット2とはどんなものでしょうか? そして科目別答練講座とは? 過去問一問一答演習(過去問演習システム)とは?
以下で詳しくお伝えしていきます。
バリューセット2について
フォーサイト宅建士講座のバリューセット2は「基礎講座」「過去問講座」「直前対策講座」を組み合わせたセットプランです。
- 基礎講座
- 過去問講座
- 直前対策講座
「基礎講座」は宅建試験の合格に必要な知識を学ぶための「インプット学習用講座」となっています。
主な教材はこちら。
- 入門講座(オレンジ色の冊子)
- テキスト01 宅建業法
- テキスト02 法令上の制限
- テキスト03 その他の法令
- テキスト04 権利関係
- 講義動画(手持ちのスマホ・タブレット・PCで視聴)
「過去問講座」は宅建試験の過去の試験問題を実際に解いて、問題を解く力を身に付ける「アウトプット学習用講座」となっています。
主な教材はこちら。
- 問題集 宅建業法A
- 問題集 宅建業法B
- 問題集 法令上の制限
- 問題集 その他の法令
- 問題集 権利関係
- 演習ノート 3冊(緑色の冊子)
- 講義動画(手持ちのスマホ・タブレット・PCで視聴)
「直前対策講座」は試験直前期に最後の一押しで実力を引き上げるための「ラストスパート対策講座」となっています。
主な教材はこちら。
- 法改正・統計資料対策編 冊子:1冊
- 法改正・統計資料対策編 講義動画
- 択一対策編 冊子:1冊
- 択一対策編 講義動画
バリューセット2については別記事で詳細にレビューしていますので、ぜひそちらの記事も参考にしてください。

科目別答練講座とは
科目別答練講座は試験直前期に宅建試験の4科目を50問ずつ、合計200問を演習する講座です。
主な教材はこちら。
- 問題冊子 4冊
- 解答解説冊子 4冊
- マークシート 4冊
科目別答練講座の問題冊子は宅建試験の本物の問題用紙に非常に近い雰囲気となっています。
こちらを実際に解いてみて思いましたが、本試験が50問であるところを4倍の200問解くというのは陸上選手が足に重りをつけて走り込みのトレーニングをすることによく似ています。
重りをつけた状態で走破する訓練を何日も繰り返した後、本番で重りを外して走ると足が劇的に軽く感じられ、タイムも向上します。部活などで似た経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
同様に科目別答練講座で意図的に負荷を高めた問題演習をやり抜くことで、宅建試験の本番では多少余裕を感じるほどの実力が身につくというわけです。
「科目別答練講座」は単科講座として購入することもできます。単科講座というのはセットプランでなく「単品」で販売している講座のことです。
単品で入手できるので、たとえば仮にバリューセット2を購入していたとしても後で追加で科目別答練講座だけを購入できます。
金額等の詳細を知りたい場合は次のページで確認しましょう。
過去問一問一答演習(過去問演習システム)とは
過去問一問一答演習は「1問1答形式の過去問」「苦手な問題の自動洗い出し機能」「オリジナル模試」という3つの特徴を持ったeラーニング演習システムです。
以下、各特徴を紹介していきます。
* * *
過去問一問一答演習の第1の特徴は「1問1答形式の過去問」です。
実際に使ってみたときの様子を以下に示します。はじめに学習テーマを選択し、
その時々の時間の余裕に合わせて出題数を選択。
1問1答形式の出題を連続で解いていきます。
1問解くごとに、解答とわかりやすい解説が表示されます。
問題を解き終わった後には正解率と習熟度が表示され、自分の実力を測る目安にできます。
上の画像の例では「宅建業法入門 専門用語の意味」という学習テーマを選択していて、このテーマでは1問1答が29問出題されました。
学習テーマごとに出題数は違っていて、多いものでは200問近く出題されます。
実際に解いてみると、さすがに200問もの量を解くのはハードでした。その一方「抜け・漏れのない知識基盤を構築するという意味では理想的な学習法だ」とも思いました。
以上で見た「過去問の選択肢1つ1つを地道に解く機能」が過去問一問一答演習(過去問演習システム)のコアな部分となっています。
* * *
過去問一問一答演習の第2の特徴は「苦手な問題の自動洗い出し機能」です。
この機能は出題数を選択するときに「全問」ではなく「1問」「3問」「5問」のいずれかを選んだとき特に効いてきます。
これまでの回答データをもとに「正答率の低いもの」「実施回数の少ないもの」が集中的に出題される設計です。
何度も取り組むうちに自然と苦手な問題を克服でき、どのような問題が出題されてもそこそこ対応できる解答力が身につきます。これにより本試験での失点を可能な限り防止できます。
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過去問一問一答演習の第3の特徴は「オリジナル模試」です。
オリジナル模試は科目ごとに用意されています。たとえば次の画像は「宅建業法」科目のオリジナル模試です。
画像からわかるように、当初はオリジナル模試機能は「鍵付き」になっていて利用できません。この機能を使うには科目内の学習テーマの習熟度を1つずつ上げていく必要があります。
習熟度が低い状態だと「灰色の帽子アイコン」ばかりですが、
成果率を上げ、習熟度を「S」や「A」に高めていくと青や緑の帽子アイコンに変わっていきます。
習熟度が一定レベルを超えると、晴れてオリジナル模試機能が使えるようになります。
オリジナル模試はシステムが自動生成した「あなた専用の模擬試験」です。
はじめに制限時間を「3分」~「60分」の間で選択します。
「3分」の時間制限を選択した場合、時間内に四肢択一式の問題を2つ解きます(下の画像は2問目)。
次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
選択肢それぞれの解答を選択してください。
それまでの一問一答演習の解答データをもとにはじきだされた「間違いやすい問題」が4つ一組になっています。
自分の不得意なところをこれでもかとつつかれるので、1問正解するだけでも結構大変です。
しかも「1問に対する解答番号を選ぶ」だけでなく「各選択肢に対する○×も合わせて解答」しなくてはなりません。苦手な問題を徹底的に潰せ!ということですね。
最初は成績が悪く「bad」の評価をくらってしまいましたが…
続けていると良い結果になり「Great!」の評価をいただきました。
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過去問一問一答演習(過去問演習システム)を実際に使ってみて「これを使い倒せば試験本番に非常に強くなれる」と実感しました。
宅建試験に合格したければ過去問をマスターすることが必須だとよく言われています。単に問題を解けるだけでなく1肢1肢の正誤まで正確に答えられる状態が理想です。
しかしながら、従来の独学や通信講座ではどの程度きめ細かい精度で学習するかは結局のところ個人の調整力にゆだねられていました。そのため毎年多くの人が十分な実力を養えないまま宅建試験に臨んでいます。
フォーサイトの過去問一問一答演習機能の登場はこのような現状を変えてしまうかもしれません。というのも、このシステムを使うことで受講生は意識せずとも合格に必要な粒度で知識を脳に定着させられるからです。
過去問一問一答演習機能の「1肢1肢を丁寧に正解できるようになって初めてスコアが伸びる」仕組みは徹底したスパルタ教育を思わせます。それほど厳格なものだからこそ強固で揺るぎのない知識基盤の形成が約束されていると言えます。
補足ですが、過去問一問一答演習(過去問演習システム)はバリューセット3限定で提供されています。
単品購入のような形で過去問一問一答演習を入手することはできませんので注意しましょう。
過去問一問一答演習(過去問演習システム)についてはManaBunレビュー記事でも少し違った視点でレビューしています。

また、フォーサイト宅建士講座の公式サイトにも過去問一問一答演習の紹介がありました。
⇒ 【フォーサイト公式】宅建士講座 過去問一問一答演習(過去問演習システム)
あわせて参考にしてみてください。
小まとめ
以上、バリューセット3について解説してきました。バリューセット3の構成を改めて下に示します。
- バリューセット2(基礎講座・過去問講座・直前対策講座)
- 科目別答練講座
- 過去問一問一答演習
繰り返しになりますが、バリューセット2に「科目別答練講座」と「過去問一問一答演習(過去問演習システム)」を追加したものが「バリューセット3」です。
ここで一つ疑問が生まれると思います。バリューセット2とバリューセット3、一体どちらを選ぶべきなのでしょうか?
次のセクションではその疑問に答えていきます。
バリューセット2と3 どちらを選ぶべき?
フォーサイト宅建士講座で長年提供されてきた「バリューセット2」と、2021年度版から提供されることになった「バリューセット3」。そのどちらを選ぶべきなのかは「人によって違う」というのが答えになります。
なぜそう言えるかというと、バリューセット2と3は教材以外の面でも少し違いがあるため向いている人が異なります。また、あなた自身が「価格」と「合格可能性」のどちらをより重視するかということも重要な判断材料になります。
以下で「バリューセット2がおすすめ」のケースと「バリューセット3がおすすめ」のケースに分けて、詳しく説明していきます。
「バリューセット2がおすすめ」のケース
次の2点のいずれかにあてはまる場合はバリューセット2を選びましょう。
- 教育訓練給付制度を利用する場合
- 価格と合格可能性のバランスを重視する場合
1点目の「教育訓練給付制度を利用する場合」について説明します。
実は「バリューセット2は教育訓練給付制度の対象講座である」「バリューセット3は教育訓練給付制度の対象講座ではない」という違いがあります。
教育訓練給付制度の利用を考えている人はバリューセット2を選ぶべきです。というか、そうしないと教育訓練給付制度を使えません。なので必然的にバリューセット2に決まります。
「え? 教育訓練給付制度って何?」という方もいるかもしれません。
教育訓練給付制度は失業した人向けの制度で、要件を満たすと学費の20%がハローワークから支給される制度です。
詳細についてはフォーサイト公式サイトの解説ページを参照していただければと思います。
次に2点目の「価格と合格可能性のバランスを重視する場合」について説明します。
私は毎年フォーサイト宅建士講座の合格率や受講生アンケートの結果に注目しているのですが、例年次のような傾向があります。
- アンケートに回答した受講生の6~7割が合格している
- 「合格した」と回答した受講生の8~9割がバリューセット2を選択している
この傾向から、バリューセット2は多くの人にとって合格可能性の高い講座であることは間違いありません。
他方、2021年度から提供開始となったバリューセット3はどうかというと、バリューセット2の拡張版ですので「いっそう合格する可能性を高めてくれる」はずです。
しかし「バリューセット3のほうが5,000円も高い」という点は見逃せません。無視できないレベルの金額差ですよね。
ここで「5,000円安いバリューセット2でも、これまでの実績から考えればそこそこ合格する可能性を見込めるのだから、バリューセット2で十分である」と判断するのは合理的だと思います。
価格をおさえつつ、合格に必要な対策が十分にできそうなバリューセット2がちょうど自分に合いそうだ、と考えていくわけですね。
以上より、価格と合格可能性のバランスを重視する人はバリューセット2を選ぶと良いでしょう。
「バリューセット3がおすすめ」のケース
次の3点のいずれかにあてはまる場合はバリューセット3を選びましょう。
- 全額返金保証制度を使いたい場合
- DVDオプションを選択したい場合
- 合格可能性を最大限引き上げたい場合
1点目の「全額返金保証制度を使いたい場合」について説明します。
実は「バリューセット2は全額返金保証制度の対象講座ではない」「バリューセット3は全額返金保証制度の対象講座である」という違いがあります。
全額返金保証制度の利用を考えている人はバリューセット3を選ぶべきです。というか、そうしないと全額返金保証制度を使えません。なので必然的にバリューセット3に決まります。
フォーサイト宅建士講座の全額返金保証制度については次の記事で解説しています。

合わせてチェックしてみてください。
2点目の「DVDオプションを選択したい場合」について説明します。
フォーサイト宅建士講座では講義を収録したDVDは標準では付属しません。講義はeラーニングアプリで視聴するのが原則となっています。
しかしDVDを必要としている人も少なくないため、オプションでDVDを追加できるようになっています。そしてDVDオプションはバリューセット3限定で提供されています。
DVDが必要な人はバリューセット3を選びましょう。
ちなみにDVDオプションを選択すると次のDVDが付属します(2022年度版の場合)。
- 受講ガイド・戦略立案編・合格必勝編 DVD
- 入門講座 DVD
- 基礎講座 講義DVD 7枚
- 過去問講座 講義DVD 5枚
- 直前対策講座 講義DVD 2枚
DVDの必要性について迷っている人は次の記事が参考になると思います。ぜひ読んでみてください。

3点目の「合格可能性を最大限引き上げたい場合」について説明します。
先に述べたように、バリューセット2を拡張したものがバリューセット3です。教材がより充実していますので、合格可能性を一段と高いものにできるでしょう。
ここで「たとえバリューセット2に比べて5,000円高かったとしても、より合格を実現できそうな講座を使って全力で宅建試験に臨みたい」と判断することも合理的だと思います。
合格可能性が少しでも上がるのであれば5,000円程度の価格差は問題にならない、と考えていくわけです。
以上より、合格可能性を最大限引き上げたい人はバリューセット3を選ぶと良いでしょう。
バリューセット3の価格と安く買う方法
バリューセット3の価格は69,800円(税込・送料別)です(2021年10月下旬現在)。DVDオプションを追加する場合はさらにプラス9,000円となります。
ただし価格は時期によって変動します。次のページで最新の価格情報をチェックしてください。
なお、バリューセット3はクーポン利用やその他の方法で安く購入できます。
私自身、購入する際はできるだけ割引制度を利用するようにしています。次の記事で最新の割引情報をまとめていますので、ときどき確認してみてください。

この記事のまとめ
今回は私が最近購入した「フォーサイト宅建士講座 バリューセット3」をレビューしました。
内容を簡単に復習しましょう。
- バリューセット3はフォーサイト宅建士講座において2021年度版から提供開始となったセットプランである
- バリューセット3は「バリューセット2」に「科目別答練講座」と「過去問一問一答演習(過去問演習システム)」を追加した拡張版である
- バリューセット2とバリューセット3のどちらを選ぶべきかは、利用したい制度やオプション、重視するポイントによって変わる
バリューセット2・3のどちらを選ぶべきかの判断基準は以下の通りです。
- 教育訓練給付制度を利用する場合
- 価格と合格可能性のバランスを重視する場合
- 全額返金保証制度を使いたい場合
- DVDオプションを選択したい場合
- 合格可能性を最大限引き上げたい場合
自分に最適なセットを選んで、宅建試験の合格を勝ち取りましょう。
以上、参考になれば嬉しいです。



