宅建試験に独学で一発合格した宅建士杉山貴隆です。
昔から「宅建士は食いっぱぐれない」(生計を立てられない状態に陥ることがない)とよく言われています。でもどうしてそう言えるんだろう?と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
今回は宅建士が食いっぱぐれない理由をお伝えします。実際に宅建資格のおかげで食いつなぐことができた私の経験も盛り込みつつ、なぜ食いっぱぐれないのかという疑問に答えていきます。
一読していただくと「なるほど!宅建士って良いかも」と思えるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
宅建士が食いっぱぐれない3つの理由
最初に結論をお伝えすると宅建士が食いっぱぐれない理由は次の3つです。
- 不動産業界には宅建士の求人が常にあるから
- 宅建士は不動産以外の業種でも雇ってもらいやすいから
- いざとなったら資格を活かして独立・開業できるから
以下で順番に説明していきます。
【理由1】不動産業界には宅建士の求人が常にあるから
宅建士が食いっぱぐれない理由の1つめは不動産業界には宅建士の求人が常にあるからです。
求人が常にあるなんて嘘でしょ?と思う人もいるかもしれませんが、嘘かどうかは簡単に検証できます。試しにあなたが住んでいる地域の名前で「○○県 宅建士 求人」とか「○○市 宅建士 求人」とかでググってみてください。
たとえば横浜市の求人なら次のリンクをタップすると検索できます。
未経験求人のほうが良ければ「○○県 宅建士 未経験」「○○市 宅建士 未経験」としていただいてもも構いません。
宅建士の求人募集が大量に出てくるので驚くと思います。実は不動産会社からすると宅建士は常に雇いたい人材なのです。
なぜ常に雇いたい人材なのでしょうか。簡単に言うと次の事情があります。
- 不動産会社は法律により従業員の5人に1人以上を宅建士とするよう義務付けられている(宅建士の数が基準に満たなくなると営業できなくなる)
- 宅建士にしかできない一定の業務がある
- 宅建士の合格率は15%ほどであり、誰でも簡単に取れるような資格ではないので、需要に比べて供給が不足気味である
ちなみに私はかつて30歳を目前にして無職となり、大した経験もスキルもなかったためどこにも雇ってもらえず困り果てた時期がありました。でも宅建試験に合格すると即座に正社員としての就職が決まりました。
当時は職歴もほとんど無く転職エージェントに利用を断られることもあるほどでしたが、そんな私でも仕事にありつけるくらい宅建士のニーズは大きいんです。
【理由2】宅建士は不動産以外の業種でも雇ってもらいやすいから
宅建士が食いっぱぐれない理由の2つめは宅建士は不動産以外の業種でも雇ってもらいやすいからです。
たとえば金融業界や建設業界では不動産取引の法律知識が求められることも多いため、宅建士は優遇される傾向にあります。それ以外の業種でも、宅建試験に合格していることを履歴書に書いておくことで面接に呼ばれやすくなるでしょう。
宅建資格がそれなりに難易度の高い国家資格であることを理解している人事担当者なら「この応募者は勉強や努力を継続できる人だ」と肯定的に評価してくれるはずです。
私自身、不動産業界にしばらく勤めた後は何度か転職し「中堅ITベンチャーの正社員」「日本の大手メーカーの正社員」「日本を代表する通信系企業の100%子会社の正社員」というキャリアを経ることができました。
転職活動時の履歴書にはいつも宅建資格のことを目立つように書いておきました。そうすると面接では必ず宅建資格のことが話題になり盛り上がりました。このように宅建士は不動産以外の業界で自分を売り込む際にも有利に戦えるのです。
不動産業界以外で宅建資格が直接役に立つ職種として資格対策予備校の宅建講座の講師というのもあります。教育に関心がある人はそういう道を目指すのも手です。
【理由3】いざとなったら資格を活かして独立・開業できるから
宅建士が食いっぱぐれない理由の3つめはいざとなったら資格を活かして独立・開業できるからです。
最近は会社で長時間労働をさせられたり、セクハラ・パワハラで心身を病んだりして退職する人が増えていますよね。また終身雇用が崩壊し、そのあおりで希望退職を迫られたりリストラの対象になってしまったりすることも珍しくありません。
もしあなたがそんな不遇な目に遭って「もう会社勤めはしたくない・できない」という状況になったとしても、宅建の資格があれば自分で不動産事業を立ち上げることができます。
実は不動産事業の立ち上げは誰でも1人でできるわけではありません。必ず1人以上の宅建士を雇って行政庁の許可を得なければならない決まりがあります。そのため一般の人が不動産業界で独立・開業するのは結構ハードルが高いです。
でももし開業しようとする人自身が宅建資格を持っているのなら自分ひとりでも独立・開業できます。あなたが宅建士なら誰も雇わず1人で開業できるのです。
とはいえ開業には大金が要るでしょ?と思われるかもしれませんが、不動産の売買仲介・賃貸仲介は自己資金で物件仕入れをするわけではありません。売りたい・貸したい人と買いたい・借りたい人をつなぐ仕事ですので、少ない元手でスモールスタートできます。
会社勤めを続けて窮地に立たされたとしても、独立・開業して食っていく道がある。宅建士はそういう生き方を可能にしてくれるプラチナチケットとしての側面も持っているのです。
宅建試験に合格する方法
「宅建士になれば食いっぱぐれないことはわかった。でも宅建試験って難易度高いんだよね? なら自分には無理かも…」
そんなふうに諦めそうになった方もいると思います。確かに宅建試験は簡単ではなく、たとえば1~2週間だけの勉強で受かるようなことは基本的にあり得ません。
しかし計画的に学習を進めて宅建試験の合格に必要だと言われる300時間を達成すれば、誰でも合格レベルの実力を身に付けられます。私自身、知識ゼロの状態でスタートし、半年ほどの独学で一発合格できました。
私の独学の方法はおすすめ独学勉強法の記事で詳しく解説しています。独学で勉強したい方には有益だと思いますので参考にしてください。
もし「独学は不安だ」と感じるなら通信講座を使って勉強するのも良い方法です。
通信講座はその講座が何年にもわたって積み重ねた合格ノウハウを教材に取り入れています。なのでたとえば「勉強は苦手だ」「記憶力に自信がない」という人でも最短距離でゴールを目指せます。
私は宅建試験に合格した後にいくつもの宅建士講座を購入・受講し研究したのですが、フォーサイト宅建士講座とスタディング宅建士講座が特に初心者の方に向いておりおすすめです。両講座のレビュー記事はこちら。
無料お試しも利用できます。興味のある方は公式サイトもチェックしてみてください。
以上見てきたように宅建試験に合格する手段はいくつもあります。その中から自分に合ったものを見つけ出しましょう。それができればきっとあなたも宅建試験に合格し宅建士になることができます。
一度資格をとれれば、その後は食いっぱぐれる心配もなく安心して人生を送れるようになるはずです。
この記事のまとめ
今回は宅建士が食いっぱぐれない3つの理由を解説しました。3つの理由を復習する次の通りです。
- 不動産業界には宅建士の求人が常にある
- 不動産会社には常に宅建士の需要があり、その割に宅建士の供給は不足気味であるため、就職しやすい
- 宅建士は不動産以外の業種でも雇ってもらいやすい
- それなりの難易度の国家資格であることから人事担当者に興味を持ってもらいやすく、肯定的な評価を得やすい
- いざとなったら資格を活かして独立・開業できる
- 会社員として雇用されて働くのが難しい状況になったとしても、ひとりで独立・開業して仲介業で生計を立てていける
宅建資格は一生モノです。ぜひ取得して、あなたが今後安定した生活を送るための基盤の1つにしましょう。
以上参考になれば嬉しいです。