私が宅建を受験するかどうか迷っていた頃、こんなことを考えていました。
「もし、宅建を受験しようと決めたら、その日から毎日少しずつ受験勉強を積み重ねていかないとな…」
「時間も精神力もたくさん使うことになるから、本当に受験すべきかどうかは、真剣に悩んで決めなきゃいけない」
でも、頭の中で考えているだけだと、なかなか前に進まないんですよね。
そこで今回は、受験の決断をするための材料をどう得るか、私の体験に基づいてお話しします。
目次
さあマンガを読もう
宅建を受験するかどうかを決めるために、私はマンガを読みました。といっても、もちろん週刊誌のマンガじゃないですよ。
マンガで分かる○○、といった系統の本が、数年前から随分流行っているように思います。宅建も例外ではなく、「マンガで分かる宅建」のようなマンガベースの書籍がいくつも出ているんです。
先に言ってしまうと、「マンガで分かる宅建」は、宅建の試験勉強としては全く役立ちません。多くの人が宅建を取得することができるといっても、さすがにマンガ仕立ての本だけ読んで取れるほど、甘い資格ではないです。
でも、マンガであることによって視覚的・物語的に全体を見渡すということが可能になります。
どういうことかと言うと、「マンガで分かる宅建」の多くは、不動産の持ち主や不動産屋が主人公になっています。そして、土地の売買などの不動産取引の現場において、民法その他の法律がどのように機能するのか、ということを具体的なストーリーの中で見て行くことができるのです。
おすすめの「マンガで分かる宅建」
では、実際にどんなマンガが出版されているのか、見ていきましょう。
住宅新報社の『マンガ宅建 はじめの一歩』
私が宅建の受験をするかどうか考えていたときに読んだのはこちらです。
この『マンガ宅建シリーズ』は結構昔からあります。住宅新報社が出していて、内容には信頼が置けます。
ただ、絵柄や構成は…申し訳ないけど、古臭いです。「楽しく描かれている」というよりは、「実直に描かれている」といえばいいでしょうか。絵は大して気にならない、という方にはおすすめできます。
U-CANの『ここからスタート!宅建まんが入門』
近頃は、もっと今風の絵を書く漫画家を起用したものが出ています。
表紙の先頭に立っている「青空カケル」くんが主人公。不動産屋に就職するのですが、その社長の娘を落とすために宅建の資格をとろうとします。
しかし!その社長の娘の幼馴染で男性の宅建士が現れる…という、ラブコメ仕立てのストーリー。ギャグの要素も入っていて楽しく読めます。私がもし過去に戻ってもう1度受験勉強するなら、このマンガを選びたい。
上記は2016年版です。2017年版・2018年版は表紙がシンプルな構成になっています。
購入時のアドバイス
以前の記事で、宅建のテキストは必ず最新のものを!というお話しをしました。
しかし宅建マンガ関連の本は、そこまでストイックにならなくてもいいと思います。古いものを中古で安く買ってみてもOKです。(私はそうしました。)
というのも、マンガを読む目的は宅建の学習ではなく、宅建の分野をざっと眺めることだからです。法律に関する記述が少々古くなっていても、その後のテキスト学習で知識を更新すれば問題ありません。
ただ、古いといっても、2~3年が限度かな、とは思います。あまり古いを読むと、間違った知識を大量に仕入れてしまうことになりかねないので、気を付けてください。
マンガを読みながら考えたいこと
マンガを読むことによって、まずは全体をざっと把握しましょう。そして、不動産取引というテーマについて少しでも興味を持てそうかどうか、自分の心に訊いてみてください。
もし興味が持てそうなら、宅建の受験を決めてしまってOKです。実際、この分野の法律の学習は、知的好奇心を刺激する内容を多く含んでいます。少なからず楽しみながら学習できることでしょう。
逆に、不動産取引の法律に少し触れただけでも拒否感を覚えたり、とてもこの分野の学習に耐えられそうにない、と感じる人もいると思います。そういう人は、宅建の受験はやめておきましょう。
人間、嫌いなことや苦手なことを数ヶ月も継続するということはできません。できたとしても精神に悪いですし、結果も伴わないでしょう。時間と体力は他の楽しめることにつぎ込むべきです。
おわりに
宅建を受験するかどうかは、「マンガで分かる宅建」を読んで決めるのがおすすめです。まずは一読してみてください。
いつまでも頭の中でだけ悩むと、逆に損をする判断を下してしまいかねません。実は宅建の素質があるのに受験を諦めたり、実は宅建は向いていないのに受験勉強を始めてしまったり、ということが起こりえます。
マンガを通して宅建の内容を把握し、自分との相性を見極めましょう。そうすることではじめて、この先進むべき道がどちらなのか、適切な結論を下すことができます。
追記 2017/12/16
他にも宅建マンガってたくさんあるようなので、追加しておきます!