宅建テキスト(基本書)の選び方・決め方とおすすめテキスト2017

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宅建は人気資格なので、多くの出版社が学習用のテキストを出しています。10~20種類くらいはあるんじゃないでしょうか。選択の余地があるというのは、何にしても有難いことです。

でも、いざテキストを買おうと書店に行ったら、絶対こう思いますよね。結局、どれにすればいいんだよ・・・ って。私も初学者のとき、そう思いました。何を基準にして選んだらいいか、分からないんですよね。

そこで、この記事では私が考える「良いテキストを選ぶ基準」についてお話ししていきます。特に次のような人にはぴったりだと思います(私がまさにこれに当てはまる人だったので)。

  • 不動産や法律について勉強するのは初めてだ
  • 独学で、かつ一発で合格したい
  • テキストは1冊だけで済ませたい

さらに、「良いテキストを選ぶ基準」をクリアしたおすすめテキストも後半で紹介しています。時間が無い人は、直接そちらを読んでいただいてもOKです。[おすすめテキストを見る]

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テキストの選びの3つの基準

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私が考える「良いテキスト」は、次の基準をクリアしたテキストです。

  • 600~700ページの分量
  • 「楽」「やさしい」をウリにしていない
  • 講義形式で書かれている

3番目の条件が一番重要ですが、話が長くなるので最後に回しています。上から1つずつ見ていきましょう。

基準1:600~700ページのものを選ぶ

宅建の学習テキストには、適切なボリュームというものがあります。おおよそ、600ページから700ページ程度。分厚いようですが、これが適量です。

というのも、宅建の学習分野は4つに分かれています。権利関係(民法)、宅建業法、法令制限、税その他、です。これらの4つの分野にざっと200ページずつあてたとしても、軽く600ページはいってしまうんですよね。

これより少ないものは、試験に必要な内容が十分には盛り込まれていないと考えたほうがいいでしょう。もちろん、内容量が小さい分、早く読み終わって達成感が得やすいというメリットもあります。でも、過去問や予想問を解く段階になって、基礎知識の不足に苦しむというデメリットのほうが大きいです。

600~700ページよりも多いものは、やや情報過多になっている可能性があります。試験に1度しか出題されていないような論点まで盛り込まれているのでしょう。満点を狙うなら話は別ですが、単に合格を狙うのであれば、ボリュームが大きすぎるテキストは避けるべきです。

基準2:「楽」「やさしい」をウリにしていないものを選ぶ

宅建の合格率は17パーセント前後。しかも毎年、難化していく傾向にあります。

なので、最早「楽」して取れる試験ではなくなってきています。残念ながら。

「宅建なんて馬鹿でもとれる」とか、「宅建は1ヶ月テキストを読んで過去問をやればすぐ合格できる」とかって言う人もいますが、普通に無理です。そういう人は、宅建の受験をそもそもしたことがないか、十年くらい前の合格者かのどちらかでしょう。このような言葉は、信じないでください。

大学の法学部等を出ているなど、予備知識のある人はともかく、一般の学習者はちょこっと苦労する覚悟が必要です。

覚悟の無いままに「楽」で「やさしい」テキストを使い始めると、結局は合格レベルに達することができず、試験に落ちてしまいます。また来年、ということになれば、トータルで見て遠回りを強いられることになるのです。

記念受験以外の方は、「楽」で「やさしい」テキストは避けておきましょう。

基準3:講義形式のものを選ぶ

実は、宅建のテキストは、大きく分けて次の4通りのものがあります。

  • 図解形式のもの:学習内容を図やイメージで表現し、それを中心にテキストが構成されている。文章は少なめ。
  • 要点形式のもの:情報を簡潔な文や箇条書きで整理することに力点を置いたテキスト。
  • 教科書形式のもの:学校の教科書に近い体裁で書かれた生真面目なテキスト。
  • 講義形式のもの:講師の授業を文字に起こしたような内容のテキスト。

私のおすすめは「講義形式」なのですが、以下、順に見て行きます。

図解形式は難有り

不動産や法律の勉強をするのがはじめてなのであれば、最もふさわしくないのが「図解形式」のテキストです。

図解形式は、学習内容が視覚イメージでまとめられているため、一見すると分かりやすそうです。滝澤ななみさんの『みんなが欲しかった! 宅建士の教科書』(TAC出版)がその例ですが、このテキストはかなり人気もあります。

しかしながら、私見では、宅建の内容の基礎をおさえるには、むしろ「文章メイン・図表サブ」が望ましいです。つまり、文章による「条文や基礎的概念の具体的で詳細な解説」がまずあり、その理解を助けるものとして「図・絵・表」がある、ということです。

なぜかと言うと、図などの視覚に頼った要素というのは、どうしても見る人の主観で理解してしまいがちだからです。これは、初学者のような知識が十分でない人が見ると、思い込みや誤解をしてしまいやすくなる、ということを意味しています。

誤読・誤解を避けるためには、初学者の人は図解形式を選ばないほうがいいでしょう。

逆に、宅建試験が2年目の人などは、予備知識が十分にあるのですから、図解中心のテキストのほうが効率よく学習が進むと思います。

要点形式も避けるべき

要点形式の教科書は、記述が簡潔であり、箇条書き的にまとめられている形式のテキストです。例として、総合資格学院の『必勝合格宅建テキスト』が挙げられます。

一見すると文章量がありますが、こちらも初学者の学習にとっては危険があります。要点が簡潔に書かれているということは、一度理解できなかった箇所は、同じところを何回読んでも理解できないからです。

そういう弊害を避けるには、むしろ簡潔でないほうがいいのです。同じ内容でも、繰り返し、違う視点から述べられているくらいのほうが、理解は進みやすいと言えます。

なお、要点形式の本も、上記の図解形式同様、「予備知識を持っている人が効率よく学習を進める」という目的のもとでなら、有効に機能するものと思います。

教科書形式は眠くなる

教科書形式は、学校の教科書に近い体裁で書かれている本です。『パーフェクト宅建基本書』がこれにあたります。

この手のテキストは、文章での解説が豊富であり、かつ図表等の視覚情報も盛り込まれています。そういった点では、初学者に合ったテキストだと言えます。

ただ、難点は、言い回しが固いためとっつきが悪く、読んでいて眠くなることすらあるというところです。

せっかく確保した学習時間を、うたた寝に使ってしまってはもったいないです。学校の教科書に抵抗が無かった人はいいかもしれませんが、それ以外の人はやめておくのが無難です…。

講義形式はメリット多し

最後に、講義形式のテキストですが、こちらはテキスト全体が「講師の授業」のような形式でまとめられているものです。(該当するテキストは次節で3冊紹介します。)

各々の論点が話し言葉に近い形で書かれているため、文章量の割には読み進めやすいと言えます。

ひとつの概念を説明するのに、複数の言い換えが使われたり、例え話が用いられます。間違えて覚えてしまいそうな部分ほど、そのような工夫がなされています。無駄なようにも見える記述が、実は理解を助ける内容になっているというわけです。

先生が黒板に書いていくような要点のまとめや、プリントで配られるような図表といったものも、当然、テキストには含まれています。メインの話題の理解を助ける「視覚要素」が、初学者にとって適切な位置づけで盛り込まれているということです。

特に、予備校に通わずに独習すると決めた人は、「予備校の講義の代わりに、テキストで講義を受ける」という視点に立ってみるといいでしょう。おのずと、講義形式のテキストを選択することの重要性が理解できると思います。

おすすめテキスト

ひみつ

上記の基準をクリアしているのは、私の知る限り次の3冊です。各々の詳細なレビューは、別の機会に。

U-CANの宅建士速習レッスン

『宅建士速習レッスン』は、実は私が宅建受験生時代に使ったテキストです。

品の良い先生が淡々と、かつ丁寧に語るような読み味です。各論点は明瞭・正確に記述されています。さすがはU-CAN。

追記:レビューを書きました。

独学者にオススメの理解重視テキスト『宅建士速習レッスン』。豊富な具体例に基づいて徹底解説。だから合格に近づける!
私が初学者の頃よく分かっていなかったことのひとつ。それは、宅建の学習を進めるということは、「法律の学習を進めること」だということです...

日建学院 どこでも学ぶ宅建士

『どこでも学ぶ宅建士』は、上記のU-CANと同程度の内容なのですが、記述がかなり柔らかい印象があります。優しい先生に誉めて伸ばしてもらいたい!というタイプの人は、この本がおすすめ。

そして何よりキャラクターが可愛い。ねこ。これは愛せる。

TAC出版 わかって合格(うか)る宅建士 基本テキスト

『わかって合格(うか)る宅建士 基本テキスト』は、分冊できるのが大きな特徴です。つまり、1冊のテキストを切り離して、4冊に分けてしまえるのです。しかも簡単に。

持ち歩いて学習する機会が多くなりそうであれば、こちらにするといいでしょう。

追記:レビューを書きました。

分冊可能なテキスト『わかって合格る宅建士』を分冊したら、驚きの軽さ!もう持ち歩きで泣かない。
重い… 重い! ズッシリ重い!宅建のテキストって、なんであんなに重いんでしょう。出版各社が受験生の合格のため...

補足

初学者の方は、どのテキストにするか迷っているときは、この3冊のうちのどれかであればOKです。直観に合うものをピックアップしてください。

テキスト購入時の注意点

気を付けて!

最後に、テキストを購入するときの注意点をおさえておきましょう。それは、最新のものを購入することです。

Amazonの中古本市場などには、以前の年度の本が格安で売っていることがありますが、手を出してはいけません。

なぜか? それは、宅建に関係する法律は毎年改正されていっているからです。そして、試験では法律の改正点が問われることがよくあります。

テキスト代をちょっとケチったことにより、貴重な得点を逃してしまうなんて本当に馬鹿馬鹿しいです。ぜひ、最新のものを購入してください。

まとめ

テキストを選ぶ際に大事にしたい基準について述べてきました。おさらいしておきましょう。あなたが選ぶべきテキストは…

  • 600-700ページのもの
  • 「楽」「やさしい」をウリにしていないもの
  • 講義形式で書かれているもの

です!

★テキスト入手後は、こちらの学習法を参考に★

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コメント

  1. やまと より:

    テキストがたくさんありすぎて迷っていたところです。とても参考になりました。ありがとうございます。

    • Kiryu Kiryu より:

      コメントありがとうございます。
      4月から開始するならまだまだ余裕ですね。
      試験勉強、頑張ってくださいね!