宅建試験に独学で合格した宅建士杉山貴隆です。
「一生懸命勉強したのに合格点に届かず不合格…」「受験にささげた時間も労力も全て失われてしまった」
宅建試験に落ちてしまい意気消沈している人へ、私から伝えたいメッセージがあります。きっと今は悲しさや悔しさでいっぱいになっていることでしょう。
でも負の感情に支配されているうちは前に進むことができません。負の感情をコントロールし、悲しさ・悔しさを次の行動への原動力に変えてください。
この記事では独学したけど宅建に落ちてしまった人が取るべき5つのアクションを明示します。あなたが次の一歩を踏み出す際の参考にしていただければと思います。
独学で宅建に落ちた人が取るべき5つのアクション
最初に結論をお伝えすると、独学で宅建に落ちた人が取るべき5つのアクションは次の通りです。
- 自分を誉める
- 来年も受験するかどうか考える
- 落ちた原因を追究する
- 原因に応じた対策を検討する
- 行動を開始する
以下で順番に見ていきましょう。
自分を誉める
独学したけど宅建に落ちてしまった人が取るべきアクションの1つめは自分を誉めることです。
宅建試験の合格率は例年15~17%。10人いても1人か2人しか受かることができません。あなたはそんな厳しい資格試験にリスクをとって挑戦したんです。それだけで本当にすごいと思います。誰にでもできることではありません。
見たいテレビ番組を我慢した日もあったと思います。友達と遊びに行く回数を減らしたりもしたでしょう。そうやって自分の欲望を抑えてより良い未来の実現に向けて努力した。それは素晴らしい経験で、今後の人生の糧になるはずです。
行動して自分なりに全力を尽くしたのなら、たとえ宅建試験に合格できなかったとしても生き方としては合格。過去の自分を肯定し、思い切り誉めて認めてあげましょう。
来年も受験するかどうか考える
独学したけど宅建に落ちてしまった人が取るべきアクションの2つめは来年も受験するかどうか考えることです。
繰り返しになりますが、宅建試験の合格率は例年15~17%で合格のハードルはかなり高めです。一般的には300時間かけて勉強する必要があると言われています。
前回の試験のためにそれなりに勉強したから次は少ない時間で済むかというと、そんなに簡単な話でもありません。一度覚えたことも時間がたてばどんどん忘れていきますので。
合格したいなら来年も300時間勉強するつもりでいたほうが良いのですが、それだけの時間的コストをかけてもあなたは宅建試験に合格したいのでしょうか?
これはあなたにしかわからないことです。何のために宅建の資格をとりたいのか。
- 「なんとなく将来が不安だから」
- 「就職活動を有利にしたいから」
- 「転職に役立てたいから」
- 「年収を上げたいから」
- 「不動産を相続するから」
- 「独立開業したいから」
人によって理由はさまざま。そして人によって取れるコストもさまざまです。来年の300時間、貴重な人生の300時間を受験勉強に費やす。それが本当に取るべき選択肢なのかどうか。
率直に言って、宅建試験に合格しないと人生がうまくいかないとかハッピーになれないといったことは一切ありません。宅建の勉強が自分に向いていないなら、他のことを頑張ったほうが人生をより良いものにできる場合もあるでしょう。
「宅建試験の合格を目指す理由」と「貴重な人生の300時間」を改めて天秤にかけてみてください。天秤の皿はどちらに傾くでしょうか?
もし「どうも宅建以外のことを頑張ったほうがよさそうだ」と思えるなら、宅建に関しては撤退を決断することになります。その場合、受験のために頑張った経験はこれからの人生で必ず活かせます。
「いや、自分はどうしても宅建士の資格を取りたい」と思う人は再挑戦です。来年こそは合格して周囲の人を驚かせましょう。私もこのブログで独学の助けになることを書いて、あなたの合格を応援します。
落ちた原因を追究する
独学したけど宅建に落ちてしまった人が取るべきアクションの3つめは落ちた原因を追究することです。
残念ながら前回の試験では落ちてしまった。とすれば落ちた原因は何だったのでしょうか。見方を変えるなら「合格者にできていたことで、自分にできていなかったこと」は何だったのか。
次の宅建試験で合格したいなら、今年を振り返ってダメだった原因を自分なりに徹底的に調べ、見つけておくことが不可欠です。
独学で失敗する原因のよくあるケースとして「教材が適切でなかった」「勉強時間が足りなかった」「勉強方法が適切でなかった」というものがあります。以下でもう少し見ていきましょう。
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よくある宅建独学の失敗原因の1つめは教材が適切でなかったというものです。
宅建に合格している上司や先輩の勧められるままに教材を決めてしまったり、ネットに書いてあるおすすめ情報を鵜呑みにして教材を決めてしまったりする人がいますが、それではいけません。
宅建試験の教材には色々なタイプのものがあり、その中から自分に合ったものを選ぶ必要があるからです。合格する人は書店へ足を運ぶなどしてテキストや問題集を比較し、自分に合った教材はどれかということを自分の目で見て・自分の頭で考えて決めています。
あなたの教材選びは適切なものだったでしょうか。振り返ってみてください。
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よくある宅建独学の失敗原因の2つめは勉強時間が足りなかったというものです。
私の独学経験から言っても、知識ゼロから始めるのであれば300時間程度の時間確保は必須です。もちろん確保するだけではダメで、300時間の勉強を確実に実行する必要があります。
口で言うのは簡単ですが、これが意外と難しい。フルタイムで仕事をしている人が毎日2時間、3時間といった学習時間を生み出すのは至難のワザです(私も働きながら宅建の受験勉強に取り組んだ一人ですので、わかります)。
とはいえ合格する人は死に物狂いで時間を作っています。そして捻出した時間で集中して勉強しています。彼らも決して楽をしているのではなく、それこそ鬼の形相で時間と戦っています。
あなたは勉強時間を確保できていたでしょうか。振り返ってみてください。
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「よくある宅建独学の失敗原因」の3つめは勉強方法が適切でなかったというものです。
独学する人の中には、なんとなくテキストを買って読んでみて、なんとなく問題集を数冊買って解いてみて、そして試験日を迎える。そんな人がたくさんいます。でもそんな戦略も何も無い戦い方では勝てる見込みはほとんどありません。
合格する人は宅建試験は熾烈な競争だと考えています。何としても自分は上位15%に入り込む。そのための勉強方法を見つけ出し、戦略を意識して学習しています。
あなたの勉強方法は適切だったでしょうか。振り返ってみてください。
原因に応じた対策を検討する
独学したけど宅建に落ちてしまった人が取るべきアクションの4つめは原因に応じた対策を検討することです。
たとえ話ですが「水を溜めようとしても溜まらないバケツ」があったとしましょう。そして「水が溜まらないのは穴が開いているのが原因だ」とわかったとします。
穴を塞がなくてはなりません。でもどうやって? 手で塞げばよいのでしょうか。それとも塞ぐのに適した材料がある?
というか、そもそも穴が空いた原因を調べて根本的に解決したほうが良いかもしれません。あるいはバケツ自体を新調するほうが早いかもしれない。
いずれにしても、原因に対する対策は常に複数存在します。その中から自分にとってどれがベストなのかを考えなければなりません。
以下で、先に触れた「よくある原因」に対してどのような対策がとれるのかを、当ブログの過去記事の紹介を交えつつ述べていきます。
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「教材が適切でなかった」ことが不合格の原因だった場合は教材の選び方に関する見直しが必要になります。
教材は自分で比較検討して選ばなくてはなりません。書店に出かけて「あれが良いか、これが良いか」と悩んで自分にあったものに決めるんです。
インプット学習の効率化の記事で「自分に合ったテキストを選ぶ」というセクションを設けています。ぜひ参考にしてみてください。
書店に行ったけど、比較してもなかなか決められない…という場合は、どの独学用教材もあなたに合っていない可能性があります。その場合は通信講座の教材を使うことも視野に入れましょう。
通信講座の場合、教材は多くの人にとって使いやすく整備されていますし、成果も上がりやすいものになっています。当ブログではいくつもの通信教材を購入して試した結果、フォーサイト宅建士講座とスタディング宅建士講座を特にオススメしています。
どちらの講座も無料でお試し可能です。気になる場合はフォーサイトやスタディングといった通信講座についても調べてみてください。
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「勉強時間が足りなかった」ことが不合格の原因だった場合は「学習計画の立て方」や「学習時間の効率化」の観点で見直しが必要になります。
学習計画の立て方については宅建の独学に必要な期間を解説した記事が参考になるはずです。
学習時間の効率化については学習全体の効率化を解説した記事に目を通してみてください。
「何月何日に何をするというところまで精密に計画を立てたい」「進捗管理は自分では難しいから自動化してしまいたい」といった人はフォーサイト宅建士講座が提供しているスケジュール自動作成機能を活用するのが良いでしょう。
ManaBunも無料お試しが可能ですので使ってみてください。
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「勉強方法が適切でなかった」ことが不合格の原因だった場合は勉強方法の見直しが必要になります。
独学の進め方については当ブログで色々な記事を書いていますので、ぜひ参考にしてほしいです。たとえば独学の最適な流れの記事を読んでいただければ適切な勉強方法の概略がつかめると思います。
なお当ブログの情報を参考に独学を続けた複数の読者から合格報告をいただいています。ですので安心してこのブログの情報をあなたの学習に取り入れてください。
先に触れたスタディング宅建士講座を利用する場合は、勉強方法の見直しについては心配要りません。
講座が持っている独自の合格ノウハウをもとに「このように勉強を進めましょう」と指示・指導をしてくれますので、それに従って学習すればOKです。
行動を開始する
独学したけど宅建に落ちてしまった人が取るべきアクションの5つめは行動を開始することです。
頭の中で考えたりネットで情報収集をしたりするだけで、なかなか行動に移せない人がいます。考えることや情報収集をすると何かやった気になってしまうものですが、実は一歩も前に進んでいません。できるだけ早い時期に次の試験の受験に向けて動きだしましょう。
- 書店やAmazonで教材を購入する
- テキストを1ページでも読み進める
- 1問でも多くの過去問を解く
現実の行動とその積み重ねだけが未来を良い方向へ変えてくれます。
次の宅建試験の受験日を迎え、最後の1問を解き終わったとき「この出来なら絶対に合格できる!」「毎日継続して勉強してきてよかった!」そう思えるように、今日から1つずつ積み上げていきましょう。
この記事のまとめ
今回は「独学したけど宅建試験に落ちた…。次に取るべき5つのアクションとは?」というテーマでお伝えしました。5つのアクションを復習すると次の通りです。
- 1. 自分を誉める
- リスクをとって全力を尽くした。そんな行動をとれたこと自体が素晴らしい
- 2. 来年も受験するかどうか考える
- 自分の人生に宅建資格は必要なのか? 300時間費やす価値があるのか? 改めて考える
- 3. 落ちた原因を追究する
- 合格した人と合格できなかった自分の差は何なのか見極める
- 4. 原因に応じた対策を検討する
- バケツに水を溜めるために何をすればいいのか? 複数の選択肢からベストなものを選ぶ
- 5. 行動を開始する
- 現実の行動とその積み重ねだけが未来を変える
全ての失敗は成功への道しるべです。前進し続けましょう。
以上、参考になれば嬉しいです。