宅建試験に独学で一発合格した宅建士杉山貴隆です。
「これから独学で宅建試験の勉強をしようと考えているけど、意外と難しいって聞いた。どういう点で大変なんだろう?」
そんな疑問を持っている人に向けて、今回は宅建の独学が難しい3つの理由と具体的対策についてお伝えします。記事を読み進めていただくと独学の難しさに対しどう対処すればよいかがわかります。ぜひ参考にしてみてください。
宅建の独学が難しい3つの理由
最初に宅建の独学が難しい3つの理由をまとめて示します。次の通りです。
- 教材の合格実績がわからない
- スマホで勉強できない
- 不明点の解消が簡単ではない
以下で1つずつ見ていきましょう。
教材の合格実績がわからない
宅建の独学が難しい理由の1つめは教材の合格実績がわからないことです。
あなたが書店やAmazonへ行って独学用の教材を検討した結果、ある出版社が出している宅建試験の参考書を使うことに決めたとします。
さてその教材を使って合格した人は過去にどのくらいいるのでしょうか? 他の出版社のシリーズと比べて多いのでしょうか? それとも少ない?
もしかするとその教材で合格できた人の数はゼロかもしれません(実際、その年に新しく出たシリーズであれば合格実績はないはずです)。
宅建を独学する場合、どうしても合格実績についての情報が得られない中で教材を選ばざるを得ません。これはやや大げさに例えれば「目隠しをしたまま自分の結婚相手を選ぶ」ようなものです。
宅建の独学は実はスタート時点から大きなリスクを背負っていると言って良いでしょう。
スマホで勉強できない
宅建の独学が難しい理由の2つめはスマートフォン(あるいはタブレットなどの持ち運びできる端末)を使った勉強ができないことです。
書店やAmazonで一般的な教材を購入した場合、専用の学習アプリが付属することはほぼありません。そのためスマートフォンを使った学習は諦める必要があります。
スマホが使えないことによるデメリットは大きく2つあります。デメリットの1つめは空き時間に勉強できないこと。
スマホが普及した現代では、資格の勉強をするとなれば通勤・通学中や待ち時間などのスキマ時間を使って勉強するスタイルが一般的となっています。事実、宅建の通信講座や通学講座は学習用アプリを受講生に提供していることが多いです。
一方、市販の教材を使って宅建の独学をする場合、アプリが利用できないことから学習の場所や時間が「帰宅後の自宅」に制限されてしまいがちです。
そのため相対的にアプリ利用者のほうが学習を進めやすいことになり、独学している人は数か月の間にかなりの差をつけられてしまうでしょう。
デメリットの2つめは過去問などを解く際に「手作業で集計する」必要があること。
過去問を解く際、正解できた問題の数をもとに正解率を出しておくと自分の実力がつかめます。また不正解だった問題がどれなのかを記録できていれば自分の苦手な問題を後でまとめて解くといった効率的な勉強ができます。
学習用アプリを使っている場合、正解率や間違えた問題は自動で記録・表示されることがほとんどです。でも独学の場合はこういった記録を自分でつけなければなりません(私はエクセルで記録していました)。
実際にやってみるとわかりますが、それなりに面倒ですし時間もかかってしまいます。
不明点の解消が簡単ではない
宅建の独学が難しい理由の3つめは不明点の解消が簡単でないことです。
テキストを読んだり過去問を解いたりしていると、時折どうしても理解できない点がでてきます。しかし独学する場合、自分で調べる以外に疑問を解決する方法がありません。
場合によっては書店まで出かけて、他の参考書を少し読ませてもらったり、購入したりするケースも出てくるでしょう。調べてもどうしてもわからない場合は最終的には諦めなければなりません。
一人で学ぶことを選択すると、不明点が出てくるたびに「時間をかけて調べるか、それとも諦めるか」を検討することになります。学習が思うように進まない。そう感じて困ってしまうかもしれません。
* * *
以上、宅建の独学が難しい理由を3つ確認してきました。「確かに独学ってメチャクチャ大変じゃん…。もう宅建の取得自体、やめといたほうがいいかも」と思われたかもしれませんが、待ってください。
ここから先は上記3点に対する解決策を具体的に述べていきます。「あくまで独学する場合の対策」と「独学以外の方法をとれる場合の対策」の2つに分けて考えましょう。
具体的対策(あくまで独学する場合)
独学が難しい理由を理解した上で、あくまで独学すると決めた場合は次のような対策をとるのがおすすめです。
- 「教材の合格実績がわからない」の対策
- 大手資格スクールが出している教材を利用する
- 「スマホで勉強できない」の対策
- テキストはKindle対応があるものを、過去問題集はスタケンの無料アプリを使う
- 「不明点の解消が簡単ではない」の対策
- Google検索とYahoo!知恵袋を使う
以下で詳しく説明します。
「教材の合格実績がわからない」の対策
「教材の合格実績がわからない」の対策として大手資格スクールが出している市販教材を使いましょう。具体的には、日建学院の『どこでも学ぶ』シリーズかLECの『出る順』シリーズを使えばOKです。なぜそう言えるのかをもう少し詳しくお伝えします。
大前提として、自分で独学用の市販教材を選ぶ場合その教材の合格実績(合格率や合格人数)を知ることは決してできません。その代わり次のように大胆に推測してみましょう。
大手資格スクール(日建学院・LEC・TAC)が出している独学用教材であれば、他の会社が出している独学用教材に比べて合格している人は多いはずである
私はこの推測はそんなに不合理でもないと思っています。というのも大手資格スクールは宅建通学講座の合格率を毎年公表しています。その数字は立派なものであり、彼らがしっかりとした合格ノウハウを持っていることを示しています。
ここで彼らが市販の独学用教材を作るとしたらどんなものを作るだろうかと想像してみてください。おそらく大手資格スクールとしての名を落とさないために持っている合格ノウハウを凝縮した教材を作るはずですよね。
その結果、大手資格スクールが作る独学用教材は高品質なものとなり、したがって他の会社が出すものよりも多く人が合格するはずだと推測できます。
大手資格スクールは日建学院・LEC・TACの3つと書きました。この3つのうち日建学院・LECはスクールの名義で教材を出していますが、TACはそうではないため除外します。
そうすると使うべき教材は日建学院が出している『どこでも学ぶ』シリーズか、LECが出している『出る順』シリーズです。
これらの教材を使えば、正確な合格実績はわからないまでも、他社の教材に比べて多くの合格者を出しているだろうという推測のもとで学習できます。
独学用宅建テキストに関する私の考えはおすすめ・ランキングに頼らない宅建テキストの選び方の記事で詳しくお伝えしています。ぜひチェックしてみてください。
「スマホで勉強できない」の対策
「スマホで勉強できない」の対策としてテキストはKindle版があるものを、過去問題集はスタケンの無料アプリを使いましょう。テキストと問題集に分けて、以下解説します。
まず、空き時間にもテキストを読むためにはKindle版のテキストを入手しておけばOKです。「でもKindle端末を持ってない」と思った方も大丈夫。
KindleはスマホやタブレットにKindle無料読書アプリを入れれば読めます。
Kindle版が出版されている宅建テキストはそんなに多くはないのですが、LECの『出る順宅建士 合格テキスト』、宅建ダイナマイト合格スクールの『合格しようぜ!宅建士』などがあります。詳しく知りたい方は次のリンクで検索してみてください。
⇒ 【Amazon】Kindleストアで「宅建 テキスト」を検索する
間違えた問題の記録や正解数の集計を手作業でやらないためにはスタケンが出している無料アプリを使いましょう。
このアプリは驚異的です。無料なのに過去問を試験13回分解くことができます。しかも解答・解説つきです。分野ごとの正解率も自動的に計算してくれますし、間違えた問題がどれかということも自動で記録されていきます。
実はこちらのアプリは有料オンライン通信講座スタケンの問題集機能という位置づけです。でもスタケンを受講していなくても無料・登録不要で使えます(2023年5月現在)。ぜひアプリストアで「スタケン」と検索して、使ってみてください。
以上述べた通り「スマホで勉強できない」という問題点はKindle版のテキストとスタケンの無料アプリを使うことで解決できます。
「不明点の解消が簡単ではない」の対策
「不明点の解消が簡単ではない」の対策としてGoogle検索とYahoo!知恵袋を使いましょう。
意外と気づいていない人も多いのですが、実はネット上には非常に多くの宅建に関する情報があります。どんな不明点でも大抵はGoogleで検索すれば一発で必要な情報にたどり着きます。
私自身、独学していたときはそっちゅうググっていました。検索は面倒だなと思うかもしれませんが、ある程度慣れて検索する力がつけば、宅建試験の対策で役立つことはもちろん、その後の人生でも役立ちます。
とはいえ「どうしてもGoogle検索で情報が見つからない」ということもあるかもしれません。その時はYahoo!知恵袋で質問しましょう。
上の例のように親切なチエリアンの皆さんが回答してくれるはずです。
具体的対策(独学以外の方法をとれる場合)
ここまで「あくまで独学する場合」の具体的対策を見てきました。ですが「やはり独学は不安だ」「独学は手間がかかり過ぎる」と感じる方もいると思います。そういう方は独学するのではなく通信講座を受講しましょう。
独学で抱えなければならなかった難しさは適切な通信講座を使うだけで一気に解消します。たとえばこのブログでおすすめしているフォーサイト宅建士講座を使うとこうなります。
- 「教材の合格実績がわからない」について
- フォーサイトは合格実績を毎年公開しており、その数値も高いことから安心できる(合格率まとめ記事参照)
- 「スマホで勉強できない」について
- フォーサイト宅建士講座はeラーニングアプリManaBunを提供しており、スマホでテキスト閲覧や問題演習が可能(ManaBunレビュー記事参照)
- 「不明点の解消が簡単ではない」について
- フォーサイト宅建士講座には質問機能がついており、講師やスタッフに質問して不明点を解消できる
通信講座を使うことで独学にまつわる諸々のわずらわしさをサクッと解決できます。「近道できるなら独学以外の方法でも良い」と思える方はぜひ受講しましょう。
私はフォーサイト宅建士講座を実際に受講し詳細にレビューした上でおすすめしています。レビュー記事もご覧ください。
興味のある方は無料で資料請求・サンプル教材請求してみてはいかがでしょうか。
この記事のまとめ
今回は宅建の独学が難しい3つの理由と具体的対策についてお伝えしました。理由と対策を復習すると次の通りです。
- 「教材の合格実績がわからない」の対策
- 大手資格スクールが出している教材を利用する
- 「スマホで勉強できない」の対策
- テキストはKindle対応があるものを、過去問題集はスタケンの無料アプリを使う
- 「不明点の解消が簡単ではない」の対策
- Google検索とYahoo!知恵袋を使う
独学にこだわらない場合はフォーサイト宅建士講座をはじめとする通信講座を使うことで問題を解決できます。
- 「教材の合格実績がわからない」について
- フォーサイトは合格実績を毎年公開しており、その数値も高いことから安心できる(合格率まとめ記事参照)
- 「スマホで勉強できない」について
- フォーサイト宅建士講座はeラーニングアプリ「ManaBun」を提供しており、スマホでテキスト閲覧や問題演習が可能(ManaBunレビュー記事参照)
- 「不明点の解消が簡単ではない」について
- フォーサイト宅建士講座には質問機能がついており、講師やスタッフに質問して不明点を解消できる
宅建の独学には難しさがつきまといますが、合格するために1つずつ乗り越えていきましょう。
以上参考になれば嬉しいです。