宅建試験に独学で一発合格した宅建士杉山貴隆です。
今回は女性が宅建の独学をする際の「強み」と「注意点」についてお話しします。
私は男性ですが、女性の受験生を観察していて「ここは女性の強いところだな」「女性はこういったところを気を付けたほうがいいな」と感じることがいくつかあります。この記事ではそれらをまとめていきます。
もちろん全ての女性に当てはまるのではなく、あくまで私が見聞きした範囲で「女性にはこういう傾向がありそうだ」と判断した内容です。
これから宅建試験の独学を始めようとしている女性がこの記事を読むとスムーズに学習を進めていくヒントが得られると思います。ぜひ参考にしてみてください。
女性が宅建の独学をする際の「3つの強み」
女性が宅建試験の独学をする場合、強みになるのは次の3点です。
- 言語能力を活かせる
- 現実主義でコツコツと物事を進められる人が多い
- 男性よりも学習時間の確保がしやすい
以下でもう少し詳しく説明していきます。
言語能力を活かせる
女性が宅建試験の独学をする際の強みの1つめは言語能力を活かせることです。
「男性よりも女性のほうが言葉に関する能力に優れている」「脳の言語に関係する部分は女性のほうが発達している」といった話はあなたも聞いたことがあると思います。私たちの体感としても一般的に女性のほうが人とコミュニケーションをとるのが上手いですよね。
このように「女性のほうが言語能力に優れている」ことを話題にするとき「話し言葉」が念頭に置かれていることが多い気がします。でも実は「書き言葉」に関する読解力の面でも女性のほうが優れていることを示唆するデータがあるんです。
上記リンク先によれば、調査対象となったすべての国で15歳女性のほうが15歳男性よりも優れた読解力を示したとのこと。女性は「書き言葉を読んで理解する」つまり「読解」についても得意な傾向がありそうです。
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以上を踏まえて宅建試験について考えてみましょう。宅建試験は法律系国家試験です。過去問を見たことがある人はわかると思いますが、長文の問題文や選択肢を読み込んで理解する必要があります。
この点で女性の読解力の高さを活かせるんです。込み入った内容の文章を理解し設問で問われている内容を正確に読み取ることができれば、当然ですが得点しやすく合格にも結びつきやすいと言えます。
そして女性が男性よりも得点しやすいことを示すかのように「実は宅建試験の合格率は毎年女性のほうが高い」という事実があります。
もっとも女性のほうが合格率が高い事実に関しては他にもいろいろな解釈が可能で、女性の言語能力の高さが主たる要因だと即断することはできません。
とはいえ女性の言語能力の高さが得点につながっていると考えること自体に無理はなく、合格率向上に一定の貢献をしていると考えて良いでしょう。
以上のことから「言語能力を活かせる」ことは女性が宅建試験の独学をする際の強みのひとつだと言えます。
現実主義でコツコツと物事を進められる人が多い
女性が宅建試験の独学をする際の強みの2つめは現実主義でコツコツと物事を進められる人が多いことです。
これは私の印象に基いておりソースなどが一切ない話なので恐縮ですが、女性のほうが現実主義的だと思っています。女性は将来の自分の社会的地位や年収について敏感で、必要とあらば計画的に努力することをいとわない方が多いです。
「女性は計画的に努力することをいとわない」という推察が正しいとすれば、女性は宅建試験の独学に向いていると言えます。なぜなら宅建試験に合格するには300時間もの学習が必要だと言われているからです。
300時間は、毎日2時間半勉強して4ヶ月かけてようやく達成できる時間です。かなりの長期戦になるのですが、女性がその特性を発揮すれば地道な努力によって必要な学習時間が達成され、合格が手に入りやすくなると考えられます。
男性よりも学習時間の確保がしやすい
女性が宅建試験の独学をする際の強みの3つめは男性よりも学習時間の確保がしやすいことです。
残業時間は男性が女性の1.6倍という調査結果があることからもわかるように、一般的に女性のほうが男性よりも職場から帰宅する時間が早いです。
また、たとえば職場関連の飲み会等の会合でも女性が早く切り上げることは男性に比べ容認されやすいように見えます。
もちろん家事・育児をするためにイヤでも早く帰る必要があるのだという女性も多いでしょう。一方で単にアフター5を重視していて夕方から夜にかけての時間を楽しんでいるという独身女性も多くいると思います。
いずれにしても男性に比べると女性のほうが仕事で拘束される時間が短い傾向にあることは確かです。とすれば学習時間の確保はどちらかというと女性のほうがしやすいと考えられます。
先にもお伝えしたように、宅建試験の合格のためには毎日数時間の学習を数か月間続ける積み重ねが欠かせません。受験生は皆必死に時間を捻出するわけですが、この点、女性のほうが男性よりもやや有利だと言って良いと思います。
「そうは言っても子育てで勉強の時間なんて作れない!」
そう思われた女性の方は子育て中の女性が宅建士の資格を取る最良の方法の記事を読んでみてください。
女性が宅建の独学をする際の「2つの注意点」
女性が宅建の独学をする場合、男性だと気にしなくてもよいような独特の側面があり注意が必要です。具体的には次の2点を指摘できます。
- 男性よりも楽しみが多いため慎重な学習管理を要する
- 体調が最悪だったとしても合格点を取れるだけの準備が必要
以下で詳しく見ていきましょう。
男性よりも楽しみが多いため慎重な学習管理を要する
女性が宅建の独学をする場合に注意するべきことの1つめは男性よりも楽しみが多いため慎重な学習管理を要することです。
世の中は女性のほうが楽しめることがたくさんあります。ショッピングセンターや地下街にいくと女性向けのショップの数が圧倒的に多いです。美容全般、服飾全般はもちろん、ヨガやスパなどの健康系施設や飲食店なども女性向けのものがとても多い。
もちろん女性の側には「化粧とかヒールとか、男よりずっと面倒なことも多いんだよ!」という主張もあると思います。それはそれとして理解した上で、それでも女性のほうが楽しみが多いということもまた真実だと思います。
とすれば宅建試験の独学という観点からすると女性のほうが誘惑が多く学習が妨げられやすいということでもあるわけです。
宅建の勉強を開始しても「そういえば、あのお店に行かなきゃ」「そうそう、買ってきたあの服も一度着てみなきゃ」となりやすく、思うように勉強が進まない事態に陥りかねません。
したがって女性が宅建の独学をする場合はいつ・どのくらい勉強する(した)といった学習管理を意識的にやっていく必要があるでしょう。
フォーサイト宅建士講座という通信講座の受講生専用アプリを使うと学習スケジュールを自動的に作成できます。自動作成されたスケジュールに沿って勉強をしていけば自然に学習が完了するので、進捗管理を自動化したい人には最適です。
「アプリを使って学習管理をするのも良いかも」と思った方は次のアプリのレビュー記事で詳細を確認するか、公式サイトの情報をチェックしてみてください。
体調が最悪だったとしても合格点を取れるだけの準備が必要
女性が宅建の独学をする場合に注意するべきことの2つめは体調が最悪だったとしても合格点を取れるくらいの用意が要ることです。
「どんなに体調に気を付けていても周期的に具合が悪くなりやすい」「いつ頃具合が悪くなるのかはおおざっぱな予想しかできない」という女性は多いと思います。私自身、女性のパートナーと10年近く同居していることもあり、そのことを実感しています。
一方で現行の宅建試験はそのような女性側の事情は考慮されておらず、試験日が10月中旬の日曜日に固定されています。ゆえに女性の場合、心身ともに調子のよい状態で試験当日を迎えられるかは全くの運次第という不利な現実があると言えます。
(私はこのような状況は何かしらの形で是正されるべきだと考えていますが、この問題が解決されるのは当分先になるでしょう)
現状、女性が取りうる対策は「試験当日にどんなに体調が悪かったとしても合格点以上の点数が取れるように問題演習をやり込む」ことくらいしかありません(薬学的な対策をしない場合)。
女性は受験当日のコンディション悪化に備えて余分に勉強しなければならないということになり、理不尽な話ではあるのですが、現状できる有効な対応方法として知っておいていただければと思います。
具体的な解決策として、私は「合格点を狙うのではなく合格点を大きく超えた点数を狙う」のが良いと思っていて、そうするには予想問題集(予想模試)を取り入れた学習が効果的だと考えています。次の2つの記事を参考にしてみてください。
この記事のまとめ
今回は女性が宅建の独学をする際の「3つの強み」と「2つの注意点」についてお話ししました。復習すると「3つの強み」は次の通りです。
- 言語能力を活かせる
- 現実主義でコツコツと物事を進められる人が多い
- 男性よりも学習時間の確保がしやすい
「2つの注意点」としては次のことを指摘しました。
- 男性よりも楽しみが多いため慎重な学習管理を要する
- 体調が最悪だったとしても合格点を取れるだけの準備が必要
女性ならではの有利な面と不利な面とを意識しつつ、宅建の学習を少しずつ進めていきましょう。
以上、参考になれば嬉しいです。